防衛省のシンクタンク、防衛研究所は29日、10年版の年次報告書「東アジア戦略概観」を発表した。鳩山由紀夫首相が持論としてきた、有事に限り米軍に出動を求める「常時駐留なき安全保障」構想について「アジア太平洋地域では平時とも有事とも言い切れない中間領域の軍事力の重要性が増大している」と指摘。「ある程度の抑止力を域内に維持しておく必要がある」と米軍による前方展開の意義を強調し、構想に否定的な見解を示した。

 米軍普天間飛行場の移設問題では在沖縄米海兵隊の抑止力の位置付けが焦点となっている。普天間飛行場の有事使用を認める案も取りざたされているが、報告書は「平時には施設の維持にとどめ、有事の際のみ米軍が展開するという図式が成立しにくくなっている」と指摘した。

 また、オバマ米大統領の掲げる核軍縮・不拡散の取り組みを紹介する一方、岡田克也外相が民主党幹事長時代に提唱した核兵器の先制不使用論に関しては「時期尚早の感がある」と否定的に論じた。

 中国については「建国60周年にあたる09年は軍事面での自信を大いに示した」と分析。軍事力増強や装備のハイテク化などで「東アジアの軍事バランスに無視できない影響を与えている」と警戒感を示した。【仙石恭】

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