2007-06-27 23:31:33

商品、ウソつかない。(社長、ウソつくね)

テーマ:広告

人は言葉を使ってあざむことができるが、
ものを言わない商品はそうはいかない。
最近よくそんなことを思う。
 
ここひと月ばかりの間に、有名な企業の
不祥事がぞろぞろと発覚してきている
わけだが、経営者たちの弁明を聞いていると
言葉の浮きっぷりが目立ってしまう。シラー
 
トップの言葉だけでなく、その会社の社名や
理念やキャッチフレーズも含めての話である。
昔、担当した会社が不祥事を起こしたことがあって、
その一週間前くらいに、そこのトップに取材した
のだが、いい話はするし、魅力的な方だった。
さすが、○○のグループ企業だなと感心していた
ところ、不祥事がおきたのだ。ショック!
 
いち平社員のしでかしたことでなく、
経営層に近いところでの事であったため、
真偽は分からないがどこか欺かれた感じが
したものだった。
 
経営者とはいえ人であるから、
保身や責任逃れのためにウソを
つくこともある。
だが、商品ではウソはつきにくい。
あざむいてもすぐにバレてしまうし、
市場や消費者からの反応は正直である。
 
トップの言葉も理念も重たいものだが、
結局その企業のすべてを体現し、語って
いるのは商品(製品やサービス)だと思う。
 
商品広告は、その企業を一番よく語っている
コピーライターの仲畑貴志さん
どこかで書かれていたのを思い出した。
よい商品広告は、よい企業広告である
そしてそんな広告は売る力もあるはず、
そう思いませんか。
 
 
★今回のビックリマークなコピー。
 
 
消しゴムの人生は、
後半がボロボロでした。

 
 
トンボ鉛筆のホルダー消しゴムの広告より。
商品広告であるが、同時に企業広告でもある。
できるならボディコピー も読んでほしい。

商品や商品づくりに対する思いがきちんと
つづられている。
 
商品をモノとみなさず、そこに人格を与え、
消しゴムに、美しい一生と送らせたい
という
トンボの気持ちがよく伝わってくる。
 
広告の表現において、商品を人格化させる
いうことは昔から行われてきた方法。
たんなるモノとしてよりも、
人のように語るほうが、
商品との距離も近くなるし、好きになりやすい

友達と仲良くなるような感じかな。
 
もちろん商品にどんな人格を与えるのかで、
商品の印象も違ってくるし、好みも分かれてくるが、
それはまさしく人間的でしょ。
また、
キャラクターやタレントを起用するというのも
商品の人格化
もひとつの方法である。

(ただしリスクはあるけど)
 
さて、キャッチコピーを見よう。
消しゴムを使ったことのある人なら、
消しゴムの末路を思い浮かべ
、そこに
共感してしまうだろう。
 
出会ったときの初々しい姿が、
使うにつれて黒ずみ、ヒビが入ったり、
割れたりと老化していくのを。
それを人生と重ね合わせて語っている
だから、ちょっと胸が疼くのだ。
モノでなく、よく知っている誰かの

ことのように気になって。
 
しかし、ビジュアルの消しゴムを観て
ホッとする。この消しゴムはきっと
ボロボロになったりしないだろうと。
この商品の価値が、たとえボディコピーが
なくても分かるのだ。きれいに使えて
便利だし長持ちしそうだしね。
こんど消しゴムを買うときはこの商品を。
そんな気にさせてくれそうだ。

 
商品の魅力的な部分を人格化して
表現することで、トップのどんな高邁な
言葉よりも、説得力のある企業広告になる

そんな商品広告のように感じた。
 
そういえば昔、DDBというアメリカの広告会社が
手がけたフォルクスワーゲンの一連の広告

あれも優れた商品広告であり、同時に優れた
企業広告だと思っているのですが。

 


VWad01

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2007-06-17 23:08:11

言い訳を、言うわけを知りたい?

テーマ:コピーライティング

買い物をする時、いざ買おうという
段階になって、急に冷静になる
ことがある。
 
「これ、本当に欲しかったんだっけ」とか
「いやまてよ、こんなの買ったらセンスを
疑われるかな」とか「あっちの店のほうが
安いかもしれない、後で決めよ」とか、
急にぐらついたりしてね。
 
他にも売り場に行って、急に他の商品が目に
入ってお目当てのものと違う商品を

買ってしまったりと…
買い物時の心の動きは感情まかせで
ホンネとタテマエ、感情と理性がせめぎあって

面白いものである。
 
さらに、買った後なぜか冷静になって、
なぜ買ったのかとちょっぴり後悔の念が
湧き上がってくることもある。

「これは無駄づかいではなかろうか」と。叫び

 
そんな時は、往々にして自分を正当化
する
ものだ。間違った買い物などして
いないと自分に言い聞かせるのだ。
 
曰く「自分にご褒美」だとか
「自分に投資」だとか言い訳をして
納得させるのだ。
 
人は感覚で買い物をし、その買い物を
理屈で納得する。

(ジョセフ・シュガーマン/ダイレクトマーケッター)
 
買い物時の心理状態は

感情的で意外とあやふや。
だから、時としてコピーにも
買っても後悔しない言い訳をちゃんと
用意
しておくことが求められるのだろう。
クロージングのうまい店員の
背中を押すたくみな、たとえば

こんな一言のように…
 
 
★今回のビックリマークなコピー。
 
 
年月と共に、ただ古くなっていく車か、
ビンテージとして愛されていく車か?
 
Golfという価値。

 
 
欧州車ゴルフの広告より。
ゴルフがビンテージとなりえるクルマなのか、
すでになっているモデルがあるのかは詳しく
ないので分からないが、うまいことを言う。
むろん、ゴルフはビンテージとして
愛されるにふさわしいと言っているのだ。
 
正直なところ、フォルクスワーゲンなら、

ゴルフよりビートルの方が
似合いそうな表現ではあるけれど、
オーナーマインドをくすぐりそうな一言である。
 

優れたドライビング性能を言うのでもなく、
ブランドイメージを語るのでもなく、
普通そんなことは気にしないだろうと
言うことを、まるでクルマを選ぶ際の
優先すべき基準のように言ってる。
 
果たしてゴルフを買っていいものかどうかと
購入決定の境界線を行ったり来たりしている
状態のときには効きそうである。
背中を押すダメ押しのフレーズという感じだ。
なにかいい買い物をしているという
優越感さえ感じさせてくれる。
 
締めのコピーに「Golfという価値」とあるように、
商品の価値に気づかせるというのがコツ。
とてもとても基本的なことだ。
それが差別化できるポイントとなったり、
購買を決定する決め手になったりするのだ。
 
結局のところ、表現や切り口はいろいろ
あるけれど、商品の価値をどれだけ
抽出できるか、アイデアはそこから生まれる

いろんな角度から光を当てて、ものを
見ることって大切なんだね。

 
クルマだから、ドライビング機能を
訴求すればいいという常識に
とらわれずに。
 
 

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2007-06-11 23:54:51

気づいてないのねと言われても、それは仕方がない。

テーマ:コピーライティング

「とっくに気づいているくせに、私の気持ち」
と急に友達だと思っていた女性から言われても、
自分を鈍感だと責めてはいけない。
(時として、気づかないふりだって
することあるんだしシラー
 
同じように、広告を出しているのに
誰も良さを分かってくれないと
消費者を責めてはいけない。
 
だって、見つめ合えば気持ちが
分かる恋人同士でもなく、
パスが出る前にそれを感じて先に
走り出す、フットボーラーのように
あうんの呼吸で結ばれているラブラブ
分けではないからね、広告と僕らの関係は。
 
伝わっていないのは、伝え方に問題が
あるから。そうだとしたら、
言いたいことを言うだけでは足らない。
ではどうする?
 
 
★今回のビックリマークなコピー。
 
 
展示会のモデルハウスは、素敵です。
街かどの制約の多い敷地に建てても素敵ですか。

 
 
旭化成ホームズの街かどへーベルハウスの広告より。
街かどへーベルハウスとは住宅展示場のことで、
実際に角地みたいに制約の多い敷地にモデルハウスを
建てているので、どこか妙なテーマパークのようで
現実感が少ない、よくある住宅展示場と比べて
リアルにイメージできるのがウリとのこと。
 
そこでコピーでは、街かどへーベルハウスの
他にはない魅力を伝えて、価値を伝えようと
している。他とはここが優れていると差別化を
しているわけだ。
 
差別化できることを言うというのは、
定石みたいなものだけど、
言えばいいってものでもない。
言えば広告を見た人はみんなその商品の
どこが優れているのか分かるなんて
期待しないほうがいい。
 
大事なのは気づかせてあげる、
あるいは気づくよう導いてあげることだ。
もし、街かどへーベルハウスのコピーを
 
リアルな敷地に、リアルなサイズで再現しました。
 
としたとする。これもまた差別化した表現には
変わりないが、それのどこが優れているのか
気づきにくい。だから何?とピンとこない

場合だってあるだろう。はてなマーク
 
ところが、先に挙げたコピーでは
展示場のモデルハウスという
比較対象を
引き合いに出して、
「制約の多い敷地に建てる」
という比較ポイントを提示しているため
「言われてみればそうだよね」とピンときやすくなる。
しかも~ですか?と
質問を投げかけているので、
考えたり、想像することを促される
のである。OK
 
言うだけで終わらずに、さらに気づかせる工夫も
コピーを考える上で大切なこと。
「世界で初、手ブレ補正を搭載。」よりも、
「そのデジタル一眼、手持ちの望遠撮影でも
ブレなく撮れますか」の方が価値が分かり
やすいでしょ。
 
どんなに重くてシャープなパンチでも、
相手の懐にステップインして
打たないとヒットしないものなのだ。
なんだか、ちょっと例えが変だけどさ。


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2007-06-03 21:55:01

解雇されるほどのコピー。

テーマ:マーケティング

さて、
そろそろ
反撃しても
いいですか?
 
というドコモ2.0の広告のコピーについて、
最近、立て続けに客先であの表現を
どう思いますかと訊かれた。
 
お客さん達には「インパクトがありますね」
とか「2.0ってどんな内容だろうかと
期待しちゃいます」とおおむね好意的。
グラフィックはau、コピーはソフト
バンクの方が似合いそうであるけどね。
 
反撃の矛先が
競合であるauやソフトバンク
であることは分かるのだが、
ソフトバンクのユーザーとしては
反撃される覚えがないのに
ケンカを売られているようで
なんだか困ってしまう。
新しい展開に向けての心意気は
買いますが、戦う気はないよ。むっ
 
とはいえ、特に気にとめていなかったのだが、
ここにきて、この広告をバッサリ斬った方がいて、
ちょっと無視できなくなった。なぜあの方は
ここまで辛らつに斬ったのか。パンチ!
 
それで、なんて言っているかというとですね…
 
 
★今回のビックリマークなコピー(についてのビックリマークな言葉)。
 
 
もし私がドコモの社長なら、
今回の広告を作った人を
解雇するでしょう。

 

 
大前研一さんのブログ「ニュースの視点」 より。

「トヨタの“謙虚さ”とDoCoMoの“傲慢さ”
から見える経営の本質」
という5/18の記事の中で
大前さんはこの広告についてマーケティング上の
大きなミス
であると述べている。
J-CASTニュース でも取り上げられているので、
そちらもどうぞ。

 
詳しくは全文を読んでいただきたいが、
要点を言うとこうである。
この表現は同業他社を打ち負かす
ことだけ
を考えている。これは
経営学でいう「コンペティティブ・
リタリエーション(競合反発)」であり、
経営者が行ってはいけない戦略
である。叫び
 
業界収益をなくし、自分も相手も
血だらけになるだけ
という結果を
もたらすと大前さんは言っている。ドクロ
巨人中心のプロ野球界の人気が
低下した状況と似ている気がする。
 
コンペティティブ・リタリエーション
という言葉は今回初めて知ったけれど、
実は少し前にこのことと関連する
記事を偶然読んでいてたので、
このタイミングにちょっと驚いたのだ。
 
かつてワコールの宣伝部長をつとめられ、
ヒット商品を連発、「ワコールの黄金期」を
作った人物として知られる、マーケティングの
専門家、三田村和彦さん読売ADリポート
ojo(オッホ)
の中で、広告する前に広告主が
決心すべきことについて12のポイント

挙げておられる。いいこと言ってます。メモ

 
その10番目に「同業他社に砂をかけるな」というのがある。
広告を行うにあたって、自社だけが勝てばよいという考えは
持ってはいけない
と言うことだ。
業界を価格競争の渦にまきこむリスクがあり、
業界全体を疲弊させることにつながることもメラメラ
あるってことだ。(大前さんの考えと共通しています)

 
いろいろと反撃されてはいるが、これだけ
話題になればOKという広告業界内の評価ではなく、
ドコモ2.0キャンペーンがどのような成果を出すのかを
今後も気にしておきたいと思う。

 
NTTドコモの中村社長はナンバーポータビリティでの
不振を通信料や端末価格が高いというイメージが
顧客流出の原因と語っている。(5/31日本経済新聞)
今年の冬商戦から端末の割賦販売(ソフトバンクが今
行っている)を検討とか。
 
それも必要なことだろうが、

ドコモはもう一度、ポジショニングを行って
特異化、差異化を進めていく必要があるんじゃないかな。
単純に通信料、端末価格が高いから顧客が流出している
のではないと思うのだが。
 
通話料0円の広告でひんしゅくを
買ったソフトバンクもいつのまにかポジショニングを
行い、消費者の心の中に自らの強みを知覚させているしね。
 
あとは広告の表現で言えば、
広告も社員と同様にその会社の品を映し出すから、
注意を払う必要がある
。ものの言い方って、
コミュニケーションでとても大切なんだし。グッド!
 

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