2007-03-27 22:50:04

負けるが勝ちだよ、本当は。

テーマ:マーケティング

ピアノマンこと、ビリージョエルは歌う。
 
誠実とはなんて寂しい言葉だ
誰もがあまりに不誠実だから
誠実という言葉を耳にすることは少ないが
しかしそれこそあなたからほしいものなのだ
(CDのライナーノーツより)

 
「オネスティ」(from『ニューヨーク五番街』)  

というバラードのサビの部分である。

なんだか不二家に捧げたくなる歌である。
シカゴは「素直になれなくて」と歌ったけど)
 

さて、広告はどうだ。
すごい!とか、あり得ない!とか、
アンビリーバブル!とか、マーベラス!とか
オーマイガー!とか
安直に自画自賛していないか。
誰もそんなこと真に受けない。
 
真実を述べよ。
(デビッド・オグルビィ)
 
あなたが自分のネガティブな面を認めたら、
顧客はあなたにポジティブな評価を与えてくれるだろう。
(ジャック・トラウト、アル・ライズ)
 
だから、誠実に、誠実に。
 
 
★今回のビックリマークなコピー。
 
 
コンサートホールで、
勝負してみました。
 
 
872対全1424席、惜敗です。

 
 
BOSEのオーディオシステム、
アコースティックウェーブ
の広告より。
この商品は、コンサートホール並みの
再現力が一番の特徴である。
 
そのようなわけで、実際に
コンサートホールと勝負
したのである。
東京のオーチャードホールという
コンサートホールで、アコースティックウェーブ
を鳴らしたのである。その結果負けたのだ。
(当たり前なんですが)
 
オーチャードホールの1階席1424席のうち、
872席までは音が行き渡ったと
ボディコピーで、勝負の結果が語られている。
 
ところで、商品の機能の実証テストを、
勝負という表現にする
ところなんて、
おもわず引き込まれますね。
ついコピーを全部読んでしまう。
 
広告で、BOSEは
負けを認めている。
その点は誠実である。
負けなんて表現、
広告ではなかなか言いにくいのでは。
物は言いようといわんばかりに、

コンサートホール級!なんて
別の表現でごまかしちゃいそうじゃない。

 
でも、負けたからといって、
この商品の評価は下がらないよね。
比べる対象が本物の有名なコンサートホール
なので、意外な健闘ぶりにかえって
たいしたものだとよい評価をしてしまう。
 
格下と戦っての楽勝よりも、
格上と戦って惜敗する方が、株を上げるアップ

なんてことってよくあるものだ。
(勝たないと得られないものがない限り)
 

ただし負けといっても、
惜敗でなくてはいけない。
ぼろ負けだったら、やっぱりねになるし。
 
堂々と格上相手に勝負して惜敗。
信頼を得るという点では、勝ったも同じである。
うまいことを考えついたものだ
ひらめき電球
 
負けを認めたことは誠実である。
しかし、それで終わらない。
なんとその先に、したたかな一撃が
待っていたのだ。驚愕のラスト!ってやつだ。
 
コンサートホールの支配人の談話が
最後に待っていたのだ。その支配人は
勝負に立ち会っているのである。そこで、
「ボーズさんは負けたと言っていますが(中略)
オーチャードホールの広さを考慮すれば、決して
負けではないはずですよ。」
とコメント。グッド!
 
勝った相手が負けていないと言って、しかも
おまけにこの商品を賞賛しているのである。
自分ですごい!と言っても信用されないが、
お客など第三者が褒めると、その信用性は
ぐんと増す
。なーんとクレバーな。
 
そうなのだ。これはただの誠実な広告
ではなく、したたかに計算された誠実
広告なのだ。合格
うまいな、この一連の流れと組み立て。
試合巧者なベテランアスリートのような
戦い方を見るようである。
 
誠実を最大限に生かした表現や構成、
広告だけでなく、セールスレターや
ダイレクトメールのコピーなんかにも
応用できそうだ。
もっとも、品質に自信がないと
説得力はないけどね。
 
負けるが勝ちよ~(ただし誠実ならばね~)
 
真実を述べてね~(ただし興味を惹くように~)
 

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2007-03-21 23:23:42

だから、ニュートンは偉大なのだ。

テーマ:マーケティング
美しい国の農水大臣が、
美しくない問題について、
たいそう醜い発言をしている。
 
問題そのものは見過ごせないが、
伝えられるコメントの断片だけで
聞くと、まことにみみっちい
問題のような印象を受ける。
 
1本5000円のミネラルウォーターが
どうしたとか、光熱費がなんとか
かんとか、「今、水道水を飲んで
いる人はほとんどいない」とか
寝言を言っていないで、
まじめに政治してください
と言いたくなるな。
 
しかしだな、
まったく政治家というのは…
庶民感覚から言うと…
なんて世間話のネタにしか
ならんなとそれで終わりに
してしまうか、これは天の
ご加護じゃ「すわ敵は本能寺!」
とみるかで運命は大きく変わる
のだ。本当なの?まぁ聞いて。

 
 
★今回のビックリマークなコピー。
 
 
ただの野菜ジュースに
1杯240円も
払えるわけがない。

 
 
食品メーカーでしょうか。野草酵素
広告より。去年の夏の掲載だから
やや古いのだが、いいタイミングなので。
(捨てなくて良かった)
 
720ml×2本で14000円という
野菜ジュースで、1日の目安でいうと、
1杯243円とのことらしい。
たしかに値段だけで判断するなら高い。叫び
 
…と思うのがおおかたの感想だと思う。
そのあり得ない!というお客側の視点で
語ったコピーで共感を誘っている
のだ
(これはポイント)
 
そして、何でこんなに高いの?と
いう興味を持たせその先へ引っ張る。
だから、ボディコピーでただの野菜
ジュースではない。高いのには
理由があるとその値段のひみつを
語っている。興味のある人は
ここまで読んじゃうでしょ。
 
そこで価値を感じれば、お客は
高くても買うだろう。(もちろん
感じなければ買わない)
値段じゃないんだ、価値なんだ!
ってことだね。
相場や常識よりも高い値段の
場合、なぜ高いのか気になる
という心理をちょっと利用するわけだ。
 
反対に安すぎる場合でも、
なぜ安いのか、その理由を
書いておくなり、伝えないと
反対に警戒されて
お客は引く
よね。安けりゃ
売れるってもんじゃない。
 
ところで、なぜ敵は本能寺なのか。
運命が分かれるのか。それはチャンス
のつかみ方に関わる
から。
 
本能寺に泊まっていた織田信長の
周りには、わずかなお供しかいなく、
有力な家臣たちも遠くにいる。
これは当時明智光秀にとって、
信長を襲うには絶好の機会だった、
つまり千載一遇のチャンス。
この機を逃すと次はない、
光秀はそう思ったはず。本人にとっては
本能寺の変は、ちっともヘンじゃない。
 
それは現代でも然り。
幸運の女神の前髪が目の前に
ある
のだ。今つかまないで、
いつつかむよ。ナウゲッターチャンス!だ。

 
農水大臣の発言のおかげで、
高価なミネラルウォーターなど
水に関係する話題が連日報道され
ているし、週刊誌でも取り上げら
れている状態なのである。
つまり世間は関心を持ち、高価な
ミネラルウォーターに反応しやすい状態

 
そうだとしたら、
ミネラルウォーターのメーカー、
しかもブランド力の弱い会社に
とっては、広告を出すのに
千載一遇のチャンス
ではないか。
幸運の女神がスキップしながら、
やってきたのだから。
 
たとえば上のコピーのように、
「ただのミネラルウォーターに
1本5000円も払えるわけがない。」
とか「いくら体に良くても
1本5000円も払えるわけがない」
なんてアテンションの強いコピー
で関心を引くのもいいだろう。
 
高価な水であれば、そんな表現が
できるし、リーズナブルな価格でも
質に自信のある水であれば
通用しそうじゃないか。
 
あるいは、
いまどき水道水なんて飲まない
というコメントを逆手にとって、
「東京水」という名で東京の
水道水を販売している東京都
水道局にとっても、広告するのに
いいタイミング。
(大臣のコメントに反論して
たようですが)

 
このように
世間の話題になっていることに
便乗して広告やPRを行えば、
印象づけやすい
ことは、容易に
想像ができるよね。
面白いものであれば、口コミにも
のりやすいようだし。
 
コピーに流行の言葉を使ったり、
時の人をCMに起用するのも
そんな理由からである。
 
あのアイザックニュートンは、
リンゴが木から落ちるのを見て、
万有引力を思いついたという。ダウンリンゴ
もし、ニュートンが
あ、落ちゃったとか、美味しそうだな~
なんてしか思わなかったら、
ニュートンは大科学者として
評価されたかどうか。
 
明智光秀だって、
本能寺に行かなければ、
日本史の教科書に載ったかどうか。
  
そうなのだ、運命を分けるのは、
いかに日常に起きることに
関心を持ってアンテナを立て、
アイデアを得ようとしていた

というマインドセットである。
 
世の中何もかも便利になると、
日常のことについて、あまり疑問を
感じずにぼぅ~っと過ごしてしまう。
「なぜそうなる?」と子供のような
目で見直すのは大切なことなんだな。
子供のころのエジソンは、疑問に
思うといつも母親に「なぜ?」と
訊ねていたらしいしね。
 
大人がそれを習慣づけることは
大変だけれど、流行現象など
ホットな状況に、自分が売っている
商品をうまく便乗させることは
できないかと考える
くらいは
できそうなんじゃない。
 
いつもはぼぅ~と漂っていても、
すわ追い風と思ったら、帆を上げ
ろってことデスね。
それも、疾きこと風の如く。船
 
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2007-03-15 22:44:53

ファンは、2度死ぬ。

テーマ:その他

なんとも皮肉な話である。
いまプロ野球を騒がしている、
裏金問題のことだ。
 
そのことがなかったら、
ここで取り上げたかどうか。
そんなコピーです。
 
 
★今回のビックリマークなコピー。
 
 
ファンは、
スカウトにも探せない
即戦力だ。

 
 
西武ライオンズのファンクラブ募集の広告より。
こんな風に言われると、ファンはうれしいし、
ファンであることに誇りを感じるだろうな
と、はじめて広告を目にしたときはそう思った。
 
しかし、裏金問題が明るみになった後、
ファンであることに、悔しさや恥ずかしさを
感じた方もいただろう。特に熱烈な
ファンの方は傷ついただろうな。
 
この問題について、今日の日本経済
新聞のスポーツ欄のコラム「チェンジアップ」で
野球評論家の豊田泰光さんが「もらって
悲しい裏金」
というタイトルで触れている。
 
コラムでは、自分が高校時代に
(すでに入団契約はしていた)西鉄
ライオンズから栄養費名目でお金を
もらっていた
ことを述べている。
本当は大学へ進学するつもりで
いたらしいが、お父さんが倒れて
それどころではなく、やむなく
プロへ進んだという。
 
当時、豊田さんは口さがない人から
「金で買われた」と言われ、とても
つらくて悔しい思いをされたらしい。
今回の問題について、豊田さんは
野球界の経営者や選手に
自分たちが何か特別な存在だと
思うところに根があるような気がする

と書いている。
 
一般ピープルとは違うのだから、
特別あつかいを受けて当然だという
驕りのようなものが、道を踏み外させて
しまっていると指摘されているのだと思う。
 

ドラフトの仕組みなどよりも、
むしろこういう人心のほころびの
方が深刻なのかもしれない

 
お金を受け取った選手について
少し同情を示しながらも、
豊田さんはわけのわからない
お金のやり取りは、結局惨めな
思いをするだけ
と戒めている。
ご自身の経験から出た言葉
だけに重みがありますね。
 
お金を渡した側、うけとった側が
それぞれ処分され、問題は
表面的には決着するのだろうけれど、
関わった方々のその後の人生は
どうなるのだろう。

 
特にお金をもらったアマチュア選手は、
大好きな野球から離れざるを得ないことも
あるだろうし、野球界に戻ることが
できても、不正のレッテルを貼られ、
どこか負い目を感じながら生きていく
のは
とってもつらいに違いない。

 
それは本人だけでなく、家族など
周りの人にもインクのシミの
ように広がっていく。
 
冷静に考えれば、そうなることは
想像できるのだろうが、やはり
豊田さんの指摘する、自分たちは
特別なんだという驕りが、想像力を
奪ってしまうのだろうか。
 
そう言えば、豊田さんは
西武ライオンズが、福岡に
西鉄ライオンズという名前で
存在していた時代
、黄金時代を
築いた選手のひとり。
 
その時代は、僕が生まれる前の
ことなのでよく知らなかったが、
時おり親はそのころの伝説的な
強さについて話してくれたものだった。
福岡の誇りだったんだね。
 
でも僕が小学生のころ、
黒い霧事件 という
一大八百長

スキャンダルが起こって
西鉄ライオンズの主力選手たちが
永久追放されてしまった。
多くの人が傷つき、人生が狂って
いった人もいたという。
 
とくに西鉄ファンでもなかった
僕でさえも地元の誇りがそのような
ことになって、がっかりしたことを
薄っすらとだが憶えている。
 
八百長と裏金問題を一緒に
してはいけないと思うが、
この時と今回、ファンは2度裏切ら
れたんだね。それともライオンズが
2度死んだのか

 
1919年に大リーグで起こった
八百長スキャンダル、ブラックソックス
事件で追放されたジョージャクソン選手

ファンの少年が言った(とされる)
「嘘だと言ってよ、ジョー(Say it ain't so, Joe)」
という有名な言葉がある。
 
ここにきて、また口止めをしていた等
不正がポロポロ出てきているようだが、
うんざりしているに違いない
ファンはこう思っていたりして。

 
「本当のことを言ってよ、ライオンズ」
でないと、即戦力を失って
今シーズン大変ですよ。

松坂選手を失っただけでも

大変なのに。
 

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2007-03-08 23:31:49

鎌倉時代の御家人に学ぶ。

テーマ:コピーライティング

鎌倉時代、将軍のために家来である御家人は、
戦がなくても、困窮していても
つねに武芸を磨くことを心がけていた
と言われている。そして、いったん事が
起こると、「いざ鎌倉!」と将軍の元へ
駆けつけ戦うのである。
プロフェッショナル魂というやつだ。メラメラ
 
しかし戦がないからと言って、
訓練や刀、鎧の手入れを怠っていると、
スクランブルの時に、出撃が遅れたり、
戦場でへまをして役に立たなくなる。
なまくら刀のようなものだ。
 
これはプロとして恥ずかしい。
そんな状態を「いざなまくら?」と言う
ことはあまり知られていない。
もちろんウソぴょんだからである。
 
つねに腕を磨くことを忘れずに
勉強などエキソサイズ、メンテナンスを

行うことはとても大事なことである。

そこは今も昔も変わらないものだ。
どうです、ちゃんとやってます?
 
 
★今回のビックリマークなコピー。
 
 
メンテナンスは、性能である。
 
 
メンテナンスは、未来である。

 
 
三菱電機ビルテクノサービスの広告より。
どうやらシリーズ広告らしく、2つまとめて紹介。

 
コピーで商品の価値を伝えようとするとき、
その商品を使うことで享受すること、
あるいは使わないことで被るデメリットを
言いましょう
というのは、何度も言って
きたし、基本的なことだ。
 
その他に、こんな表現方法もある。
価値に気づかせるために
比喩を使って言うこと。

他のものに例えることで
身近に感じさせたり、分かりやすく
したりするわけである。
 
ここではメンテナンスの価値を
どのように言っているかというと、
「性能である」とあらわしたコピーでは、
豪速球を投げるピッチャーの
肩をケアするアイシング(冷やすこと)に
例えている。最高の力を引き出すには
こうしたメンテナンスが必要だと。

それもまた性能であるということらしい。
 
「未来である」のコピーでは、メンテンスを
毎日のスキンケアに例えて、
その必要性とメリットを言っている。

 

どちらも比ゆの内容は、ボディコピーで

言っているが、メンテナンスがなぜ性能なのか

未来なのか、キャッチコピーで

気になるように表現している。
 
比喩で表現するというのは、
実際やってみるとわりと難しい。
例えてみたものの、よけいに
分からなくするような表現をして
しまうこともあるでしょ。

自分だけは分かっているが、

他人にはさっぱり分からんというやつ。
 
けっこうセンスを問われるのであるが、
それだけに、
巧みな比ゆでの表現には、
説得するだけの力がある

これはコピーも同じだ。
 
「この商品(もしくは特徴)は、
○○○(のよう)である。」とか
「たとえると、この商品は~」
なんて
頭に汗をかいて比喩表現を考え

抜くというのも、コピーの考え方の

ひとつである。
 
コピーを考える機会が無くても
物事を比ゆで表現するというのは、
楽しいかもしれないし、頭の
トレーニングにもうってつけと言えそうだ。
 
放っておくと「いざなまくら?」に
なってしまう脳を、普段から鍛えて、
「いざ鎌倉!」な脳にセットしておくと
いうのは、プロとしてやって
おかないとね。と時々なまくらに
なる自分に言い聞かせてみる。
 
こうしてブログを書くという行為も、
なまくら防止のひとつなんですけどね。

それにしても、よかったなぁ。

鎌倉時代の御家人に生まれなくて。
 

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2007-03-04 23:39:49

故障した潜水艦のような人に。

テーマ:その他

ここ2月ほど、軽く気うつな日が続く
こともあって、先日気晴らしに街へ
映画を観にいった。
そういえば、僕くらいの年は
なんでも、男の更年期障害の
お年頃なんだそう。
体がだるかったり、気分が沈むことが
続いたり、性欲が減退するのだと。ダウン
 
さて「硫黄島からの手紙」も
「ディパーテッド」もすでに観たので、
「それでも僕はやっていない」でも
観ようかと思ったが、いやまてよ、
いまいち気分がダウンしている時に
見るには、少々ヘビーではないかと
思い、別の映画へ。

 
はじめはそんなに期待して
いたわけではなかったんだけど、
観てみると大当たり。
 
その映画の中で、ちょっと
笑って、うなづいてしまったセリフを…
 
 
★今回のビックリマークコピーセリフ。
 
 
浮き沈みの激しい仕事よね!

 
 
映画「ドリームガールズ」 より。
後にドリームガールズでブレイクする
主人公たちのグループのひとり、ローレル
がうれしそうに放った一言。
(記憶に自信ないので完全に
正確ではありませんが)

 
場面は、自信満々でのぞんだ
オーデション(それも出来レース)で
落ちてガックリしている
彼女たちに、運命の男カーティスが
表れ、有名アーティストのバック
コーラスに誘う。一転して新しい
チャンスが転がり込んできたわけ。
沈んだと思ったら、すぐに浮上。
それで思わず出ちゃった。
 
観る前は、それほど興味はなかったのだが、
この映画が、60年代のモータウン(←レコード会社)
と、シュープリームス(ダイアナロスがいた)

モデルにした内容を知って、俄然観たくなったのだ。
 
映画ではほぼ全編、音楽が鳴っている。
それもあの頃のモータウンっぽい音から、
ニューソウル、ディスコまで60、70年代の
ブラックミュージック
をほうふつ
させるオリジナル曲が洪水のような
勢いで流れる。音譜音譜
 
登場人物たちはあの時代のソウル
アーティストをモデルにしたようで、
エディ・マーフィの後半はたぶん
マービン・ゲイだし、ビヨンセは
ダイアナ・ロスそっくりのメイクで
出ていた。オスカーを獲った
ジェニファー・ハドソンは、後半アレサ・
フランクリン
に見えたしね。
そうそう、BBキングジャクソン5
パチモンみたいなのも出てこれには笑った。

 
僕は60~70年代のブラックミュージックが
大好きなので、そんなマニア受けするような
演出がとても楽しめた。
 
では多くのファンから愛される
モータウン(映画の中ではレインボー
レコード)だけど、はじめは黒人ローカル
局でしかレコードをオンエアしてもらえ
なかったりと苦労していたようだ。

 
ジェイミーフォックス扮するレコード会社
社長は、「ジャズもブルースも白人に取られた!」
とソウルの白人市場でのブレイクを
実現させるために奮闘する。
 
自分の経営する中古車販売店で、
車を買ったお客にドリームガールズ
(その時はドリームメッツという名)の
レコードをあげる
といったマーケティング
的な小ネタもあって、誰もやっていないことを
やるには、はじめは無理解や抵抗など
いろんな試練があって苦労するけれど、
そこを乗り越えたところに道はあるという
成功のための普遍の法則もさらりと
描かれている。何気なく
チャレンジ精神を刺激してくれる
 
映画は題名のとおり、歌で夢を追う女の子たち
を描いているが、成功の代償に失ったものに
ついても、ショービジネスのいやな部分を
交えながらちゃんと描いている。ドクロ

 

実際は、いろいろえげつないことも

あったらしい。

何かを得るためには、何かを失う

これもまた人生の教訓。
 
それに、死者も出た1967年のデトロイト
暴動らしいシーンもあり、時代の空気も
さらりと漂わせている。(モータウンも
この映画の最初の舞台もデトロイト)
 
それで、上の言葉についてこう感じた。
僕もあなたも、程度の差こそあれ
この映画の登場人物たちと同じように
毎日が浮き沈みの連続である。
浮きっぱなし、沈みっぱなしの
人生なんてあるわけがないと思いたい。
 
もしかしたら今、沈みかけたり、
沈んだままの状態で、前世は故障した
潜水艦か深海魚
かと波目になっている
方もいるかもしれない。

 

それでも不思議なことに

浮かんでやるという意志があれば、
再び浮上し始めたり、誰かが手を
差し伸べてくれる
ものなのだ。

 
きっとセレンディピティ(幸運に
偶然出会う力)
というやつが
働くんじゃないかな。
そういう経験、ありません?
 
だから、「浮き沈みの激しい

仕事よね!」といううれしい

叫びからは、信じるところを

歩んでいけば、
目の前を幸福の女神が
通りかかるものなのねという、
夢に対する確信めいたものが
感じられた。
 
浮き沈みをポジティブにとらえるか、
ネガティブにとらえるかで、
セレンディピティの働きも変わる
もんだと思うのだ。
気分が沈みかけた時に観ると
ついここまで考えてしまう。

 
感想はそれぞれだろうけれど、
この映画、「ま、いいか。もうひと踏ん張り

してみるか」と、がんばろうアクセルを
ぐっと踏みこむくらいの気は
起こさせてくれる
と思う。
O(≧∇≦)O ←こんな感じに。

 
まぁ理屈は脇においといても
時にブンブンと弾け、時に

スイートに流れる音楽と歌に、
キラキラしたキュートな
女の子たちが出ずっぱり
ですもん。ジンとくるストーリー

もあって、もうお腹いっぱいに
なるくらいに楽しい。

 
僕はビヨンセに見とれて
いましたし。違う意味で
ドリーミィでした。ラブラブラブラブ!
 
スイングガールズ、フラガールといい
最近のガールものはハズレなし

あしたの勇気わきますよ、ドリームガールズ。

凹んでいる方は、サプリ代わりにどうぞ。
 

 
ちょっと余談ね。
映画の中でエディ・マーフィ扮する
ベテランシンガーがこう歌う。
「落ち目になったら、先手を打て」と。
まるで、まだウイル・スミスには
負けんぞとエディ自身の声の
ように感じてなんだか可笑しかった。
 
そのシンガーが行き詰まりを感じて、
新しいサウンドを模索し、これまでの
イメージとは違った曲を作る場面がある。
その曲を聴いて、ソウル好きな人は
ピンときたはず。
 
そのニューソウルという
メッセージ色の強いサウンドは、
あきらかにマービン・ゲイの「What's going on」。
劇中、それを聴いたジェイミー・フォックス
扮するレコード会社社長は、冷たく
「メッセージは要らない」とその曲を
出すことを却下する。
 
際、モータウンでも同じことがあったらしい。
マービン・ゲイが失意の底から復活をめざして
録音した「What's going on」もはじめは
会社にリリース拒否され、社長のベリー・ゴーディは
今まで聴いた最悪のレコードと評した
とか。
今では愛と平和のアンセム、不朽の名曲も
最初はさんざんだったんだね。
モータウンにまつわるちょっとした小ネタでした。

 

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