いざ、エチオピアへ! | エチオピアからのラブレター

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Loveletter from Ethiopia

3人の子育てにひと段落。
母さんはエチオピアでボランティアをすることにしたよ。


一発奮起、母はエチオピアに行くことにした。



なぜ、エチオピアなのか?

昔から、アフリカにはあこがれていた。

人類発祥の地――。

多くの世界遺産を有し、日本では考えられない独自の文化と風習を守っている地域。


我が家の3人の子供たちもそれぞれに大きくなり、

昨年は、自宅介護をしていた義母が天寿を全うし、

私も50を目前にそろそろ自分の人生を真剣に考える時が来たと思った。


現在、私は

WFP(World Food Program=国連世界食糧計画)で、

ボランティア活動をしている。

主に、小学校に講演活動のお手伝いに行くことが多いのだが、

この時の経験が大きく影響しているかもしれない。


世界の飢餓状況について説明し、WFPの活動に理解してもらうのが主な

活動だが、特に小学生はいろんな質問をしてくる。実際にアフリカに行って、

見てきたことを話されたボランティアの方の話には特に興味を示す。

もちろん事前に研修を受けた者のみが子供たちの前でお話できるのだが、

実際に行ったこともない国で起きていることを子供たちにわかって

もらうことはとても難しいと常々感じていた。


だったら、行くしかない。

アフリカへ――。



幸い、我が家は家族がとても協力的だ。夫に至っては、全面的に協力し、

是非行ってきたらいいと言ってくれている。

…そんなに快く出してくれる夫も

妻としては、不安材料ではあるのだが…。まあ、そこは夫の心からの

好意だと心から感謝することに


実は一番反対したのは、実家の父だった。

「お前は何様だと思っているのか!」

「何をしに行くのだ!」


いきなり「アフリカへ行く!」と言われ、びっくりするのは当然だ。

娘を心配する父の気持ちもわかる。

残していく家族のことを心配してくれているのもわかる。

しかし、今しか行けないような気がした。

ここであきらめたら、もう行けるような気がしなかった。

ここは丁重に説明をして、理解を得る。

なんたって、我が夫は了解してくれているのだから。


反対する父を説得し、関係者の方々に了解を得て、

遂に、母は根回しに成功!


活動先をエチオピアにしたのは、去年から「アフリカの角」と呼ばれている

アフリカ北東部地域の現状をこの目で見たかったから。

それに、エチオピアといえば、アフリカ連合(AI)の本部もおかれ、

首都のアジスアベバはかなり近代化されていると聞くが、一歩出ると

とても貧しい暮らしを強いられている人も多いとも聞く。

そして、実際に日々の食糧にも困っている人も多い国だとも言われている。

その現状を実際にこの目で見たかった。


そして、アフリカという自分にとっては、未知の世界に行き、

長い歴史を美しい自然にも直に触れてみたかった。

エチオピアは、今は比較的治安も安定しているのも安心材料だ。


そんなわけで、行くと決めた私は

即、行動に移すことにした。

まずは、活動の受け入れ母体を探し始めた。


「海外ボランティア」で検索する。

いろいろあったが、日本人を対象にした観光を兼ねたような団体ではなく、

本当にボランティア活動を中心に熱心に活動していて、受け入れ態勢も

しっかりしている団体を探した。


そして、イギリスに本拠地を置き、全世界からボランティアを募集している

"Project Abroad"に決めたのである。

具体的な活動がボランティア中心で、実際に現地の家庭にホームステイし、

現地の生活を体験できそうだったから。

日本オフィスが横浜にあるのも、便利だった。

実際に話を聞きに行くと、オフィスというにはあまりにも殺風景だったので、

ちょっと不安だったが、あまり日本人のボランティアはまだ少ないのだろう。

舞台は世界だ。日本ではない。


母は行くぞ! いざ、エチオピアに!