トランジットガールズ Another Story

ドラマ トランジットガールズの・・・・だったらいいな物語。
色々話は前後しますが、それもご愛敬ってことで。
登場人物の設定はドラマと同じですが、内容は変わります。
あくまで、フィクションなお話です。
ご本人さん達には関係ありません。

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ゆいがアメリカから帰ってくるまで後1週間。

小百合の寂しさもピークになり、少々イライラしていた。

お昼休憩の時ユイが
「小百合ちゃん、何かイライラしてない?眉間にしわが・・・」
「ねぇ?東京からニューヨークまで、飛行機でいくらかかるの?」

「ゆいさんが行くって聞いた時に調べてみたことがあって。その時は往復で15万円とかが多かったかな。格安のチケットで見てたんだけどね。どうして?」
「行こうかなって思ったんだけど、そんなに高いんじゃ簡単に諦めがつくよ」
「何だかんだで、後1週間じゃん。来週の今日にはもう逢えてるんでしょ?」

「誰に会えるって?」
「あっ?慎二!ちょっと、どこから話聞いてたのよ?」
「え?今の件だけだぞ。何かナイショなこと言ってたのかなぁ?」
「別に」
「ユイ、今度の土曜日、バイトって入れてある?」
「用事があるから、バイトは休んだ。どうして?」
「用事があるならいいわ。じゃ、また明日な」
「小百合ちゃんも、またね」
「ちょっと、昼ご飯は?」
「それが聞きたかっただけだから~」

「ユイちゃん、約束は今度でもいいよ。慎二君、何か用があったんじゃない?」
「いいのよ。先に約束したのは小百合ちゃんだし、私は小百合ちゃんと話がしたいからいいの」
「そう?じゃ、3人ってのはどう?」
「やめてよ、ゆいさんの話が出来ないじゃん。せめて、ゆいさんが帰って来るまでは慎二にはゆいさんのことは言いたくないの」
「う、うん。ありがとう・・・」

小百合はどうして慎二がユイを誘ったのか何となく見当はついていた。
ユイの誕生日は日曜日。でもその日はバイトが入ってるので、ユイには会えない。だから土曜日前倒しで会いたいんじゃないかって。

『だったら、バイトが終わってからでもいいのに。まさか、ユイちゃんが私といるからヤキモチ?そんなことはないよね』

女の友情に嫉妬する男なんていないと思っていた小百合。
ところが小百合の勘は遠からず当たってしまう。まさしく直に似てるところでもある。

金曜の午後、講義が終わり、小百合はバイトに行こうとバス停に向かう途中で、慎二に呼ばれる。

「小百合ちゃん、今、ちょっと時間良いかな?」

金曜日は店が忙しい日なので早く入りたい小百合は
「30分くらいならいいけど」と、ベンチに座り慎二の話を聞くことにした。

「どうしたの?」
「あのさ、土曜日のことなんだけど。俺に譲ってくれないかな」
「譲るとか、譲らないとか、そういうことじゃないんだけど」
「あいつの誕生日、日曜日だろ?だから土曜日一緒にいたいんだ。土曜日の約束って小百合ちゃんなんだろ?」
「そうだけど、私がいいよっていうことでもないし。でも、何で土曜日じゃないといけないの?」
「時間長く一緒にいられるから」
「は?女の子みたいなこと言わないでよ。慎二君、ちょっと間違ってるよ。
女の子はね、どんなに時間が短くても、好きな人には当日祝ってもらいたいものなの」
「じゃ、何で、日曜日にバイト入れたんだよ?」
「そんなことまで知らないよ。ユイちゃんに聞けばいいでしょ?ねぇ?もしかして、ヤキモチ妬いてる?いつも私がユイちゃんと一緒にいるから」
「・・・・・」
「やっぱりね、単純。私は、友達。慎二君は彼氏でしょ?自分の彼女に友達がいなかった慎二君だって心配でしょ?」
「そうだけど」

「小百合ちゃんの直君って人もそうだった?」
「あ~、そうだったかも。でも私は好きな人いたし、その人しか見えなかったから。そこはユイちゃんとは違うかな」
「小百合ちゃんの彼氏に会ってみたいな。すごい興味あるんだけど」
「そのうちね。いつ帰ってくるか分からないけど。じゃ、私バイト急ぐから」

「しっかりしなよ。日曜日、ユイちゃんのバイトが終わったら約束すればいいじゃん。そんなの簡単なことでしょ?頑張りなよ!」

「おぅ!変なこと言ってごめんな。ありがとうな。」

小百合は
『慎二君には悪いけど、今はゆいのことで頭がいっぱいなの!後、1週間でゆいに逢えると思ったらワクワクして仕方がないの。ごめんねぇ~』

その夜、小百合は圭吾と一緒に帰り、まどかの作ったご飯を食べていた。

「お母さん、ここに帰ってくるの月曜日までにするね」
「そっか、ゆいが帰ってくるのもう来週なんだね。たまには連絡とかしてくるの?」
「うん。数回ね。キレイな写真を送ってくれるよ」

「あの子が高校生の頃、将来はどうするんだろうって不安だったけど、こんなに真面目にやりたいことに進んでくれるなんて私、嬉しくって。ある意味小百合のおかげかな」
「そんなことはないと思う。やっぱり、ゆい自身が思う気持ちや考えだと思う。
私はその手助けになれたらいいなって」

「ありがとう、小百合。私、ちゃんと小百合のお母さんになれてるかな?」

「私は、ママが亡くなって、もう一生『お母さん』と呼ぶことは無いと思ってたの。だから、またこうして呼べることが嬉しいんだ。ゆいのお母さんを私も『お母さん』って呼べることが嬉しいの。
一緒には住んでないけど、そこは家族だから。絆は少しずつ、ねっ、お母さん」

「じゃ、もう部屋に行くね。おやすみ」
「おやすみ」

『小百合、ありがとう。あっ、ゆいが高校生の頃、毎日ラブレターもらってきたことは内緒ね。
小百合が不安がっちゃうから。ゆいが彼氏に事欠かなかったなんて知ったら、きっと気絶するんだろうな』



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ゆいの滞在も残り1週間。

りおの彼氏探しで振り回されたせいで、小百合からのインスタを見れなかったゆい。

夜、やっとの思いでアプリを開けると、小百合から2件入っていた。

「ん?私のパジャマ?あ~着ちゃったんだ。何やってんの?もぅ~。可愛いなぁ。寂しいのは私も同じだよ。もうすぐ帰るからね・・・」

「で?コロッケの写真だぁ。久しぶり?えっ?今まで何を食べてたの?まさかずっとインスタント物?良かったぁ~カレー作って置いて。小百合が作ったコロッケ・・・美味しいんだろうなぁ。
早く食べたいな」

「明日はみんなのお土産買いに行こうかな。天気が良いうちに」

ゆいはインスタに、泊まっている部屋の写真と一緒に
『小百合が作ったコロッケ、早く食べたいな。小百合、寂しいのは私も同じ。後1週間だから』
と言葉を添えて載せた。

昼過ぎ、ゆいは一人で街のショップに出かける。

「ここは革製品のお店かぁ」
ゆいは店に入って、品定めをすると、キャメル色のキーケースがあった。
一目で気に入って、
「これ、先生へのお土産にしよう」

ゆいはデパートまで足を伸ばして歩いて行った。

五番街には大きなデパートがいくつも並んでいて、一日中いても飽きない場所。

「ここなら何か見つかるかな」

ゆいが訪れたデパートは老舗中の老舗で、並んでる品物もかなりのお値段。
「わぁ~お皿1枚でこの値段?さすが老舗デパートだなぁ~」

次、いつ来れるか分からないと思ったゆいは、このデパートに一日中いて、買うつもりもない商品を歩き回って眺めていた。

4時過ぎ、デパートを出てしばらく歩いていると、有名コスメショップの前に。
「たーちゃんへのお土産はここで買おうかな」

歩き回ってお腹が空いたゆいは通りかかったスーパーに入り、デリカのコーナーを物色していた。
レジを済まそうとあるコーナーを見ると、可愛らしいお店オリジナルグッズが並んでいた。
「そうだ、由紀さんたちにはこれがいい」

思いのほか荷物が多くなったゆい。

部屋に戻ると、りおがゆいを待っていた。

「りお?今日はどうしてたの?」
「あれからずっと探してて、やっぱりこの近くにいるみたい。ゆうたを見かけた人が何人もいたの!」
「りお、分かったから。落ち着いて。とりあえず、入って」

りおの話だと、この辺りに戻ってきたのは数日前らしく、一人で写真を撮っているとのことだった。
「今日はもう遅いから、明日、一緒に探そうか?」
「ううん、明日も一人で探しに行くよ。何度もじゃ、ゆいに悪いから」
「私は、気にしてないけど?りおがそうしたいなら私は行かないけど」
「もう少し、頑張ってみる、ありがと!」

「ちょっと、飲んでく?」
「じゃ、ちょっとだけ」

ゆいは買ってきた惣菜をつまみにりおと飲んだ。
「ゆい、後1週間だね。なんか早かったね」
「りおに出会えたからね。それがなかったら長い1か月だったよ」
「私がいなかったら、小百合ちゃんのことばっかり考えてたでしょ?」

ズバリ当てられたゆいは
「ずっと一緒だったんだもん、寂しくないわけがないよ」
「ゆいって、今までそんなこと言う人じゃなかったのに、卒業して別れた4年間で何があったの?」
「何もないよ。ただ、小百合と出会ってからの2年間は自分の人生が変わるほどの出来事が多かった。何事も言わなきゃ分からないんだって、小百合が教えてくれたのかもしれない」

「ゆいは、思ってる事を全然口にしなかったからね。いろんな人と付き合ってきたのにね」

「誰と付き合っても何も感じなかったから。あっ、体が・・・とかじゃないよ、気持ちがね。小百合と出会って、自分の思ってることをはっきり言えるようになったから、今のスタジオにもお世話になることができたし」
「小百合ちゃん、可愛いもんね~」
「うん、可愛いよ。とっても。だから離れてる間、誰かに取られちゃうんじゃないかって心配になるの。心のどこかではまだ自信が無いって言うか」
「おいおい、高校生の恋愛か?やってることが可愛すぎでしょ?」

「私、小百合ちゃんに会ってみたい。いつなら会えるの?」
「日曜日ならいつでも良いんじゃないかな?私も日曜日休みだから」
「そっかぁ、じゃ、日本に帰ったら真っ先に会いに行こうかな」
「うん!待ってるよ」


『小百合には以前、りおの写真見せたことがあるから、分かるよね?きっと』

ゆいは、以前古い写真の何枚かを小百合に見せていた。もちろん、その中には高校生の頃ゆいとりおが写っている写真もあった。
ただ、二人で写ってる写真がどこに行ったのか探しても出てこなかった。

『あの写真を小百合に見せたかったのになぁ』


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小百合はバスを降りた帰り道、ふと夜空を見上げる。
空にはほんの少しだけ星が見えていた。

「今ゆいが見ている空は何色なんだろう。向こうは朝だから青空かな?もしかしたら雨でも降ってるのかな?何だか、共有できない気持ちって寂しいな」

アパートに着いて風呂場の扉を開けるが、結局今日もシャワーだけにする小百合。
「ゆいがいなきゃ、お風呂に入ってもつまんない・・・」
小百合は、ゆいが行ってから一度も浴槽にお湯を張っていない。
「ゆいが帰って来て、こんなこと知ったら怒るんだろうな・・・でもちょっと怒って欲しかったり・・・」

しばらくして、小百合はゆいからのインスタを開ける。

「セントラルパークの夕焼け・・・綺麗だなぁ~。ゆいはここからの写真を良く送ってくれるね。
お気に入りの場所なんだね。一緒に見たかったなぁ」

ゆいに逢えない気持ちの小百合は、ゆいの引き出しからパジャマを取り出し、着てみた。

小百合は、ベッドに寝転がり、インスタの動画のボタンを押した。
『ゆい~!キレイな夕陽だね!何か、今まで見た夕陽と全然違う!やっぱりアメリカだね!
ゆい、あのね、ゆいに逢えないことが寂しすぎて、ゆいのパジャマ着ちゃった!ごめんね。
また写真楽しみにしてるね。おやすみなさい』

「こんな動画送って、ゆいは笑ってくれるのかな?一緒に寂しいって思ってくれるのかな?」

小百合は、デジカメの電源を入れ、ゆいの画像をスクロールで見ていた。
「こんなにたくさん撮っても寂しさは変わらない。温もりを感じられないゆいを見ても寂しさは紛れない。あのお金使って、ゆいに逢いに行っていいかな?怒られるかな?やっぱりダメだよね」

ゆいのパジャマを着た小百合は、ゆいに抱きしめられている気持ちで眠りについた。

日曜日の朝、泣きながら眠った小百合は、頭をボーっとさせながら朝ご飯を適当に食べ、洗濯をするという、特別何かをするわけでもなく、ソファーに横になってはゆいのことを思い出していた。

『そうだ!港の公園に行こう』

小百合は、充電完了のゆいのカメラを持って、家を出た。

今日の空は雲が少しある青空だった。

「ゆいはいつもこの辺から撮ってたっけ?」
小百合は、ゆいの真似をして写真を撮った。

使い方は聞いていたから、ある程度のピントは合わせることができた。

「ゆいは、いつも一人でこうやって写真を撮ってるんだな。なんだか、孤独だね~」
「あっ!ヘリコプターが飛んでる。ファインダー越しだと小さいなぁ。こういう時はどうすればいいんだろう?ゆいに聞いとけば良かったなぁ」

「あっ、ユイちゃんの誕生日プレゼント買いに行かなきゃ」
小百合は、表の通りまで出て、雑貨屋へ出向いた。

3軒はしごして見つけた、小さな『ガラス製の天使の置物』
ポッチャリした天使がフルートを持って吹いているのと、バイオリンを弾いてる置物だった。
「うん、これ可愛い!すみません、これをプレゼント用に包んでください」

30分くらい過ぎた後、小百合はユイのお店にプリンを買いに行くことにした。

「いらっしゃいませ!あっ、小百合ちゃん」
「ユイちゃん、こんちわ。プリン買いに来た。今日もお客さん多いね」
「嬉しいことだけどね。で、今日はどれがいい?」

「二つ欲しいんだけど、ユイちゃん決めてくれる?」

「じゃぁ、ハード系とソフト系にするね。紅茶のプリンと、カラメル別添えのプリンでいいかな?」
「うん♪それがいい」
「800円、頂きます」

「ありがとうございました!。来てくれてありがとうね!」
「うん♪じゃ、明日!」

小百合は家に帰ってとりあえず、プリンを冷蔵庫に入れた。

「今日は時間が経つのが遅いなぁ。まだ5時かぁ」
小百合は洗濯物をたたみながら、晩ご飯をどうしようか考えていた。

「ゆいが行っちゃってから、何にも作ってない。
今から買い物に行こうかな」

買い物に行く前に冷蔵庫を開ける小百合。
「冷凍庫にひき肉があるから、これ出しといて・・・・。
あ~ぁ、野菜の殆どが傷んでるし。買い直さないと」

外が薄暗くなった頃、小百合はスーパーへ出かけた。
閉店1時間前となると、値引き品が棚に並ぶ。

「お~っ良いじゃん。あっ、ジャガイモも安くなってる。ちょうど良かった♪」

小百合は家に帰ってから、コロッケを作ろうとジャガイモを茹で始めた。

「ゆいは、私が作ったコロッケ食べてなかったっけ?上手く出来たら、帰って来た時に作ってあげようかな」

どれだけか振りに作った料理。

「そうだ!ゆいに教えてあげよう」

スマホで写真を撮り、インスタに上げた。

『ゆい、久しぶりに料理したの。コロッケだよ!美味しく出来たからゆいが帰ってきたら作ってあげるね』





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