トランジットガールズ Another Story

ドラマ トランジットガールズの・・・・だったらいいな物語。
色々話は前後しますが、それもご愛敬ってことで。
登場人物の設定はドラマと同じですが、内容は変わります。
あくまで、フィクションなお話です。
ご本人さん達には関係ありません。

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『小百合?もうすぐバス停に着くから』

ゆいからLINEをもらった小百合は、懐中電灯を持ってゆいを迎えに行った。

小百合がバス停に着くと、ゆいは降りた後で、小百合を待っていた。
「ゆい、おかえり」
「ただいま♪」

「今日は少し長かったね。終わらなかったの?」
「うん。急にモデルさんの人数が増えて。私も何人か撮影したんだけど片付けとかが大変で」
「そうだったんだ。OLさんじゃないから、決まった時間には上がれないもんね」
「ゴメンね。待たせちゃって」
「ううん♪いーの」

小百合は繋いだゆいの手を大きく振りながら笑った。
「ん?どうかしたの?」
「久しぶりだな~って。ゆいから連絡もらって、懐中電灯持って迎えに行くのがさ~」
「うん❤」

アパートに着き、ドアを開けると揚げ物の匂いが。

「あっ、今日の晩ご飯は、何かのフライかな?」
「うん。正解!今日はささみのフライにしたの。もう出来てるから、手を洗ってきて」

「今日も美味しそう♪いただきまぁ~す」

「うん!美味しい!ねぇ?今日も冬瓜のお吸い物だけど、これ、いつまで食べれるの?気に入っちゃった」
「今の時期かな。冬になったら違う種類のが出るから、またその時にでも」
「そうなんだ。時々は食べたいな」
「うん、いいよぉ。今度はあんかけにでもしようかな」

「ねぇ?小百合?」
「ん?何?」
「私、スタジオに芸能人が来ると、小百合に話すじゃない?」
「うん。そうだね。いつも聞いてて、羨ましいなぁって思う。それがどうかした?」
「その話って、誰かに話したりする?ユイちゃんとか」
「しないよ。あ~、映さんのことは話したかな。会った時のこと。それだけだよ」

ゆいは、大丈夫だろうと今日の堂脇の話を話し始めた。

「小百合、堂脇由美って知ってる?」
「いつだったか、ゆいが写真撮ったって」
「うん。その人がね、私のことを『女神』だって言うの」

小百合は、以前聞いていたことを思い出した。
「あ~前に言ってたね。ゆいが撮った写真のおかげで仕事が増えたって」
「うん、それでね」

ゆいは部屋には二人しかいなのに、なぜか小声で話し始めた。

「それがね、仕事が増えて、色んな人と知り合って、彼氏が出来たって」
「へぇ~。そうなんだ。相手は誰なんだろう?」
「そこまでは聞かなかった。誰が聞いてるか分からないからね」

小百合はゆいの顔を見て
「ふ~ん。ゆいが女神ねぇ~」
「でもね、今日撮った写真を先生が見て、見抜いたんだよ。『男でも出来たかぁ?』って」
「じゃあ、いつか、電撃結婚とかってなったりして」
「かもね!」

「だったらさ~お見合い写真撮ったら、縁談とか上手く行ったりするのかな?」
「どうなんだろうね。まだ一回も撮ったことないからちょっと気になるね。
相変わらず、デビューするタレントの宣材写真は週1でやってるけどね」

小百合はゆいの洗い物をしてる後ろ姿を見て
『ゆいは、私の女神なんだよ。私にたくさんのパワーをくれるから。ゆいが気付かないだけでね』

「あ~忘れてた。ゆい、明日ね私休みになったから。りおさんと、竹本君の二人でお昼回すって」

ゆいは、エプロンで手を拭きながら、小百合の隣に来た。
「大丈夫なの?」
「元々、一人で回してたんだし、私も入ったらお店の中が狭くなっちゃうよ」
「そうだけどさ」
「夜も、竹本君が入ってくれるって言うから、甘えた。だから3連休♪」

ゆいは思い出したことがあった。
小百合のために残してあるお金が、かなり貯まってきて現金での保管が難しくなってきた。

「じゃ、明日、銀行に行って来てくれないかな?」
「銀行?いいけど、どうして?」

ゆいは、お札の入った封筒を小百合に渡した。
中を開けると、そこには10万円が入っていて、「何のお金?」と聞いた。

「このお金は、全て小百合のお金。毎月の生活費から少しずつ残しておいたの」
「それは前に聞いたけど、でもその時は6万円だって。どうしていきなり10万円になるの?」

ゆいは笑うだけだった。
「これを小百合の口座に入れておいて。本当は専用の通帳を1冊作っておけば良いんだけど。
大金を家に置いておくのは物騒だから」

小百合はそのお金を見ながら
「ゆい、私のために、これだけのお金を残してくれてありがとう。
毎月渡してる分、どうして全部使ってくれないの?」
「え~?そんなこと出来ないよ。だって、お給料の半分もくれてるんだよ。もらって全部使うなんて。これから大学でいろんな付き合いもあるだろうし、持ってるお金だけじゃ足りなくなるだろうから。そんな時に使って欲しいなって思って」

「でも、そんなことしたら、ゆいの貯金が出来ないじゃん」
「私はいいの。心配しないで。少しずつ出来てるから」

ゆいは、今、どうしても欲しいものがあり、自分の給料と相談をしながら、無駄な物をセーブし、今、30万円まで貯まった。
自分の通帳を見ながら
『後、倍もあれば良いのが買えるかな。でも、この冬までには間に合わないかも。
少しランクを落とすか。他でバイトも出来ないしなぁ』

小百合は、ゆいのしたことに少しだけ、ほんの少しだけ、気持ちが沈んだ。
『お金が貯まったら、これでゆいと二人で京都へ旅行行こうねって話したのに。
ゆいは覚えてくれてないのかな?私はそのつもりでこのお金を使わなかったのに』
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小百合は、また余計なことを考えながら朝の掃除をしていた。
『あ~ぁ。ここまで思うなんて、私も重症だなぁ』

他に考えることも無く、結局はまたゆいのことを考えてしまう。

とりあえず掃除を終わらせて、仕込みの手伝いを始めた。
今日の小鉢は『切り干し大根の炊きだし』

小百合は無言で盛り付ける。
「おい、小百合、どうした?今日は静かだな?恋煩いか?」

圭吾はどんなつもりでその言葉を発したんだろうか?
その相手はゆいを差してるのか、それとも別の誰か?

「もぉ~!たまには静かな時だってあるよ!あっそうだ!土曜日休みもらって良かったんだよね?」
「あ~、良いけど。何かあるのか?」
「うん。大学の友達と3人で富士Qに行くの。朝早くバスに乗って」

「そうなのか。遊びに行くくらいだから結構仲がいいのか?」
「そうだね。お昼は毎日一緒に食べてるし」
「そっか。一度、ここに連れてくるといい。旨い物食わしてやるぞ!」
「そう?二人とも喜ぶよ」

圭吾はりおに
「りおちゃんは彼氏がいるんだよね?」
「はい。カメラマンで、ゆいに紹介をしてもらって今は佐伯さんのところで働いてます」

圭吾は驚いて小百合を見た。
ゆいと佐伯の関係を知っている圭吾は言いたいことをグッと堪えた。
「そうなんだ。世間は狭いな」
これしか言えなかった。

「さぁ、店開けるか。今日も宜しく頼むよ!」


その頃、スタジオでは、別室でゆいと先生が話をしていた。
「先生、昨日はすみませんでした。先生に叱られたことは小百合には話ていません。
余計な心配を掛けたくないので」
「そうね。あの時は私も言い過ぎたわ。ごめんなさい。でも、どうしても分かって欲しくて。
私が小百合ちゃんを預かるって言った時のゆいさんの声にはビックリだった。
だけど、ホッとした。
なんか、二人って面白いわね。こんなことがあってしばらくしてほとぼりが冷めた頃、また何かあって。忙しいわね」
「すみません・・・」

「さて、今日も忙しくなるわよ。今日はイケメンたちも来るから。ゆいさん、気を付けてね!」
「はい・・・」

午後からの撮影のため、午前中から準備で忙しい時間が過ぎていった。
メイク室では、たーちゃんだけでは間に合わないのでもう一人メイクさんを要請していた。
時々来てくれる人で『中沢利恵』。たーちゃんはその人を『中ちゃん』と呼んでいた。

先生はゆいを呼び、小声で
「今日、数人モデルが増えちゃって、私だけでは時間がかかりそうなの。
トップモデルじゃ、ゆいさんも緊張するだろうから、若手を寄こすから撮影してくれない?担当さんとは話済んでるから」
「はい。分かりました」

ゆいは、自分の専用のカメラを用意してパソコンと繋げ、セットした。
ライトは、あきがセッティングしてくれて、レフ版も持ってくれると言う。
「あきさん、助かります!」
「私だって、カメラマンの端くれ。お手伝い任せて!」

ゆいが撮影開始後2人目の時、先生が様子を見に来た。

「あれ?あきちゃん!あきちゃんのその姿久しぶりに見るわ。やっぱり勝手が分かるからゆいさんもやりやすいでしょ?」

先生はモニターを見て、安心して戻って行った。

4人目のモデルさんが入ってきた時、「ゆいさん!」と言って声を掛けてきた。
「堂脇さん!あれ?今日は堂脇さんもいらしてたんですね」
「はい。宜しくお願いします」

堂脇で撮影が終わりのゆいは、撮り終えた写真をモニターで見せた。
「今日はこんな感じになりました。堂脇さん、何だか大人っぽくなったというか、キレイになりましたね。以前とは全然違いますよ」

堂脇はゆいを壁に連れていき、誰も傍にいないことを確認して、耳打ちで
「誰にも言わないでくださいね。最近彼氏が出来たんです。ゆいさんの撮ってくれた写真のおかげで、仕事が増えて、色んな人と知り合えて。それで」
「そうだったんですか。良かったじゃないですか!おめでとうございます」
「ありがとうございます!だからゆいさんは私の女神さまなんです!」
「やですよぉ~照れるじゃないですか?ずっと続くといいいですね」
「はい!じゃ、また。」
「はい!お疲れさまでした!」

「あきさん、ありがとうございました!」
「もう終わりなの?面白くなってきたのに」
「次、またお願いします♪」
「は~い」

今日は撮影に回っていたので、イケメンに声を掛けられることはなかった。

ゆいの撮った写真を先生に確認してもらう。
「うん、なかなかいいんじゃない?それにしても、堂脇さんってキレイになったわね~。
初めて来た時と全然違う。これは男でも出来たか?それでキレイになるなら大いにけっこう。
ゆいさんの写真、OKだから。また宜しく!」
「ありがとうございます!」

時間は4時半。
堂脇の撮影中、小百合からバイトが終わったLINEが入る。

大人数の撮影後は嵐が去った後の様。
色んなものが散乱していて、ゆいも片っ端から片付けていた。
全てを片付けてゆいは最後の掃き掃除をしていた。

ゆいからの連絡が無い小百合は一足先に帰って、晩ご飯の準備をしていた。
「ゆいはまだかなぁ~。いつもならもうそろそろ連絡があるはずなんだけど。
お仕事、まだ終わってないのかな?
それとも、終わってるけど・・・ダメダメ!余計なこと考えないって決めたんだから」

7時過ぎてやっとゆいからLINEが来た。
『遅くなってごめんね。ちょっと前に終わって、今バスに乗ってるの。
8時前にはバス停に着くと思う』

『うん、分かった。迎えに行くからね!』

小百合は、久しぶりにゆいを迎えに行けるということで、ワクワクしていた。
「早く時間にならないかなぁ~」

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あれから、二人が愛し合い、自然に眠りについた真夜中。

ゆいは、ふと目が明き、暗がりの中小百合を見つめた。

『小百合はこの先、普通の女性のように結婚をして子供を産んで・・・。
本当はそんな人生を歩むはずだった。なのに、私が小百合を好きになったばっかりに、それが叶わないとしたら。
私の存在が小百合の人生をダメにしてしまうんじゃないかって、いつも考えてしまう。
私といることで、小百合は将来、結婚も、出産もしない人生を悔やむ時が来るのかな?
じゃ~、小百合の人生のために別れる?そんなこと出来ない。
大好きな小百合を誰にも渡したくない。
私は?りおに言われた将来のこと。結婚、出産。
私は、小百合に愛を感じた時に覚悟を決めた。
でも、それを小百合にも負わせるには、とても荷が重い。
そんなことはその時考えればいい?
小百合のために私はどうしたらいいんだろう』

「あ~、考えたらお腹痛くなっちゃた」
ゆいはベッドから起きて、水を飲んだ。
「はぁー。いつかは真剣に考えないといけないことなんだよな・・・」

再びベッドに入り、小百合を腕まくらをした。
小百合は気付いて一瞬目を明けた。
「あっごめん。起こしちゃった。気にしないで、眠って」
小百合は無意識だったのか、そのまま目を閉じてゆいの腰に腕を回した。

『いつかは考えなきゃいけないけど、今は小百合を離したくない。私だけの小百合でいて欲しい』

そんなことをずっと考えていたゆいは、寝てたのか起きてたのか分からない感覚だった。

朝、カーテン越しに光が射し、ゆいは小百合を起こした。
「小百合、朝だよ。そろそろ起きよう」
「・・・・う~ん。ゆいはいつも早起きだねぇ~」
「夏はね。冬はダメ」
「あ~そうだった。もうちょっと寝たい」
「分かった。私、ご飯作るから。出来た頃起きてよ!」
「うん~」

「小百合~今日はパンでいい?」
「うん♪いいよぉ~」

「ちょっと!起きてんじゃん!早く顔洗ってきて!もぉ~!」

「さぁ~出来たよ。食べよう」
「ゆい?サンドイッチじゃん。こんなのも作れるの?」
「簡単だよ。スクランブルエッグをケチャップで炒めて、トーストしたパンに挟むだけだもん。
教えたから、今度小百合~作ってね♪」

「うん、いいね、これ。よく作ってたの?」
「ううん、初めて。今さっき思いついた。ごめんねぇ~。毒味みたいになっちゃったね」
「そんなことないよ。美味しい♬」

小百合の美味しそうに食べる顔を見てゆいは凄く幸せな気分だった。
これがいつまでも続けばいいって思った。
『あ~泣きそう・・・』

「小百合、りおは頑張ってる?」
「うん。りおさん、覚えるのが早いよ。もう何も言わなくてもやってくれてるから」
「そう。良かった♪じゃ、明日のお昼は?」
「う~ん、分からない。あっ、明日は昼は入らなくても、夜は行かないといけないから」
「そうだったね。竹本君が慣れるまで?」
「うん。金曜日は週の中で一番忙しいからね」
「ゆい、時間は大丈夫?」
「うん。でもそろそろ支度しようかな」
「後はやっておくから」

食べ終わったゆいは洗面所でボサボサの髪を直し、歯を磨いて出てきた。
小百合は『相変わらず、凄い変身。このギャップは私しか知らないんだよね~❤』と、一人でヘラヘラ笑っていた。
そんな小百合をゆいは不思議そうな目で見ていた。

「小百合~行ってきます!」
ゆいは小百合にチューをして家を出た。
「いってらっしゃい♬」

小百合は、この一瞬の間が嫌だった。
ゆいを見送った後のこの一人になった瞬間が凄く寂しかった。
いつも、ゆいを見送った後、一人ため息を吐いてはそれを紛らわすように風呂掃除、洗濯をしていた。


『今まで、こんなこと思わなかったのに。
今まで、ゆいを見送ってもこんなに寂しいって思わなかったのに。
どうしてだろう?佐伯さんのこと?気にしてないつもりだけど。

ゆいの態度がおかしかったのは佐伯さんが関係してるの?
そんなことないよね!私といたかったからだよね?
そうだよね・・・?』

気になってバイトどころではない。
だからと言って休めない。

小百合は何度もため息を吐きながらバイトに行った。

バスを降りて歩いていると後ろからりおが小百合を呼ぶ。
「小百合ちゃん!おはよう!」
「あっ、りおさん、おはようございます!」
「小百合ちゃん、背中が曲がってるよ?何か考え事?」
「ん?何も無いですよ!そう言えば、ゆいが言ってたけど、りお、仕事頑張ってる?って」
「うん!頑張ってるよぉ~!って。でも、焦っちゃうんだよね。早く覚えて、足を引っ張らないようにしないとって。覚えられることは何でも覚えたいんだ」

殆ど完璧にやってるのに、教えることなんて全然ないのに。
そういう心構えが、私に必要な所なのかな?
パパの店だから、甘えてたのかも

「りおさん、ありがとう。私も頑張るよ!」
「う、うん。何だろう?頑張って!」
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