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2016-01-01 15:47:41

謹賀新年

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ここのところ重いテーマの作品が続いたので
ずっとドイツのクラシックレンズ、カールツァイス・イエナで撮っていたのだが
一度優しいフランスのアンジェニュー戻ろうと思う
昨日、このレンズを付けて
スタジオの周りをブラッと歩いたのだが
さすがに長年使っていたレンズだけに
感覚はすぐに戻った
やっぱり落ち着く




とかく暗い暗いと言われる僕の映像だが
別に暗いのが好きなというわけではない
その時々で撮りたい物を抽出していくと
結果そうなる事が多いというだけのこと
その被写体が姿かたちではなく
“思い”だったりすることが多いので
抽出と言っても
余計な物を引き算していく感覚
高精細とか高輝度でもっと見るというよりは
他のものを隠していく方が
人の意識と似ているように思うんだ
眼鏡をかけたり、ライトをあてたりするのではなく
意識をそこに集中させた時の見え方
それを再現しようとすると
どうしても引き算になってしまう
だからテーマや自分の心持ちが優しかったり明るかったりすれば
自然に明るい絵になる・・・・筈なんだが




そうでもないか?(笑)
でも、僕は決して根が暗いという訳ではないと思っている
根本的に明るいからこそ
暗い世界に没入することができるんだ
そこで根が暗かったら戻れないし、うつむいて目を閉じてしまうし
最悪の場合、死んでしまう
僕の根底には闇であろうが重いテーマであろうが
じっくり凝視できる明るさがあるんだ
こういうパラドクスは僕の中にたくさんあって
例えば僕が優しくもなく、温かみのある人間でない事は
自分で嫌というほど分かっていて
だからこそ優しさや温かさの輝きが眩しいほどに見える
基本的に優しい人には普通のことであっても
僕には特別なものに見える
派手ではないし、大きな救いにはならないかもしれないけど
そういう小さな優しさや温もりのある作品
僕には見逃さずに撮れそうな気がするんだ
アンジェニューレンズが見せてくれる優しいトーンは
それを見せてくれる僕の目
この目で捉えたいもの
このレンズの中にいてほしい人がいる




去年撮った作品が
今年は一気に公開される筈
皆様にご多幸を!
そして僕らの作品がその一つとなることを祈ります。
新年おめでとうございます。
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2015-11-12 09:45:59

『千年の糸姫』②クランクアップ

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いや、②でクランクアップって・・・・
いやいや、もちろん遡って色々報告しますって
うるさいくらいにね!

最後の最後まで
一分、一秒に追い立てられるような撮影だった
お陰でクランクアップの時の感慨など味わっている暇もなかった
2日たった今、やっとのことで身体と心が動き始めている
珍しく振り返ってみると
とにかく苦しいロケだった

もっと別のやり方はなかったのだろうか?
どうしてあんな態度をとってしまったのだろう?
そもそももっと別の監督の方が良かったのでは?

そんな事を考えてしまうほど、
今回、僕は監督としてダメだった。
映画を作るだけではなく、
映画を作る環境を作るところから
監督として僕はしくじっていた。

それでも素材をチェックしてみると
すごい映像が撮れている
これは一重に役者たちの物語と役柄に対するぶれない思いと
有能なスタッフたちの粘り強い働きに依るものだ
船頭が崩れても舟は動いた
素直に喜んではいけないが
僕は彼ら、彼女達への尊敬と感動に充たされている
せめて彼女達にとって、そして何より観て頂く皆さんにとって
意味のある作品にするべく
これからこの宝物を編み上げていかなくてはならない。




最終日のこの日
午前中は劇中最も穏やかで温かいシーン。
ところが午後からは最も凄惨で悲しいシーン。
役者たちにとってはとんでもないスケジュールだったろう
せめて日を分けてやるべきだった
だが彼女達は文句ひとつも言わず
見事にこの苦しみを乗り越えてくれた








ヘアメイク、衣裳、技術スタッフ、広報に至るまで
苦しいほどの一体感。
それに巻き込まれるように
この日初めて参加した役者やスタッフさえも
最後にはもう誰が何をやっているのか分からないほど
みんなで舟を動かしていた。
導いたという実感はない。
ただ、みんなの情熱とプロフェッショナリズムが
一つの方向へ突き進んでいたのだと思う。









そんな人達に
僕はありがとうもごめんなさいも言えなかった
なぜならそれはもう僕の為にとか監督に従ってとかのレベルではなかったから
みんな、それぞれの力で『千年の糸姫』を作り上げようとしていたのだ。
ただ、凄い、と思った。








僕には監督としての力が
まだまだ全然足りない
この素晴らしい人達がいたからこそ
それに気付き、
今は正直、ボッコボコに凹んでいるが
きっとまた歩き出すのだろう。
その結果を、『千年の糸姫』という作品を
楽しみにしてほしい!
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2015-10-30 11:25:40

『千年の糸姫』①

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撮影は順調とは言えないまでも
あとは千年前のシーンを撮る1日を残すのみ。
この橋は主人公、糸が明るく働く町と
重い運命の中で暮らす家を隔てる橋。
ここを渡る糸の姿がどうしても撮りたくなって追加したシーン。




だけど僕が想像していた姿と
表情も足取りも全く違っていた。
それは糸を完全に宿した主演の
二宮芽生が見せてくれた本当の姿。
いつも言ってることだが、
はじめは僕の頭の中にある全ての登場人物は
役者一人一人に託し、彼女達がそれを宿してくれた時、
本物になる。
そうなると僕の想像など全く意味を持たない。
たった2カットのこのシーンは僕の大好きなシーンになった。
そればかりかこのシーンが音楽的にもとても大きな意味を持つことになる




去年、すでに本を書き上げていた僕には
ロケハンを重ねる内に一つのメロディーが聴こえ始めていた。
でもそれには確信が持てなかったことも事実で
それをテーマ曲にする事にはためらいもあった。
ロケ地が下仁田町に決まり、
稽古で役者達が登場人物の姿と思いを
徐々に見せてくれるようになってから
またそのメロディーが甦り
その曲をテーマ曲にすることに決めた。
ただ、当初はそれをクラシックギターで演奏しようと決めていた。
それは町の空気感とぴったりマッチするように思えたからだ。

そして先ほどの橋のシーンだ。
その町に本物の糸が現れて
どうにも拭えない違和感を感じた。
糸の持つ思い
細さと強さ
運命と儚さ
透明と濁り

なんだろう?この響きは?
クラシックギターの響きではないような

いろんなギターで試してみたが
結局愛機ラリビーのスチール弦の中にその「響き」を見つけた
同時に聴こえてきた新たなカウンターノートをアレンジに組み入れ
演奏は更に難しくなってしまったが
まぁ、編集が終わる頃には弾けるようになっているだろう。




これが僕の至福の時。
映画は美術であり、文学であり、音楽でなくてはならない。
それらを役者たちが生き物にしてくれて
舞台を選び、その姿をカメラに収め
彼女達の声も心の響きも音楽として
一つにしてゆく。
ずいぶんしんどい人生だったけど
音楽家で良かった。
今でもしんどいけど
これを一つに感じられる自分で良かったと
心から思う。
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2015-09-26 01:00:22

もうすぐ『千年の糸姫』

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しゃらっとブログ再開!
年一回ペース?
いやいや、再開させますとも!
この夏、立て続けに二本の短編を撮り、
ついに真打ち『千年の糸姫』が10/10日クランクイン!
すでに今月初めから本格的な稽古に入っており
そこから皆さんには知って欲しい。
この作品はどうしても見て欲しい。
完成は多分来年になるだろうけど、
賭けているんです。

元は僕の中にあった物語の
出演者それぞれの生き様、思い。
それが稽古の中で一つずつ本当の声、眼差し、姿となって
だけどまだ自分の中で暴れ出す。
正直、苦しくてたまらない。
いつものことだが、やがてそれは役者たちのものになって
僕の中からふっと離れて行く瞬間を迎えるだろう。
寂しくも、震えるほど嬉しいその瞬間。
だけどそれは未だ来ない。
未だ僕の中で絡みあったり拒絶しあったりしながら
大きな幾つもの渦になって暴れる。
オーバーロード。
おかしな歪み音に苦しめられる日々。
今が一番苦しいけど
きっと彼女たちならそれを持ち去ってくれる
そんな確信がある。
それほど素晴らしい役者達が集まってくれた。
この物語を託す人がこの人達で本当に良かった。


ルーラルアート+ふるいちやすしの日記

二宮芽生(にのみやめう):糸・糸姫
新人でありながらオーディション全体の空気を変えてしまうほどの圧倒的演技を見せてくれた人。
実際、参加者全員の緊張感も一気に上がり、
あんなすごいオーディションは僕にとっても初めての経験だった。
演じるというよりはその役を生きる人。
だからいつも身体ごとボロボロになってしまう。
ああ、この作品にそこまで捧げてくれているんだと、
感謝の気持ちで一杯だ。


ルーラルアート+ふるいちやすしの日記

藤原シンユウ:源吾
彼もまた、オーディションで出会った人。
キャリアがあって、美し過ぎる声の持ち主。
それだけに心を繋げることができるのか、ちょっと心配だったのだけど
彼は大きく心を開き、僕から源吾という難しい役を吸い込んでいってくれる
これほど繋がれた俳優と出会うのは初めてなんではないだろうか?
ただ、源吾になろうとしてから彼は度々吐き気に襲われるという。
二宮芽生同様、身体が心配だ(笑)


ルーラルアート+ふるいちやすしの日記

高瀬媛子(たかせあきこ):茜
最後の最後までしっくりくる人が見つからなかったこの役を
10年来の友人の彼女に託した。
とは言ってもここ10年は付き合いがほとんどなく
僕が知っている彼女はモデルの仕事をしていたのだが
Facebookで役者をやっている事を知り、会ってみたら
彼女もまた、役を生きようとする役者になっていた。
病気から回復したてのナイーブな時期に
僕からのオファーだという事で引き受けてくれた。
茜という役が持つインテリジェンスと美しさが芽生え始めている彼女を見ていると
この人で良かった。この人しかいない。と思える。

山口快士(やまぐちかいじ):輝昭
今日の稽古はお休みだったので写真がないのが申し訳ないが
もう一人のキーマン。
まだ20代の若さで大きな存在感を放つ男。
僕のような作り方の芝居は初めての経験らしく
まだ戸惑っているようでもあるが
ただただ実直に向き合ってくれている
何より心を開いてくれている。
彼もまたオーディションで出会った一人だ。


相変わらず人集め、資金集めはダメダメな僕だが
この4人に出会えた事は至福の幸運だった。
稽古場は、より深く、より繊細に
という空気で充たされている
10月からはこの4人を取り巻く様々な人々も加わり
最後の稽古に入る。
この『千年の糸姫』という物語を
ぜひぜひぜひ、楽しみにしていてほしい。

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2014-09-25 19:25:37

深く、深く

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広く、深く、人の心に届く映画というのが
もちろん理想ではある。
でももし、どちらかを選ばなければならないとしたら
僕は間違いなく深く届く映画を選ぶし
それを作ろうとしてきた
「彩~aja」「艶~The color of love」の上映が終わった
東京、京都、そして各地から駆けつけて下さったお客様は
言葉、表情、そして時に涙までも見せて
この作品を愛して下さった。
“良かったよ”ではなく“ありがとう”と言って下さった
深く受け取って下さったのだと実感できる事だった。
ありがとう!
僕はとても幸せでした。
素晴らしい体験でした。







そしてこんな小さな上映会・トークショーに力を貸してくれた出演者たち、ゲストの皆さん
広報の松永さん、京都で人を呼んでくれたみなさん
僕の力が足りなかったんです
ごめんなさい
でも、本当にありがとう。
映画は観てもらって初めて映画になる
この言葉が身に染みます
だからこの映画は皆さんと一緒に作った物だと思っています
この作品を一生の宝物にします。



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