たとえ言えなくとも

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これはだいぶ前、秋口くらいの出来事


その日、まだ夏が終わったばかりで


やっと涼しくなってきたところで


なんだかうれしくなったわたしは


長袖のボタンダウンシャツを着ることにした






わたしはシャツを着るのが結構好きだ


ジャケットやなんかの賢そうに


見える格好はきちんとしたいアラサーにとって


かなりポイントが高いと思う






つい最近まで暑い日が続いていていて、まだ長袖で


着るには少し暑かったので


ちょっとオシャレな感じに袖クルを自分でした
※いやぁ、してほしいですよね、後ろから抱きしめられるかのようにして






その日、わたしは友達と会う約束をしており


彼女たちが待つ友達の家へと車を走らせた


彼女の家に行くにあたり、ゲートがあり


ID、つまり身分証明書をチェックされるのだ


ゲートについた私はIDを見せた


写真がついているので軽く顔を見られるのだ






その日のゲートは若い20代前半の男性で


真面目そうな風貌であったことを覚えている


私の顔を覗き込むとある場所で目が止まった


ん?


わたしは車の中をゴミ捨て場のようにしている


女でもなければ、アホのように飾り立てているわけでもなく


全く興味のわかない無機質な感じの車内である


見たくなる場所なんてないはずだ






彼の視線の先を確認しようとしていると


彼と目が合った


彼は私と軽くアイコンタクトを交わすと


IDを返してくれた


だが非常に何か言いたそうだ…


え?何??


彼の眼は泳いでいる


かなり挙動不審だ



なんだ、こいつ?


彼は何度か何かを言いたそうにしたが


数回ためらい、結局何も言うことはなかった







ゲートを過ぎて、私は友達の家に着いた


鞄を手に取りシートベルトを外した


シートベルトを外す際に視線が下にいっていて


シートベルトがするっと巻き込まれると


わたしはすぐさまあの男性が何を言いたかったのか


理解した





とんでもないことが起きていた






なんとわたしのシャツの胸元のボタンが外れ


ブラ丸出し状態であった


これははちきれんばかりの素敵な男性ですね





軽く死にたくなった






因みに言っておくが、わたしは


男性がそこを見ないで通り過ぎることが


非常に困難であろうと推測されるような


巨乳ではない


どちらかというとその逆であろう


だから私のような体系の女の


シャツのボタンが外れるというのはミラクルである


何が起こったのか意味不明だ


わたしがアホでボタンをきちんとかけていなかったのであろうか?





そしてここからまだ続くのだ


女性は誰しも勝負下着なるものを保持していると思われる


私にだってある


もし今日お前は人前で下着姿をさらすことになる


そう予言されたとしたら


わたしは間違いなく勝負下着を身に着け


まさかの事態にも


「きゃっ、やだぁー」


のかわいい言動が許される


準備をしておくであろう






しかし人生というのはわからないのだ


ミステリーなのだ


わからないゆえに


わたしはアラサーの普段着感がでまくった


ベージュのブラをしていた。



シャツが白から黒のOmbreであったため
※上から下へグラデーション状に色彩変化が見られるデザイン


アラサーは気を使ったのである


ブラが透けて見えるなんて下品極まりない


ベージュは見えない、万能カラーなのだ


そしてそれはラインが出ないと評判のVictoria's Secret


のミニマリストが好みそうなTシャツブラであった





気持ち悪いブラじゃなかっただけましだ
※そんなブラ持ってませんけどね






わたしが思うにゲートの警備員の彼は


きっと言おうとしたのだ


「おい、お前ブラ見えてるぞ?」


と・・・


しかし昨今の女性のファッションは過激化しており


海外セレブなどブラというかブラレットがトップスで、


みたいなのが普通にあるため


彼も言おうとして、


「いや、待てよ?これファッションで見せてる?」


と若いだけに思ったに違いない


しかし見ていて、


「や、見せるならもっとカラフルか、ブラックとかじゃね?」


「ベージュって・・・」


そしてこれもう言ってやるしかないな、


と思ったのだが


「待て待て、よく考えたらだめだ・・・」


言った=そこを見ていた


いくらアラサーババアのとはいえ


もしもセクハラ的なことを言われ、訴えられたら


俺は裁判で絶対的に不利で


ほぼ確実に負けるだろう・・・


とこんな具合で彼はかわいそうに


挙動不審になってしまったのであろう






彼はきっと


たとえ言えなくともこいつに


視線で伝えてやろう、と努力したのだ


「お前やべぇことになってんぞ」


と・・・






ボタンをぶっ飛ばすような巨乳、


憧れますね・・・


1回くらい飛ばしてみたいものですよ


ねぇ?みなさん?










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