国分町ジンギスカンでの‥ | 仙台・国分町 LOCO

国分町ジンギスカンでの‥





先日お伝えした
ガスボンベの販売の記事について
価格設定等に色々と批判があるようです

震災直後の仙台は
街の電気、ガス、水道ライフラインが全て絶たれ
自分達やこの街がこのままどうなるのかと思いました

今まで築き上げてきたものが
全て無くなるのかとさえ思えました

また当時の仙台には
物資を運ぶトラックも放射能や交通規制の問題などもあり
1台も乗り入れがなく
国や自治体からの支援もいつになるのか全く分からない状態でした


そんな時
国分町で飲食店を経営する私の友人は
被災者である自分たちがどうにか自分達で出来ることはと考え
「立ち上がれ仙台!」
「立ち上がれ国分町!」
と掲げ
動きだしました


まだ寒さの厳しい東北で
いま自分たちに必要な物は何かを考えた時に
身体を温められる食事を摂る事
お湯を手に入れる事だと思い
友人のいる北海道へ連絡を取り
とにかく大量のガスボンベを集めてもらったそうです

航路と陸路を使い
20時間もの時間をかけて約2000本届けてくれたと聞きました


批判のある
高価格設定についてですが

最初は集まったガスボンベを無償で提供することも考えていた様ですが
一回だけの支援よりも
物が手に入らない状況の中だからこそ
継続した物資提供を優先するべきだと思い
次回の物資の調達資金、運搬費も考え
被災地ではあるけれど
500円という値段設定にしたと聞きました


そして
購入していただいた皆様には
次回の物資調達の為にと
ご理解をいただきながら
必要な物資のリクエストも集めていました


500円という高い金額での販売にも関わらず


目に涙を浮かべながら感謝して下さった方
ありがとうの言葉と共に
わざわざ飲み物等差し入れて下さった方
ありがとうと何度も何度も感謝のお言葉を言ってくれた方々などが
溢れている光景がありました

私も情報を拡散して良かったな
と思えました


「その時の皆様のお顔は忘れることができない」

という友人の言葉が印象的です


そして
その売上金をもとに
北海道へ即刻戻り
また
千葉に住む友人にも協力してもらい
集まったリクエストの物資を優先させて
水、電池、トイレットペーパー、サランラップ、生理用品、オムツ、電気調理機、ケトル等
前回の何倍もの仕入れをし
仙台へ戻ってきてくれました

2回目は必ず安くと約束をし
それを果たすべく2回目はとにかく安い価格でと
一番町アーケード内で販売していました

震災直後
自分の生活もあるにも関わらず
理解ある皆様のお陰で
次への物資の調達に繋がり
2回目には更に多くの方々に
沢山の商品を提供していました

また
前回の売上金のおかげで
定価よりも安く提供していたものも沢山ありました

売上金でお金が手元に残ったのではないかと心配される方もいらっしゃるかもしれませんが

彼らは直接買いに来て下さる方々に
安く提供することが重要と考え
品物は出来る限り安く販売することを優先していました

そして手元に残ったお金でまた新たな物資を調達し
その残りは仙台よりも被害の大きい地域に全て寄付していました

そのため最初の自己資金も含め
手元に今回の資金は全く残ってないという話も聞きました


上記の事情から
たくさんの商品を多くの方にという目的もあり
輸送費もかかりやむを得ない事情があったこと
実際に多くの方々が喜んでいたこと
そして彼らは利益を全く得ていないことを
是非ともご理解してあげてください



これから復興には
何年、何十年とかかると言われていますが

力を合わせ
皆が同じ方向を向き
早い復興へと繋げていけたらと考えています


東北人が持つ
「内なる強さ」
そして
「深い思いやり」
が試される時ですね