芸術館復活記念公演「新・幕末純情伝」・・・
なんと愛すべき、そして熱い、馬鹿ばっか!
幕末の乱痴気騒ぎに乗っかった馬鹿ヤロウたち。
使命のために笑って死に、役目のために砂を噛んで生き残る。
誰かのために斬る馬鹿、誰かを想って斬られる馬鹿。
真摯に人を想い、呆気ないほどストレートに命をかける馬鹿。
国に恋した純情馬鹿どもの、狂おしいくらいの情熱が、
じわじわと伝わってくる空気感。
それこそがこの舞台に流れ、漂うオーラ。
ホンネをぶつけ合わずに斬り合いなど出来ない。
オトコとオンナが愛し合わない国に未来など ない。
斬り合い、愛し合う世界にだからこそ新しい何か・・が生まれる。
龍馬と総司のラヴ&ピースは、20世紀のアメリカ・・・ジョンとヨーコに受け継がれ
いまだこの世に留まり、漂っている。
そしてボクは・・と言えば、
龍の血がいまだ絶えずに存在していると思える根拠が
あの、最後の暗転の間に在るような気がして仕方がないのだ。