コータ姐さんのライヴに行ったら、shigeさんがおった!(後編) | ジョン・コルトレーン John Coltrane

コータ姐さんのライヴに行ったら、shigeさんがおった!(後編)


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コータ姐さんのライヴに行ってまいりました。そして…!(前編)


コータ姐さん のライヴの模様は前回お伝えしました。
今回はその続きとshigeさん との初顔合わせについて記します。


コータ姐さんのライヴに行けば、もしかしたらshigeさんいるかも知れない、とは思っていたのですが、もちろんいない可能性も当然あります。

だから、なんの心の準備もなく、ただコータ姐さんのライヴをあくまでメインに、名乗ることも無くいちファンとして、ついでに『WBCの内幕』にサインでもいただければラッキー、という感じで出かけたのでした。


しかし、やっぱりshigeさんおりました。お顔はブログでお馴染みですから、すぐにわかります。開演前、あちこち盛んに動き回って、挨拶を交わしたり、歓談したりしていらっしゃいました。で、ころあいを見計らってshigeさんに声をかけ、「トレーンです」と名乗りました。

すると途端に「あっ、そう!」に続いて握手といきなりブラザーのハグ。う~ん、これはミュージシャンのノリか? と戸惑いつつも、感激の気持ちは一緒。何度も握手とハグを繰り返しました。


shigeさんの印象は、もうまったくブログのまんまです。「禁酒続編」 の写真をそのまま現実のshigeさんと思っていただいて間違いない。いや、ブログでのshigeさんをさらに強烈にしたような、気さくで、弾けていて、明るい方でした。

で、shigeさん、むっちゃ軽い!! もちろん、フットワークが。コータ姐さんの演奏が始まってからも、わたくしの相手をしつつ、またコータ姐さんに声援を送りつつ、裏方としてあちこち飛び回っておられました。そしてその合い間にはドラマーの女性の方と戯れ、さらにはバーでお酒を注文し、ご馳走してくださいました。とてもヴァイタリティ-にあふれ、若々しい。そしてなぜかガム噛みながらビール飲んでました。おいしんだろうか。今度やってみようと思います。

そんなshigeさんを見て、「shigeさんは、何かに似ている」となんとなく思いました。しかしすぐには思い浮かばない。なんだろう。


色々な方に、「オレのブラザー、兄弟。親は違うんだけどね。」と紹介していただきました。確か、コータ姐さんやshigeさんの記事でお見かけしていた方もいらっしゃったかも知れませんが、大半は当然まったく面識のない方々。

そんな中で、shigeさんの親友ミックさんと息子さん は、shigeさんのブログでお馴染みでしたから、お会いできて、とても感慨深かったです。なんとなく親分肌の平岡正明みたいな人を想像していたのですが、実際はスマートで知的な方でした(平岡正明が知的でない、という意味ではないのでご注意を)。息子さんは素直で利発そう。音楽を介した、とてもいい、友人のような親子関係でいらっしゃるようです。

ミックさんは、shigeさんが音楽再開後、とても若返ったとおっしゃっていました。音楽を中断していた頃はとても老けていたそうです。やはり、ブログでアップされるshigeさんの写真が、最初の頃に比べてだんだん若返っていくような感じがするという印象は間違っていなかったんですね。

さらにミックさんは、電話での初対面の後、shigeさんが自作の録音を持って、これから行くよと、いきなりミックさんのお宅を訪問したことをお話して下さいました。へえ~、大胆! しかしいかにもshigeさんらしいエピソードです。感嘆しきり!


shigeさんにもお聞きしたいことが山ほどあるのですが、なんの心構えもなかったので、その場ではうまい具合に思いつくことができませんでした。それでも、聞いておいてよかったのは、shigeさんとコータ姐さんの出会いについてです。

なんとなく、ずっと昔からの知り合いだとばかり思っていました。お二方ともギタリストですから、その繋りかと。

しかしブログがきっかけだったそうです。これには驚きです。凄い。またもや感嘆しきり! shigeさんの方からコメントして「飛び込んでいった」そうです。shigeさんは「飛び込んでいく」という言い方で、あよこさん や、やまChanさん 、そしてわたくしについても、おっしゃっていました。そうやってshige組というか、shigeさんのネットワークが形成されていったんですね。

コータ姐さんはそうしたshigeさんのネットワーク中、最大・最上級であることは言うまでもありません。


ここに至って、shigeさんがなにに似ているかが分りました。虫です。shigeさんは昆虫だと思います。顔がshigeさんで体がミツバチ、というのを思い浮かべてみて下さい。顔がshigeさんで体がハエ、という蝿男はちょっとかわいそうですのでやめておきましょう。みつばちハッチあたりでもいいかな。

花の中にもぐり込み、花粉だらけになって飛び立つミツバチ。そしてギターの羽音をさせながら、花粉まみれで別の花冠の中に「飛び込む」shigeさん。そうして、自身では動くことのできない、動こうとしない見ず知らずの植物たちの間をとりもち、受粉させるのです。

虫ケラだからといってバカにしてはいけません。植物の昆虫による受粉は、プルーストにおけるトランスセクシュアリズムの隠喩でもありました(*)。隔絶したものの間の横断です。

(*)井上究一郎訳、ちくま文庫版『失われた時を求めて』5、第三篇『ゲルマントのほうⅡ』p.363~、及び同6、第四編『ソドムとゴモラⅠ』p.10~、p.53~参照。

コータ姐さんについては、異なる領域間を往還するギリシャ神話のヘルメスを思い浮かべましたが、似たところがありますね。きっとミツバチもヘルメスの眷属なのでしょう。コータ姐さんとshigeさんがアーチストとして、そしてまた人間として、固く強く結びついているのはそのためでもあるのだと思います。


で、演奏終了後、そのミツバチshigeさんによって、わたくしはコータ姐さんへのご紹介に与り(この敬語ヘンですかね?)、無事サインをいただくことができました。やたー! ヽ(゚◇゚ )ノ

To MR. CRAZY TRAIN!!
Thank you for eulogy
Kota
3/15/09

カメラ持ってないので (-_-;) 文字に起こしました(カッコわる)。
コータ姐さん、ありがとうございました。

そんなわけで、今、わたくしの机の上には、ミツバチさんのサイン入り『トレインスポッティング』と、ヘルメス神=ヘルマフロディトスのサイン入り『WBCの内幕』が並んで置かれているわけです。良い眺めぢゃ!

まあ、こうして雲の上の人、わたくしから見れば天人のコータ姐さんに拝謁する機会を得られたというのも、ミツバチshigeさんのおかげなわけです。


さて、ライヴも終わり、サインもいただいたし、そろそろ引き揚げるかなと思っていたら、shigeさんに引き止められ、コータ姐さんとshigeさんのあとについて外へ。夜の新宿をコータ姐さんが先導してしばらく歩きました。どこへ行くのだろう。

行った先は二丁目のココロ・カフェ cocolo cafe で、サン・ミュージックの姐さんのマネージャーの方が先にお出でになっていました。姐さんによると cocolo cafe はクイア queer(セクシャル・マイノリティ)の方々がよく利用するお店だそうです。壁には小ぶりの絵画が展示してあり、ギャラリーにもなっていて、とてもいい雰囲気。ここでお飲み物と春雨の炒め物(超おいしい!)をいただきました。

実はわたくし、喉に痙攣性発声障害という障害がありまして、声が出にくい体質で、お話するのがとても苦手です。普通に声を出そうとすると、とんでもなく力まないと声がでないのです。緊張していたり、体調が悪かったりすると、かすれてまったく聞きとれないような声になってしまうこともあります(原因は違うが、聞こえはマイルス・デイヴィスがしゃべってるみたいな感じ)。ただ、「障害」とまで言うと大袈裟で、単にちょっと不便なだけなのですが、なかなか気にすることから抜けられません。

そんなこともあって非常に話下手。コータ姐さんにはいろいろお聞きしたいこともあったのですが、機転も利かず、まともなお話もできず、すみません。それにやっぱ、緊張してしまいました。

終電の時間も近づいていましたし、これからきっとバンドの方々で打ち上げがあるのでしょうから、心苦しくもあり、shigeさんともコータ姐さんともじっくり、ゆっくりと、話下手ながら、お話したかったのですが、早めにお暇を申し出ました。そして、姐さんに『WBCの内幕』の記事 へのお礼のお言葉をいただき、お別れしました。


ろくに挨拶もできない人間であるわたくし。ちゃんとお礼したかどうか心もとないので、素晴らしいライヴ、感激もののサイン、素敵な空間 cocolo cafe のお礼を改めてここでいたします。コータ姐さん、shigeさん、マネージャーの方、本当にありがとうございました。m(_ _)m


こうして一人外に出たのですが、歩き出してちょっと血の気が引きました。靖国通りなら簡単に新宿駅へたどり着けるのですが、cocolo cafe は大通りから入ったところにありましたので、どっちへ行ったらいいのかまったくわかりませんでした。完全に方角を見失ってしまった。終電までにたどり着けるだろうか。

ネオンの多い方へ行くよう心がけて急ぎました。逆方向へ急いでいるとヤバイですが、幸いいつしか新宿通りへ出たようです。おお! 伊勢丹あるやんけ。ほっとしました。無事終電の一つ前の電車に乗ることができ、帰ってまいりました。


帰宅後、入浴・食事・一服後、記事を書き始め、途中WBCのキューバ戦を観戦し、再び書き続けてとりあえず前編をアップ、12時頃までお酒をいただいて、ようやく眠りに就きました。

起床が前日の午後4時ですから、20時間も起きていたことになります。わたくし睡眠を充分にとらないとダメなタイプですので、滅多にあることではありません。とても長い、充実した一日でした。


追記:shigeさんも新宿LIVEたかのやで5月5日にライヴをおやりになるそうです。お近くのshigeさんのファンの方、是非おいでください。わたくしもお邪魔しようと思っております。楽しみぢゃ~!!


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