こころ絵 『蝸牛』 | 酒場人生覚え書き

こころ絵 『蝸牛』

紀元前300年頃の中国の思想家で、道教の始祖と言われています荘子は、巧みな“たとえ話”で知られていますが「蝸牛角上の争い」(かぎゅうかくじょうのあらそい)もその中のひとつです。


蝸牛(かたつむり)のような小さな国の、左の角の上に“”氏が国を建て、右の角の上には“”氏が国を興しました。

そして触氏と蛮氏の両国は、数万の死骸を残すほどの血みどろの争いを繰り広げ、最後はともに亡びたのです。

ここから、ささいな事柄で争うことを「蝸牛角上の争い」というようになりました。


人間が血道をあげている戦争も、こういったたぐいのものだという荘子の皮肉な比喩であります。中東の血を血で洗うような戦いなかで、沢山の幼気な子供達が死んだり、手足を失う報道を見るにつけ、人間の愚かしさと悲しさを痛感します。

                 
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宇宙的規模から見たら、塵にも満たない地球上で繰り返される戦争・・・・地球を蝸牛の角の先にみたて、人間の神も恐れぬ愚行を“の字で描いてみましたが、あまりにも漫画チックでした(冷汗)。


だけどね悲しみと怒りは本物です。