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2017-07-25 17:41:41

バンコク駐在物語 ~彼女と旅行編 前編~

テーマ:まったくのひくしょん

会社の後輩、加地から話があるとのこと。

暗い話だったら嫌だなと思い、

明るい笑顔が素敵なママがいる『お好み焼きちゃうちゃう』を

指定した。どうせ、毎日行ってるし。

 

以前は、加地から1500バーツ貸してくれって頼まれたことがあった。

何に使うのかと聞いたら、

愛用しているベスパのガソリン代と翌日のご飯代らしい。

俺に貸す金がないなら、自分の社用車のタイ人ドライバーに借りると言うので、

それだけはやめてくれと、お金を渡した。

ドライバーが駐在員にお金を借りるのはよく聞く話だが、

駐在員がドライバーにお金を借りるなんて前代未聞だ。

 

30半ば独身の駐在員が、

人に借りなくちゃいけないほどお金に困るなんて、

一体どういう使い方をしているんだろう。

 

『ちゃうちゃう』に入ると、

カウンターに加地が座って生ビールを飲んでいた。

 

「いらっしゃいませ。何になさいますか?」

ショートヘアが爽やかなママが聞く。

 

「俺も生ビール。」

 

日系の飲食店ではめずらしく、

ここにはタイのビールLEOの生ビールがある。

 

 

 

灼熱のバンコクで、乾ききった喉をほどよく潤してくれる。

旨い。

LEOの生ビールを目当てに通う客もいるそうだ。

 

カルシウム不足の単身赴任者にはありがたいイワシの丸干しと

雑魚をふんだんに使ったじゃこ天とを注文して、

まずは加地の話を聞いてみることにした。

 

 

 

「ひく・・・ひくしまさん、聞いてください!

僕、彼女ができたんです!」

 

昔からずっとモテてきた俺には想像もつかないが、

加地にはずっと彼女がいない。

彼女いない歴35年かもしれない。

洗練された俺と違って、

加地は身体もごついが、顔もごついから仕方がないのか。

 

「ふーん。それは良かったじゃないか。

で、お相手はどこのカラオケの女の子なの?」

 

「ひくしまさん、ひどいですよ!

何も言う前からカラオケ嬢ってきめてかからないでくださいよ。」

 

 

 

 

 

 

 

・・・タニヤのカラオケ『恋』の子です。」

 

やっぱり、カラオケじゃないか。

でも独身だから、好きにすればいい。

ところで本当に彼女なの?

 

「もちろんですよ。

愛し合ってるんです。

それでね、今度二人で一緒にサムイ島に旅行に行くんです。

彼女も楽しみにしてくれてるみたいです。」

 

聞くと、3泊4日で手配したらしい。

無謀だ。間がもつのか、そんなに長く。

 

今回は旅行代金がないから貸してくれとか

そんな話ではなく、ただただ幸せなので、

それを聞いて欲しかっただけらしい。

 

サムイ島でのオプションツアーも万全に手配して、

加地の頭の中は、「ちゃうちゃう」の揚げたて手作りコロッケと

同じで、ふわふわだった。

 

 

***************

この物語はフィクションです。

登場する人物、店は全て架空です。

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