補助をする技術がどうやって私のキャリアを守ってくれたか。
記事の概要:
- 作業療法士のPat Trossmanは、Kathy Wecheslerに、筋肉の弱さの進行へ対処するため、コンピューター装置と、仕事場の改善方法についてアドバイスしました。
- 職業リハビリの専門家による仕事場の専門的な評価によって、ローテク・ハイテクの解決策を導き出すことができます。
(購入前に試す)短期の装置貸し出しは、どの州でも、Assistive Technology Actプログラムを通じて可能です。
Quest Vol16. No.4に掲載された記事です。
キーボードとマウスを使うのが、私にとって段々と難しくなってきていました。書き物をする人にとって、それはキャリアの終わりを意味します。しかし、私はそうしなければいけないのでしょうか?
私は、デスクでより効率的にどうやって働くかを学ぶ必要があると分かっていたので、職業リハビリ(VR)カウンセラーに会って、状況を説明しました。特に、フリードライヒ運動失調症に関係して、筋肉の運動の調整、強さ、見ることの問題が、次のようなことを引き起こしていました。
- タイプするのが遅すぎる
- モニターの文字を読むのが難しい
- スクリーン上のカーソルをたびたび「見失う」
- マウスに届くのが難しい
- マウスパッドの上にマウスを置いておくのが難しい
- マウスの右ボタンを意図せず押してしまう
- マウスパッド、電話、キーボードの間で手を動かすのが難しい
- ぎこちないタイピングポジションによる不快感がある
私の職業リハビリカウンセラーは、評価のためにツーソンのテクノロジー・アクセス・センター(TACT)へ私を行かせました。2回、TACTを訪れる間に、私が抱えている問題は、デスクを置く方法をかえて、コンピューターにアクセスするのに代替の方法を使えばよいと学びました。
問題を評価する
人それぞれ、できることと、制限されていることが違うので、ある人にとってアクセス可能でも、他の人には無理なことがあります、と、作業療法士(OT)で、TACTの専門的なサービスに関する指導者であるPat Trossmanは言っています。
デスクと、すべての構成要素が個人のニーズにあうようにするために、補助的な技術(AT)の専門家、または、人間工学に関する専門家の評価を受けることは役に立ちます。
AT専門家のTrossmanは、最低2回は人に会いたいと考えています。1度目にテクノロジー・アクセス・センターの提携施設で会います。そこでは、さまざまな種類の調整可能な家具や技術を試すことができます。
初めに、問題が明らかにされる必要があります。典型的なバリアは、シーティングやポジショニングの問題にかかわるもので、コンピューター装置や職場の家具にアクセスするのが難しいというものだと、カリフォルニア州BakersfieldにあるKernアシスティブ・テクノロジー・センターのAaron Markovitsは言っています。
2度目は、専門的な評価になります。新しいものを試すのです。
私にとって、これは2つの主なカテゴリーに分かれます。1つはコンピューターを使うのによりよい方法、もうひとつは、私の身体の位置を整えるのによりよい方法ということです。
AT評価
AT評価では新しい装置を試すことができ、質問を先入観のない専門家によって答えてもらうことができます。
最初に評価されるのはモチベーションです。「新しい技術的な装置を効果的に使うには、学習曲線があります。そのため、ユーザーはモチベーションがあって、装置について意図するように操作できる方法を学ぶ必要があります」とMarkovitsは言っています。
私が一番困っているのはタイピングのスピードだったので、初めてTACTを訪れた時に、Dragon Naturally Speakingという話言葉を認識するソフトを試しました。このソフトは長くてまっすぐな学習曲線を持っていて、モチベーションが重要になります。プログラムを使う前に、マイクに読みあげをすることで、私の声を認識するように訓練する必要がありました。
ソフトで訓練する際、TACTのマイクヘッドセットが私の頭からすべり落ちてしまって、自分で元に戻せなかったので、時間がさらにかかってしまいました。最終的に、自分でかぶったり、とったりすることができる野球帽の上にヘッドセットをつけることでこの問題は解決できました。
話して自分の言葉がすぐに書かれることで、私のタイピングのスピードは本当に増えました。話言葉を認識するソフトでプログラムを開くことやメニューを選ぶこと、他の支持をすることができるので、マウスに頼ることも減って、さらに時間を短縮することができました。
私の声が柔らかで、平坦でないため、ソフトは全体の75パーセントしか正しく声をひろってくれませんが、私の声について覚えさせれば、より正確になっていくだろうとTrossmanは言っています。
TACTでは、WordQという言葉を予測するプログラム、頭で操作するマウス、ジョイスティックのマウスも試しました。WordQという言葉を認識するプログラムは、マウスをたくさん使う必要があったので気に入りませんでした。また、頭で操作するマウスは、私の運動失調にはとても敏感すぎて、私が話しているときに、カーソルが飛び回ってしまいました。逆に、ジョイスティックのマウスは、いくらか使える可能性がありました。
仕事場の評価
机の高さは、キーボード、マウス、電話に簡単に手が届いて、コンピューターに向けて、よい目線を維持するのに重要です、とラスベガスのネバダ州立大学医療学校にあるアメリカ筋ジストロフィー協会の病院で患者を診ているOTのLynnelle Milnerが言っています。
「神経筋疾患がある患者にとって、姿勢は、呼吸を楽にしたり、目・肩・肘・手首が繰り返しストレスを感じて疲れることを避けたりするための鍵になります。そして最も重要なこととして、仕事のときに能率的にできるようにすることで、病気を悪化させてしまう原因となる、疲れやストレスを感じたりすることがなくなります」と彼女は言っています。
私は初めてTACTに行ったとき、電気で高さの調節が可能な作業台とキーボード用アーム、台を試しました。どれも机での姿勢を改善できました。
次に、Trossmanが私の職場であるアメリカ筋ジストロフィー協会の国の本部へ来て、今使っている作業台を評価しました。
彼女は私のL字型の机を測って、高さが29インチ(約74センチ)であり、快適なタイピングには少し高いと分かりました。私たちは、TACTで試した調整可能な作業台が取り入れられるか相談しました。
キーボードがよい高さになるように机の高さを下げることはできるのですが、話言葉を認識するソフトで多くのタイピングが必要なくなるということで、高さが変えられる机はちょっとよくなるだけなのに、とても価格が高い(1,000~2,000ドル)と判断しました。
私がTACTで試したキーボード用アームと台は、キーボードを私にとってよりよい位置に置くことができます。しかし、机から下がらなければいけなくて、机の上のものをとるのが大変になってしまうので、使わないことになりました。
私がモニターに書いてあるものを読む際の問題では、Trossmanがすぐに問題を軽減してくれたのですが、モニターの下に置く、高くするための台の角度を変えました。台は前方にものを入れる場所がついてたのですが、逆にすることで、5インチ(約13センチ)モニターに近づくことができました。
改善したにもかかわらず、Trossmanは、私の17インチのモニターを19インチのものと取り替えるように提案しました。私にとって幸運なことに、職場で22インチのモニターが手に入りました。
借りる、買う、試す
TACTで異なる製品を試すのは役立ちましたが、装置の特定の箇所が、本当に私の効率に役立つのかということを決めるのに、もっと時間が必要でした。そして時には、仕事の場所で試すことができたらよいと感じることでしょう。
「もうちょっと装置について考える機会をもってほしいのと、彼らにとって目新しい、こういった本当に素晴らしいものを最初に見たときの興奮を通り越してもらいたいんです」とTrossmanは言っています。新しい装置は最初はいいように見えても、「現実的にはよくない」ということもあるといいます。
ジョイスティックのマウスは私にとってよいだろうと思ったので、Trossmanはアリゾナ州テクノロジー・アクセス・プログラム(AzTAP)に私に連絡するように言って、私はそこから2つの違ったタイプのジョイスティックのマウスを借りました。そのマウスでは、ジョイスティックに左と右のクリック用の「ゼリー・ビーン」状のスイッチが2つついていました。
AzTAPは、アリゾナ州の連邦政府による資金を受けた、補助する技術の活動プログラムです。(違った名前ですが)すべての州にあって、このプログラムでは、買う前に試したい人に対して、短期の装置貸し出しがされています。地域の資金援助してくれる場所についての情報も提供しています。ATプログラムについては、www.resnaprojects.org/nattap/at/statecontacts.html をみてください。(英語のHPです)
2週間、ジョイスティックのマウスを練習した後で、私にとって、それを使ってもより効率的に働くことができるとは思えませんでした。私の思ったところにカーソルを置くのが難しくて、これは私が使えるものではないと、最終的に決めました。
マウスの右クリックボタンを不注意に押してしまうという問題を解決するために、Trossmanは、Apple社のプロ・マウスのような「1クリック」マウスで、パソコンで動くものを提案しました。マウスに右クリックボタンがないので、右クリックを使うには、キーボードの下の方の右側のコントロールキーの隣に位置したキーを押す必要がありました。(私の右クリックキーには、メニューをドロップダウンするという絵が描いてあります)
残念なことにTACTはApple社のプロ・マウスで試せるものがなくて、Apple社ではもう「1クリック」マウスを売っていなかったので、私はマック・プロ・オンラインから、16ドルで、整備されたものを購入しました。このマウスが私の右クリックを不意に押してしまうという問題を解決してくれて、たくさん時間を節約でき、いらいらすることがなくなりました。
TACTは、いくつかのキーボードを試すために貸してくれました。ひとつはEvoluent社のマウス・フレンドリー キーボードで、キーボードの左側に数字のキーがついていて、右側にスペースがあって、マウスを近くに寄せるのが楽になっていました。しかし、キーは小さすぎてごちゃごちゃ詰め込まれていて、右クリックキーがないということに私は気づきました。
また、TACTから、左利き用のキーボードも借りました。このキーボードは右クリックキーと数字のキー、矢印キーが左側についているのですが、私のパソコンでは動きませんでした。
私たちは最終的に、Logitech社のdiNovo Media Desktop Laserのキーボード・数字キー・マウスの組み合わせに決めて、それは200ドルでした。通常のサイズのキーボードで右クリックキーがついていて、左側に数字キーを置くことができるので、マウスを近づけることができます。
話言葉を認識するソフト
私はTACTで試したDragon Naturally Speakingという話言葉を認識するソフトを気に入りましたが、ベストの状態で操作するには、今使っているよりももっとパワーがあるコンピューターが必要でした。というのも、私は一度にたくさんのドキュメントを開く傾向があるのです。驚いたことに、マイクロソフトのWindows XPも、新しいマイクロソフトのOS、Vistaも、両方とも話言葉を認識する能力があったということを知りました。
私の会社のコンピューターはWindows XPを使っているのですが、IT部門が、家で試すためにVistaのノートパソコンを貸してくれました。私はVistaの話言葉を認識するプログラムがWindows XPのものよりもよいということを発見しました。より性格で、簡単に使えるものだったのです。しかし、専門家は、Dragon Naturally Speakingは、それら2つよりもいいと言っています。
しかし、より新しいWindows 7というOS(2009年10月22日にリリースされています)は、Vistaよりもさらによい話言葉を認識するソフトがついていて、Dragon Naturally Speakingとくらべても、よいようです。Trossmanと、私の雇用主と相談した後で、Windows 7がリリースされるのを待つのではなく、アメリカ筋ジストロフィー協会のコンピューターにインストールすることにしました。それでDragonを注文して、アマゾンのセールで、とても安く(85ドルです!)購入できました。
私はまだ、マイクのヘッドセットがついた野球帽をかぶっています。でも、話言葉の認識についてより熟練したら、Trossmanは、机の上に留めて、曲げることができるマイクに変えることを提案しています。そうすれば、電話に出る時や会社を出る時にはずさなくてすみます。私は試すために、AzTAPから曲がるタイプのマイクを借りました。
ローテクの解決策
何倍もシンプルですが、ローテクの解決策が最もよいです。
キーボード、マウスパッド、電話が届かないところへいってしまわないようにするため、私は5ドルで、引き出しの中敷用のもじゃもじゃのものを買いました。
アマゾンで、特に大きいマウスパッドを10ドルで買いました。これで、マウスがマウスパッドの端から落ちたり、端にくっついたりすることがなくなって、いらいらすることが減りました。
ほかに特にいらいらしたのは、私が見るのと筋肉の運動の調整の問題が出てきたときに、コンピューターのスクリーン上のカーソルを見失って、「小さな矢印」を探すのに時間がかかることでした。Trossmanは、私のコンピューターのコントロールパネルの中で、Windows XPに入っている矢印を見つけるための機能をオンにして、コントロールキーを押した時に矢印の周りに輪が出るようにしてくれました。また、矢印の大きさと色が目立つように変えることを提案してくれました。それで問題が解決しただけでなく、まったく無料で、常に私のコンピューターで使うことができたのです。
Trossmanは、MicrosoftのWordでの「短縮機能」のショートカットも見せてくれました。挿入して、定型句をクリックして、オートコレクトを選ぶと、Wordは選んだ省略語を正しい語句や文章と置き換えてくれます。たとえば、私は、「xmda」を「Muscular Dystrophy Association」と置き換えるようにセットしました。
こういった簡単な変化がコンピューターの効率性を改善してくれて、最もよかったのはそれがとても安かったり、まったくもって無料だったことです。
TACTでの評価が、たくさんの即座の解決策を提供してくれました。また、アイディアが私のいく道を助けてくれて、デスクでより効率的に働く方法を教えてくれました。こういった進化が、安心を与えてくれて、書き物をする人としての仕事の安定性を与えてくれました。
さて、書き物をする人の障害に対して何ができるのでしょうか。
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原文は下記ページでご覧いただけます。
アメリカ筋ジストロフィー協会の許可をいただいて翻訳・記事を掲載して います。
Used with permission of the Muscular Dystrophy Association of the United States.
Excerpted from an article in MDA's Quest magazine.




