私の中のRockが魂を揺らすため
先日宮城県石巻にボランティアとして訪れた。
何があったか忘れないように文章でまとめておきたい。
石巻の街は所々壊れた建物があったが、人々はもう普通の生活をしているように見えた。
仮設住宅も所々見えたが、圧倒的に頭数が足りないのだろう。
私が作業にあたった小野崎は地震により橋が崩壊したために他の地域より三ヶ月も作業が遅れていた。
海に沈んだ家がいくつもあった。
業務は現地の漁業支援だった。
浜に流れ着いたゴミの撤去と、漁村の掃除をしてきた。
いずれも過酷なものであった。
前者は炎天下の中厚い作業着を着て木片などを撤去した。濡れた畳がこれ程重たいものとは思わなかった。
後者は生憎の大雨の中、一面じゅうヘドロのなかヘドロに塗れた腐った金属、食材などをひたすら撤去した。
ヘドロの臭いは専用のマスクをしても相当なものであった。
生まれて初めて地獄を見た。
震災直後は死臭がさらにプラスされていたのだろう。
作業の合間に現地の人々とお話することができた。
あるおばあちゃんは地震で孫を亡くしてしまったと話してくれた。
自分より若い命が失われることに深い悲しみを覚えただろう。
そんな経験をしても、懸命にヘドロを掃除している姿は余りに悲壮であった。ただ、それと同時に人間の強さを感じた。
また、漁師の方々ともお話できた。
風評被害にとても悩まされているようだ。
風評の総てが間違っているわけではないのであろうが、簡単にメディアを信じることがいかに馬鹿なことかはわかるだろう。
食品の買いだめも結局無意味であったはずだ。
実際そこで採れた鮭をいただいた。味はとても良かった。
放射能はどれだけ入っているのかわからないが、それを気にするくらいなら煙草を止めろといいたい。
この二日間でわかったのは人手が足りていないということだ。
募金も今では多く集まっていないようだ。
時間を持て余している人に問いたいのは、少しでも良心があるなら是非ボランティアに参加してほしい。
生きようとする意志は何よりも強い。