猫の鼻腔に発生するリンパ腫

テーマ:

数週間の経過で猫の鼻が腫れ上がってきました。触ると骨のように硬い感触があります。猫本人はくしゃみが多くなったものの元気です。


節外型LSA治療前

鼻腔腫瘍は手術をしても再発が多く、抗がん剤治療の反応も悪い難治性の疾患ですが、リンパ腫だった場合には治療の可能性が拡がります。

猫の鼻腔が腫脹した場合、約半数は節外型のリンパ腫であったとする報告もあります。

この症例は針吸引細胞診を含む各種検査により鼻腔に発生した節外型リンパ腫と診断しました。

このタイプのリンパ腫に対する治療は局所に照射する放射線療法が効果的であったとする報告があります。

この症例はオーナーとの話し合いの結果、抗がん剤治療を行うことにしました。


治療開始から1週間後、腫瘤は消失し、元の顔に戻りました。


節外型LSA治療後
この症例は6ヶ月間化学療法を続け治療を終了しましたが、その後も再燃傾向は認められず元気にしています。


猫の鼻腔節外型リンパ腫は高齢の猫に多く発生し、猫白血病ウイルス陰性で全身状態が良好の場合予後が良いといわれています。

鼻腔腫瘍の確定診断には病理組織検査が必要ですが、まずは針生検を行うと良いでしょう。リンパ腫のような特徴的な細胞が採取できることがあります。


化学療法にて寛解した鼻梁部節外型リンパ腫の疑われたネコ2例

堀川歴央、信田卓男ら (麻布大学獣医学部附属動物病院)

2004年 三学会年次大会(横浜)

AD

コメント(3)