仕組みを変えれば減らせる事故もある ー ヒューマンエラー | レイデル の「心のエラー」と「脳のトラップ」

レイデル の「心のエラー」と「脳のトラップ」

人は、時に不可解な行動をします。
それは、”心のエラー” と ”脳のトラップ” が原因です。
これらを心理学と脳科学の視点から、幸せに生きるヒントとしてお伝えします。(各テーマは過去のfacebookページ掲載分より抜粋)
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 ヒューマンエラーとは、人であれば誰でも犯す可能性がある ”錯誤” のことです。それは、その人の能力や教育レベルなどに関わらず、条件さえ整えばどんな人でも起こすものなのです。認知心理学の観点から言うと、このヒューマンエラーは大きく2つに分類されます。1つはミステイク。「誤認識」や「誤判断」と呼ばれるものです。もう1つはスリップ。いわゆる ”手が滑った” と言うもので「誤行動」と呼ばれるものです。

 これを分かりやすくPCの文字入力が正しく行えないケースに例えると、読みやスペルを間違って覚えていてタイプしても正しい文字が出力できない場合を「誤認識」、読みやスペルは合っているのに変換の時に違う意味の単語を選択してしまう場合を「誤判断」、キーボードを打つ時に手が滑って間違ったキーを押してしまう場合をスリップあるいは「誤行動」と呼びます。これらは、PCの文字入力をしていれば多かれ少なかれどんな人でも起こすエラーですよね。これが車や電車,飛行機を操縦する際に起これば場合によっては事故になり、機械の操作ならケガをしたりする訳です。たとえPCの入力間違い自体は人命に関わらなくても、その出力が交通システムや医療の現場なら、やはり人の命を脅かし兼ねません。

 そこで、企業などはこれらのヒューマンエラーを防ぐ手だてを考える訳ですが、まず普通に考えるのが通達や口頭による注意喚起や研修などによる技術の向上策です。確かに少しはミスを減らせるとは思いますが、ゼロには出来ません。根本の考え方が間違っています。先程も述べたように、人間であれば誰でも起こす可能性があるのがヒューマンエラーなので、人の意識やスキルを変えてもミスはなくなりません。

 それではどうすればいいのか? それは、ミスは必ず起こるものと考えて、起こっても ”仕組み” でそれを回避するのです。つまり、仕組みづくりですね。PCの文字入力であればスペルチェックソフトがスペルの正誤を判断しますし、電車の運転であればカーブに規定以上の速度で侵入した際は自動列車制御装置が働いて減速しますし、機械の運転なら手を入れてはいけないタイミングで手を入れればセンサーが反応して自動停止します。扇風機のファンを覆う網もその1つです。網が無ければどんなに気を付けていても使っているうちにファンに触れてしまいます。その反対にまず人が触れられない天井扇には網を付けないでしょ? あなたの会社でミスが問題になった時は、ぜひ、この「仕組みで回避する」ことを思い出してください。間違っても気合いとか根性は口にしないように(笑)。

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