2014年03月16日(日)

なんための会話か?~渡瀬謙『朝5分! 読むだけで「会話力」がグッと上がる本』

テーマ:【レフティやすおの読書室】


渡瀬さんのメッセージと著書
(画像:渡瀬さんのメッセージと著書)


友人で左利き仲間でもある渡瀬謙さんの新しい著作が届きました。(実際に届いたのは、10日ほど前のことです。)
今回は誰でも手に取りやすい感じの文庫本で、会話の力をつけようという本です。


 ●内気な人ほど心苦しいもの


会話と言えば、簡単そうで、でも気にし始めると意外と難しいもの。
初対面の人、さほど親しくない人、さらに困るのは、普段から苦手だなあと思っている人との会話ですね。


特に(私もそうですが)無口な、内気なタイプの人の場合は、余計に負担に感じるものです。
最初の一声が掛けにくい、何を話したらいいのか分からない…。


そういう人でもスムーズな会話が身に付く、という助言集です。


1時間の会話は50通の手紙より値打ちがある。

――セヴィニェ夫人「ピエール・リネへの手紙」1649年3月25日

(『ラルース世界ことわざ名言事典』角川書店 より)


上の名言にもあるように、会話というものは、単なる人付き合いの潤滑油だけではなく、使い方によってはもっと深い人間関係を作ることができる武器ともなるのです。

そんな会話を窮めるためにも、本書は役に立つのではないでしょうか。


 ・・・


渡瀬 謙/著『朝5分! 読むだけで「会話力」がグッと上がる本』永岡書店 (2014/2/17)

朝5分! 読むだけで「会話力」がグッと上がる本 (ナガオカ文庫)/永岡書店
¥609
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目次

はじめに
序章 会話が苦手な人が多いのはなぜだろう?
第1章 まずは会話の基本を知るところからはじめよう!
第2章 会話上手が当たり前にやっていることって意外と単純
第3章 シチュエーション・タイミング別会話術
第4章 もう一歩踏み出した会話に挑戦しよう!
第5章 これをやったらアウト!会話のタブー集
第6章 さらにコミュニケーションを高める会話力を身につけよう!
おわりに



 ●なんのための「会話」なのかを考える


序章では、「会話上達の予備知識」として4つ。


昨今、会話が苦手という人が増えて来た理由と、そもそも会話とは何かについて。
実は、<strong>会話には目的があった</strong>のです。


第1章以降、「会話の上達ポイント」としての具体的な助言が5番から53番まで、という構成です。


会話が上手と言われる人はこんなことをしているよ、とか。
こんな場面ではこうしよう、話題の見つけ方は…、とか。
逆に、これだけはやってはダメなこと、とか。
色んな場面、状況での会話の心構えやポイントを押さえています。
そして、単に会話を成立させるだけではなく、そもそもの<strong>目的を達成しましょう</strong>、という内容です。



 ●会話とは「話す」と「聞く」の言葉のキャッチボール


簡単に結論だけを書きますと、表紙絵にもなっているように、会話とは(言葉の)キャッチボールだ、ということでしょう。
キャッチボールで大事なことは、お互いに相手の捕りやすいところに投げる、ということです。


会話でもこの「相手の身になって」というのがポイントだ、というのです。


ただしキャッチボールができるには、最低条件といいましょうか、あるいはもっと強く言えば、絶対条件とでもいうべきものがあるのです。
それは、相手の投げたボールを捕る、ということです。


ボールをキャッチできない人にキャッチボールはできません。


会話で言えば、相手の話を聞く、ということです。
話すよりもまず聞く。
発信よりも受信です。


ベストセラーに『聞く力』なんて言う本もありますよね。


渡瀬さんに怒られるかもしれませんが、おまけで秘密を伝授しましょう。


会話で大切な心掛けは、「相手のハート(感情面)にフォーカスする(注意を向ける)」という視点を持つことです。


詳しくは本書をお読みください。


*渡瀬さんからのメッセージ―

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『朝5分! 読むだけで「会話力」がグッと上がる本』 (渡瀬 謙・永岡書店)
__________________________________

口下手、あがり症にもかかわらず、
リクルートで全国トップ営業になった著者が、
しゃべりが下手でも会話上手になれる秘訣を大公開!

会話力を上げるには、「話す」よりも「聞く」ことを重視しよう!
そのためにすべきこととは・・・?

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 ●『“内向型”のための雑談術』と比べてみた


渡瀬さんの書いた類似本として、↓があります。

『“内向型”のための雑談術―自分にムリせずラクに話せる51のルール』大和出版 (2010/06)

“内向型”のための雑談術―自分にムリせずラクに話せる51のルール/大和出版
¥1,575
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目次
はじめに 「内向型専門の雑談術」だから、あなたもムリなくできる!
序章 以前は、私も大の「雑談苦手」だった!―超内向型人間が苦闘の末につかんだ“会話の極意”とは?
第1章 内向型には「内向型ならではの雑談術」がある―もう、誤った常識、ルールにしばられるのはやめよう!
第2章 これで、初めて会う人ともラクに雑談できる!―内向型の悩みのタネ、“初対面のカベ”をどう乗り越えるか?
第3章 よく顔を合わせる人とは、この要領で雑談しよう―これなら口ベタでもできる、ストレスがかからない!
第4章 こんなとき、どうする?苦手なシーン別の雑談術―この方法で、逃げ出したくなる場面も切り抜けられる!
第5章 「一歩上をいく雑談」で相手の信頼をつかみとろう―これで完璧、人づきあいがどんどんラクになってくる!
おわりに 雑談は、あなた自身を映し出す鏡である


2010.6.18

渡瀬謙の新著『“内向型”のための雑談術』届く

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2010/06/post-b027.html


今回改めてパラパラッとのぞいてみました。
基本的によく似た助言がなされています。
二つ少ない51項目ですね。


ただこちらは、あくまでも“内向型”(タイトルには書かれていませんが)営業マン向けの営業トークとしての「雑談」の方法で、<営業をよりスムーズに進めるため>の、という目的に沿った取り組みの本です。


それに対して、今回紹介する本書『朝5分! 読むだけで「会話力」がグッと上がる本』は、もっと広く、一般の人向けに書かれた<会話術>の本です。
内向型の人が書いた本なので、会話が不得手だという人(には内向型の人が多いと思われます)なら、誰でも取り組める助言にあふれています。


それはなぜかといいますと、元々会話のレベルの低い人だった著者が書いたものだからです。


 ●会話はストレス社会を緩和する


『“内向型”のための雑談術』でも一番大事なこととして著者が上げていたことは、「ありのままの自分でいることが人づきあいの原点」(p.213)でした。


この基本的な姿勢は、今度の会話本でも同じです。


私がこの著者に肩入れする最大のポイントが、ここにあるように思います。
「ありのままの自分でいること」を重要視するこの姿勢にこそ、現代を生き抜くための重要なポイントがあるのです。
それは「ストレスを最小に」という願いが込められているからです。


現代はストレス社会と言われています。


適切な会話は、人付き合いの潤滑油であり、ストレス社会を緩和する役割も担っています。
この本を読んで、心地よい会話を身に付けて、人付き合いのストレスを減らしたいものです。



※左利き仲間で友人・渡瀬謙の著書についての記事
(◆印:ビジネス書/□印:口ベタ・あがり症の“内向型”営業マンのための営業本)

◆2013.10.7 臆病は慎重!… 渡瀬謙『内向型人間のリーダーシップにはコツがある』

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2013/10/post-6559.html
・2013.8.19 雑学フェアにて~渡瀬けん著『左利きの人々』:<国際左利きの日>情報3

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2013/08/3-962d.html
◆2013.3.7 渡瀬謙『元リクルートNo.1の 日本で一番"効率"のよい営業法 このムダをなくすだけで、グングン売上が伸びる!』

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2013/03/no1-547a.html
◆2012.5.23 小さな努力で大きな効果:渡瀬謙『あなたの評価をガラッと変える たった3秒の声がけ習慣http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2012/05/post-d7fa.html
◆□2012.2.26 克服ではなく付き合う姿勢で:渡瀬謙『「あがり症営業マン」がラクに売るための6つの習慣』

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2012/02/post-6682.html
・2011.12.31 雑学文庫フェアで『左利きの人々』が…

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2011/12/post-897d.html
◆2011.7.13 渡瀬謙の新刊『相手が思わず本音をしゃべりだす「3つの質問」』届く

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2011/07/post-735a.html
◆2011.6.10 流れ星に願い事…渡瀬謙『たった5秒のあいさつでお客様をザクザク集める法』

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2011/06/5-b349.html

◆【渡瀬謙/監修『毎日役立つ!もう悩まない!!即効ビジネスマナー』日本文芸社2011.1】
・2011.5.19 週刊ヒッキイhikkii260左利き教本について考える(2)おさらい

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2011/05/hikkii2602-ce72.html
◆2011.3.4 新社会人奮闘記ラノベ 渡瀬謙『新入社員ヒロと謎の育成メールの12ヵ月』

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2011/03/post-8551.html

◆□2010.6.28 実践で学ぶ本、渡瀬謙『営業は口ベタ・あがり症だからうまくいく』

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2010/06/post-0e4c.html
◆□2010.6.18 渡瀬謙の新著『“内向型”のための雑談術』届く

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2010/06/post-b027.html
◆□【『内向型人間の人づきあいにはコツがある』大和出版】
・2009.12.12 今週の週刊ヒッキイ―第201号「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ<特別編>」

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2009/12/201-0618.html
 ★左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii
・第201号(No.201) 2009/12/12「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ<特別編>」

http://archive.mag2.com/0000171874/20091212074000000.html
 <特別編>原点に戻って―最初につまずかないこと または、左利き人間の生き方にはコツがある
◆□2009.3.4 お知らせ:友人渡瀬謙の新著「内向型営業マンの売り方にはコツがある」

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2009/03/post-9a29.html
・2008.12.29 左利き本の新刊『左利きの人々』渡瀬けん著

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2008/12/post-ce70.html


--
※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「なんための会話か?~渡瀬謙『朝5分! 読むだけで「会話力」がグッと上がる本』」

http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2013/10/post-6559.html

を転載したものです。
(この記事へのコメント・トラックバックは、転載元『お茶でっせ』のほうにお願い致します。ただし承認制になっていますので、ただちに反映されません。ご了承ください。)
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2013年10月07日(月)

臆病は慎重!… 渡瀬謙『内向型人間のリーダーシップにはコツがある』

テーマ:【レフティやすおの読書室】

友人で左利き仲間である渡瀬さんからの献本です。
(渡瀬さん、いつもありがとうございます!)
献本だからほめていると思われるのも嫌ですが、だからといって必要以上にけなすというのも不自然でしょうね。

と、前振りはその辺にして―。


レフティやすおの作文工房


渡瀬謙『頼めない・叱れない・人間関係が苦手…… 内向型人間のリーダーシップにはコツがある』大和出版

頼めない・叱れない・人間関係が苦手・・・ 内向型人間のリーダーシップにはコツがある/大和出版
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 ●内向型営業マン指南役のオーソリティー・渡瀬謙

最初に、著者・渡瀬謙について説明しておきます。

著者は子供時代からずっと、成人となってからも相変わらず、内向型人間の典型的な一人でした。
しかし、業務で実績を上げ(あのリクルートで営業全国ナンバーワンとなる)、自信をつけ、デザイン制作会社を設立、社長となり、その後メルマガを発行し、営業コンサルタント<サイレントセールストレーナー>として、ビジネス書(営業本)の著述家となります。

いまや内向型営業マンの指南役としてオーソリティーとなりました。

9月10日に発売された『日経ビジネス Associe (アソシエ) 』2013年10月号の第2特集<「内向型」で行こう>にも(カラー写真入りで)登場しています。

日経ビジネス Associe (アソシエ) 2013年 10月号 [雑誌]/日経BP社
¥630
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本書と同じ版元・大和出版からすでに<内向型>三部作が出版されています。
(内向型の性格が気になる方は、ビジネスを抜きにしても、何かしら人生の役に立つヒントが見つかるはずです。
ぜひご一読ください。)
[★私のおススメ度/☆(私の推定)売れ行き度]

★★☆☆『内向型営業マンの売り方にはコツがある―ムリに自分を変えないほうがうまくいく!』
★☆☆☆『“内向型”のための雑談術―自分にムリせずラクに話せる51のルール』
★★★☆『内向型人間の人づきあいにはコツがある』

内向型営業マンの売り方にはコツがある―ムリに自分を変えないほうがうまくいく!/大和出版
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“内向型”のための雑談術―自分にムリせずラクに話せる51のルール/大和出版
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内向型人間の人づきあいにはコツがある/大和出版
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 ●内向型のリーダー論

内向型人間の本ですので、内容的に私に合っています。

実は私、出世してリーダーになるのが嫌で転職した、という一面も無きにしも非ずです。

出世して権限は持ちたいが、リーダー役やよけいな責任は回避したい。
一人で仕事をするのは得意だが、他人に命令したり指示を出したり全体をまとめる等、他人を動かすのは苦手。

私は―まあ内向型の人はみな、そういう人が多いのかもしれませんが、自分一人でコツコツと仕事をするのが性に合っているのです。
誰かと一緒に仕事をする場合でも、一対一の関係で二人でするのならまだしも、三人以上のグループ内で働く、あるいはそれらの人々を率いてゆくというリーダー役は、ちょっと困りもの。


ですから、もしこの本をもっと早く読んでいたら少しは私の人生も変わっていたかも…、という気もします。
(もちろん、つい先日出たばかりの本なので、それは無理な話ですけれど。)


では、本書を紹介しましょう。
まずは目次から。

【目次】
はじめに コツさえつかめれば、内向型のままで立派なリーダーになれる!
序章 内向型って本当にリーダーに向いていないの?―私がその立場になって初めて見えてきたこと
第1章 内向型リーダーにはこれだけの長所がある―ちょっと視点を変えるだけでマイナスがプラスに!
第2章 こうするだけで部下との人間関係はグンとラクになる―コミュニケーションの悩みはこれで解決!
第3章 このやり方なら自分にムリせず部下育成ができる―内向型ならではの「ほめ方」「叱り方」「任せ方」
第4章 うまくまとめようとしないほうがチーム力は上がる―強いリーダーシップなんてなくてもOK!
第5章 ピンチのときこそ内向型の強みが活きてくる―これで、あなたはどんな壁も乗り越えられる!
終章 肩の力を抜けば、自然に部下と結果がついてくる―あらためて内向型リーダーに伝えておきたいこと
おわりに やるべきことを見極めた先には「明るい未来」が待っている


 ●内向型リーダーのマインドとスキルを伝える本

本書の目的は、マインドスキルだと言います。

(1)マインド=内向型の読者が自分でもできると、気持ちが楽になること
(2)スキル=明日からの実戦でも使えるスキルを提供すること


第1章では、内向型の人って実はリーダーに向いている、と説明しています。

内向型の人はリーダーに不向きな性格だと思われていますが、実はそうではない。
内向型の人の持つ資質―慎重さ、人の意見を聞く姿勢、細かいところに気が付く繊細さ、個々の人に対応できる能力等々。
これらは従来型のリーダーとは異なるタイプのリーダーとなる素質である、というのです。

「太陽型リーダー」を目指そう》とあり、一瞬うん?と思いました。
しかしこの太陽は、イソップ物語の「北風と太陽」の太陽のことで、「外部から強制的に働きかける」のではなく、「自発的に行動させる」という意味です。

太陽のように陽気で明るく外向型のリーダー、といった意味ではありませんでした。


第2章からは、内向型の人が苦手とする他者との人間関係のあり方について書かれています。

第5章は、自分自身について、ピンチやトラブルに対する処し方が書かれています。

そして終章では、最後に著者があらためて伝えたいことが書かれています。


 ●避けられないことは避けてはいけない

最終の「おわりに」で、何事にも通じる一番大事な根本的な姿勢について書かれています。

それは、苦手なことは避けましょう、と書いてきたけれど、物事には避けられることと避けられないことがあるということ。
そして、避けられないことに関しては、決して避けれはいけない、しっかり直面しなければいけない、という点です。

挑戦するからこそ成功がある、ということですね。


最近、私が非常に優れた考え方だと思っている哲学があります。

それは、古代ローマ時代の元奴隷だった後期ストア派の哲学者エピクテトスの考え方(*)です。

自分の権内にあるものと権外にあるものとに分けて考えろ。
そして、自分の自由になるのは、権内にあるものだけだ。

―という哲学です。

所詮、自分の自由になるのは、自分の権内にあるものだけであり、権外のものは、ただ受け入れるしかないのです。

いかにも奴隷出身の哲学者らしい発想と言えそうですね。
しかし、その通りです。


大リーグでも活躍した元プロ野球選手・松井秀喜氏も、その著書『不動心』(新潮新書)の中で、自分のコントロールできることとできないことを分けて考えろ、と書いています。


自分のコントロールできる範囲内のことに全力を挙げて当たる―。

自分の権内のことがらは、自分の意志でできることであり、自分の責任の及ぶ範囲です。
しかし、コントロールできないこと―権外のことは、自分の力の及ばない、すなわち、自分の責任の外にあるものです。

リーダーに指名された場合も、避けるのではなく、しっかり受け留めましょう。
もし失敗したとしても、任命した人の責任だ―ぐらいの開き直りからスタートすれば、気が楽になるのではないでしょうか。


 ●不安は思惑にすぎない

さらに、もう一つ私から言いますと―。

内向型の人がリーダーになることを考えますと、私もそうですが、どうしても不安が先に立ちます。

しかし、エピクテトスは、言います。

人々を不安にするものは、事柄ではなく、事柄についての思惑だ。》鹿野治助/訳「要録 五」p.387(『世界の名著 13』)

と。

不安といった悩みは、ズバリこの思惑にすぎないのです。
自分で勝手に拵えたもの―想像の産物なのです。

「幽霊見たり枯れ尾花」なのです。
想像力が一番怖いのです。

実際には、「案ずるより産むが易し」と言いますからね。
恐れないこと、怯まないことが重要です。


そのためには入念な準備が第一です。
例えばこの本を読むというような。
きっと自信を与えてくれるはず!


 ●著者・渡瀬謙からのメッセージ―

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 『内向型人間のリーダーシップにはコツがある』(渡瀬 謙・大和出版)
─────────────────────────────────

 副題に「頼めない・叱れない・人間関係が苦手……」とあるように、
 どちらかというとリーダーらしくないタイプの人向けの本です。

 リーダーのなかには、
 成績が良いから、年上だから、経験が豊富だから、などの理由で、
 自分が望んでいないのにリーダーになってしまった人がいます。
 子供のころから人前に立つことを避け、
 一人でコツコツと作業をすることが得意な人たちです。
 
 そんな人に向けて、
 明るく振舞わなくても、自分の性格にムリしなくても、
 きちんと結果を出せるリーダーになるためのコツをまとめました。

 リーダー本はたくさんありますが、
 内向型リーダーに絞った本はおそらくありません。

 ぜひ、リーダーになってしまって悩んでいる人や、
 リーダーになることをためらっている人に読んで欲しいと思っています。

 『内向型人間のリーダーシップにはコツがある』

─────────────────────────────────

(*)参照:
『世界の名著 13 キケロ エピクテトス マルクス・アウレリウス』鹿野治助/編 中央公論社 1968
『人生談義〈上〉』エピクテートス/著 鹿野治助/訳 岩波文庫 1958/7/5
『人生談義〈下〉』エピクテートス/著 鹿野治助/訳 岩波文庫 1958/7/5
『不動心』松井秀喜 新潮新書 2007/2/16

世界の名著〈第13〉キケロ,エピクテトス,マルクス・アウレリウス (1968年)/中央公論社
¥価格不明
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人生談義〈上〉 (岩波文庫)/岩波書店
¥756
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人生談義〈下〉 (岩波文庫)/岩波書店
¥882
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不動心 (新潮新書)/新潮社
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左利き仲間で友人・渡瀬謙の著書についての記事
(◆印:ビジネス書/□印:口ベタ・あがり症の“内向型”営業マンのための営業本)
・2013.8.19 雑学フェアにて~渡瀬けん著『左利きの人々』:<国際左利きの日>情報3
◆2013.3.7 渡瀬謙『元リクルートNo.1の 日本で一番"効率"のよい営業法 このムダをなくすだけで、グングン売上が伸びる!』
◆2012.5.23 小さな努力で大きな効果:渡瀬謙『あなたの評価をガラッと変える たった3秒の声がけ習慣』
◆□2012.2.26 克服ではなく付き合う姿勢で:渡瀬謙『「あがり症営業マン」がラクに売るための6つの習慣』
・2011.12.31 雑学文庫フェアで『左利きの人々』が…
◆2011.7.13 渡瀬謙の新刊『相手が思わず本音をしゃべりだす「3つの質問」』届く
◆2011.6.10 流れ星に願い事…渡瀬謙『たった5秒のあいさつでお客様をザクザク集める法』
◆【渡瀬謙/監修『毎日役立つ!もう悩まない!!即効ビジネスマナー』日本文芸社2011.1】
・2011.5.19 週刊ヒッキイhikkii260左利き教本について考える(2)おさらい
◆2011.3.4 新社会人奮闘記ラノベ 渡瀬謙『新入社員ヒロと謎の育成メールの12ヵ月』
◆□2010.6.28 実践で学ぶ本、渡瀬謙『営業は口ベタ・あがり症だからうまくいく』
◆□2010.6.18 渡瀬謙の新著『“内向型”のための雑談術』届く
◆□【『内向型人間の人づきあいにはコツがある』大和出版】
・2009.12.12 今週の週刊ヒッキイ―第201号「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ<特別編>」
 ★左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii
第201号(No.201) 2009/12/12「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ<特別編>」
 <特別編>原点に戻って―最初につまずかないこと または、左利き人間の生き方にはコツがある
◆□2009.3.4 お知らせ:友人渡瀬謙の新著「内向型営業マンの売り方にはコツがある」
2008.12.29 左利き本の新刊『左利きの人々』渡瀬けん著


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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「臆病は慎重!… 渡瀬謙『内向型人間のリーダーシップにはコツがある』」 を転載したものです。
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2013年03月07日(木)

渡瀬謙『元リクルートNo.1の 日本で一番"効率"のよい営業法 このムダをなくすだけで、グングン

テーマ:【レフティやすおの読書室】

レフティやすおの作文工房

左利き仲間で友人の渡瀬謙の17冊目の新刊
『元リクルートNo.1の 日本で一番“効率”のよい営業法 このムダをなくすだけで、グングン売上が伸びる』大和出版 (2013/2/26)

元リクルートNo.1の 日本で一番”効率”のよい営業法 このムダをなくすだけで、グングン売上が.../大和出版
¥1,470
Amazon.co.jp



が届きました。


いつも新刊を出すたびに贈っていただき、うれしい限りです。


私自身は、営業関係の仕事をしているわけではないので、ある意味不要とも言えます。


ですが、人生というものには色々な局面があり、それぞれの場面で結構様々な知恵が必要となります。
彼の著書にも色々と教えられる部分があり、読んでおけば何かと役に立つのです。


自分で言うのは恥ずべきものですが、学ぶ人は何からでも学ぶものです。(エヘン!)


 ●仕事を楽しむ


最近読んだ本に、齋藤孝著『生きる喜びは、仕事とともにあるヒルティの幸福論: すぐ実行できて結果が出せる76の言葉』(知的生きかた文庫 2012/8/22)があります。


齋藤先生がヒルティの『幸福論』のエッセンスをまとめた初心者向け入門書です。
(これを読んだからと言って、決してヒルティの『幸福論』読んだ気にはならないでください。あくまでも入り口にしてくださいね。)


この本の冒頭「訳者解説」で、《「人生の中で“一番長く使う時間”を幸せに過ごすこと」》が《「一番簡単に“最高の幸せ”を得る方法」》だと書いています。


では人生で一番長く使う時間とは何か?
それは仕事です。

ヒルティは『幸福論』のページの多くを、「仕事をしている時間を幸福に感じるためにはどうしたらいいか」に割いている》と。



ここで、私なりに要約しておきますと―、


人間にとっては人生で一番長いのは仕事の時間で、その仕事をいかにこなすかで、その人の幸福の感じ方が変わってくる。
仕事を楽しむ、あるいは楽しむところまで行かなくても、少なくとも苦痛と感じないで済む方法を見出せれば、それだけで幸福に近づくことができる、ということでしょう。



 ●つらい「売れない営業」から無理のない「売れる営業」へ


毎度のことながら、前置きが長くなりました。
さて本書についてです。


著者・渡瀬謙は、従来“内向型の営業マン”向けの営業本をいくつか上梓してきました。

『内向型営業マンの売り方にはコツがある―ムリに自分を変えないほうがうまくいく!』
『“内向型”のための雑談術―自分にムリせずラクに話せる51のルール』
『「しゃべらない」営業の技術 (PHPビジネス新書)』
などなど。


しかし、それらの本で紹介してきた方法は考えてみますと、“内向型の営業マン”にのみ有効な方法ではなかったのです。

誰にでも通じる、使える方法でもあったのです。


そして、現代のような「ものが売れない」時代にマッチした、正当な営業方法だったのです!


 ・・・


先に、仕事をしている時間を楽しく、あるいは苦痛と感じないでこなせることが、幸福へ近道だという前振りをしました。
ここで、営業という仕事に限って言えばどうなるでしょうか。


営業という仕事を楽しくする第一のポイントは、やはりコンスタントに売れるということに尽きるでしょう。

で、本書で著者・渡瀬謙が訴えていることは、「売れない営業」を「売れる営業」にしよう、ということです。


「売れない営業」ほどつらいものはない、と元<売れなかった営業マン>で後に<リクルートで全国ナンバーワンの売れる営業マン>になった著者は言います。


では、なぜ売れないのか?


人一倍努力しているのに、なぜか売れない。

でも、実は売れない人には共通した問題点がある。
それは、努力の方向だ。

実は、ムダな努力をしているのだ、と。


(極言すれば、自らわざわざ売れない営業をしているのだ、とも言えるでしょう。)


そんなとき、一つの“気づき”が自分の営業スタイルを変えてくれた。
その視点に立てば、ムダを省き、楽に(少なくとも苦痛を感じることなく)売れる営業に変われるのだ、と。



目次を掲げておきましょう。


第1章 たった1つの“気づき”が、ダメ営業の私の運命を変えた!
第2章 効率がグンとアップ!「新規営業」にはこのスタイルで臨もう
第3章 驚くほど売上が伸びる!すべてのお客さまを活かす「商談」の技術
第4章 ムリせずできる!お客さまの心をギュッとつかむ「アフターフォロー」
第5章 これで万全!さらにムダなく効率的に売るための「日々の習慣」
第6章 あなたが「売れ続ける営業」になるうえで一番大切なこと


第1章で、問題の“気づき”にふれています。
第2章以下、主な四つの営業のシーンごとに、具体的に解説しています。
〆の第6章では、営業マンとして最も大事なことである、<長く売れ続ける営業マンになる>ためのポイントを示しています。


 ●読むだけでなく、知ったことは実行する


人生においては、<仕事を楽しむ>ことが幸福への近道です。
営業マンにとっては売れること、成果を上げることが幸福への道です。


そして<仕事で成果を挙げる>という、これは、営業マンだけでなく、誰にとっても大事なことです。


色んな本を読み、勉強することはよいことです。
でも、本というのは、読んでいるだけで勉強した気分、何かしらやり遂げた気分になります。


しかし読んだだけでは、実際には何もしていません。


大事なことは実行に移すことです。


著者は、「おわりに」で書いています。


実践してみないことには、あなたの営業は何も変わりません。/行動した人だけが、「売れる営業」になる権利を与えられるのです。》p.213


昔から「イワシの頭も信心から」とか「信じる者は救われる」ということわざがあります。
騙された気になって、実行してみましょう。
何かが変わると思います。



 《19 たとえためになることを数多く語るにしても、それを実行しないならば、その人は怠っているのである。――牛飼いが他人の牛を数えているように。かれは修行者の部類には入らない。
  『真理のことば(ダンマパダ)』(中村元/訳『ブッダの真理のことば 感興のことば』岩波文庫より)

 《子曰く、君子は言に訥(とつ)にして、行ないに敏ならんことを欲す
  『論語』「里仁 第四 24」(加地伸行/全訳注『論語』講談社学術文庫より)


【この本から得た私の教訓】
(1)―努力の方向を変える―
 壁にぶち当たった時は、方向転換してみる。
(2)―視点を変える―
 ものの見方を変えてみる。逆の立場で見る。


 ・・・


渡瀬謙/著
『元リクルートNo.1の
 日本で一番“効率”のよい営業法
  このムダをなくすだけで、グングン売上が伸びる』
大和出版 (2013/2/26)


おしまいに渡瀬さんによる紹介文を載せておきます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『元リクルートNo.1の 日本で一番"効率"のよい営業法』(渡瀬 謙/大和出版)
────────────────────────────────

自分では良かれと思ってしたことが、
逆に裏目に出てしまうことってありますよね。

じつは、営業マンが当たり前のようにやっていることのなかには、
セールスにマイナスに作用することがたくさん潜んでいます。
自分でも気づかずに、お客さまに嫌われているケースもあるのです。

頑張っているのに、なぜか売れない?

そんな人は、ぜひ自分の行動や言動を見直してみてください。
やってはいけない「ムダなこと」をやっていたのかもしれませんよ。

本書は、その営業のムダを取り除くことで効率化を実現するものです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


※左利き仲間で友人・渡瀬謙の著書についての記事
(◆印は、ビジネス書)
◆2012.5.23 小さな努力で大きな効果:渡瀬謙『あなたの評価をガラッと変える たった3秒の声がけ習慣』
◆2012.2.26 克服ではなく付き合う姿勢で:渡瀬謙『「あがり症営業マン」がラクに売るための6つの習慣』
2011.12.31 雑学文庫フェアで『左利きの人々』が…
◆2011.7.13 渡瀬謙の新刊『相手が思わず本音をしゃべりだす「3つの質問」』届く
◆2011.6.10 流れ星に願い事…渡瀬謙『たった5秒のあいさつでお客様をザクザク集める法』
◆【渡瀬謙/監修『毎日役立つ!もう悩まない!!即効ビジネスマナー』日本文芸社2011.1】
・2011.5.19 週刊ヒッキイhikkii260左利き教本について考える(2)おさらい

◆2011.3.4 新社会人奮闘記ラノベ 渡瀬謙『新入社員ヒロと謎の育成メールの12ヵ月』

◆2010.6.28 実践で学ぶ本、渡瀬謙『営業は口ベタ・あがり症だからうまくいく』
◆2010.6.18 渡瀬謙の新著『“内向型”のための雑談術』届く
◆【『内向型人間の人づきあいにはコツがある』大和出版】
・2009.12.12 今週の週刊ヒッキイ―第201号「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ<特別編>」
 ★左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii
第201号(No.201) 2009/12/12「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ<特別編>」
 <特別編>原点に戻って―最初につまずかないこと または、左利き人間の生き方にはコツがある
◆2009.3.4 お知らせ:友人渡瀬謙の新著「内向型営業マンの売り方にはコツがある」
2008.12.29 左利き本の新刊『左利きの人々』渡瀬けん著


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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「渡瀬謙『元リクルートNo.1の 日本で一番"効率"のよい営業法 このムダをなくすだけで、グングン売上が伸びる!』」 を転載したものです。
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2012年04月27日(金)

東野圭吾『容疑者Ⅹの献身』、米MWA・エドガー賞を逃す!

テーマ:【レフティやすおの読書室】

まあ、ある意味ではいたしかたないかもしれません。
だって外国語の翻訳作品なので、大賞の候補に挙げてもらえるだけで、よしだと思うのです。


なにしろ<アメリカ探偵作家クラブ(MWA)>の大賞ですからね。


私ならやはり「外国語部門」といったくくりにする方がふさわしいと思います。

外国の作品でも同じ英語圏ならいざ知らず、元は日本語作品ですから。


でも、こうして日本のミステリが、大賞候補として取り上げてもらえるだけ、進歩でしょう。


因みに、日本人作家の作品がノミネートされるのは、2004年桐野夏生『OUT』以来の二度目。
前回、桐野さんも受賞は「アウト」でした。


いずれそのうちどなたかが…、という気になります。


私個人としては、大賞に決まったというモー・ヘイダーさんの「Gone」が気になりますね。


東京でのクラブホステスなどアジア滞在を経て作家となり、在日体験を元にした「TOKYO」という著作もある。
(読売新聞【ニューヨーク=柳沢亨之】2012年4月27日(金)12時7分配信)

翻訳が待たれます。



最近の日本人―特に若者が“内向き志向”といわれています。
翻訳ものも売れないと言われます。
外国が身近になり、あこがれの対象ではなくなった、という面も大きいのでしょう。


しかし、外国には日本にはないものが、当然いっぱいあります
それらの中には、すばらしいものが沢山あります。


日本のよさを知る意味でも外国のものを知る必要もあります。

食わず嫌いでなく、翻訳ものも試していただければ、と思います。


アメリカの人たちも日本語の作品を翻訳ものとして受け入れ、大賞の候補に挙げてくれているのですから、日本の我々もドンドン海外の作品にふれて行きたいものです。



●容疑者Xの献身 (文春文庫)

容疑者Xの献身 (文春文庫)/東野 圭吾
¥660
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●OUT 上 (講談社文庫) 桐野 夏生

OUT 上 (講談社文庫 き 32-3)/桐野 夏生
¥700
Amazon.co.jp


*関連記事:
・2012.1.24 東野圭吾『容疑者Xの献身』が米エドガー賞候補に
・2004.3.5 『OUT』桐野夏生
・2004.5.2 OUTはアウト/桐野夏生「OUT」エドガー賞逃す

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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「東野圭吾『容疑者Ⅹの献身』、米MWA・エドガー賞を逃す!」 を転載したものです。
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2012年04月19日(木)

紫式部『源氏物語』NHKテレビ100分de名著

テーマ:【レフティやすおの読書室】

ゲスト講師のプレゼンを受けて、古今東西の“名著”を25分の番組4回100分で読み解く番組、
「NHKテレビ100分de名著」
2011年4月から始まったこの番組も2年目に入ります。
今年度からは、案内役が伊集院光さん、島津有理子アナに交代し、放送時間も変更されて再出発です。


放送時間に関しては、今までより時間帯が遅くなり、私としてはちょっと見づらくなったのが残念です。


2012年4月の放送は、紫式部「源氏物語」 です。


正直、これだけの長編をどう紹介するのか、かなり気になります。
その辺は、サイトの「プロデューサーNのおもわく」に書かれています。


『源氏』を選んだ理由は、リニューアル版の第一弾ということで、注目を集めたかったというのです。
そして、

全4回、全て現代性のある切り口を心がけています
ということ。

さてどうなりますか。


--
第1回 光源氏のコンプレックス
【放送時間】 2012年4月4日(水)午後11:00~11:25/Eテレ(教育)
【再放送】 2012年4月11日(水)午前05:30~05:55/Eテレ(教育)
2012年4月11日(水)午前00:25~00:50/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】 三田村雅子(上智大学文学部教授)
聡明で美しい光源氏は、天皇になるはずの能力と血筋を持った男だった。しかし母の身分が低かったことから源氏という臣下の地位にされてしまう。そのため光源氏は、不遇感から強い上昇志向を持つようになり、それが天皇の后など身分の高い女性との禁断の恋に結びついていく。第1回では、光源氏のコンプレックスにスポットをあてる。さらに、単なる恋物語ではなく、政治小説としての側面も解説、源氏物語の全体像を明らかにする。


第2回 あきらめる女 あきらめない女
【放送時間】 2012年4月11日(水)午後11:00~11:25/Eテレ(教育)
【再放送】 2012年4月18日(水)午前05:30~05:55/Eテレ(教育)
2012年4月18日(水)午前00:25~00:50/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】 三田村雅子(上智大学文学部教授)
源氏物語には様々なタイプの女性が登場する。年上インテリ女性が抱える苦悩が描かれた六条御息所。愛されながらも子供がない悲しさを感じる紫の上。晩年には母親としての幸せを手に入れる明石の君。男から愛されることを選ぶか、それとも母として生きることを選ぶか。物語の女たちは、悩みながら生きる。人生、全てを手に入れることはできず、何かをあきらめなくてはならない・・。第2回では、女にとっての、あきらめの意味を探っていく。


第3回 体面に縛られる男たち
【放送時間】 2012年4月18日(水)午後11:00~11:25/Eテレ(教育)
【再放送】 2012年4月25日(水)午前05:30~05:55/Eテレ(教育)
2012年4月25日(水)午前00:25~00:50/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】 三田村雅子(上智大学文学部教授)
人生の後半、光源氏は政治の表舞台で栄華を極める。しかしこのあたりから光源氏にも老いが目立ち始め、若いときと違って、女を自由に出来なくなる。新たに迎えた妻・女三の宮は、源氏よりも若い柏木の子を宿してしまい、ひそかに思いを寄せていた玉鬘も寝取られ、長年連れ添った紫の上までもが別れたいと言い出す。第3回では光源氏の晩年を描く。そして世間的な体面を気にしながらも、女に執着する男の未練と弱さを見つめていく。


第4回 夢を見られない若者たち
【放送時間】 2012年4月25日(水)午後11:00~11:25/Eテレ(教育)
【再放送】 2012年5月2日(水)午前05:30~05:55/Eテレ(教育)
2012年5月2日(水)午前00:25~00:50/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】 三田村雅子(上智大学文学部教授)
【特別ゲスト】 香山リカ(精神科医)
光源氏の死後、物語はその息子や孫たちが主人公となる。彼らは、幼いころから恵まれた環境に育った。そのため父と異なり、野心を持つことが出来ず、生きる強さに欠けていた。女を全力で愛することが出来ない男の恋は、互いのすれ違いを生み、新たな悲劇へと発展してしまう。最終回では「宇治十帖」を中心に、夢見ることを忘れてしまった草食系男子たちの心の奥底を見つめるとともに、現代の恋愛事情との共通点を探っていく。
--

○NHKテレビテキスト「100分 de 名著」
紫式部『源氏物語』2012年4月
2012年3月24日発売
定価550円(本体524円)

紫式部『源氏物語』 2012年4月 (100分 de 名著)/著者不明
¥550
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 ・・・


1000年もの昔に書かれた、世界最古の長編恋愛小説と言われる紫式部「源氏物語」。
全54帖、主人公光源氏の出生前から死後、息子孫の代までを描いています。


要約の類しか読んだことがなかったので、今回初めて現代語訳で読み始めました。


ストーリーを楽しむという点ではやはり現代語でスルっと読んでしまうのがいいでしょう。
その上で、改めて原文にも挑戦できれば、一段と理解が進むというものでしょう。


もちろん文学(だけではないかもしれませんが)は、原典に接するのが一番です。
特に古典では、そうだと思います。


その当時の歴史的な読み方ができるのが最善です。
そのためにも、とにかく原文で味わうのが一番適切だと私も思っています。


まあ、そうは言いましてもこれはあくまで理想論です。


できるだけ原典で原文で読む、というのは正しい姿勢であり、チャレンジすべきです。
分かる分からないは別にして、そういう姿勢で挑むということです。


とにかく雰囲気だけでも知る、ということは、決しておろそかにしてはいけないと考えています。


まあ、そうは言いましてもこれはあくまで―そうあくまでも理想論でして、時に例外もあるということです。


難しいから、ハードルが高いからやめる、という人もいます。
それなら、いっそ読まないよりは現代語訳でも翻訳でもいいから(抄訳はいいけれど、超訳はどうもいただけない、という気がしますが)、まず自分が読みやすいと思うものを選んで読んでみる、ということが大事です。


ついでに書いておきますと―
(1)まず初めに(現代語訳であれ翻訳であれ)原典を読む
(2)そのあとで、注釈書・解説書を読む
という順番がよいと思います。


なぜなら、最初から他人の色眼鏡で見ないためです。


白紙のぬり絵を思い浮かべて下さい。
まずは、自分で色をつけてみる。
ヘタでもいい。
自分の思うままに塗ってみる。
そうして初めて自分らしさが出てくるのです。


その上で他人様(ひとさま)のと見比べる。
結果として見劣りするものであってもいいのです。


最初に色をつけるのは自分がよい、ということです。
それで初めて成長もあるのです。


本に戻して言えば、結果として誤読であっても、ます最初に自分なりに解釈する。
そののち、注釈書や解説書などで、自分の読みとどう違うのかを確かめてみる。
そういう態度で努めていると、だんだん自分なりの見方や考え方が出てくる、身に付いてくるのだと思います。


 ・・・


で、私が読み始めた現代語訳は、と言いますと、


瀬戸内寂聴訳『源氏物語』

大塚ひかり訳『大塚ひかり全訳 源氏物語』ちくま文庫版 全6巻


の二種です。


『源氏物語 巻一』瀬戸内寂聴訳 講談社文庫
『源氏物語〈第1巻〉桐壺~賢木』大塚ひかり訳 ちくま文庫

源氏物語 巻一 (講談社文庫)/瀬戸内 寂聴
¥660
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源氏物語〈第1巻〉桐壺~賢木 (ちくま文庫)/著者不明
¥1,260
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[源氏物語文庫(10巻セット)]

源氏物語文庫(10巻セット) (講談社文庫)/著者不明
¥6,931
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まず、寂聴版でストーリーを楽しみ大塚ひかり版の<ひかりナビ>で色々な情報を追いながら、読み進めています。


寂聴版は、一巻のページ数も300ページちょっとと手頃な長さで本も重くなく、気軽に読める感じです。
大塚ひかり版は、500ページ超と分厚く長く、訳文もある面で今風と言えば今風で、いきなり手に取るには色々(エロエロ?!)な意味でちょっと抵抗があるかもしれません。
そこで、先のような読み進め方になりました。


と言っても、私の読書力では一カ月で全編読了は無理でしょう。
何しろ文庫版でも、三千数百ページに及ぶのですから。


まあ、仕方のないところです。


他に、図書館にあった
『日本古典文学全集〈12〉源氏物語(1)』小学館 1970

日本古典文学全集〈12〉源氏物語 (1970年)/著者不明
¥1,365
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で、原文をのぞいています。
原文だけ読むなら、案外短く、字の読み方さえ分かれば(意味は分からなくても)、スイスイ読めます。


上段の脚注、下段の現代語訳まで読みますと、大変に作業になりますが…。


(別種の全集本)
『新編日本古典文学全集 (20) 源氏物語 (1)』 小学館 1994.3

新編日本古典文学全集 (20) 源氏物語 (1)/紫式部
¥4,280
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文庫版では、
『源氏物語―付現代語訳』玉上琢弥/訳注 角川ソフィア文庫 全10巻
『源氏物語』山岸徳平/校注 岩波文庫 全6冊

源氏物語―付現代語訳 (第1巻) (角川ソフィア文庫)/紫式部
¥820
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源氏物語 全6冊 (岩波文庫)/山岸 徳平
¥4,977
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抄訳で、原文のエッセンスも味わえる入門書としては、
『ビギナーズクラシックス 源氏物語』角川ソフィア文庫版
『源氏物語〈上〉日本の古典をよむ 9』『源氏物語〈下〉日本の古典をよむ 10』小学館 2008

源氏物語 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)/著者不明
¥1,000
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源氏物語〈上〉 (日本の古典をよむ)/著者不明
¥1,890
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さらに、名作マンガに、
大和和紀『あさきゆめみし』 全13巻 講談社コミックス
『あさきゆめみし 美麗ケース入り』 全7巻文庫セット

あさきゆめみし 全13巻完結 [マーケットプレイス コミックセット]/大和 和紀
¥価格不明
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あさきゆめみし 美麗ケース入り 全7巻文庫セット/大和 和紀
¥4,673
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等があります。


他に関連書は無数に出ています。
またいずれ機会があれば紹介したいものです。


*他のNHKテレビ「100分 de 名著」の記事:
2011年11月放送:2011.10.31 アラン『幸福論』喜びは、行動とともにある!
2011年12月放送:2011.12.6 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』悲しみを、乗り越えよ-「100分 de 名著」NHK
2012年1月放送:2012.1.5 吉田兼好『徒然草』両面から物事を見よ!-「100分 de 名著」NHK
2012年2月放送:2012.1.29 新渡戸稲造『武士道』日本的思考の根源を見る-「100分 de 名著」NHK
2012年3月放送:2012.3.6 仏教は「心の病院」である!NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』2012年3月
2012.4.2 「NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』を見て本を読んで」

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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「紫式部『源氏物語』NHKテレビ100分de名著」 を転載したものです。
(この記事へのコメント・トラックバックは、転載元『お茶でっせ』のほうにお願い致します。ただし承認制になっていますので、ただちに反映されません。ご了承ください。)
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講談社文庫版 全10巻
大塚ひかり訳『大塚ひかり全訳 源氏物語』ちくま文庫版 全6巻
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2012年04月03日(火)

NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』を見て本を読んで

テーマ:【レフティやすおの読書室】

2012年3月の4回の放送を見ました。

中村元訳の「ブッダの真理のことば」(『ブッダの真理のことば・感興のことば』岩波文庫 1978.1 収録)も読んでみました。


本は図書館にあったので借りてきて読みました。


ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)/著者不明
¥945
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文庫本で60ページちょっとです。

内容も基本的に日常的な言葉で書かれたもので、字面を理解するのは難しくありません。

すぐに読めます。

しかし、日常的な言葉で表現されているものが、実際には何を意味しているのかを読みとるのが難しい場面もありました。

その辺は訳注を読まないと理解できません。

一応、基礎的な仏教の教えについての用語―例えば、四苦・生老病死とか、諸行無常とか、四諦八正道とか無明とかの言葉は知っていましたが、改めて勉強になりました。

実はこの本には、そういう教条的なことはあまり出て来ません。

まだそういう教団といった組織が完全にでき上がる以前の経典?だから、ということのようです。

最古の仏典と言われる『ブッダのことば―スッタニパータ』(中村元訳 岩波文庫―こちらは古本屋さんで美麗本の安いのを見つけ購入。)は、ブッダが弟子たちに説いたお話を求めたものです。

言ってみれば、孔子と弟子たちとの言行録を後年になって弟子たちがまとめた『論語』に相当するもの、といったところでしょうか。

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)/著者不明
¥987
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それに対して『真理のことば』の方は、ブッダの教えを受け継いだ弟子たちが次なる世代の弟子たちや一般の人たちに申し渡す教えのようなものです。

私たちが普段接している仏教は、大乗仏教―修行している自分たちだけの自利的なものでなく、利他的な広く衆生を救う大きな乗り物の仏教と言われています。

それに対して、本来のブッダが説いたものは、個人の心の在り方を意識したものであった、ということです。

一種倫理学的な、道徳の本に書かれているような、処世術的な側面を持っています。

「信じる者は救われる」的な信仰心を重んじる宗教というより、思想・哲学的な態度です。

これは番組でも言われていることですが、心の持ち方が大事なのだ、ということです。

精神を集中して客観的に正しくものを見る。自分の心を観察して自分を変えてゆく。

世の中はどんどん変化してゆく、絶対不変なものなどないのだという認識、それに合わせて自分も変化してゆくべきだ。

その都度必要なものを選び、列車を乗り換えつつ目的地にたどり着くように。

そして、いつまでもその選んだものに捉われない。

しかし、真実という変わらないものもあり、そこは自分もしっかり見極めて対応する柔軟さを持て。

―とでもいうべきでしょうか。

 ・・・

以下、4回の放送のサイトに掲載された概要紹介と、放送で紹介されました『真理のことば』からの言葉中村元訳から引用しておきます。

【】{}内は私なりの解釈、覚書です。

(放送中にメモしたもので、録画して再確認したものではありません。正確さは保障できませんのであしからず。)

【第1回】生きることは苦である

2012年3月7日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)

ゲスト講師 佐々木閑(花園大学国際禅学科教授)

9月は、仏教の創始者・ブッダが語った言葉をまとめたとされる「ダンマパダ」(邦訳「真理のことば」)を取りあげる。釈迦族の王子だったブッダは、成長するにつれ、人の生、老、病、死について、深く考えるようになった。そして29歳の時に、家族を捨てて出家、修業しながら深い思索に励んだ。悟りを開いた時、ブッダは、自らが考えた真理を人々に語る。それが最初の説法とされる「ダンマパダ」191番である。ブッダは、人生は、老いや病など、苦しみの連続であるが、心のあり方を見直せば、苦しみを克服することが出来ると説いた。第1回では、ブッダが見抜いた「人生」と「苦」の本質に迫る。

【避けられない苦をどうするか。】

{生きていること自体が苦となる。→生老病死=四苦}

▼113、物事(ものごと)が興りまた消え失せることわりを見ないで百年生きるよりも、事物が興りまた消え失せることわりを見て一日生きることのほうがすぐれている。

{栄枯盛衰、興亡を繰り返すのが人生であり、「諸行無常」=万物は流転するということを知ることが大事。}

▼190、191、さとれる者(=仏)と真理のことわり(=法)と聖者の集(つど)い(=僧)とに帰依する人は、正しい知慧をもって、四つの尊い真理を見る。――すなわち(1)苦しみと、(2)苦しみの成り立ちと、(3)苦しみの超克と、(4)苦しみの終滅(おわり)におもむく八つの尊い道(八聖道 はっしょうどう)とを(見る)。

{仏法僧―三宝に帰依するものは、正しいものの見方を知り実行する。}

{「四聖諦(ししょうだい)」=「四諦(したい)」―苦諦、集諦、滅諦、道諦。「諦」=真理。}

{「八聖道」=「八正道(はっしょうどう)」―正しい見解(正見)、正しい思い(正思)、正しいことば(正語)、正しい行為(正業)、正しい生活(正命)、正しい努力(正精進)、正しい気づかい(正念)、正しい心の落ち着き(正定)。}{ものの考え方を変えてゆく―自己中心的から客観的に正しくものを見る。}


▼153、わたくしは幾多の生涯にわたって生死の流れを無益に経めぐって来た、――家屋の作者(つくりて)をさがしもとめて――。あの生涯、この生涯とくりかえすのは苦しいことである。

▼154、家屋の作者(つくりて)よ! 汝の正体は見られてしまった。汝はもはや家屋を作ることはないであろう。汝の梁(はり)はすべて折れ、家の屋根は壊れてしまった。心は形成作用を離れて、妄執を滅ぼし尽くした。

{「私」という世界はないことに気付く。}

{苦しみは自己中心の世界から生まれる。}

{執着心を捨てる。}

【第2回】うらみから離れる

2012年3月14日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)

【再放送】2012年3月21日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)

 2012年3月21日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)

ゲスト講師 佐々木閑(花園大学国際禅学科教授)

人間は、現実と希望とのギャップに常に苦しむものだとブッダは説いた。人には生存への欲求があり、世の中が自分にとって都合の良い状態であることを願っている。しかしその願いがかなわないと知る時、人は正常な判断力を失い、「あの人は私に意地悪をしている」などと、根拠なく思いこむことがある。ブッダはこうした状態を「無明」と称した。第2回では、「無明」から生まれる「うらみ」について学ぶ。

【人工(自分が作りだす)の苦をどうするか。】

▼197、 怨みをいだいている人々のあいだにあって怨むこと無く、われらは大いに楽しく生きよう。怨みをもっている人々のあいだにあって怨むこと無く、われらは暮していこう。

{うらみを抱かないように自分自身の心の持ちようを変える。}

{自分の生きてゆく環境を変える。}

▼5、実にこの世においては、怨みに報いるに怨みを以てしたならば、ついに怨みの息(や)むことがない。怨みを捨ててこそ息む。これは永遠の真理である。

{サンフランシスコ講和条約でセイロン代表の言葉。}

{苦しみ(怨み)は愛によってやむ。}

{うらみは煩悩の一つ。}

{煩悩を消そうとした人=ブッダ→どうしたら煩悩を消せるか考えた。}

{おおもとのうらみ=無明=おろかさ ←知恵}

▼242、不品行は婦女の汚(けが)れである。もの惜しみは、恵み与える人の汚れである。悪事は、この世においてもかの世においても(つねに)汚れである。

▼243、この汚(けが)れよりもさらに甚だしい汚れがある。無明(むみょう)こそ最大の汚れである。修行僧らよ。この汚れを捨てて、汚れ無き者となれ。

{汚れ=心の煩悩。}{「無明」=無智→迷いの根本原因。}

▼63、もしも愚者がみずから愚であると考えれば、すなわち賢者である。愚者でありながら、しかもみずから賢者だと思う者こそ、「愚者」だと言われる。

{愚かさに気付くことが大事。}

{苦行では煩悩は消せない。}

{うらみから離れるには?。}

{ブッダの教えは 毎日一歩一歩。}

{自分が中心だという思いを捨てる―自分を俯瞰で見る。}

【第3回】執着を捨てる

2012年3月21日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)

【再放送】2012年3月28日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)

 2012年3月28日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)

人は様々なものに執着して生きている。しかし執着が過度に強くなると、家族や財産といった、本来幸せをもたらすはずのものも、自分の思い通りにならないことにいらだち、苦しみを感じてしまう。ブッダは、自分勝手な執着をいましめるとともに、自分の教えについても、過度に執着してはならないと説いた。そして、自分を救えるのはあくまでも自分自身であり、自分の心を正しく鍛えることによって、心の平安を得ることが出来るとした。第3回では、依存ではなく、心の自立を説いたブッダの思想について考える。

【苦しみを生む執着とは?】

▼347、愛欲になずんでいる人々は、激流に押し流される、――蜘蛛がみずから作った網にしたがって行くようなものである。思慮ある人々はこれをも断ち切って、顧みることなく、すべての苦悩をすてて、歩んで行く。

{ものの見方が一つにかたまっている。}{自分の作った道に流され、自分の人生を縛り付ける。}

▼62、「わたしには子がある。わたしには財がある」と思って愚かな者は悩む。しかしすでに自己が自分のものではない。ましてどうして子が自分のものであろうか。どうして財が自分のものであろうか。

{自分の所有物とおもい、自分の思い通りにしようとする―自分勝手。}

{自我のまわりに自分の世界を作る。}

{自分自身がそもそも自分のものではない。私は仮に存在しているだけ。}

{執着にとらわれない柔軟な意思―自由意思を持って生きる。}

{将来の道筋を決めてゆく。}{その場で一番大切なものを選ぶ。}

▼160、自己こそ自分の主(あるじ)である。他人がどうして(自分の)主であろうか? 自己をよくととのえたならば、得難き主を得る。

{自分こそ自分の主―自己の救済者は自分。}

{ブッダの最期の教え→「自灯明法灯明」}

{原因と結果を見定める。}

{執着を捨てるには? 普遍的なもの、真実、世の中を正しく見る。}

{自分勝手な世界を作って執着するのは、~のないこと。}

{意思に従って正しい方向に向かってゆく。}

【第4回】世界は空なり

2012年3月28日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)

【再放送】2012年4月4日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)

 2012年4月4日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)

【特別ゲスト】 藤田一郎(大阪大学大学院教授)

ブッダは、人の心がどのように変化するかを、因果関係に基づいて論理的に分析した。そして瞑想によって集中して考え、自分の心の状態がどうなっているか、きちんと把握することが悟りへの道であるとした。最終回では、大阪大学大学院の教授で認知脳科学を研究している藤田一郎さんを招く。人間の脳は、物事をどのように認識しているのか、ブッダの教えを脳科学の面から検証する。そして今シリーズの講師役・佐々木閑教授とともに、「真理のことば」が、現代に生きる私たちに発しているメッセージについて語り合う。

【人の心とは?】

▼1、ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。もしも、汚れた心で話したり行なったりするならば、苦しみはその人につき従う。――車をひく牛の足跡に車輪がついて行くように。

{ものごとを客観的に見る。心の持ち方}

{心の持ちようでものの見方が決まってしまう。}

{心の持ちようを訓練する。}

{世の中を「空」と見る。}

脳認知科学・藤田一郎登場。

{科学―客観的にものを見る。}

{科学の因果関係に基づく合理的精神を持っているブッダ。}

{網膜に映るものを脳が解釈している。→  過去の経験、知見、知識から補完している。}

{客観的に見るには? 瞑想―精神を集中させる←ブッダ。}

{自分の心を観察して、自分を変える―強い意志が必要。}

(注)

内容のしっかりした解釈・結論につきましては、他のネット情報を参考にされた方がいいかと思います。番組は見ましたし、メモも取りましたが、正確な結論と言えるものを十分把握した上で書き留めたという自信はありません。

--

○NHKテレビテキスト「100分 de 名著」 ブッダ『真理のことば』2012年3月

(昨年9月の分と同じ)

『ブッダ 真理のことば』2012年3月 (NHK100分de名著) 佐々木 閑

『ブッダ 真理のことば』 2012年3月 (NHK100分de名著)/著者不明
¥550
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「真理のことば(ダンマパダ)」(漢訳「法句経」)に関する本:

・漢訳「法句経」の全訳/現代語訳

 

法句経 (講談社学術文庫 (679))/友松 圓諦
¥1,208
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『法句経』友松 圓諦/訳 講談社学術文庫679 1985.3.6

・その解説書『法句経講義』友松 圓諦/著 講談社学術文庫533 1981.3.6

法句経講義 (講談社学術文庫 533)/友松 圓諦
¥1,260
Amazon.co.jp


・初心者向け解説書(一部の言葉を抜き出して解説したもの)

『寂聴 生きる知恵 法句経を読む』瀬戸内 寂聴/著 集英社文庫 1997.3.11

寂聴 生きる知恵 法句経を読む (集英社文庫)/瀬戸内 寂聴
¥390
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『心に怒りの火をつけない ~ブッダの言葉〈法句経〉で知る慈悲の教え』アルボムッレ・スマナサーラ/著 角川文庫 2011.10.25

心に怒りの火をつけない ~ブッダの言葉〈法句経〉で知る慈悲の教え (角川文庫)/アルボムッレ・スマナサーラ
¥460
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『「いいこと」がいっぱい起こる!ブッダの言葉』植西 聰/著 三笠書房 王様文庫 2010.11.30


「いいこと」がいっぱい起こる!ブッダの言葉 (王様文庫)/植西 聰
¥580
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・ブッダおよび『ダンマパダ』など原始仏典について

『原始仏典』中村元/著 ちくま学芸文庫 2011.3.9

原始仏典 (ちくま学芸文庫)/中村 元
¥1,365
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『ゴータマ・ブッダ』早島鏡正/著 講談社学術文庫 1990.4


ゴータマ・ブッダ (講談社学術文庫)/早島 鏡正
¥1,418
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*他のNHKテレビ「100分 de 名著」の記事:

2012.3.6 仏教は「心の病院」である!NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』2012年3月


2011年11月放送:2011.10.31 アラン『幸福論』喜びは、行動とともにある!

2011年12月放送:2011.12.6 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』悲しみを、乗り越えよ-「100分 de 名著」NHK

2012年1月放送:2012.1.5 吉田兼好『徒然草』両面から物事を見よ!-「100分 de 名著」NHK

2012年2月放送:2012.1.29 新渡戸稲造『武士道』日本的思考の根源を見る-「100分 de 名著」NHK

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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より

「NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』を見て本を読んで」 を転載したものです。

(この記事へのコメント・トラックバックは、転載元『お茶でっせ』のほうにお願い致します。ただし承認制になっていますので、ただちに反映されません。ご了承ください。)

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2012年03月18日(日)

宮部みゆき『ステップファザー・ステップ』―C・ライス『スイート・ホーム殺人事件』にも匹敵する大傑

テーマ:【レフティやすおの読書室】

今、TBSテレビでドラマ化されて放映中(パナソニック ドラマシアター ステップファザー・ステップ )の宮部みゆきの原作『ステップファザー・ステップ』の文庫版の裏表紙の紹介文に、


C・ライス『スイート・ホーム殺人事件』にも匹敵する大傑作

とあります。


宮部みゆき『ステップファザー・ステップ』(講談社文庫)

ステップファザー・ステップ (講談社文庫)/宮部 みゆき
¥650
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でも、正直なところ、C・ライス『スイート・ホーム殺人事件』を知っている人、ましてや読んでいる人がどれだけいるのか大いに疑問です。


だいたい「C・ライス」が「クレイグ・ライス」というアメリカの都会派ユーモアの女流ミステリ作家だ、ということさえ知らない人のほうが多いはず!

他の代表作としては、弁護士J・J・マローンのシリーズの『大あたり殺人事件』『大はずれ殺人事件』があります(ただし、絶版状況!)。
短編集『マローン殺し―マローン弁護士の事件簿〈1〉』山田順子/訳 創元推理文庫。



レフティやすおの作文工房-C・ライス『スイート・ホーム殺人事件』


ではこの『スイート・ホーム殺人事件』がどういうものか紹介しましょう。

大まかな内容は、新訳版の紹介文で分かるでしょう。


カーステアズ家の子どもたち、14歳のダイナ、12歳のエイプリル、10歳のアーチーは、勇んで探偵に乗り出した。お隣りのサンフォード家の奥さんが射殺されたのだ。でもおかしい。銃声は二発聞こえたのに、被害者が撃たれたのは一発だけ。そしてサンフォードさんの旦那さんも姿を消して…ミステリ作家のお母さんを有名にするために、子どもたちの大活躍が始まった!ほのぼのユーモアたっぷりの本格ミステリ、新訳で登場。


私が持っている/読んだのは、旧・長谷川修二訳版。



スイート・ホーム殺人事件〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)クレイグ・ライス

スイート・ホーム殺人事件〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)/クレイグ・ライス
¥945
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スイート・ホーム殺人事件 (ハヤカワ・ミステリ文庫 28-1) クレイグ・ライス/著 長谷川 修二/訳

スイート・ホーム殺人事件 (ハヤカワ・ミステリ文庫 28-1)/クレイグ・ライス
¥756
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私が昔(22歳の時/掲載時は23歳)書いた文章(『ミステリマガジン』1977年5月号読者のお便り欄“響きと怒り”に掲載されたもの)を紹介しましょう。


スク・ゴコ・イキ! 新年年頭からすごいミステリを読むことができました。クレイグ・ライスの「スイート・ホーム殺人事件」です。タイトルどおりのスイートな登場人物たちのステキな楽しいミステリでした。巻末の小泉喜美子さんおおっしゃるとおりでした。ボクもバカの一つ覚えじゃないけど、女流作家はクリスティーとポーター(ドーヴァー物のみ)ぐらいしか読まないのですが、これを機会にライスの本がもっと出ますようにお願いします。(以下略)


冒頭の「スク・ゴコ・イキ!」は本を読んだことのある人なら、おわかりのはず!


とにかく子供たちの活躍が楽しいミステリです。


宮部さんも『ステップファザー・ステップ』では、そういうところを狙ったのでしょう。


宮部さんの本同様、ぜひ『スイート・ホーム殺人事件』も、外国のものは食わず嫌いなんて言わず、ぜひご賞味あれ!


これだけ世界が狭まってきているのに、それに反比例するように、今の人は海外のものが苦手だそうで、文化的に内向きになっていると聞きます。
それはやはり非常にもったいないことで、いいものは海外にもたくさんあります。


この本をきっかけにして、あなたの読書の世界を広げて欲しいものです。


※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「宮部みゆき『ステップファザー・ステップ』―C・ライス『スイート・ホーム殺人事件』にも匹敵する大傑作というけれど…」 を転載したものです。
(この記事へのコメント・トラックバックは、転載元『お茶でっせ』のほうにお願い致します。ただし承認制になっていますので、ただちに反映されません。ご了承ください。)

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2012年03月13日(火)

雑談のネタ本、それ以上でも以下でもなく~『「右」と「左」の面白ネタ事典』北嶋廣敏

テーマ:【レフティやすおの読書室】

二月の初めに出た本です。


まだ全部読み終えたわけではないのですが、
本は読んでる途中が一番面白い…というわけで、書いておきます。


北嶋廣敏/著『「右」と「左」の面白ネタ事典 必ず誰かに話したくなる!』 (PHP文庫 2012.2.3)

「右」と「左」の面白ネタ事典 (PHP文庫)/北嶋 廣敏
¥620
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目次
第1章 なぜ時計の針は右回りなのか?『暮らし』の中の「右」と「左」
第2章 男性と女性、どちらに左利きが多いのか?『利き手』をめぐる「右」と「左」
第3章 心臓は思っているほど左寄りではない?『脳と体』にかかわる「右」と「左」
第4章 なぜ洋服は男物が「右前」で、女物が「左前」なのか?『しきたり・マナー』にちなむ「右」と「左」
第5章 飛行機はなぜ左側から乗るのか?『陸海空の交通』についての「右」と「左」
第6章 相撲の「東西」は昔「左右」だった?『スポーツ・芸能』に見られる「右」と「左」
第7章 なぜ「右遷」ではなく「左遷」なのか?『言葉』にまつわる「右」と「左」
第8章 仏像のパンチ・パーマは左右どちら巻きか?『神道・仏教』についての「右」と「左」
第9章 フクロウの耳は左右で位置が異なる?『動植物』にかかわる「右」と「左」
第10章 坂本龍馬はなぜ右手を懐に入れているのか?「右」と「左」の『人物エピソード』


ちょっとした雑談の時に役立つネタとなりそうな、左利きの話題も含めて、「右」と「左」に関する話題を、既存のあれこれの本から集めて紹介したものです。


私は左利きライフ研究家として、「左右学」や「右と左」に関する本も一応目を通すようにしています。


もちろん本書にも「左利き」に関するネタも色々登場します。
特に「第2章 男性と女性、どちらに左利きが多いのか?『利き手』をめぐる「右」と「左」」という章題になっており、ここを中心に左利きの話題があちこちに散らばっています。


ただ、あくまでも寄せ集めのネタ本です。
巻末の参考文献にある本からの情報の二次使用による、「二次加工本」です。


本書自体は、学術書ではないので、それでどうだということはありません。
気軽に「話のネタ」にしてもらえばいいわけです。

気軽に読んで楽しんでもらえることを願っている。/また知人との雑談や、酒の席などで、「話のネタ」としてでも利用してもらえればたいへん嬉しい。
「はじめに」p.5より

とはいえ、やはり「怪しい」―信憑性に疑問のある―話は避けるに越したことはないと思います。


特に私のように、「左利き」問題の啓蒙や認知に気を遣っているものとしましては、あまりに「怪しい」情報が独り歩きすることは避けたいもの、と考えています。



 ●二次加工本としては…


「二次加工本」の場合に問題となりますのは、どのような元ネタから作られているか、です。


本書の場合、巻末の文献リストを見ますと、比較的新しい本も多くそれなりの努力は見えますが、古い本もかなり散見できます。


例えば、どっか国で事故を起こした原発並みに40年近くの歳月が過ぎているような本もあります。


以下は、ざっと調べた結果です。(全32点中19点)


1972年刊 『右きき世界と左きき人間』マイケル・バーズリー 西山浅次郎訳 TBS出版会(発売・産学社)
1976年 『反対称―右と左の弁証法』ロジェ・カイヨワ 塚崎幹夫訳 思索社
1980年 『右と左―対称と非対称の世界』坪井忠二 サイエンス社 サイエンス叢書
同年刊 『右手の優越』R・エルツ 吉田禎吾、内藤莞爾訳 垣内出版(その後、ちくま文庫に―リストは文庫版)
同年刊 『左利きの本―右利き社会への挑戦状』ジェームス・ブリス/ジョセフ・モレラ 草壁焔太訳 講談社
1987年刊 『右利き・左利きの科学』前原勝矢 講談社/ブルーバックス


(20年以内)
1992年刊 『新版・自然界における左と右』M・ガードナー 坪井忠二、児島弘訳 紀伊国屋書店
1994年刊 『左利きは危険がいっぱい』スタンレー・コレン/著 石山鈴子訳 文藝春秋
1995年刊 『左手のシンボリズム』松永和人 九州大学出版会(リストは「新版」)
同年刊 『「左と右」で自然界をきる』根平邦人 三共出版
1997年刊 『左右を決める遺伝子―からだの非対称性はなぜ生じるのか』柳澤桂子 講談社ブルーバックス
1998年刊 『生物界の左と右』根平邦人 共立出版


(10年以内)
2004年刊 『左右の民俗学 (歴史民俗学資料叢書 第2期第5巻)』礫川 全次編 批評社
2005年刊 『右と左のはなし - 自然界の基本構造』塚崎幹夫 青土社
2006年刊 『左右/みぎひだり あらゆるものは「左右」に通ず!』國文学編集部編 學燈社
同年刊 『「左利き」は天才?―利き手をめぐる脳と進化の謎―』デイヴィッド・ウォルマン 梶山あゆみ訳 日本経済新聞社
同年刊 『非対称の起源 偶然か、必然か』クリス・マクマナス 大貫昌子訳 講談社ブルーバックス
2008年刊 『左対右 きき手大研究』 八田武志 化学同人 DOJIN選書
2009年刊 『暮らしのなかの左右学』小沢康甫 東京堂出版


19点の結果から推定しますと、
「40年以内20年以上前」6点、「20年以内10年以上前」6点、「10年以内」7点
と、それぞれほぼ同率です。


かなり古い本が占めている、と言えます。
全体的に見ても、半分ぐらいは古い本だろう、と推定できます。


古くても、しっかりした内容のものから適切に拾っていれば、問題はないわけです。


しかし、私が知っている情報から推察したことを言いますと―


例えば、
左利き短命説に関して
「第2章 男性と女性、どちらに左利きが多いのか?『利き手』をめぐる「右」と「左」」
<左利きの人は短命である!?> とあります。


ここでは、コレンの著作・1994年刊『左利きは危険がいっぱい』石山鈴子訳 文藝春秋
から「第12章 左手利きは早死なのか?」辺りの情報を拾っています。


しかし、2007年刊『変な学術研究1』エドゥアール・ロネ 高野優/監訳 柴田淑子/訳、早川書房 ハヤカワ文庫

変な学術研究〈1〉光るウサギ、火星人のおなら、叫ぶ冷凍庫 (ハヤカワ文庫NF)/エドゥアール ロネ
¥630
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(科学ジャーナリストによるおもしろ科学研究の雑学本といった内容)でも、左利き短命説を取り上げていますが、ここではコレン以降の研究結果を扱っています。


本書では、この内容には当然触れていません。
参考文献として利用していないからです。
この辺は残念です。


そこで、私の思うに、確かに情報の拾い方そのものに問題はないようだが、全体に情報が古く、なかには気を付けた方がいいものも含まれているのではないか、ということです。


要するにどんな本をネタ本に使うかで、こういう「二次加工本」の内容が規定されるわけです。

そこで、「どのような本をネタ本に使えるか」という能力が、こういう「二次加工本」の著者に求められます。


 ●同種の既刊本と比べると…


同種の既刊本に、
1994年刊『【右】の不思議?【左】のナゾ! おもしろショックの隠れた法則』不思議データ調査室編 青春出版社 青春BEST文庫


目次
序章 不思議あふれるワンダーランド〔右〕と〔左〕の世界へようこそ!
第1章 自然界をも支配する〔右〕と〔左〕のマカ不思議法則
第2章 驚異の小宇宙・脳をめぐる〔右〕と〔左〕の知られざる真実
第3章 ヒトの体を自在にあやつる〔右〕と〔左〕の超神秘パワー
第4章 日常生活に秘められた〔右〕と〔左〕の奇妙な暗号
第5章 まさか、こんなところにも!?〔右〕と〔左〕のおもしろ謎学


1998年刊
『[右]と[左]の気になる面白話』びっくりデータ情報部編 KAWADE夢文庫 河出書房新社


目次
第1章 チキンの左脚のほうがうまいってホント?
第2章 なんでエスカレーターでは右側を空けるんだろう?
第3章 そういえば、なぜ腕時計は左腕にするの?
第4章 視線をそらす方向でその人の気質がわかる
第5章 左利きのほうがセックスがうまいといわれるワケ
第6章 電車の運転席が左になった当時の事情とは
第7章 道を右左で教えてくれない街があるらしい
第8章 カタツムリが右巻きになる秘密をご存じか


といった本がありました。


〔右〕の不思議?〔左〕のナゾ!―おもしろショックの隠れた法則 (青春BEST文庫)/著者不明
¥489
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「右」と「左」の気になる面白話 (KAWADE夢文庫)/著者不明
¥500
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これらに比べますと、「○○調査室」や「××情報部」といった怪しげなもの?でなく、著者が「個人」で、その略歴も明記され、「怪しさ」はかなり減っています。

内容を比べましても、かなり「怪しさ」が減殺されている感じがします。


例えば、「ホルン」の項では、
本書では、「第6章 相撲の「東西」は昔「左右」だった?『スポーツ・芸能』に見られる「右」と「左」」<左手で操作するホルンは左利き用の楽器?>
で、「右手の形を変えることで音程を変えていた」p.178 としています。


ところが、1998年刊『[右]と[左]の気になる面白話』びっくりデータ情報部編 では、
「第3章 そういえば、なぜ腕時計は左腕にするの?」<なぜホルンはわざわざ左手で演奏するのか?>では、その辺に触れていません。


以上、他にも色々と書きたいことがありますが、この辺にしておきましょう。
(第一まだ読みかけですし、断定的なことは言えません。)


 ●左右学の本、他


本書の参考文献とはなっていませんが、左右学の本として以下のような本があります。


1995年刊『左右学への招待―自然・生命・文化』西山賢一 風濤社
2005年刊『左右学への招待 世界は「左と右」であふれている』西山賢一 光文社文庫(上記からの新版・文庫化)


こちらは、オリジナルの研究や所見によるもので、「一次本」と言えるでしょう。


他に、最近私が読んだ本に
『謎山トキオの謎解き分析―右と左の50の謎』丸山健夫 日科技連出版社 2010.12
という本があります。


副題に「右と左の50の謎」とありますように、大学教授が女子大生を相手に左右の謎を解明するというお話仕立てになっています。
基本的には「問題解決のトレーニング本」なのですが、その素材に「右と左」の謎を活用し、「調べる道具」を紹介しながら謎解きを進めてゆきます。


左利きライフ研究家としましては、多少甘いんじゃないかと思う部分もあるのですが、なかなか勉強になりました。
(またいずれ紹介したいものです。)


謎山トキオの謎解き分析―右と左の50の謎/丸山 健夫
¥1,680
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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より

「雑談のネタ本、それ以上でも以下でもなく~『「右」と「左」の面白ネタ事典』北嶋廣敏」 を転載したものです。
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2012年03月06日(火)

仏教は「心の病院」である!NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』2012年3

テーマ:【レフティやすおの読書室】

ゲスト講師のプレゼンを受けて、古今東西の“名著”を25分の番組4回100分で読み解く番組、

「NHKテレビ100分de名著」 2012年3月の放送は、ブッダ『真理のことば』 です。


これは、2011年9月の再放送です。

しかし、昨年10月のアラン『幸福論』ではじめて、この番組を知った私にとっては、好都合なことです。

しかも今回は、今まで全く読んだことのない名著を扱っているということで、期待も大。


--

100分de名著・名著05「真理のことば」 ゲスト講師 佐々木閑(花園大学国際禅学科教授)


【第1回】生きることは苦である

2012年3月7日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)

【再放送】2012年3月14日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)  2012年3月14日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)


9月は、仏教の創始者・ブッダが語った言葉をまとめたとされる「ダンマパダ」(邦訳「真理のことば」)を取りあげる。釈迦族の王子だったブッダは、成長するにつれ、人の生、老、病、死について、深く考えるようになった。そして29歳の時に、家族を捨てて出家、修業しながら深い思索に励んだ。悟りを開いた時、ブッダは、自らが考えた真理を人々に語る。それが最初の説法とされる「ダンマパダ」191番である。ブッダは、人生は、老いや病など、苦しみの連続であるが、心のあり方を見直せば、苦しみを克服することが出来ると説いた。第1回では、ブッダが見抜いた「人生」と「苦」の本質に迫る。



【第2回】うらみから離れる

2012年3月14日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)

【再放送】2012年3月21日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)  2012年3月21日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)


人間は、現実と希望とのギャップに常に苦しむものだとブッダは説いた。人には生存への欲求があり、世の中が自分にとって都合の良い状態であることを願っている。しかしその願いがかなわないと知る時、人は正常な判断力を失い、「あの人は私に意地悪をしている」などと、根拠なく思いこむことがある。ブッダはこうした状態を「無明」と称した。第2回では、「無明」から生まれる「うらみ」について学ぶ。



【第3回】執着を捨てる

2012年3月21日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)

【再放送】2012年3月28日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)  2012年3月28日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)

人は様々なものに執着して生きている。しかし執着が過度に強くなると、家族や財産といった、本来幸せをもたらすはずのものも、自分の思い通りにならないことにいらだち、苦しみを感じてしまう。ブッダは、自分勝手な執着をいましめるとともに、自分の教えについても、過度に執着してはならないと説いた。そして、自分を救えるのはあくまでも自分自身であり、自分の心を正しく鍛えることによって、心の平安を得ることが出来るとした。第3回では、依存ではなく、心の自立を説いたブッダの思想について考える。



【第4回】世界は空なり

2012年3月28日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)

【再放送】2012年4月4日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)  2012年4月4日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)

【特別ゲスト】 藤田一郎(大阪大学大学院教授)


ブッダは、人の心がどのように変化するかを、因果関係に基づいて論理的に分析した。そして瞑想によって集中して考え、自分の心の状態がどうなっているか、きちんと把握することが悟りへの道であるとした。最終回では、大阪大学大学院の教授で認知脳科学を研究している藤田一郎さんを招く。人間の脳は、物事をどのように認識しているのか、ブッダの教えを脳科学の面から検証する。そして今シリーズの講師役・佐々木閑教授とともに、「真理のことば」が、現代に生きる私たちに発しているメッセージについて語り合う。

--



○NHKテレビテキスト「100分 de 名著」

ブッダ『真理のことば』2012年3月 (昨年9月の分と同じ)

『ブッダ 真理のことば』2012年3月 (NHK100分de名著) 佐々木 閑

『ブッダ 真理のことば』 2012年3月 (NHK100分de名著)/著者不明
¥550
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私自身、仏教およびブッダに対して多少の興味を持っています。

仏教は宗教ではあるものの、東洋の思想であり哲学的なものでもあると思っています。


仏教書についても、わが家は真言宗で、お大師様、弘法大師・空海に関する本や、

その著書『三教指帰』『秘蔵宝鑰』 『般若心経秘鍵』といったもの、

また、弟子唯円の手になると言われる親鸞の教えについて書かれた『歎異抄』、道元の法語を弟子懐奘が筆録した『正法眼蔵随聞記』ぐらいは読んできました。



★メルマガ「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」

2008(平成20)年5月号(No.5)-080531-『三教指帰』空海版青年の主張

2008(平成20)年8月31日号(No.9)-080831-『歎異抄』弱きを救う阿弥陀さま




もちろん、ブッダや原始仏教と言われるものに関しても、新書本等の初歩的な入門書は読んでいます。

あとはせいぜい手塚治虫の『ブッダ』。


しかし、本格的に「ブッダの言葉」とされるものは読んでいません。


これを機会に下↓の二書にチャレンジしてみようと思います。


『ブッダの真理のことば・感興のことば』中村 元訳 (岩波文庫 1978/1/16)

ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)/著者不明
¥945
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『ブッダのことば―スッタニパータ』中村 元訳 (岩波文庫 1958/01)

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)/著者不明
¥987
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*他のNHKテレビ「100分 de 名著」の記事:

2011年11月放送:2011.10.31 アラン『幸福論』喜びは、行動とともにある!

2011年12月放送:2011.12.6 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』悲しみを、乗り越えよ-「100分 de 名著」NHK

2012年1月放送:2012.1.5 吉田兼好『徒然草』両面から物事を見よ!-「100分 de 名著」NHK

2012年2月放送:新渡戸稲造『武士道』日本的思考の根源を見る-「100分 de 名著」NHK


--

※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より

「仏教は「心の病院」である!NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』2012年3月」 を転載したものです。(この記事へのコメント・トラックバックは、転載元『お茶でっせ』のほうにお願い致します。ただし承認制になっていますので、ただちに反映されません。ご了承ください。)

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2012年02月26日(日)

克服ではなく付き合う姿勢で:渡瀬謙『「あがり症営業マン」がラクに売るための6つの習慣』

テーマ:【レフティやすおの読書室】


レフティやすおの作文工房-渡瀬謙『「あがり症営業マン」~
左利き仲間で内向型人間仲間の友人でもある<サイレントセールス・トレーナー>渡瀬謙氏の今年の一冊目の本が出ました。


渡瀬謙/著『「あがり症営業マン」がラクに売るための6つの習慣』同文館出版DO BOOKS 2012.2.7

「あがり症営業マン」がラクに売るための6つの習慣 (DO BOOKS)/渡瀬 謙
¥1,575
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 ●「あがり症営業マン」のための「あがり症」と“付き合う”指南書


一言で言えば、営業の本です。

営業成績を上げるにはどうしたらいいのか、という本。


ただし、よくあるごく普通の万人向けの営業本ではなく、あくまでも、従来のイメージでは営業に不向きとされていた人たち

人前に出るのが苦手で、声が小さく内気で口下手で内向的な性格で、実際に人前で話そうとすると上がってしまう―

そういう「あがり症」の人向けに、そんな人でも営業で実績を出すための方法を述べた本です。


で、「方法」と書きましたが、営業のテクニックについての本というのではなく

(もちろん、そういうテクニックについても、当然営業の本ですので書かれています。)

精神的な面を取り上げています。


私は、これまで10冊以上の営業関連本を書いてきましたが、本書ほど「心」の部分にフォーカスしたものはありません。


本書「おわりに」p.218より 「いかにあがり症を克服するか」についてです。


でも、本当はそうではないのです。


「克服するのではなく、いかに付き合うか」が説かれています。


自分の欠点であるあがり症を、「治す」という意識から「付き合う」というように変えました。「あがり症も含めて、自分自身なのだ」と思い込むようにしたのです。

本書「1章 あがってしまう自分のタイプを知れば恐くない」p.50より さらに別の場所では、こう書いています。


人に勝てない部分を、がんばって克服するのもけっこうですが、まずは人に勝てそうな部分に時間と労力を使うべきです。上手にしゃべる練習よりも、誰にも負けない知識を習得する習慣をつけましょう。

本書「6章 習慣(5)道具 モノを見せるだけであとは黙って待つ」p.179より あのドラッカーも言っています。


不得手なことの改善にあまり時間を使ってはならない。自らの強みに集中すべきである。無能を並みの水準にするには、一流を超一流にするよりも、はるかに多くのエネルギーと努力を必要とする」

(『明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命』P.F.ドラッカー/著 上田惇生/訳 ダイヤモンド社 1999.3)



 ●なぜ「あがり症営業マン」を読者対象とするのか?


でも、そもそもどうして「あがり症営業マン」を対象とするのか?を説明しておきましょう。


それは、営業部門で働く人が増えているから、というのです。


私なりに解説しますと―


昨今では、製造業も海外移転が進み、否応なく、製造部門から他の部門への配置転換が行われます。

従来人前に出るのが嫌で製造業を選んだ人も、外へ出て他人と接触する職場に配置されかねません。


新たに就職する人たちでも、営業職を選ばなければならないケースも増えています。

自分はあがり症だし、内向的な性格なので、できれば他人と接触する営業職は避けたい、接客業も避けたいという思いの人でも、選ばざるを得なくなっているのです。


そういう現実を前にして、従来のような「陽気で明るく元気なしゃべくり上手の“饒舌派”の営業マンのイメージは不要なんです、内気であがり症で口下手な“寡黙派”の人でもいいんですよ」と言うのが本書です。



 ●本書の内容


「いかにあがり症を克服するか」、いえ「いかにあがり症と付き合うか」についての方法を、著者は長年の自らの体験に基づき、解説しています。


簡単に要約すれば、

「1(あらかじめの)準備、2(意識を変える)思考、3(相手に寄り添いつつ、自分の得意領域で)行動、4(内容のある)言葉、5(ツールに語らせる)道具、6(自分の弱点を宣言する)認知、

これら6つの習慣を身に付ければ、毎日の仕事が気分的にラクになり、結果として成績にも反映する」ということなんでしょうね。


「目次」を掲げておきます。


序章 あがり症の私が、なぜトップ営業になれたのか?

1章 あがってしまう自分のタイプを知れば恐くない

2章 習慣 1 準備 万全の準備をすれば客先で緊張しない

3章 習慣 2 思考 ミスや失敗は売上アップの原動力になる

4章 習慣 3 行動 相手と「打ち解ける」必勝パターンをつくろう

5章 習慣 4 言葉 大勢の前でも平常心でプレゼンできる方法

6章 習慣 5 道具 モノを見せるだけであとは黙って待つ

7章 習慣 6 認知 自分の本当の姿を自他ともに認める

終章 あがり症でも、楽に売れる営業マンをめざそう


各章末に、その章のまとめ箇条書きに掲げられています。

これを読むだけでもヒントになるでしょう。


始めのうちは、メモに書き出し毎日チェックしてもいいかもしれません。


とにかく「自分の本当の姿を知り、自分にふさわしい方法を見つけよう」というのが、一番のポイントです。


渡瀬氏は、例を挙げてアドバイスはしますが、決してこういう方法でやりなさい、と押しつけません。

(基本的な部分でこれだけは、というポイントではこうしなさいと述べてはいますが。

例えば、「自己開示しなさい」(本書「おわりに」p.220)というように。)


具体的なやり方を押し付けないのは、人は一人一人で違う、という認識を持っているから。


その証拠にこんなふうに書いています。


他の営業マンと同じことをする必要はありません。自分なりのベストな方法で切り抜ければ、しっかりと結果はついてくるはずです。

本書「6章 習慣(5)道具 モノを見せるだけであとは黙って待つ」p.163より


本書を読んだからと言ってそれだけでどうなるというものでもありません。

こういう問題は本を読むだけではダメで、実行が伴わなければ役に立ちません。


最終的に大事なことは、自分があがり症であるとか営業に不向きな性格であるとかどうかではなく、自分の営業活動はお客様にとってどうか、ということです。


「相手から見た自分」ではなく、「自分から見た相手」に意識をシフトする習慣をつけるようにしてください。

本書「終章 あがり症でも、楽に売れる営業マンをめざそう」p.209より

そして


目指すのは、ただひとつ。売れる営業マンになることです。

本書・同p.215より 結論が出たようです。


 ・・・


さてここからは、私流の読み方―。


本の読み方には三通りある、と私は考えています。


(1)著者は何を言おうとしているのか、を読みとる内容確認の読み方

(2)著書のどこまでが真実か、を読みとる懐疑的な読み方

(3)自分の興味に引き寄せて情報を集める、自論強化のための読み方


この(3)番目の読み方です。


 ●「克服」ではなく「付き合う」姿勢で―左利きの場合


本書で、渡瀬氏が書いているように、「いかにあがり症を克服するか」ではなく、「いかにあがり症と付き合うか」(本書「おわりに」p.219)が問題だとしますと、これはそのまま私の専門である左利きの問題に通じます。


左利きもまた、「いかに克服するか」ではなく、「いかに付き合うか」が問題と言えるのではないでしょうか。


そして、これもまた人より劣る部分を補強するより、得意を伸ばす方が時間も労力も有効に使えるというものでしょう。


考えれば、渡瀬氏も左利きで苦労されている部分があります。


渡瀬けん/著『左利きの人々』(中経の文庫 2009)

左利きの人々 (中経の文庫)/渡瀬 けん
¥530
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その辺のところ、気が付かないうちに反映されているのかもしれません。


私が内向型の人のための営業本を書き続ける渡瀬氏に「付き合い」続け、応援し続ける理由もその辺にあるのかもしれません。


 ・・・


ついでにもう一つ書いておきます。


 ●『週刊SPA!2/28号』の渡瀬記事とこれからの“営業スタイル”


2月21日発売の『週刊SPA!2/28号』(扶桑社)に「営業偏差値検定付き [最強の営業力]養成講座」という記事が出ています。

週刊SPA! 2012-02-28号/著者不明
¥380
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その1ページに渡瀬氏が登場します。


その記事のなかで私の目についたのは、営業マンとお客様は対等の関係である、という点でした。


まず第一歩は、需要の「問い合わせ」であるから、この時点では上下の関係はない。

その後も契約であるから、「卑屈になる必要はないのだ」、といった内容だったかと思います。


以前、私は渡瀬氏に対して、営業のイメージを変える、これからの営業のスタイルを紹介する本を出して欲しい、とお願いしたことがありました。


私自身もそうですが、どうも一般の人は、営業マンに対してあまり良いイメージを持っていません。

口先だけで丸め込まれるんじゃないか、といった先入観がどこかにあります。


製造業の人の中には、商人や営業担当者などは、人様が汗水たらして作ったものを口先一つであっちからこっちに移すだけで儲けている、という人もいます。


まあ、そこまで言わないまでも、どこかしら他人のふんどしで相撲を取るような業種という思いがあるのは事実です。

良い製品を作っているから売れてるのに、オレが売ってやったんだと自分の手柄のように言う人もいる…、と。


買う方にとっても、どこか押し売り的な印象を持っている人もいます。

他人の都合も考えず、いきなり電話して来てグダグダ言う、といったように。


「イメージだけで実際は違いますよ」と言われるかもしれませんが、そういう旧態依然の営業スタイルのイメージがあるのは事実です。


そういうものをこの際、変えてもらいたい。

もっと明朗で健全なイメージの分かりやすい売り方・営業の仕方があると思うのです。


それが実は、渡瀬氏の営業スタイルそのものだ、と私は思っています。


それを是非、本にして世間に訴えて欲しいのです。


 ・・・


話を本書に戻しますと、この本はそういう新しい営業スタイルを勧める本でもあるとも言えるでしょう。


そういう読み方もしていただけるといいかな、と思っています。


--

左利きの仲間で友人・渡瀬謙の著書についての記事

(◆印は、ビジネス書)

2011.12.31 雑学文庫フェアで『左利きの人々』が…

◆2011.7.13 渡瀬謙の新刊『相手が思わず本音をしゃべりだす「3つの質問」』届く

◆2011.6.10 流れ星に願い事…渡瀬謙『たった5秒のあいさつでお客様をザクザク集める法』

◆【渡瀬謙/監修『毎日役立つ!もう悩まない!!即効ビジネスマナー』日本文芸社2011.1】

・2011.5.19 週刊ヒッキイhikkii260左利き教本について考える(2)おさらい

◆2011.3.4 新社会人奮闘記ラノベ 渡瀬謙『新入社員ヒロと謎の育成メールの12ヵ月』

◆2010.6.28 実践で学ぶ本、渡瀬謙『営業は口ベタ・あがり症だからうまくいく』

◆2010.6.18 渡瀬謙の新著『“内向型”のための雑談術』届く

◆【『内向型人間の人づきあいにはコツがある』大和出版】

・2009.12.12 今週の週刊ヒッキイ―第201号「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ<特別編>」

 ★左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii

第201号(No.201) 2009/12/12「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ<特別編>」

 <特別編>原点に戻って―最初につまずかないこと または、左利き人間の生き方にはコツがある

◆2009.3.4 お知らせ:友人渡瀬謙の新著「内向型営業マンの売り方にはコツがある」

2008.12.29 左利き本の新刊『左利きの人々』渡瀬けん著

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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より

「克服ではなく付き合う姿勢で:渡瀬謙『「あがり症営業マン」がラクに売るための6つの習慣』 」 を転載したものです。

(この記事へのコメント・トラックバックは、転載元『お茶でっせ』のほうにお願い致します。ただし承認制になっていますので、ただちに反映されません。ご了承ください。)

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