『宝島』海賊ゴッコの聖典―第6号「楽しい読書」別冊編集後記
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2008(平成20)年6月号(No.6)-080630-『宝島』海賊ゴッコの聖典
今も手元にある本は、旺文社文庫版のもので、『トム・ソーヤーの冒険』のあとで買ったもので、同じ体裁の本です。
『トム』同様私の愛蔵本になっています。
当時私は高校生で、これらの本を購入する直前?に、NHKテレビでドラマを放送していたのです。
平日夕方放送のいわゆる「少年ドラマ」の枠組みで。
『トム』と『宝島』を順番は記憶にありませんが、続けて。
そこで原作を読んでみようと思ったのです。
ちょうどいいところに旺文社版が登場したのです。
この旺文社文庫は、学参のメーカーである旺文社が、メインの顧客である中高生向けに名作・名著を紹介する、というコンセプトで創刊されたものです。
本を読むことに不慣れな中高生にも受け入れやすいように、本文は現代仮名遣い・新字体で、挿絵を付け、巻末には詳細な解説や改題、作者の年譜を添える、という親切な読書の手引きを施しています。
また、すべて同一装丁の箱入りで、豪華な印象の文庫本になっていました。
(のちには、すべて他の文庫同様の、カバー付に変わりました。)
初心者に優しいこの本で私は、この海の冒険を楽しみました。
新訳本も、少し前に中公文庫、今年は光文社古典新訳文庫版が出ました。
これらの本をきっかけに新たなファンが増えることを期待しています。
子供だけでなく大人も、いや、大人こそこういう冒険ロマンに夢をはせて現実の憂さ晴らしをして欲しいものです。
しかも、この19世紀の小説は、近代の息吹を受けて、それ以前の時代の荒唐無稽さを脱した大人の読み物になっています。
著名な灯台建築家一家に生まれ、跡継ぎとして自らも大学で、あるいは父について実地に学んでいた技術者でもあった著者が、自らの持つ海洋航海の知識を詰め込み、義理の息子と実の父親の参加もあり、過去の名作(『ロビンソン・クルーソー』や「黄金虫」など)を下敷きに創り上げたのがこの作品であったのです。
そういう文豪の技がこの小説をただの子供だましでなく、大人の読み物にしているのです。
ぜひ一度お読みいただきたいものです。
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※ 過去の「楽しい読書」別冊編集後記:
2008.5.31
『三教指帰』天才青年空海の主張―第5号「楽しい読書」別冊編集後記
http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-10101154942.html
2008.4.30
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http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-10092238277.html
2008.3.31
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http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-10083428304.html
2008.3.10
大人も楽しい『トム・ソーヤーの冒険』―第2号「楽しい読書」別冊編集後記
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2008.2.24
ろんご・ロンゴ・論語―創刊号「楽しい読書」別冊編集後記
http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-10075192487.html
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