『三教指帰』天才青年空海の主張―第5号「楽しい読書」別冊編集後記
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2008(平成20)年5月号(No.5)-080531-『三教指帰』空海版青年の主張
私は子供の頃、弘法大師空海の生まれ変わりだといわれて育ったものです。
根拠は、21日生まれだったこと、丸顔だったことぐらいでしょうか。
もちろん親が本気でそう思っていたというわけではありません。
昔はみなそのように、偉い人と因縁付けて子供に言い聞かせて育てたものです。
そうすることで子供自身に自尊心や誇り、自信や責任感を持たせたのです。
これは大切なことです。
例えば悪いことをしたときには、「○○さんに恥ずかしいよ」とか、「○○さんが泣いている」とかいって、子供に正しい道を歩ませるように諭したり、あるいはよいことをしたときは、「さすがに○○さんの生まれ変わりや」と褒めて励みにさせたりしたものでした。
まあ、私がその結果どうなったかはここでは書きませんが、一つの子育て法として決して間違ってはいないと思いますし、どちらかというと薦めたい気持ちです。
まあ、そういう因縁のあるお大師さんですが、今回、以前読んだその空海の本を久しぶりに取り出して、また読んでみました。
すると、新たに他の本も色々読んでみたくなり、何冊か目を通しました。
やっぱり偉大な人だなあ、と改めて感じます。
昔一度は読んだ本ですが、ほとんど忘れているものです。
でも、今回再読してあの時どの程度理解していたのかと、暗澹たる思いにかられます。
上っ面も理解できていなかったような気がします。
今回も、どれだけ理解できたのかといわれれば、まあ、大差はないのですが、それでも「十住心論」については、偉大な思想あるいは哲学体系だと感じました。
昔はホント、全く理解できていなかったように思います。
心の発達段階ということぐらいは理解していたようですが、それが、宗教的な(この場合は古代インドや中国の、主に仏教ですが)発展の歴史にも当てはまるのだとする考え方があるということは、今回初めて納得できたように思います。
思えば、『論語』も『老子』も読んでいなかったわけです、昔は。
当然、その理解も変ってきます。
一つのものを知るということは、単純に一つ一つのものが積み重なって山となるということではなく、一つのものが加わることで科学反応を起こして全く次元の異なる形に結実する、といった魔法(マジック)が起こり得るのだ、ということです。
一つの理解が、次々と連鎖反応を起こして大爆発となることがあるのです。
これは、特に若い柔軟な頭脳ほど起こる可能性が高いようです。
天才的な発明や発見といわれるものの大部分は、その発明者・発見者がせいぜい二十代ぐらいの若いうちになされている、といわれています。
アインシュタインは、二十代半ばで特殊相対性理論を発表しています。
日本人初のノーベル賞受賞者、湯川秀樹も二十代半ばで中間子理論を発表しています。
エジソンもまた、二十代後半には、発明家として独り立ちしています。
それゆえに、『論語』にもあるように「後世畏るべし」とも言われるのではないでしょうか。
国際的なスケールの大天才といわれる空海、弘法大師も、そういう一人だったのでしょう。
あやかりたいものです。
「南無大師遍照金剛、南無大師遍照金剛、南無大師遍照金剛…」
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※ 過去の「楽しい読書」別冊編集後記:
2008.4.30
古典としての『星の王子さま』―第4号「楽しい読書」別冊編集後記
http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-10092238277.html
2008.3.31
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2008.3.10
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2008.2.24
ろんご・ロンゴ・論語―創刊号「楽しい読書」別冊編集後記
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