アラン『幸福論』―幸せとは何か―第37号「楽しい読書」別冊編集後記
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2010(平成22)年6月30号(No.37)-100630-アラン『幸福論』―幸せとは何か
http://archive.mag2.com/0000257388/20100630120000000.html
◆ 別冊編集後記 ◆
今月の「楽しい読書」、実は、予定を変更しています。
なかなか思うように本が読めてなかったりして…。
以前、『種の起源』を取り上げました。
あの時、関連書をかなり読んで、それに時間を取られました。
おもしろい本が数珠つなぎ状態で、読んでも読んでも尽きない感じ。
もっと色々な本を紹介したいのですが、
私自身、古典の名作名著は、50の手習い状態。
名作に関しては、若い頃も少しは読んでいましたが、
名著の類は全くと言っていいぐらい、読まず嫌い。
というと聞こえがいいですが、
要するに、能力的にその域に達していなかっただけかも…。
50歳になってやっと、そういう教養の類が必要だと分かるようになってきた。
あるいは、必要だと感じるようになってきた、というべきか。
やっとこ世間の人並みに、自分というものがどの程度のものかわかるようになり、
少しは勉強しなきゃ、という気になったというべきでしょうか。
まあ、この程度のレベルの人間がやっていることです。
気楽に読んでいただければ、と思います。
・・・
アラン『幸福論』のことを少し。
哲学の三大幸福論については名前はずっと昔から知っていました。
若い頃はこういう本も一般書店でも結構並んでいたと思います。
中でもアランのものは、各社文庫本が出ていたと記憶しています。
それだけとっつきやすい本で、愛好者も多かったのでしょう。
私も、少し前からこの本だけは読んでいました。
まとまった読書ノートのような文章は残していません。
その代わり、古本屋で購入した本に、色々書き込みしています。
私は基本的に本に書き込みしない方なのですが、
この本と『武士道』は、古本屋で購入したものに書き込みしています。
手放す予定がない、という証拠でしょう。
将来手放すかもしれない本は、きれいなまま読むように心掛けています。
それが本に対する礼儀だと思って。
・・・
アランの『幸福論』における楽観主義についての批判というのは、
わからないでもないのですが、
私はやはりアランの立場を支持します。
私の幸福についての考えを言えば、
「生きていることが幸福だ」ということでしょうか。
人生そのものが不幸である、
人は生まれながらにして不平等である、
生きていること自体が苦である、
死の怖さや無常さ、
といった考えは理解できます。
仏教でも四苦八苦と言います。
出自がその人に一生付きまとうのも事実でしょう。
しかし、それでも、死は人に平等にやってきます。
そういう意味では生は、平等かもしれない。
そして、その生を精いっぱい生きること、
良い方向を目指して努力すること、
それがヒトに課せられた義務のように思います。
天・神・大いなるもの、他なんと呼んでもいいのですが、
そういう存在から与えられた生を全うすることが
生き物としての幸福以外の何でしょうか。
私はそんなふうに考えています。
人は生きていることがしあわせ、です。
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