作文・読解力など国語力向上 学習塾ラーニング・ラボ横浜天王町教室のスタッフブログ!

作文・小論文・読解力など国語力UPのための塾。横浜市保土ヶ谷区にある学習塾ラーニング・ラボのスタッフブログです。教室での出来事、教育ニュース・新聞記事・書籍についてのコメント、当塾オリジナルの「基礎講座」で作成した生徒の作品なども発表します。


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本日2014年5月8日(木)、読売新聞朝刊15面に注目。

「探究活動 学力に好影響」

という見出しで「総合学習の再評価」というタイトルで解説記事が載っていました。

みなさんご覧になりましたか?



最近の教育の流れは、かつてのいわゆる「ゆとり」を脱して、教科書内容や学習時間を増やそうという路線です。

さらにいえば、現行(平成20年版)の学習指導要領では、前(平成10年版)の指導要領から引き継いだ「生きる力」が大きなテーマとなり、「思考力」「判断力」「表現力」が基幹となる学力とされています。


「ゆとり」と聞けば、非常にネガティブな印象を持たれる人も多いと思います。


「ゆとり」政策は学力低下を引き起こしたものとしてのイメージが強いように思います。

そうした「ゆとり」政策下での学力低下原因として「総合学習」が挙げられることもあるようです。


「総合学習」は、教科書やカリキュラムが明確にあるわけではなく、様々な活動はするが、実際にはあまり実りがないような印象に受け取られてきたきらいもあります。


そうした活動よりも教科の学習をした方が良いのではないかという気持ちが依然として強くあるわけですね。
だって、学力テストなどは教科毎に行われますから、そうしたテストで結果が出ないと、真面目な日本人はやっぱりその結果を改善しようとするわけです。

一番手っ取り早り対策は、やっぱり教科の、しかもテストに出そうなことを学習する「テスト対策」「テストのための学習」です。


それ自体は、ある意味で仕方がないとも言えます。


だってそうした評価(テスト)がある以上、そこでの結果が注目されてしまうのは当然と言えば当然です。




ただし、この記事では、その学力低下の槍玉に挙げられることもある「総合学習」が、実は学力向上に効果があるということがわかってきたということが解説されているんですね。


ちょっと前までこうした「ゆとり」下で行われてきたことを否定的に見てきた人にとっては意外かもしれませんが、これもある意味当然と言えば当然のことなんですね。

何で当然なのか、それはあとで述べるとして、この一連の流れは、日本の教育・教育問題を考える、ひいては日本人の思考について考える上でも大変特徴的な様相をしているように思います。


そこでちょっと遠回り。



そもそも「ゆとり」はなぜ導入されたのか、「ゆとり」が本当に目指したことを理解している人はどれだけいるのでしょうか。

「ゆとり」とは、もちろん、単に物理的な「ゆとり」を与えて、楽をさせようという意図で実施されたことではありません。

「総合学習」の目的にも表れているように、「変化の激しい社会に対応して、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てることなどをねらいとする」学習を推進するためにこそ、かつての「受験競争」的な「詰め込み」教育を脱していこうという意図のもとに取られた文教政策です。


しかし、そうした意図をもった学習の時間をどれだけの教師が有効に使えたのでしょうか。

答えはNOですね。

だからこそ「ゆとり」の見直しが行われ、「ゆとり」=「悪」のような空気が生まれたのでしょう。


しかし、よく考えてみて下さい。


現在の社会は「国際化社会」「情報化社会」「知識基盤社会」などと呼ばれ、急速な変化をする社会です。

そうした社会で生きるためには、もはや「受験学力」が高いだけではどうしようもないんですね。
もうそんなことはだいぶ前から分かり切っていることなんです。

だからこそ、かつて「ゆとり」を導入し、じっくりものを考えられる人間を育成しようとしたんです。

単に受験偏差値的に優秀な人材ではない、真にエリートと呼ばれる人材を育成する方向にかじ取りをしようとしたんです。


もっと簡単に言えば、答えのある問題に、素早く正確に答えを出せる人間ではなく、自ら課題を設定し考えることができる人間、答えのない問題に自分の/自分たちの答えを出せるような人間、そうした人材育成を図ろうとしたわけなんです。


ただし、「ゆとり」政策の大きな問題は、教科内容を削減したと同時に授業時間まで削減したから、実際にはそれほど「ゆとり」は生れていないんですね。

このあたりのことは、岡本薫さんの日本を滅ぼす教育論議」などが分かりやすいかも。


だから結局学習時間が少なくなり、学習内容も少なくなり、じっくり考える時間もそれほど増えず、「総合学習」の時間だって、中には教科の遅れを取り戻す補習時間にされたということもあり、形ばっかりの「ゆとり」になってしまったんですね。


ただ、その「総合学習」が近年その成果がきちんと見直されているということです。

記事でグラフが提示されていますが、2013年度の全国学力・学習状況調査で活用力を問うB問題の平均正答率と総合学習の時間の取り組み方の違いをクロスマッチさせると、総合学習で探究的活動に取り組んでいる人の方が、正答率が高いという結果が出ているとのことです。




わたしたちに言わせれば、
「だからずっと言ってるじゃん」という感じです。


「総合学習」のような学習では、自ら課題を設定し、考え、表現し、ときに他者と議論をして、何らかの答えを導き出していくトレーニングをしているのです。

そういう人が、単なる受験勉強的な学習ができないはずがない。

いやむしろ単純な知識の暗記などはおろそかになったとしても、必要な知識は学習の中で自然に身についていくでしょうし、受験勉強のような学習をしなければいけなかったとしても、自ら考えられる人間であれば、どのような方法が効果的か、なぜこうした法則が答えを導き出せるのか、そうしたことを考えることができます。

つまり、単なる教科のテストのための学習であったとしても、自ら考えられる人間は、本質的な理解をし、そうすることが大変有効であることが改めて分かった・・・というただそれだけのことなんですね。



これまで「ゆとり」を含めて、「総合学習」などの本当の意味を理解してないで、表面的なことにばかり目を向けてしまうとこういう事態になってしまうんですね。

「ゆとり」はまさに「探究的学習」の必要性を感じて導入されたはずだったのに、いつのまにか、楽をするだけの、でも実質的には決して楽ができるようなものでもなく、だから、中途半端になり、基礎的な「受験学力」さえもままならないような事態になってしまった。



続きはまた次回…
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