会社は選べても、担当者は選べない
テーマ:仕事美容室、エステ、マッサージ…
様々なサービス業の場面では、技術レベルが信頼できる、相性が良い等の要因で、顧客の側が担当者を指名するというシステムが一般的になっています。
私も昔は、夜のお店でよく指名をしていました…
我社の本業である不動産仲介の業務も、不動産という商品を媒体にした仲介サービスを提供するサービス業者の一つではありますが、‘担当者を指名する’ という行為は、殆ど行われません。
不動産仲介の業務も、担当者個人の専門知識、商談能力、仕事への姿勢…等、非常に属人性の高い業務ですが、前述の美容室等のサービス業のように ‘一定の頻度で、定期的にサービスを利用する’ という性質のものではないため、そもそも ‘担当者を指名する’ という発想自体がない人が殆どです。
一般の方が不動産取引の窓口を探す場合、ハッキリとした判断基準が少ないため、‘とりあえず大手業者さんに声を掛けてみる’ という行動が多くなります。
その場合、会社は選んだとしても、担当者までは選べません。
そこで出てきた自分の担当となる営業マンが、果たして自分の求めるスキルを持ちあわせているのか、相性が良いのか…
ハッキリ言って 『当たりハズレ』 の世界です。
もしも、自分の担当者が 『ハズレ』 であったとすると、非常に大きな金銭的・期間的なダメージを負ってしまう場合もあります。
最近、私も業務上でこんな経験をしました。
ある一般のお客様(以下「売主様」)から、ご自宅マンションの売却相談をいただいた際、売主様は私に売却相談をいただく3ヶ月前から、業界最大手の某仲介業者を窓口にして売却活動を行われていました。
お客様のご案内を入れてくるのは、別の仲介会社さんからばかりであり、担当者は10件近くあった他社からのお客様ご案内に一度も立ち会うことがなかった…とのこと。
また、お客様ご見学のセッティングの際にも、夜21:30に電話をしてきて、留守電に「明日の朝10時に見学希望が入ったので電話ください。」と録音し、録音を聞いた10分後に売主様が電話すると、今度は担当者に電話がつながらず、その後連絡が取れたのが火・水連休明けの木曜日…
さすがに、売主様も「この担当者に任せていると、売れるものも売れなくなる…」と考えられ、ご縁あって私が売却のお世話をすることとなりました。
売主様が負った期間の損失を、少しでも取り戻せるような業務を提供することが私の役目です。
他のケースでは、ある一般のお客様(以下「買主様」)から、中古マンションの購入の依頼をいただき、私が買主様仲介として、見学をしたその日のうちに、売出金額満額という売主側からすれば文句の付けようのない購入申込を入れました。(ローンの事前審査も既に承認済みでした。)
その中古マンションは一般媒介という、複数社が販売窓口となる販売方法を取っており、3社あった窓口のうち、私の方で以前務めたこともあった電鉄系最大手の仲介業者を窓口に選びました。
私が購入申込を入れたのが土曜日、売主側仲介者の担当者からは、「口頭ベースでは売主様に申し込みの件は伝えたが、詳細の打ち合わせが出来ていない」という返答が2日間続きました。
そして週が明けて月曜日、その担当者から予測もしていなかった回答が返ってきます。
「今日(月曜日)の段階で、同じ条件の申し込みが他業者さんから入ってきたとのことで、売主様はそちらの方に売ると言っています。」 とのこと…
私は、怒りを通り越して、呆れてしまいました。
この物件の売主様は、この担当者経由で入った私のお客様からの申し込みをダシに使い、他の一般媒介会社に ‘同じ条件だったら、そっちのお客さんに売るから’ という商談を行ったのでしょう。
それだけ売主様に信用されていなかった担当者を選んでしまい、買主様にとって欲しい物件が買えなかったという結果になったことは、私の責任です。
しかし、‘申し込みの順番は度外視して、同じ条件だったら、コイツを窓口にして売りたくない’ と売主様に思わせてしまう、その担当者って…
会社は選べても、担当者は選べない。
この点を改善するには、制度的な問題や、そもそも一般ユーザーの不動産取引に関する知識を底上げすることが必要で、簡単に出来ることではありません。
我々仲介会社の側でも、より一層の情報開示が必要とされるでしょう。
‘自分に合った不動産エージェントを、誰もが指名できる’
そんな将来を目指して、我社も新しい仲介の在り方に挑戦していきます。






















