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2010年08月14日 22時47分21秒 posted by le-trou

チャイコフスキー

テーマ:片岡義男百科事典/音楽
片岡義男百科事典-湾岸道路(角川文庫)

 杉本は、クライスラーのエンジンを始動させた。ミラーで後方を確認し、発進した。
 そして、走りはじめてすぐに、カー・ステレオのカセットの再生ボタンを押した。
 リーダー・テープが再生ヘッドを通過しおえると、いきなり、シンフォニーが四つのスピーカーから大音量で車内に放たれた。
 芙美子が、おどろいた。おどろきながらも、
 「素敵」
 と、言った。
 長調による序奏主題がすぐに終ると、ピアノの第一主題がはじまった。
 「素敵だわ」
 芙美子が、くりかえした。
 右手をのばした杉本は、音量をすこしだけ低く落とした。
 「なんていう曲なの?」
 「チャイコフスキー
 「聴いたことのある曲だわ」
 「ピアノ協奏曲の第一番。Bフラット・マイナー
 「どうしたの?」
 「カセットだよ」
 「自分で買ったの?」
 「会社の同僚が、くれた。馬鹿なロックよりずっといいだろう」


『湾岸道路』片岡義男著/角川文庫/1984年)より


湾岸道路 (角川文庫 (5682)) [文庫]
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チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23
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2010年07月17日 16時12分42秒 posted by le-trou

ガス・ステーションのブルース

テーマ:片岡義男百科事典/オートバイ
$片岡義男百科事典-『コーヒー もう一杯』

 「さて。出発だ」
 シートにほうり出してあった皮ジャンパーを、ライダーは着た。
 オートバイにまたがって、ヘルメットをつけた。
 「どこへいくの?」
 と、彼女がきいた。
 「どこへでも」
 「え?」
 「どこへでも」
 「どういうこと?」
 「どこへ行こうと、自由なんだ」
 「うわあっ、いいんだ!」
 怒鳴るように、彼女は言った。
 「とりあえず、どこへいくの?」
 「さあ」
 と、ライダーは言った。そして、両手に手袋をつけながら、
 「海のほうへいこうかな。海へ」
 「口惜しい」
 と、彼女が言った。
 「みんな、どこかへ行っちゃう。私は、ここでガソリンを入れるだけ。こんなエロなミニ・スカートはかされて」
 両足で地面を蹴りとばすように、彼女はコンクリートのうえで、ぴょんと飛びあがった。


「ガス・ステーションのブルース」より
『コーヒー もう一杯』角川文庫/1980年)


コーヒーもう一杯 (1980年) (角川文庫)
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コーヒーもう一杯 (角川文庫 緑 371-12)
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2010年07月15日 09時30分35秒 posted by le-trou

梅干し

テーマ:片岡義男百科事典/飲食物
梅干し
梅干し(Wikipediaより)
 青すぎず黄熟する前のやや堅いウメの実を選んで、目分量の山盛一升に塩を二合半ないし三合の割で用意し、ウメは十二時間以上水につけてからザルにあげ、ざっと水を切っただけですぐ器につけこみ、押ぶたをして重石をかけると、二~三日で酢はあがるが、そのまま約二週間おき、盛夏にはいって天気を定め、むしろまたはすのこの上へ取り出して一粒ならべにならべて干し、翌日は粒を裏返して二日二晩出しはなしのまま、天日と夜露とにさらし、干しおわったらウメの実だけを容器に入れて十日間以上密閉しておき、その間にシソの用意をする。紅シソの葉だけつみ取って三十~四十匁を塩をもんで汁を堅くしぼり捨て、浸るくらいの梅酢に入れてもみひろげると、やがて真紅に色づくから、そのまままた戸外へ出して二~三日、日光に当て、それからウメにまぜてかぶるくらいの梅酢に入れ、さらにまた四~五日容器のまま天日にさらす。こうした手順を経た梅干は、塩・酸が中和して風味がこまやかに、幾年たっても変味変色せず、古くなるほど味がなれて、色もむしろさえてくる。(本山荻舟。平凡社『世界大百科事典』より) そうか。そうだったのか。梅干しのつくり方くらい、シティ・ボーイでもなんとなく知っているつもりだったのだが、じつはまるで知らなかった。
 土用干しという梅干しは、三日三晩、出しっぱなしにしておく。
 おにぎりのなかに入れるあの梅干しは、梅や塩やシソの葉であることはもちろんなのだが、真夏の日光や夜露でもあるわけなのだ。
 梅干しは、真夏の日の光りと、夜の露。そう思っていたほうが、これからさき、梅干しを食べるたびに、はるかにおいしい思いができる。
 一粒のしわくちゃな梅のなかに、夏の日光と夜露を封じこめ、月日と共にその味や色が深みを増していくなんて、たいした知恵だと思わないか。
 人工着色料や合成保存料などのたっぷり入った梅干しを口に入れるのが、ものすごく口惜しくないか?
土用干し
伝統的製法による梅干しの土用干し
(Wikipediaより)


「100パーセント・コットンの気分を知りたくはないかい?/7 梅干しの作り方」より
(『宝島』1976年5月号/JICC[ジック]出版局)
2010年06月21日 11時06分59秒 posted by le-trou

ウルパラクア・レッド

テーマ:片岡義男百科事典/飲食物
$片岡義男百科事典-ulpalakua red 夜の静かな時間のなかで、僕たちはワインを飲んでいる。ワインの瓶がテーブルの上にある。便に貼ってあるレイベルが、僕のほうを向いている。ウルパラクア・レッドという文字が、かすかに読める。ハレアカラのスロープにあるテデシ・ワイナリーの、最初の赤ワインだ。レイベルに描いてあるのは、そのワイナリーのテイスティング・ルームのある建物だ。
 「ウルパラクア・レッド」
 と、僕は声に出して言ってみた。
 「悪くないのよ」
 姉が応えた。この赤ワインのことを、姉は言っている。これからもっと良くなる、という予感のある出来ばえだ。
 花模様のあるごく薄い生地のローブを、姉は裸の体にまとっている。浴衣のように前を打ち合わせ、紐を軽く結ぶ。自宅にいるときの姉は、陽が落ちてからの時間には、昼間の服を着ない。かならず着替える。
 「ウルパラクアというハワイ語の地名と、レッドというわずか三文字による英語の基本単語との結びつきかたは、けっして悪くない」
 と、僕は言った。
 「エキゾティックな雰囲気があるわね。見た目にも、そして声にして出した音にも」
 「アルファベットのならびかたが、面白い。なんとなくアフリカを感じさせるような気もする」
 「Uの字が三つもあるからよ」
 姉の指摘の正しさに感心する気持ちとともに、ぼくはワイン・グラスのなかの赤ワインを飲んだ。
 「ハワイ語と英語との、幸せな結びつきの一例になるといい」
 「ホノルル・ムーンのように?」
 と、姉は言った。僕は笑った。


「ウルパラクアの赤/こんなブルーのハワイ 第23回」より
(『月刊百科』平凡社/1999年5月号 no.439)


(上の画像は、"Maui's Winery at Ulupalakua Ranch"のホームページにあったレイベル・ギャラリーより借用させていただきました)
2010年05月07日 03時17分13秒 posted by le-trou

羊飼いのコーヒー

テーマ:片岡義男百科事典/飲食物
$片岡義男百科事典

 コンロイは、ワゴンのウォーター・タンクから水をくみ、馬と犬に水をあたえた。そして、えさを用意し、ワゴンのドアを開き、なかに入った。
 やがて、タオルで顔や手をぬぐいながら、ドア口に顔を出した。
 「コーヒーをわかしたよ」
 と、スティーヴンに言った。

 (中略)

 コンロイがコーヒーをいれた。テーブルにカップをふたつ置き、椅子に積みあげてあった古新聞の山をフロアに降ろした。

 (中略)

 スティーヴンを椅子にかけさせ、自分はコーヒー・カップを持ち、ベッドに腰をおろした。
 「そうだ。コーヒーには、蜂蜜を使うかい」
 スティーヴンの返事を待たずにコンロイは立ちあがり、テーブルにコーヒー・カップを置いた。そして、背をかがめてワゴンの外へ出ていった。
 すぐに、ワゴンのなかにひきかえしてきた。ブリキのふたのついた、大きなガラスの容器を持っていた。なかには、蜂蜜がほぼいっぱいだった。
 「ワゴンのなかに置いておくと、いつのまにか、蟻がたかってくるから」
 コーヒーに蜂蜜を入れようとしたスティーヴンは、カップもスプーンも、これまで見たこともないほどに汚れているのに、はじめて気づいた。
 黒いカップだと思っていたのだが、じつは汚れの蓄積によって黒くなっているのであり、本来は白なのだった。取手の指の触れる部分と、唇のさわるとこ、そして底の二センチか三センチほどが、ほのかに白かった。指で触れてみると、汚れの厚みがはっきりとわかった。
 スプーンもおなじだった。ぜんたいにまっ黒で、こびりついた固い汚れで形はいびつに見えた。
 心のなかではひるみながら、スティーヴンはスプーンで蜂蜜をすくいとった。そして、コーヒーに入れた。あまりかきまわすと汚れがコーヒーのなかに溶けだすのではないかと思い、すぐにスプーンをひき出した。
 コンロイは蜂蜜を使わなかった。
 白い部分に狙いをつけて唇を寄せ、スティーヴンはコーヒーを飲んだ。そして、驚嘆した。コーヒーは、ものすごくおいしかった。熱い芳しい液体が口から喉へ落ちていくのを感じながら、これまでに飲んだ何千杯とも知れぬコーヒーのなかで、いま自分の手にあるこの一杯がいちばんおいしい、とスティーヴンは確信した。


 自分をいまとりまいている自然のなかのあらゆるものが、一杯の熱いコーヒーに凝縮されていた。そのコーヒーが、自分の体の内部へ流れこんでいく。深いスリルに鳥肌の立つような、魔法の瞬間だった。
 人里を遠く離れた丘のつらなり。澄みきった冷たい夜の空気。夕もやの、しっとりした香気。夜の匂い。草のうえにいる数百頭の羊たちの鳴き声の合掌。犬の声。そういったおだやかな物音が吸いこまれていく、自然の空間の広さ。もうはじまっている、高原のながい夜の静寂。
 こういったものすべてが、一杯のコーヒーになって自分の体の内部に流れこんだ。と同時に、スティーヴンの感覚は、コーヒーが口のなかに入った一瞬、冷たい夕もやの立ちこめる夜の広さのなかへ、いっきに解き放たれた。
 コンロイが、目の前でベッドに腰かけている。明らかに、老人だ。こてんぱんにはきこんだブーツ。おなじく、こてんぱんになったブルージーンズ。ウールのシャツ。裏地に厚いボアを張った作業用のジャケット。陽に焼けた顔をひげがおおい、くたくたのカウボーイ・ハットを目深にかむっている。そのコンロイが、スティーヴンには、魔法使いのように感じられた。


「彼はいま羊飼い」より
『いい旅を、と誰もが言った』片岡義男 著/角川書店/1980年)


『いい旅を、と誰もが言った』
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片岡義男百科事典-『いい旅を、と誰もが言った』(角川文庫)
(1981年発売の角川文庫版)

片岡義男百科事典-『いい旅を、と誰もが言った』(双葉文庫)
(1998年に双葉文庫から発売された全面改訂版)
2010年04月23日 06時32分48秒 posted by le-trou

エルヴィス・プレスリーとロックンロール

テーマ:片岡義男百科事典/音楽
$片岡義男百科事典-『風をつれて地球を歩け 青春の詩2』 初夏のある日、自宅で例によってラジオを聞いていると、すごい歌が耳に入ってきたのだ。それまでに数多く聞いていたポピュラー・ソングとは明らかに世界のちがう、すさまじい個人的なエモーションのこもった、必死のうたいぶりの曲だった。若い男がうたっていた。
 これが、エルヴィス・プレスリーだったのだ。曲の名称は『ザッツ・オール・ライト・ママ』といった。このあと、なぜかたてつづけに、エルヴィス・プレスリーの歌を聞いた。『ハートブレイク・ホテル』『冷たくしないで』『オール・シュック・アップ』そしてグランド・オール・オプリーではないかとも思うのだが、なにかのコンサートに彼が出演した実況テープもFENで聞いた。
 この初夏をさかいにして、ぼくは、人がかわってしまった。つまり、もっと正確に言うなら、ほんとうのぼくがむき出しになってきはじめた。小学校、中学校で受けてきた教育のせいでおおいかくされていたほんとうのぼくが、ひと皮、ふた皮とむけて、出てきた。
 ぼくは、学校のなかでおとなしくしているのをやめてしまった。ある日をさかいに乱暴者になったのではないのだが、とにかくロックンロールのようなものが存在するからには、ほかのこといっさい、たとえば解析・とか・とかに神妙にかかわっているのは馬鹿みたいだし、だいいちそんなヒマもゆとりもない。という気持がぼくのなかで大きくなっていった。
 やがて日を経ずして学校は夏休みとなった。休みのあいだに、ぼくは自分のスタイルをととのえた。
 つまり、髪をのばし、うなじにまで毛先がかかるリーゼントにした。緑色の、ギトギトのポマードを使い、いつもリーゼントにかためていた。ポマードの丸いブリキかんとクシを持ち歩いた。あちこちで、いろんな抵抗があったけど、くじけなかった。
 黒い細いズボンを手に入れ、シャツはエリを立てて着るようになり、ズボンには細いベルトをしめた。

 夏の終わりに学校がはじまった。
 ロックンロールとセックス以外はもうまったくたいしたことはないんだ、と信じこんでいたぼくは、ほかの部分では極端にさめてしまっていた。


「ロックンロールがぼくを変えた」より
(『風をつれて地球を歩け 青春の詩2』片岡義男、他 著/大和書房/1976年)

『エルヴィスのゴールデン・レコード第1集』
『エルヴィスのゴールデン・レコード第1集』
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2010年04月09日 08時21分27秒 posted by le-trou

リロイ・ニーマンの絵

テーマ:片岡義男百科事典/アート
$片岡義男百科事典-『WINNERS リロイ・ニーマンの世界』

  ──(リロイ・ニーマンの絵は)額縁におさまらない絵ですか。

そうですね。この絵には、額縁は似合わないですね。額縁というようなリミットがあってはいけない性質の絵なのです。

  ──原画は大きくても、たとえば絵葉書ほどのサイズに複製すると、それはそれで魅力的だと思いませんか。

思います。いわゆる名画の複製とはちがった面白さ、あるいは魅力でしょうね。雑誌の紙面に比較的小さく複製されたものを切り抜き、透明なアクリルの板にはさんで、広い壁に、横一列にならべてみる、ということは、やってみたことがあります。ものすごくよかったですよ。きらきらとした世界が、横に一列にならんで。

  ──この本も、切り抜きたくなるのではないでしょうか。

一冊のなかにこれだけの絵がつめこんであるのですから、そうですね。ぼくは切り抜きたくなるかもしれませんね。そして、それをもし飾るとしたら、絶対に、横一列ですよ。


「リミットを拒絶する絵との対話」より
『WINNERS リロイ・ニーマンの世界』リロイ・ニーマン著/片岡義男監訳/ベースボール・マガジン社/1985年)


『WINNERS リロイ・ニーマンの世界』
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The Official LeRoy Neiman Website
2010年04月09日 07時59分20秒 posted by le-trou

三冊の絵本を愛でて春の雨

テーマ:片岡義男百科事典/書評した本
2010年03月31日 13時34分52秒 posted by le-trou

アガサ・クリスティー

テーマ:片岡義男百科事典/人物
はじめてペーパーバックを買うときの心がまえ

 まずそれまでに日本語で読んだミステリーのうちで大好きなのを、一冊だけ選びだす。古典的な本格派だと、英語のペーパーバックをさがすのに、ちょっと苦労する。アガサ・クリスティーあたりなら、英語のペーパーバックは、すぐに手に入る。
 クリスティーのどれか一冊に決めたとしよう。はじめて買うのだから、新本にしたい。日本橋の丸善、銀座の イエナ、新宿の紀伊国屋の三軒をまわれば、たいてい手に入る。アメリカ製のがなければ、ペンギンにしよう。
 日本語のとつきあわせながら、英語を読んでいく。大好きな、よく知っている話しだから、気が楽だ。
 英語ではこんなふうに言うのか、という新鮮なおどろきが、ある。クリスティーが苦労してえらんだであろうと思われる言葉が、無造作に平凡な日本語にされてしまっていることにも、気がつきはじめる。定冠詞ひとつを律儀に訳すか訳さないかで、時に会話の文の雰囲気がちがってくる事実も、わかる。
 クリスティーの英語は、いやなクセを持っていないから、助かる。
 英語で読んだほうがずっと面白い、と思いはじめるのはどんなときかというと、たとえば、エルキュール・ポ ワロの「イエス」というひと言が、日本語訳では「はい」となっているが、これはじつは「はい」ではなく て、「そうですかねえ」とか「うーむ」とか「おや、そうですか」というようなニュアンスなのではないか、と 見当がつきはじめたときなのだ。
 言葉というものに興味を持っている人なら誰でも、日本語とつきあわせながらペーパーバックを半分も読み進めば、こうなる。


「殺人芸術入門 ペーパーバックを楽しむための小百科――アメリカ篇」(三条美穂名義)より
『ミステリマガジン』1969年10月号/早川書房)
2010年03月31日 13時20分38秒 posted by le-trou

ペーパーバック

テーマ:片岡義男百科事典/その他
表、背、裏の三つの部分が、つながった一枚の紙で出来ている。ペーパーバックという呼称は、ここから出ている。日本語では、軽装版、紙装版、などの言葉が当てられているが、それよりはるかに簡略された感じ。日本では新書にすらカバーがかけてあるが、あのカバーをとりはらい、なかの表紙が、さらけ出されている本、と思えばいい。このあっさりしたところが魅力なのだが、このようなかたちで本が存在する事実を耐えがたく思う人たちが、日本には多いのではないか。


「殺人芸術入門 ペーパーバックを楽しむための小百科――アメリカ篇」(三条美穂名義)より
『ミステリマガジン』1969年10月号/早川書房)

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