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多くの道民の期待を乗せて開幕した日本シリーズは、日ハムファンにとってほぼ理想的な展開での終わりとなった。

昨日の試合、平日にもかかわらず、札幌地区では瞬間最高視聴率がなんと73.5%だったという。

バケモノなみの数字だ。


一夜明けて、その興奮もさめやらぬまま、北海道の各地で優勝記念イベントやセールがはじまった。

昼休みに狸小路を歩いてみたら、特設ステージができていて、ものすごい人だかり。

札幌市長まできていた。

通行人に飲物を配り、乾杯だの万歳だの、いやはややかましいことこの上ない。


さてそんなお祭りムード一色の北海道。

もともとお祭り好きの俺が一緒になって浮かれているかといえば、そんなこともなく、なんとなく屈託した気分を抱えている。

一番の理由はもちろん、俺が生粋のライオンズファンであるからなのだが。

それを抜きにしても、どうも今の「ファイターズ」を好きになりきれない。

なんでだろうか――と、自問自答。

そこで思ったこと。

今年のファイターズの主力選手――特に投手は、いわゆる「生え抜き」が非常に少ない。


一般に、戦力的な面から言って、新戦力や移籍組を否定することはできないし、それどころか非常に重要なのだが。

逆に心情的に言えば、やはりその球団で育ってきた生え抜き選手を応援したくなる。

長年ファンをやっている人たちの間には、そうした傾向がある。

たとえ成績が一流でなくても(もっともある程度の実力がなければ長年プレーすることはできないが)、そうした生え抜きベテラン選手はファンに非常に愛されている。

そういった生え抜き選手たちによって、そのチームのカラーというものも形成されてくるのだ。

俺が某金満球団を嫌っている理由のひとつが、そこにある。

他球団で成長した一流選手を買ってくれば強くなる、という発想が気に入らない。


さて、ファイターズだ。

ファイターズ生え抜きといえる代表的な選手は、野手では例えば小笠原、金子、田中幸雄、といったあたりだろうか。

天才・新庄やMVPを獲得した仕事人・稲葉などは、移籍組だ。

森本や田中賢介といった若手は、ファイターズで育っているから、まあいいとして。

問題(?)は、投手だ。

日本シリーズで登板した顔ぶれの中で、生え抜きは不遇のエース・金村くらいのもの。

ダルビッシュ、八木、武田勝、マイケル、岡島と、入団1~2年目の選手がほとんど。

中継ぎの武田久もまだ4年目。

ずっと「ファイターズ」を見てきた人間からすると、なんだか妙な気分である。

ふむ。

俺が感じていた違和感はこの辺か。


今の北海道での日ハムフィーバーとそれに何となく反発する俺との温度差は、ここにあるのだろうか。

大半の日ハムファンには、東京での日ハムの歴史など関係ない。

だからこそ、何の違和感もなく、新生ファイターズを受け入れられるのかもしれない。