・世界一の砲丸職人が北京五輪に提供を拒否 ~民間にも広がる北京五輪拒否とそれを隠蔽するマスコミ~ | アジアの真実

・世界一の砲丸職人が北京五輪に提供を拒否 ~民間にも広がる北京五輪拒否とそれを隠蔽するマスコミ~

埼玉の世界一砲丸作り職人 「北京五輪提供しない」:J-CAST
中国チベット自治区の騒乱の影響で、一部で北京五輪へのボイコットが叫ばれているが、日本の砲丸作り職人が北京五輪への砲丸の提供を断っていたことが分かった。3大会連続で男子砲丸投げのメダルを「独占」、世界一ともいわれる職人だ。きっかけは、2004年に中国で行われたサッカー・アジア杯での中国サポーターのマナーの悪さや反日デモ。「こんな国に大事なものを送るわけには行かない」というのだ。

3大会連続でメダリスト全員が選択

五輪のメダルを独占していた砲丸が北京五輪で投げられることはない 同大会への砲丸の提供をやめたのは、埼玉県富士見市にある「辻谷工業」。世界一とも言われるこの砲丸は、社長の辻谷政久さんが手作りしている。「重心」が安定しているため、飛距離にして1~2メートルも違うといわれるほど選手からの評価は高い。

五輪では、競技場で用意する何種類かの砲丸の中から投てきする砲丸を選手が選ぶことになっているが、アトランタ・シドニー・アテネの3大会連続でメダリスト全員が辻谷さんの砲丸を選んでいた。

辻谷さんはJ-CASTニュースに対し、2004年に中国重慶で行われた、サッカー・アジア杯での中国サポーターの試合中の罵声・ブーイングや試合後の暴動、その後の反日デモで在中日本大使館に投石行為が行われたことを挙げて、

「この国には大事なものを送ることはできないと思い、去年(07年)の11月に(オファーを)断りました」
と砲丸の提供をやめた理由を説明する。

「この国にオリンピックをやる資格はありませんよ」
北京五輪をめぐっては、チベット自治区で発生した騒乱での中国政府の対応に国際的な非難が集まり、ボイコットをめぐる動きが未だにくすぶっている。

2008年3月24日には、五輪の聖地ギリシア・オリンピアで行われた採火式に国際人権団体「国境なき記者団」の活動家が乱入し、五輪ボイコットを訴えた。また、3月23日付ドイツ大衆紙「ビルト」によれば、欧州議会のペテリング議長は、チベット騒乱が今後も続いた場合、北京五輪を加盟各国がボイコットする可能性を排除しないと語ったという。

こうした中国をめぐる状況については、

「ギョウザの問題やチベットの問題以前に決めていたんですが、最近のニュースを見ても送らなくてよかったなと思います。やっぱりこの国にオリンピックをやる資格はありませんよ。(砲丸を使用する)選手には申し訳ないと思いますが、職人の心意気がありますから、何でも送って有名になればいいというものではないんです。真心かけた大事なものですから」
と話し、北京五輪の「砲丸ボイコット」は良かったと考えているようだ。2008年8月に開催される北京五輪で「世界最高」の砲丸が投げられることはない。


 オリンピックで使用される砲丸が日本の1人の職人の手によって作られたものである。という事実は、以前から何度かマスコミで取り上げられていましたので知っていましたが、その職人が北京オリンピックからのオファーを断っていたことは初めて知りました。しかも、チベット事件や餃子事件が起きるよりずっと前にです。その理由も反論のしようがないほどの正論です。

 ところが、この話を記事にしているマスコミがほとんどありません。私が確認したところ、J-CASTの他は、地元の埼玉新聞くらいです。過去に何度か「世界の砲丸職人」としてマスコミで過去に何度か取り上げられている辻谷さんが北京オリンピックを拒否したことを報道すると何か都合の悪いことでもあるのでしょうか。

 一方でWEB上の記事を検索していると、西日本新聞系の西日本スポーツなどでは、歴代のオリンピック入賞者の砲丸は全て辻谷工業の辻谷さんが作っていると、インタービューが掲載されているのですが、「北京オリンピックへの供給は拒否した」というくだりがごっそりと削除されています。

 埼玉新聞のものには「共同」とスタンプがありますし、両者の前半部分の内容はほとんど同じである上、使われている写真も同じですので出元は同じだと思われますが、掲載紙によって意図的に情報が操作されている可能性があります。このニュースでの最大の要旨は、歴代オリンピック入賞者の砲丸を作り続けてきた職人が、中国からのオファーは拒否した」という点にあるはずですが、もっとも重要な点を削除してある点を見れば、「スペースの都合上」という言い訳は通用しないでしょう。

 この記事にマスコミによる情報操作の一端を見た気がします。



町工場の砲丸、表彰台独占 五輪メダル支える職人技 富士見市・辻谷工業 :埼玉新聞
 富士見市の商店街の一角にある小さな町工場「辻谷工業」。蛍光灯の明かりの下、辻谷政久さん(75)が鉄球を旋盤で削る甲高い音が響く。アテネまでの三大会連続で五輪男子砲丸投げの表彰台を独占した砲丸を作った世界的な職人だ。

 辻谷さんは家族ら数人で約五十年前からハードルなどの陸上競技用具を製造してきた。辻谷工業の名が世界のひのき舞台に躍り出たのは一九九六年のアトランタ五輪。金、銀、銅の三人のメダリストが手にしたのは、辻谷さんの砲丸だった。

 競技場に用意された数社の砲丸から、メダリストが辻谷さんの砲丸を選んだ理由は、ほかのメーカーにはない持ちやすさと、直径十一―十三センチ、重さ約七・二六キロの鉄球の重心を、寸分たがわず球の中心に合わせる卓越した技術だった。

 辻谷さんは二〇〇〇年のシドニー五輪まで選手の手になじむよう砲丸に細かい溝を施していた。しかし〇一年のルール改正で溝が禁止され、以後、どの社の砲丸も見た目にはほとんど違いがない。唯一ともいえる違いは「重心の正確さ」だ。

 辻谷さんによれば「飛距離は重心によって一―二メートル左右されることがある」。元砲丸投げ選手で日本大陸上部の小山裕三監督(52)は「辻谷さんの砲丸は持ったときに手にしっくりきて、体と一体になる」と評価する。

 砲丸は鋳物を削って作る。材料の銑鉄に含まれる不純物などの影響で密度を均一にするのが難しく、鋳物の重心は必ずしも中心にはない。自動制御の機械で球を削った後、鉛などを注入してバランスを調整するメーカーもあるという。

 辻谷さんは旋盤で砲丸を手作りする。手の感覚や切削音、反射光を頼りに球を削り出し、金属注入をせずに、重心をピタリと中心に合わせる。

 八月の北京五輪には砲丸を供給しない。辻谷さんは「スポーツの世界に政治を持ち込むのが気に入らなくて」と、過去にサッカーなどで反日感情が激化したことを挙げる。目指すのは四年後のロンドン五輪。辻谷さんは「作業は難しいが、生涯、砲丸作りを続けていきたい」と話している。【共同】

町工場の砲丸、表彰台独占 五輪メダル支える職人技:西日本

 埼玉県富士見市の商店街の一角にある小さな町工場「辻谷工業」。蛍光灯の明かりの下、辻谷政久さん(75)が鉄球を旋盤で削る甲高い音が響く。アテネまでの3大会連続で五輪男子砲丸投げの表彰台を独占した砲丸を作った世界的な職人だ。

 辻谷さんは家族ら数人で約50年前からハードルなどの陸上競技用具を製造してきた。辻谷工業の名が世界のひのき舞台に躍り出たのは1996年のアトランタ五輪。金、銀、銅の3人のメダリストが手にしたのは、辻谷さんの砲丸だった。

 競技場に用意された数社の砲丸から、メダリストが辻谷さんの砲丸を選んだ理由は、ほかのメーカーにはない持ちやすさと、直径11-13センチ、重さ約7・26キロの鉄球の重心を、寸分たがわず球の中心に合わせる卓越した技術だった。

 辻谷さんによれば「飛距離は重心によって1-2メートル左右されることがある」。元砲丸投げ選手で日本大陸上部の小山裕三監督(52)は「辻谷さんの砲丸は持ったときに手にしっくりきて、体と一体になる」と評価する。





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参考書籍:

 選手も観客も命がけの北京五輪 オリンピックどころじゃない中国の真実! [別冊宝島1508] (別冊宝島 1508 ノンフィクション)
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