・「たかじんのそこまで言って委員会 SPECIAL EDITION II」 レビュー
たかじんのそこまで言って委員会 SPECIAL EDITION II
やしきたかじん
先日紹介した、たかじんのそこまで言って委員会 SPECIAL EDITION II を見ましたのでレビューを書きます。
今回のメインテーマは、DVD用に撮りおろされた、「"銀行"は諸悪の根源だ!」 と」「"従軍"慰安婦は強制連行だったのか?」です。他に「祝!喜寿&金婚式 三宅久之 激高集!」や「田嶋陽子VS小田晋 カウンセリング対決!?」というバラエティ要素の強いコーナーもあります。銀行をテーマにしたものも内容的には面白いものでしたが、ここでは当Blogで幾度となく取り上げている慰安婦問題についてのレビューを行いたいと思います。
慰安婦問題についてですが、予想通り田嶋陽子氏が最初から、「従軍慰安婦とは日本軍が女性を騙し、また強制連行を行った末に暴行の限りを尽くした人類稀に見る国家犯罪だ」ということを主張します。それに対して三宅氏をはじめとする他のパネラーがいっせいに反論を行うのですが、ここでいつもと違うというか面白い展開になります。それはゲストとして、元教師であり、自ら従軍慰安婦問題を徹底的に調べた結果、日本は謝罪し、賠償しなければならないと主張する、所謂「従軍慰安婦肯定派」が出演することです。「田嶋先生の強力な味方」として紹介されるのですが、様々な質問を浴びせられると、予想に反した答えが返ってきます。
このゲストは肯定派とは言いながら、「慰安婦とは強制連行された人と、そうではない自主的になった人とどちらが多かったのですか?」という質問に対し、「後者が圧倒的多数であった。」とあっさり認めてしまうのです。さらには、「軍が強制連行を行ったという証拠は何一つ見つかっていない。」とも認めてしまいます(これには田嶋氏もびっくりしてしまった様子でしたが)。その後も様々な質問がされるのですが、焦点がぶれて主張が途中でよくわからなくなってしまいます。「じゃあ一体日本軍は何が悪いんだ」と聞けば、「慰安所を軍が認め、使用していたこと自体が”悪”であり謝罪し反省する必要がある」と言いだし、アメリカや他の国の軍隊でも同様の事はどの時代でも起きていると指摘すれば、「公娼制度と軍の慰安所は全く違う物だ」と、最初の主張と違う支離滅裂な答えに陥ってしまっています。唯一一貫して主張し続けているのは「日本が悪い」ということだけです。
結局わかることは、肯定派と言えども、調べれば調べるほど慰安婦とは業者が行っていた公娼制度であり、女性を軍が強制的連行したという証拠もないことがわかってきます。しかしその段階にまで到達しても、自分の言っていることと事実が矛盾していることに気付かない。つまり根底にある”日本が悪いに決まっている”という概念が彼らの中では絶対事項であり、全ての事実よりそれが優位に働くのです。これは所謂、左翼、革新、反日活動家と言われる人物に共通して見られる傾向だと思います。このDVDは、その大変顕著な例を見られる点、さらにはそんな人物達でさえ、従軍慰安婦とは公娼制度であり、強制連行の証拠は見つかっていないという認識があるという点で、大変参考になりました。