・安倍内閣誕生 ~安倍人事への私見と期待~ | アジアの真実

・安倍内閣誕生 ~安倍人事への私見と期待~

安倍内閣が船出…経財相・大田弘子氏、財務相・尾身氏:読売
 安倍内閣が26日夜、発足した。

 安倍首相は民間から、元内閣府政策統括官で政策研究大学院大教授の大田弘子氏を経済財政相に起用した。財務相には尾身幸次・元科学技術相、文部科学相には伊吹文明・元労相を充てた。自民党総裁選で2位だった麻生太郎外相は再任した。
 自らに近い塩崎恭久外務副大臣を官房長官に抜てきするなど、一部に独自色を打ち出したが、派閥間のバランスなどには総裁選での論功行賞が色濃く反映される人事となった。
 今回の組閣では、前内閣からの再任は麻生氏だけで、初入閣が11人に達した。民間からの起用は大田氏だけで、女性閣僚も2人にとどまった。
 派閥別では、出身派閥の森派と、支持を受けた丹羽・古賀派から各4人を入閣させる一方、総裁選で安倍氏と激しく対立した谷垣禎一・前財務相の率いる谷垣派からは起用しなかった。安倍氏を支持した各派の意向はおおむね反映され、参院枠も参院側の要望通りとなった。総裁選で安倍氏の選挙対策本部長を務めた柳沢伯夫・元金融相は厚生労働相、安倍氏を支えた「再チャレンジ支援議員連盟」の山本有二会長は金融相として処遇した。
 大田氏は、小泉政権の改革路線の象徴だった竹中平蔵・前総務相に請われ、経済財政諮問会議の強化のために内閣府入りした経歴を持つ。同氏の起用は、改革を継承する姿勢を強調するのが狙いだ。
 安倍氏は一方で、首相官邸主導の政策決定を目指し、首相補佐官ら官邸スタッフの充実に力を入れた。
 補佐官を定員上限の5人に増員し、北朝鮮から帰国した拉致被害者の対応にあたった中山恭子・元内閣官房参与を拉致問題担当として起用した。また、事務の官房副長官には、厚生労働省など旧内務省系から起用する慣例を破り、旧大蔵省を退官して15年以上になる的場順三・大和総研顧問を充てた。
          ◇
 衆参両院は26日の本会議で、自民党の安倍晋三総裁を第90代、57人目の首相に指名した。安倍氏は、自民、公明両党と、郵政民営化問題で自民党を離党した無所属議員らの投票で、両院とも1回目で過半数を獲得し、戦後最年少、初の戦後生まれの首相となった。

 ◇安倍内閣の顔ぶれ

 総理 安倍晋三(自民)

 総務 菅義偉(自民、丹羽・古賀派)

 法務 長勢甚遠(自民、森派)

 外務 麻生太郎(自民、河野派)

 財務 尾身幸次(自民、森派)

 文部科学 伊吹文明(自民、伊吹派)

 厚生労働 柳沢伯夫(自民、丹羽・古賀派)

 農水 松岡利勝(自民、伊吹派)

 経済産業 甘利明(自民、山崎派)

 国土交通 冬柴鉄三(公明)

 環境 若林正俊(自民、森派=参院)

 官房・拉致問題 塩崎恭久(自民、丹羽・古賀派)

 国家公安委員長 溝手顕正(自民、丹羽・古賀派=参院)

 防衛 久間章生(自民、津島派)

 沖縄・北方・少子化 高市早苗(自民、森派)

 金融 山本有二(自民、高村派)

 経済財政 大田弘子(民間)

 行政改革 佐田玄一郎(自民、津島派)


 

 本日、安倍内閣が発足しました。その内閣の顔ぶれを非常に楽しみにしていました。結果を見ると、ニュース等で既に言われている通り、サプライズ的な人事はなく、ある程度論功行賞型だと言われても仕方がない面もあると思います。しかしながら、私はこの人事は、安倍総理らしい配置であり、また結構良いのではないかと思います。全てのポストについて論評することはできませんので、外務大臣、文部科学大臣、官房長官、そして経済産業大臣等、このBlogでこれまで取り扱っているテーマと関連したポストについて私見を述べたいと思います。

 外務大臣は日本の最重要課題である外交問題を担う最重要ポストの一つです。このポストに麻生氏が就いたことには安心しました。

 教育基本法の改正、また自虐史観等の、未来の日本を作っていくための教育という重要ポストである文部科学大臣には、伊吹氏が就任しました。正直、私はこの方をあまり知りません。今回、就任の記者会見で、自虐史観についての答弁を見る限り、ある程度期待が持てそうです(記者会見のテキストおこしはぼやきくっくりさん のBlogを参照)。

 また内閣の”顔”である官房長官には塩崎氏が抜擢されました。塩崎氏は経済分野に強い印象がありましたが、拉致問題等で安倍氏と盟友とのことですから、外向的な考え方も安倍氏に近いのでしょうか。第二次小泉内閣時の福田官房長官等と比べれば、大いに期待が持てると言って良いかも知れません。

 そして、私がこのBlogを始めたきっかけでもある、東シナ海のガス田問題を取り扱う経済産業大臣には甘利氏が就任しました。中川昭一氏が大臣だった時は、毅然とした態度と主張で、この問題が大きく国民の間で知れ渡ることになり、日本も独自の調査船を派遣するなど、一定の進展を見せましたが、親中派の二階氏に変わってからは、実りのない話し合いが数回行われただけで、この問題は進展どころか後退することとなりました。本日の記者会見を見ると、二階氏の路線を引き継ぐような発言をしており、非常に不安を覚えました。

 その他で私の気にとまった人事では、首相補佐官です。今回は最大人数の5名が就任しましたが、中でも教育担当の山谷えり子氏は、自虐史観の修正に大いに尽力している方で、国会でも、外務省HPの「歴史問題Q&A」というコーナーにて、まるで中国か韓国のHPのような記述がされている。従軍慰安婦という当時なかった呼称が使われているのも問題であるとの質問を投げかけており、安倍氏の主張する教育の改革について、正しい方向で安倍氏を補佐してくれることに期待が持てます。また拉致担当として、2002年に拉致被害者5人を帰国させ、その後も拉致問題に尽力している中山恭子氏が起用されたことも、安倍氏が力を入れる拉致問題の解決に大いに期待が持てる人事だと思います。

 これまでの功績や、初日の記者会見だけを見て私見を述べてしまいましたが、今後の実務に期待したいと思います。安倍内閣が、これからの日本を正しい方向へ導いてくれることを大いに期待します。


 そして、小泉首相へ。日本が正しい向へ方向転換する始まりを作って頂いた功績は大きいです。この後安倍氏がその流れを引き継ぎ、戦後60年の日本の流れを変えれば、あなたは間違いなく歴史上の名相として名を残すでしょう。5年間お疲れ様でした。今後は安倍内閣の行方を見守りつつ、ゆっくりとお休み下さい。


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参考書籍:
美しい国へ
安倍 晋三
4166605240


なぜいま安倍晋三なのか
山本 一太
457606083X


安倍晋三対論集―日本を語る
PHP研究所 ピーエイチピー研究所=
4569643639