・日本版オーマイニュースが失敗する理由 ~大局を理解できないメディアに成功はない~ | アジアの真実

・日本版オーマイニュースが失敗する理由 ~大局を理解できないメディアに成功はない~

にっぽんに思う:/2 日本版「オーマイニュース」 匿名の中傷に危機感 ◇嫌韓流に苦悩の船出:毎日

 「朝鮮メディアが反日活動を国内でやろうとしている」「日本に『朝鮮のアカニュース』は要りません」

 7月になり、こんな書き込みが次々と寄せられている。今月28日創刊のインターネット新聞「オーマイニュース」の「開店準備中ブログ」だ。韓国で00年に創刊した「オーマイニュース」の日本版。「市民記者」として登録すれば誰でも記事が書け、読者も意見を書き込める新媒体だ。

 市民記者を増やす目的で6月に開設したブログ。韓国生まれのメディアのためか、記事と無縁の韓国攻撃も目立つ。書き込みは誰でも読める状態のままだ。

 編集局内で議論が続く。氏名など事前登録した人だけが意見を書き込める「登録制」導入時期の議論だ。市民記者は約330人。「根拠のない中傷が飛び交っては、誰も市民記者にならない」と危機感も強い。1日から、書き込める権限を登録済みの市民記者に限り、創刊後は読者である「準市民記者」を含め事前登録した人に限ることとした。

 編集長の鳥越俊太郎さん(66)は「戦争を知らない若い世代が、経済発展した韓国に違和感を覚え、過去にあった差別意識を再生産した。ネットという匿名の場に、ネガティブな感情が噴出している。書き込み可能な読者の登録制は、当初からの予定通り」と語る。

     ◆

 昨夏出版の「マンガ嫌韓流」。「嫌韓流2」と合わせ67万部売れた。日本人大学生が「韓国人自身も日韓併合を望んだ」などと、在日韓国人らを論破する。戦後補償や外国人参政権、竹島領有などの問題で、韓国側の主張を否定する。

 作者の山野車輪氏は、文書で答えた。「自分も参加していた一部のインターネット世論が反映されたもので、嫌韓流に描かれてあることが、彼らが考える歴史認識や問題意識であると思う」。出版元「晋遊舎」の担当編集者も「ネット上で、マスコミの韓国や北朝鮮報道への不満を書き込んでいる若い層が買ってくれた」と分析する。

 ネットが支える「嫌韓」。在日コリアンの人権・教育保障に取り組む「コリアNGOセンター」の金光敏事務局長(34)が7月、大阪府内の公立校教師対象の研修で、在日コリアンの生徒が差別を受けた状況を説明した際、若い男性教師が言った。「韓国も反日運動をしてるじゃないか」。金さんは「実際にあった差別の話をしているのに、すぐに国の論理に飛躍させる。『嫌韓流』などの影響では」と感じる。最近、同様の発言をぶつけられる機会が多い。

     ◆

  サッカー・ワールドカップ共催、韓流ブーム、そして嫌韓流。21世紀、隣国との関係は大きく揺さぶられてきた。

 豊原さんは7月26日、ブログに書く。「オーマイニュース日本版が、新しい一歩を踏み出すための“何か”を生み出す場であるように」。匿名のネット上の媒体で、「予定通り」とはいえ反響を寄せる読者は登録制。悩ましい船出となる。(一部略)


韓国では市民権を得、ある程度の注目を浴びている市民記者形式ニュースメディアの「オーマイニュース」が、ソフトバンクの支援の下で日本でも創刊されようとしています。日本でも、JANJANといった市民記者形式のニュースサイトや、livedoorが同様の試みを行ったことがありますが、イマイチ成功しているとは言い難い状況です。このようなメディアが日本において成功するかどうかはまだ未知数の部分がありますが、オーマイニュースの場合、早くも暗礁に乗り上げているようです。その理由を、編集長の鳥越氏や毎日新聞は、日本の若者の「嫌韓」を理由にし、尚かつそれを「ネットから生まれた間違った考え方」だと分析しています。私に言わせれば、そんな分析しかできないから最初から失敗するのです。鳥越氏の言う、「戦争を知らない世代が韓国の経済成長に違和感を覚えて差別意識を再生産した」という主張が私にはさっぱり理解できません。私も戦争を知らない世代ですが、物心付いたときから韓国はある程度経済成長を遂げていました。むしろ貧しさにあえいでいた頃の韓国など知らないのです。つまり、鳥越氏の言う「戦争を知らない世代が経済成長を遂げた韓国に違和感を覚えた」という理論はむしろ戦争を知っている世代に近い方にしか当てはまらないはずです。

 そもそも根本的に鳥越氏や毎日新聞の分析が間違っているのは、一般に言われている”嫌韓”という動きは、単純に”韓国が嫌い”という感情だけから生まれたものではないということです。これまで徹底した事なかれ主義に陥り、誤った歴史すら正すことなくただただ頭を下げ続ける弱腰外交を貫いてきた日本という国において、それが正しいと我々は自虐史観の下で教え続けられてきました。そしてマスコミも間違いを指摘することはありませんでした。しかしインターネットなどの普及で、我々が知り得なかった情報が容易に得られるようになり、間違っているのは何なのか。どの国なのか。ということもその様々な情報から我々自身で判断がつくようになったのです。その流れの中から生まれた一部の動きであり、韓国が主張する偏向した歴史観を正そう、そしてそれをネタに恫喝を続ける韓国に対して正しい外交姿勢を貫こうという動きを一部だけ切り取って見て、ただ単に”若者が韓国を嫌っておかしな運動を続けているのだ”と判断してしまっているのが一般に言われる”嫌韓”とわれるものです。つまり、”嫌韓だ”と主張する人は、今日本に芽吹いている大局の流れが見えていないのです。そしてそれは今日の日本政府、日本外交の姿を見れば、単なる息吹ではなく、確実に成長し、市民権を得つつある動きであることは明らかです。

 それがわからず、もしくは理解しようとせず、ただ単に”嫌韓”などという言葉で片づけようとするメディアが成功するはずもありません。


人気ブログランキングバナー←このBlogに何かを感じたらクリックして下さい。


参考書籍:
嫌韓流 実践ハンドブック2 ~反日妄言半島炎上編~ 晋遊舎ムック
桜井 誠
4883805468

マンガ嫌韓流2
4883805166