・本日2月7日は北方領土の日です ~4島返還を主張しながらも別の選択肢の議論を~
テーマ:日本・その他ニュース首相、北方領土「最終解決」改めて表明 返還大会で:産経
麻生太郎首相は「北方領土の日」である7日、東京都千代田区の九段会館で開かれた北方領土返還要求全国大会であいさつし、「領土問題の最終的解決に向けて進展が得られるよう、引き続き強い意志をもって交渉していく」との決意を表明した。今月18日にロシア極東のサハリン州での開催を調整しているメドベージェフ大統領との首脳会談を契機に、領土問題の進展を図りたい考えだ。大会あいさつで、首相は「大統領は領土問題解決に向けた強い意欲を表明している」と強調した。先月28日の施政方針演説でも、領土問題の「最終的解決」に言及し、自らの手で決着させたい思いをにじませた。
ロシア側は極東・東シベリアの開発に日本との関係構築を図る姿勢をみせている。エネルギー価格の急落がロシア経済の基盤を直撃していることも、対日姿勢を変える要因となる。その障害となる領土問題の解決を、ロシアは急ぎたいはずだという読みが、首相の意欲の背景にあるようだ。
メドベージェフ大統領は(1)次世代に委ねない(2)双方が受け入れ可能な解決策(3)双方が極端な立場から離れる-を踏まえた領土問題の解決を掲げ、昨年12月と先月には、プーチン首相の側近とされるナルイシュキン大統領府長官とミロノフ連邦院(上院)議長が相次いで来日した。
首相はこうしたロシア側の姿勢を前向きにとらえ、同国を「アジア太平洋地域における重要なパートナー」と位置付けている。ただ、実際の領土交渉を考えると課題は多い。
首相は外相時代の平成18年に国後、歯舞、色丹の「3島返還論」のほか、面積による等分を考えた択捉島の25%と残り3島による「2等分論」に言及したことがある。
政府はいずれも公式見解ではないとし、首相も7日の大会では「北方四島の帰属の問題を解決し、平和条約を締結するとの基本方針」に従って交渉する考えを示した。ただ、今後の交渉で首相が言及した2論が再浮上すれば、国論が割れる事態が懸念される。
「ロシア政府には領土問題解決に前向きな外務省と、『強いロシア』を目指す旧国家保安委員会(KGB)らとの綱引きがある」(日本外務省筋)との見方も出ている。今年初めに予定されていたプーチン首相の訪日がいまだ実現しないことも、ロシア側の本心を不透明にさせている。
サハリンでの首脳会談開催についての異論もある。日本は戦後、サハリン(樺太)を放棄したが、ロシアに帰属するとは認めてこなかったためだ。歴史認識として首相は自身のサハリン訪問をどう位置付けるのか。大統領がサハリンに招いたねらいを、さらに分析すべきだとの指摘もある。
大会には元島民や与野党国会議員、自治体関係者ら約1400人が参加した。ロシアが出入国カードの提出を要求し、ビザ無し交流の一環である人道支援事業が中止となった問題では、領土返還まで4島交流を従来と同様に行うことを求める特別決議を採択した。
本日2月7日は北方領土の日です。東京では返還全国大会が行われ、首相が挨拶しました。例年通りの光景です。しかし、北方領土問題を風化させない為に、広く啓蒙活動が行われるようにと設定されたこの日も、マスコミで北方領土問題が取り上げられることも殆どありません。本日、日本でどれくらいの人が北方領土について考えたでしょうか。
奇しくも北方領土の日である本日、ロシアに拿捕された鳥取県の漁船が1400万円もの多額の保証金と引換に解放されました。(詳細がわからないため、今回はどちらが悪いのかがわかりませんが)数年前に北方領土海域にて、ロシアの警備艇に日本漁船が銃撃され、船員が射殺された事件が思い起こされます。あの海域では、今も日本の漁民が大きな恐怖と不利益を被っています。
現在の日本政府には、4島一括返還しか選択肢はないという公式な立場があり、それ以外は議論も許されないという風潮さえあります。しかし歯舞・色丹のみ返還は論外としても、記事中にもあるように、3島返還論等、別の妥結策もそろそろ議論されても良いのではないか。私はそう思います。もちろん一番望ましいのは4島一括返還であるのは間違いありません。国家主権の問題や、旧島民の立場などもあり、妥協が難しいという事情も理解できます。しかしながら、この立場を貫いていたら、今後50年経ってもこの問題は解決していないように思います。おそらく、このままの状態であれば、北方領土が4島とも帰ってくるとしたら、ロシアが完全に崩壊してバラバラになり、北方領土周辺が空白地帯になった時に即座に自衛隊が駐屯するといいう方法くらいしかないように思えます。しかしながら、残念ながらそのような事態が近い将来に起こるとは考えにくいと言わざるを得ません。(しかし、本当にそのような事態が起こった時、すぐに自衛隊を動かすことができるほどの決断力が日本政府にあるでしょうか。私は非常に疑問です。)
4島一括返還以外の解決策も、議論くらい許されても良いのではないでしょうか。もちろん4島返還は主張しながらも、少し違った角度で解決策を模索してみるのも一手ではないか。北方領土の日である本日、そんなことを考えました。
参考書籍:
誰も国境を知らない―揺れ動いた「日本のかたち」をたどる旅
西牟田 靖
北方領土交渉秘録―失われた五度の機会
東郷 和彦
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