去る木曜、参戦してきました!

桑田さんソロライヴ!イン 広島!

テーマは、”I love you~now and forever~"
最新ベストアルバム"I love you"リリース記念の全国ライヴです。


いやあ、感動したな。
去年の年末の年越しライヴをwowowの中継で観たときは、あまりの声の出てなさに
楽しむどころか心配したけれど、
今回は完全復活どころかパワーアップして帰ってきてくれました!



もう怒濤の3時間で、MCもほどほどにほぼぶっつづけだったなあ。

一番のメインディッシュは、まさかやるとは思っていなかった奇作、
”声にだして歌いたい日本文学”

最新アルバムに入ってるんだけど、
桑田さんが、太宰治の人間失格とか与謝野昌子のみだれ髪などなどの名作から、
桑田さんなりの視点で文章抜粋して、
そこにメロディーつけて歌うんです。

桑田さんのすごいところって、
もちろん無音のことばたちにあれだけの多種多様なメロディーをつけられる才能なり引き出しの多さもそうだし、
私みたいに日本の昔の名作を読まず嫌い、って人にも、読みたいな、っておもわせる演出もそうだけど、
なによりも、そこ抜粋するか!ていう、視点のオリジナリティーじゃないかな、て思う。

どの作品も、とりあえず最初の一文は抜粋してて。

人間失格の、恥の多い人生を送ってきました。とか、
我が輩は猫である、の、我が輩は猫である。名前はまだない。とかとか。

でもそれ以外は、特に名シーンでもないなんともない他愛ないシーンを抜粋してるの。
太宰の人間失格は結構好きだから内容も覚えてるんだけど、
例えば、主人公が友達の耳掃除をしてやってるシーン。
例えば、主人公がお金がないあまり、文章だけでなく絵とかもかいて、低俗な雑誌なんかに投稿してた、っていうシーン。

ほんとそこか!ていうシーンを抜粋していて、、

私はそこが、桑田さんのすごいところなんじゃないかと思う。



なんにおいてもすごい人って、普通の人と同じこと感じて同じことしてたら、すごい、とは言われないわけで、
人とは違う独特な視点を持ってる。
でも同時に、ここまでたくさんの人に支持されるっていうのは、
それだけみんなが共感できる部分もあるってことだよね。
桑田さんの場合は、その共感できる部分と、それを超えたoutstandingな部分が、
黄金比なんじゃないかと、
そんなことをふと思ったなあ。



声にだして歌いたい日本文学、オススメです。