滋賀県東近江市の相谷熊原(あいだにくまはら)遺跡で、竪穴建物跡から国内最古級となる縄文時代草創期(約1万3000年前)の土偶1点がほぼ完全な形で見つかり、県文化財保護協会が29日、発表した。

 粥見井尻(かゆみいじり)遺跡(三重県明和町)で出土した同時期の2点の土偶と比べ、より写実的に女性の上半身を造形しており、同協会は「縄文人の精神世界を探る手がかりとなる」としている。

 土偶は高さ3・1センチ、最大幅2・7センチ、重さ14・6グラム。腕、足などはなく、体に厚みを持たせ、乳房や腰のくびれを明確に表現している。底は平らに仕上げられ、立たせることができる。草創期の自立する土偶は初めてという。首に小さな穴(直径約3ミリ、深さ約2センチ)がついた突起状の部分があり、頭部を表現したか、別に作られた頭部(未発見)との接合痕とみられる。

 竪穴建物跡は5棟見つかり、直径5~8メートル、深さ0・6~1メートルで、いずれも残りがよかった。この時代の集落は、全国で50か所以上確認されているが、近畿2府4県では初めてで、平均(直径3~5メートル、深さ0・3~0・4メートル)より、床面が深かった。

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