さて、宮﨑駿さんです。
まずは九星流占命術で見ていきます。
本命卦は風天小畜、裏が風沢中孚です。
風天小畜は実体のない風が天を舞う卦です。
会話力があり、内面に強い意志と実行力を持っています。
大企業を目指しますが、小集団の方が向いています。
会話を通してアイディアを練るタイプで、良き理解者の存在が重要です。
強固な理想主義者ですが、理想と最適解を履き違えがちで、理想に現実が追いつかず、空中分解の危険があります。
裏の風沢中孚は孵化前の卵であり、純粋無垢の卦です。
風天小畜の理想主義は赤子のような汚れのない崇高なものです。
本人はそれが当たり前なので、汚れた大人達とは理解し合えません。
会話によって解決しようと議論に熱が入りますが、誰かが子供をあやすように現実を諭さないと止まりません。
月命卦は地天泰で、裏が地火明夷です。
地天泰は天地が和合した平和な卦です。
何より平和主義を愛しますが、内面に硬い芯を秘めており、柔軟性と頑固さを併せ持っています。
また、平和過ぎると小悪魔的ないたずら心が湧いてきて、ちょっとした冒険に出ます。
裏の地火明夷は太陽が大地に沈む日没の卦です。
人生において闇に閉ざされた挫折の時期が必ずあり苦しみますが、絶えず日の出を待ち続ける忍耐力があります。
集団の中では気を使い過ぎて疲れるので、一人で仕事をするのが好きです。
日命卦は地風升で、地中から芽が出て苗木が育っていく卦です。
自分を成長させることが何よりの喜びであり、他人を疎かにしがちです。
拘束される事が嫌いなので、自由裁量が約束された環境を好みます。
裏の地沢臨は湖面に臨む大地の卦で、湖を渡ろうと臨戦態勢に入っています。
物心共に豊かであり、後継を育てます。
また、良き部下、スタッフに恵まれ、支えられます。
人間的に未熟な場合、育成の使命を忘れ、部下を召使のように扱う場合があります。
九星流占命術においては、宮崎さんの芸術的才能ではなく、その人となりを表しているようですね。
宮崎さんはドキュメンタリーなどで特集される事も多く、また第一人者として批評の対象ですから、ジブリでの仕事振りなど多くの人が知る所となっています。
占断は概ねそれに合致していると思います。
流年を簡単に見ますと、現在は社会面が天沢履、裏が沢山咸と火水未済、精神面が風剋土、裏が沢山咸、深層心理が地雷復です。
社会的には前向きで共感力を発揮しますが、天に唾するような反抗心を露にします。
精神面は商業主義が土台を壊しますが、共感力があり、空気を読みます。
深層心理では強い復活のエネルギーが爆発します。
宮崎さんはビジネスライクなアニメ制作に嫌気が刺し、反発して一度引退宣言をしましたが、敏感に世間の空気を察知し、潜在意識からの復活の指令により結局は現役復帰される事になりました。
この運気が８０歳まで続き、その後は大循環が次のサイクルに切り替わります。
次の大循環は社会面では逆土生金となり、社会基盤が無くなり，金銭や健康を生み出せない時期になります。
精神面では風雷益で、最高にメンタルが充実する時期です。
深層心理では地水師で、問題が生じやすい時期です。
宮崎さんが本当に引退されるのは８１歳からかも知れませんね。
その時、肉体的にはしんどいかも知れませんが、精神的には最高の隠居生活が出来そうで何よりです。
続いて、九星流姓名判断で見てみます。
０歳から８歳までの運勢と大人になるまで（２０代半ば）の性質は火地晋です。
太陽のような暖かさがあり、また大博打に打って出る勝負師の顔を秘めています。
９歳から１７歳までの運勢と社会運は地×五黄の比和です。
ベースとなる受容性が冥府の力で強大になっています。
来るものをただ吸収するだけでなく、自ら積極的に飲み込みに行く強い重力を備えています。
思春期だけでなく、社会に出てからも貪欲に良い物を吸収して行った、非常に向学心の高い人です。
１８歳から２６歳までの運勢と人生の中核となる人格は水風井で、自らの策に溺れる策士です。
雑学が豊富で話が上手く、詐欺師の資質があります。
これはＨ×Ｈの富樫さんと同じですね。
ファンを幻惑させ、魅了するマジシャンのような手腕は共通するものがあります。
２７歳から３５歳までの運勢と人生後半の内面性は火雷噬嗑です。
強い闘争心があり、最初は苦戦しますが、最終的には完勝します。
中年以降の社会に対する強い問題意識はこれが原因でしょう。
３６歳から４４歳までの運勢と人生全体を支える総画は社会運と同じ地×五黄の比和です。
宮崎さんは先人の良いとこ取りも上手ですが、人心を掌握する力にも長けているようですね。
ブラックホールのような強い吸引力が彼の凄みの大元です。
作品としては「未来少年コナン」「カリオストロの城」「風の谷のナウシカ」の時期です。
カリ城の元ネタがフランスのアニメ映画『王と鳥」だったりと、海外の作品から創作のヒントを学び、吸収し、自身の血肉とされていた時期のようです。
４５歳から５３歳までの運勢と人生前半の内面性は雷地豫で、楽しい事には目がありません。
とことん快楽を追求し、提供します。
作品は「ラピュタ」「トトロ」「魔女の宅急便」「紅の豚」の時期です。
大空を浮遊、飛翔する視覚的快楽を追求された時期のようです。
５４歳から６２歳までの運勢と対人運は坤為地で、母なる大地のような深い受容性をお持ちです。
懐深く誰でも受け入れ、良い所は貪欲に吸収します。
作品は「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」です。
坤為地の大地に根差した日本神話を題材にされた時期のようです。
６３歳から７１歳までの運勢と家庭運は地風升で、九星流占命術の日命卦と同じです。
ご家庭でも自身の成長を第一に考え、息子の吾郎さんを蔑ろにされたのかも知れません。
作品は「ハウル」「ポニョ」です。
この時期は少しファンの趣味から離れ、地風升の独り善がりな表現が散見されていたと思います。
７２歳から８０歳までの運勢と晩年運（５０歳以降）は震為雷で、雷鳴轟く風雲児の卦です。
作品は「風立ちぬ」です。
震為雷の軍事的な側面がクローズアップされた時期です。
トータルで見ますと、宮崎さんはピュアな受容性を冥府の精気である五黄の力で極大化させた、何もかも吸収して取り込み、離さないブラックホールのような方ですね。
これはカズレーザーさんの鏡のようなピュアな反射性の完全なる上位互換です。
冥府の五黄は消滅と生成、死と再生の力を司っていますから、宮崎さんはコピーするだけでなく、それを組み合わせてオリジナルの作品を生み出す根源的な創造力があります。
そこに前半生で培った雷地豫の快楽主義と、水風井のマジシャンのようなイリュージョンの手腕を加味することで、驚嘆の宮崎ワールドを形成するに至ったようです。
また、九星流姓名判断の流年と作品の傾向が似通っている点も興味深いですね。
今のサイクルで次回作が完成するなら引き続き軍事色が強い、または雷鳴轟く騒々しい作品でしょうし、８１歳以降の次のサイクルまで延びますと太陽のような温かみのある中でピリリと刺激のある作品に仕上がると思われます。
何にせよ現役復帰されて喜ばしい限りですね。