産婦人科医きゅーさんが本当に伝えたい事

とにかく分かり易い産婦人科


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ブログの閲覧数が上がって
色々なコメントやメッセージを頂いていますが

「帝王切開でのお産になってしまい
自分を責めている」


こんな意見を頂く事が多く
とてもビックリしています


確かに日本では以前から
経膣分娩>帝王切開
の考え方が根強く残っているんだけど
(私の本音としては、こんな考え方は
非常に古いし、偏見が強いと思っている・・)

この様な考え方を持っている人が
想像より、
はるかに
多い事に正直驚きました


本当は【常位胎盤早期剥離】
続きを書こうと思ったのだけど


今回は脱線して
専門家として多くのお産を見てきた立場からの
妊娠・出産に関する考え方について
語りたいと思います


まあ色々意見はあると思うけど
一応私の考えという事で
興味がある方は一読下さい

勤勉・真面目・我慢強いetcetc

日本人の特徴として
よく使われる言葉だけれど

もう一つ

完璧主義

っていうのもあると思う


仕事をする上では
非常に大きなスキルなのだけど
私の意見としては

妊娠・出産において
完璧主義は勧められない


です

最近では【バースプラン】というものを
採用する施設が増えてきました

自分の理想の分娩や
やりたい事・やって欲しく無い事等
自由に書いて病院や助産師さんへ
伝えるものです


以前ブログでも触れましたが
お産が安全になるにつれ

お産を楽しむ・自分のやりたい事をする
言い換えると【自分主導のお産】を計画する事が
現在の主流になってきました

自然なお産について
↓↓
http://ameblo.jp/kyusan0225/entry-11784183009.html


それ自体は良い事だと思うけど

最近バースプランに
もの凄い数の希望・要望を
びっちり書いてくる
方が増えてきた
と実感しています


陣痛中の対応方法や、
アロマテラピーの希望
麻酔・切開の方法
旦那さんが来て欲しいタイミングや
出産を見て欲しい家族(見て欲しく無い家族)
臍の緒を切りたい
母乳をあげはじめるタイミング
カンガルーケアしたい
骨盤矯正したい

書いてある事が多すぎるために
もの凄く細かい字にならざるを得ず
内容を読むのに非常に苦労する事も
結構多い

しかもそんな方達に多いのが
絶対に経膣分娩!
希望だったりします

自分の理想のお産

を作り上げるのは良いのですが
この様な文字で埋め尽くされた
バースプランを見る度に

心配になってしまうのです

理想通りのお産にならなかった時
出産中や産後の環境の変化が
予想以上だった時
(子育て含む・・)

この人はどの様に対応するのだろうか?


お産を経験された方は
重々承知していると思いますが

妊娠中・出産、
さらには産後からずーーーっと
思いもよらないトラブルが
起こり続けます


色々なトラブルに対して
100点満点では無くても
柔軟に対応していかねばなりません



しかし
あまりに完璧主義の面があると
トラブルに弱くなりがちですので

理想像を詳細に作りすぎる事は
正直勧められないのです


といっても
なかなか納得しにくいと思うので


なんか良い例えが無いかなあ~


ここ数日考えていたのですが
ようやく近い例えを見つけました

それは

東京ディズニーランド!

は?

長年行ってみたかった
ディズニーランドにはじめて行くので
事前計画を立てる!


そんなシチュエーションです

9時開園だから
8時半から並んで
レストランにダッシュして予約をとって
ハニーハントのファストパスとって
その間に旦那にパレートの場所とりしてもらって

その後1時間並んでスペースマウンテン乗って
ファストパスでハニーハントに乗って
パレード見て
トイストーリーのファストパスとって
次はビックサンダーマウンテンに1時間並ぶ
その間に旦那にエレクトリカルパレードの場所とりしてもらって







よしっ!
これで乗りたいものも全部乗れるし
パレードも全部見れる!
完璧な計画♪



こんな計画
初めての頃は立てがちです

でも実際に行ってみたら
なかなか計画通り行かない事なんて
しばしばあります

・雨が降っていた
・いつもよりも混んでいた
・ビックサンダーマウンテンがメンテナンス中だった
・子供が突然トイレに行きたいと泣き出した
・パレードが中止になった


等々

あまりに詳細で完璧な
計画を立てすぎると
小さなトラブルによって
計画が崩れがちですし

完璧主義だと、得てしてトラブルで計画が崩れた際に
心のダメージを受ける事が多い


そんな訳で
効率的な計画の立て方は
・ポイントを絞る!
・優先順位を決める!


って事だと思います

ビックサンダーマウンテンには
少なくとも乗りたい!


昼は捨ててでも
夜のパレードは是非見たい!


あれもしたい
これもしたいよりかは

自分がやりたい事を絞った方が
計画がスムーズに進みます

さらに、もう少し想像して
その計画書を、ディズニーのスタッフに見せて
アドバイスをもらうケースでは
どうでしょうか?


あまりにびっしり書かれたスケジュールだと
逆に良いアドバイスがもらいにくいです


スタッフさんも
どこからアドバイスすれば良いのか
非常に迷ってしまいます


もしも、ポイントを絞っていれば・・


「ビックサンダーマウンテンには絶対乗りたい!」


という希望を伝えたなら


「今は2時間待ちだけれど、
昼のパレード時や夕食の時間だと比較的空いているし
閉園直前は実は狙い目ですよ」


こんな風に、専門的な立場からの
良いアドバイスが貰いやすくなります


ここまで話すと
皆さんピンときていると思いますが

バースプランを立てる側
もらう側にも同じ事が言えるのです


ビッチリ書いて、
全て要望が叶わないと
落ち込みやすい状況を作るよりも

本当にやりたい事を絞って
それを叶える為にはどうすれば良いのか?
計画を立てた方が満足感を得やすいと
私は思います
(さらにスタッフからのアドバイスも
具体的になりやすい)


さて、その前提で冒頭の

「私が絶対やりたかったのは
経膣分娩で、帝王切開した事で
それが叶わなかった」



と考える人も多いのかもしれないです


でもそんな人達に
是非言いたい事があります


ディズニーの例で話すと
実はビックサンダーマウンテンに
絶対乗るよりも前に、
果たすべき目標があります

あなたは
ビックサンダーマウンテンに


・子供が大けがをしても乗りますか?

・子供が迷子になっても乗りますか?

・子供が誘拐されても乗りますか?

・大地震がおきても乗りますか?


極端な例が多いかもしれませんが


大きなトラブル無く
ディズニーランドを楽しむ



事が本来一番大切なのです


治安が良く、安全な国日本では
しばしば忘れがちですが

確率は低くても
上の様な事は起こりえます

実際2011年には
我が国では大きな震災を経験しましたね



もちろんその時に
ディズニーランドで楽しんでいた人も
大勢いました


災害時ディズニーのスタッフは
お客さんの安全を確保し
売り物のお菓子を非常食として提供し
同じく売り物の毛布を配布した

聞けば聞く程
スタッフのプロ意識が凄く

この様な非常事態がおこるとは
お客さんは全く思っていなかったけれど
スタッフにはその危機意識を持っていた事に
ただただ尊敬します





これってお産にも同じ事が言えるよね?

つまり

バースプランでやりたい事の大前提に
【母児ともに無事にお産を終える】
が絶対にあって

産科医も助産師も、その他のスタッフも
共通認識としてこの考えを持っています



まさか大震災が起こった時に

「私はビックサンダーマウンテンに
絶対乗りたいんだ!」


なんて言う人は
まずいないと思うけど、

仮にそんな事を言う人がいても
スタッフさんは良しとは
絶対に言わないでしょう

お産だって一緒で
なるべくお母さんの希望は叶えたいけど
母児の命が危険に晒されている状況で
なおかつ帝王切開で助ける事ができるのならば

経膣分娩がしたい!

とどんなに言われても
私達は躊躇せずに帝王切開を選択します
(お産では、もの言えぬ胎児の命もかかっているし尚更)

カンガルーケアしたい!

と言われても、赤ちゃんの状態が悪ければ
やはりその希望にはそえない時がある
(ちなみにカンガルーケアには、治療的なものと
サービス的なものがある
↓↓
http://ameblo.jp/kyusan0225/entry-11456090145.html


しかし、最近の傾向を見ると、
本来バースプランの一番大切な事であるはずの
【母児ともに無事にお産を終える】
が無意識の内に抜けてしまっている人が
結構多い様に思います
(お産で死ぬはずが無いという意識から・・)

参考:お産で命を落とす確率は交通事故と同じくらい
↓↓
http://ameblo.jp/kyusan0225/entry-11889643579.html


多分その意識が、冒頭の意見が
うまれる背景なのでは無いかと思います
(本人だけで無く、帝王切開を良しとしない
周りの人間も含めて)

ただね・・


前回の常位胎盤早期剥離の記事にも
沢山のコメントがよせられた様に


特に原因が無いのに
早剥をはじめとした、突然の出来事によって
バースプランの最も大事な要素である
【母児共に無事にお産を終える】事が出来なかった方々も
沢山いらっしゃいます


私達もその様な例は
本当に沢山経験してきたので

冒頭の様な意見が多く出るのは
私(達)としても
残念に思えてならないのです


しかし、どんな悩みがあっても
悩みの強さは本人にしか
わからないだろうし

結局最終的に
その悩みを乗り越える為には
自分の考え方をどの様に変えていくのか?が重要で、
あくまで自分自身で
乗り越える必要があります

その為に
どんなお産になったのであれ
バースプランの一番大切な要素を
果たす事ができた
って事を
もう一度認識して頂ければ
冒頭の悩みに対する考え方も
変わるのかなあと思います


PS:ちなみに世の中には
日本のディズニーランドに行きたくても
一生行けない人も沢山いるんですよ



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