去年ハマった米原万里さんの本で、一番読みたかったのに、なかなか書店で巡り会えず..
が、先日、たまたま行った本屋さんで見つけました
暫くエッセイばかり読んでいたからか、何となく米原熱が冷めかけたところで、読んだこともあり、期待以上~の面白さ
まさに
「巻を措く能わず(かんをおくあたわず)」
約500ページもあるのに、平日休みにあっという間に、読んでしまいました。
これが米原さんの、最初で最後の長編小説になってしまったことが、本当に残念でなりません......
「...1960年、チェコのプラハ・ソビエト学校に入った志摩は......」
と、彼女の少女時代が連想されるように、彼女自身の自伝的な要素も含まれた小説で、
冷戦時の社会主義の世界(チェコスロバキア解体前)を肌で感じていた、そしてその後ロシア語同時通訳になった彼女にしか書けない本でしょう
私がハマったきっかけの
嘘つきアーニャの真っ赤な真実とも最初リンクして、読みながら物語に想像力も膨らみ、
また、今年買った【打ちのめされるような凄い本】
に出てきたと思われる書籍や、今まで読んだエッセイに登場したインタビュー等も蘇り、とてもイメージが湧きやすかったので、
今思うと、他の著書を読んだ後だからこそ、満を持したタイミングで読めた気がします。
ノンフィクションの「嘘つきアーニャ..」との比較は難しいけど、同じくらい、大好きな一冊になったことは確か
ちょっと検索したら、なんと、一昨年この本をNHKのラジオで連載していたらしい
聴きたかった~
1世紀に渡る、自分達ではどうにもならない、恐怖政治時代の彼女たち(オリガモリソヴナ達)の悲劇の半生が、切なくて、なんとも言えない読後感が残りました。
これは「謎解き」と説明ありますが、そんな軽い言葉では表現しきれない、ミステリーでもあり、歴史小説でもあり
(山崎豊子さんの本を凝縮し、笑いを散りばめたような?)
そこには重すぎる真実がありました。
でも、米原さんにかかると面白くてスラスラ読めてしまう
一度、最後まで読み終えて、その謎解きを理解したうえで、成り行きをイメージを膨らませ、
最初からもう一度ゆっくり読み返し終わったところです(笑)
題名の【オリガ・モリソヴナの反語法】
という覚えにくい名以外にも、
もっと分かりやすく、伝えやすい題名がたくさんあったのではないかとも思っていましたが、
悲劇を乗り越える為の、自分を納得させる方法だったことを思うと、
「表現の自由」とは、こういったことかなと思うし
あと「カミソリを持つ=自由に死ねる」という事もそう。
琴線に触れるようないい映画が、東欧や南米や韓国等、
数十年前まで軍国主義や言論統制が酷かった時代が身近な国のモノ、
それは戦時下の日本でも言えることだけど、日本では🎌その手の話は、すぐに右翼扱いされてしまう昨今……
メディアが思う以上に、国民はずっと冷静だと思えるのだけれど……
社会主義が本当に成り立つのならば、それは理想的ではあるけれど、どうしても「独裁者」「悪」のイメージが生まれてしまう。
でも、序盤のモスクワで、バレエの話しを読んでいると、
文化を守るのは、需要と供給優先の資本主義に切り替わった途端、難しいのかな……とも思うし
日本もそうだけど、文化を守るのはお金がかかるし、どうしても商業主義に流れてしまう。
以前、オシム(前日本代表監督)のインタビューで
祖国ユーゴスラビアが解体し、やっと長い内戦が終わり
ボスニア・ヘルツェゴビナとして独立し、数年後
「社会主義の方が良い時代だった」と言っていました。
だから、トップの権力者によっては、また違うわけで……
そのユーゴスラビアを率いていたチトーが亡くなり
国が崩壊してしまった後の話は、「嘘つきアーニャ……」の中の「白い都のヤスミンカ」が正にそうなので、ここでは割愛しますが、
そのチトーの葬儀には、北朝鮮の金日成(キムイルソン)も出席していたのだよね……(笑)
が、先日、たまたま行った本屋さんで見つけました
暫くエッセイばかり読んでいたからか、何となく米原熱が冷めかけたところで、読んだこともあり、期待以上~の面白さ
まさに
「巻を措く能わず(かんをおくあたわず)」
(普段こんな表現しないのに💦彼女の本を読んだ後は、いつも日本語を大切にしたくなる)
約500ページもあるのに、平日休みにあっという間に、読んでしまいました。
これが米原さんの、最初で最後の長編小説になってしまったことが、本当に残念でなりません......
「...1960年、チェコのプラハ・ソビエト学校に入った志摩は......」
と、彼女の少女時代が連想されるように、彼女自身の自伝的な要素も含まれた小説で、
冷戦時の社会主義の世界(チェコスロバキア解体前)を肌で感じていた、そしてその後ロシア語同時通訳になった彼女にしか書けない本でしょう
私がハマったきっかけの
嘘つきアーニャの真っ赤な真実とも最初リンクして、読みながら物語に想像力も膨らみ、
また、今年買った【打ちのめされるような凄い本】
に出てきたと思われる書籍や、今まで読んだエッセイに登場したインタビュー等も蘇り、とてもイメージが湧きやすかったので、
今思うと、他の著書を読んだ後だからこそ、満を持したタイミングで読めた気がします。
ノンフィクションの「嘘つきアーニャ..」との比較は難しいけど、同じくらい、大好きな一冊になったことは確か
ちょっと検索したら、なんと、一昨年この本をNHKのラジオで連載していたらしい
聴きたかった~
1世紀に渡る、自分達ではどうにもならない、恐怖政治時代の彼女たち(オリガモリソヴナ達)の悲劇の半生が、切なくて、なんとも言えない読後感が残りました。
これは「謎解き」と説明ありますが、そんな軽い言葉では表現しきれない、ミステリーでもあり、歴史小説でもあり
(山崎豊子さんの本を凝縮し、笑いを散りばめたような?)
そこには重すぎる真実がありました。
でも、米原さんにかかると面白くてスラスラ読めてしまう
一度、最後まで読み終えて、その謎解きを理解したうえで、成り行きをイメージを膨らませ、
最初からもう一度ゆっくり読み返し終わったところです(笑)
題名の【オリガ・モリソヴナの反語法】
という覚えにくい名以外にも、
もっと分かりやすく、伝えやすい題名がたくさんあったのではないかとも思っていましたが、
悲劇を乗り越える為の、自分を納得させる方法だったことを思うと、
「表現の自由」とは、こういったことかなと思うし
あと「カミソリを持つ=自由に死ねる」という事もそう。
琴線に触れるようないい映画が、東欧や南米や韓国等、
数十年前まで軍国主義や言論統制が酷かった時代が身近な国のモノ、
が多い気もするのは、限られた中での表現を探る術の延長なのかな……とも勝手に思えてきます
それは戦時下の日本でも言えることだけど、日本では🎌その手の話は、すぐに右翼扱いされてしまう昨今……
メディアが思う以上に、国民はずっと冷静だと思えるのだけれど……
社会主義が本当に成り立つのならば、それは理想的ではあるけれど、どうしても「独裁者」「悪」のイメージが生まれてしまう。
でも、序盤のモスクワで、バレエの話しを読んでいると、
文化を守るのは、需要と供給優先の資本主義に切り替わった途端、難しいのかな……とも思うし
日本もそうだけど、文化を守るのはお金がかかるし、どうしても商業主義に流れてしまう。
以前、オシム(前日本代表監督)のインタビューで
祖国ユーゴスラビアが解体し、やっと長い内戦が終わり
ボスニア・ヘルツェゴビナとして独立し、数年後
「社会主義の方が良い時代だった」と言っていました。
だから、トップの権力者によっては、また違うわけで……
そのユーゴスラビアを率いていたチトーが亡くなり
国が崩壊してしまった後の話は、「嘘つきアーニャ……」の中の「白い都のヤスミンカ」が正にそうなので、ここでは割愛しますが、
そのチトーの葬儀には、北朝鮮の金日成(キムイルソン)も出席していたのだよね……(笑)
🎬【アンダーグランド】(監督エミール・クストリッツァ)のシーンで、ほんの一瞬写ってた。
そうそう、ちょうど先週元北朝鮮代表のアンヨンハが引退というニュースを見た時、
鄭大世(チョンテセは、漢字がすぐ出てきた!)の本を思い出しました。
2010年の南アフリカワールドカップ前の、北朝鮮代表の合宿で、初めてスイスに行ったメンバーの一人が、トイレに行った時に、有料トイレだったので
「これが資本主義の国か……」みたいな事を言っていて、笑ったというのを思い出しました(笑)
そりゃ西欧の国では、有料トイレも多いし、その上汚かったりもする。
でも、日本は資本主義だけど、綺麗なトイレが殆んど無料なのに~、
テセはそれを教えてあげたのかしら?(笑)
話が逸れましたが
【オリガモリソヴナの反語法】は、まだ読んでない日本人だけでなく、旧ソビエト圏の人にもぜひ読んで欲しいと思いました。
そして勝手にアルコール解禁にして、思わず、チェコとロシアのビールを買ってきてしまった(笑)
ビール大国チェコのはもちろん美味しくて
初めて買ったロシアのは、水っぽい(笑)
これでもソビエト崩壊して美味しくなったらしいけど……
……昔、ハバロフスクに行った時に飲んだかもしれないけど、私は全然記憶にないので(笑)美味しくなかったんだと思います
そうそう、ちょうど先週元北朝鮮代表のアンヨンハが引退というニュースを見た時、
鄭大世(チョンテセは、漢字がすぐ出てきた!)の本を思い出しました。
2010年の南アフリカワールドカップ前の、北朝鮮代表の合宿で、初めてスイスに行ったメンバーの一人が、トイレに行った時に、有料トイレだったので
「これが資本主義の国か……」みたいな事を言っていて、笑ったというのを思い出しました(笑)
そりゃ西欧の国では、有料トイレも多いし、その上汚かったりもする。
でも、日本は資本主義だけど、綺麗なトイレが殆んど無料なのに~、
テセはそれを教えてあげたのかしら?(笑)
話が逸れましたが
【オリガモリソヴナの反語法】は、まだ読んでない日本人だけでなく、旧ソビエト圏の人にもぜひ読んで欲しいと思いました。
そして勝手にアルコール解禁にして、思わず、チェコとロシアのビールを買ってきてしまった(笑)
ビール大国チェコのはもちろん美味しくて
初めて買ったロシアのは、水っぽい(笑)
これでもソビエト崩壊して美味しくなったらしいけど……
……昔、ハバロフスクに行った時に飲んだかもしれないけど、私は全然記憶にないので(笑)美味しくなかったんだと思います