2010-10-30 00:55:01
ラミクタールと妊娠・出産
テーマ:ラミクタール
トピナ、ラミクタールはここ数年で発売された新しい抗てんかん薬であり、いずれも一風変わった気分安定化作用を持つ。今回はラミクタールと妊娠・出産について。
元々、ラミクタールは優れた抗てんかん薬で双極性障害にも有効性が認められている(本邦ではてんかんのみ)。双極性障害でも、より「うつ状態」に有効性を持つ。ラミクタールは極めて催奇形性が低い抗てんかん薬であり、他の向精神薬と比べても傑出している。
てんかんないし双極性障害の人はラミクタールのみ服用して妊娠・出産すれば、悔いがない催奇形対策と言える。(ただ、現在日本ではラミクタールの単剤処方ができない)
一般に、抗てんかん薬を服用していない非てんかん女性(コントロール)の催奇形率は3.27%ほどである。(海外。コントロールは108,000人程度の母集団)
以下は抗てんかん薬を服用している女性の催奇形率のデータである。(海外)
単剤療法の催奇形率
抗てんかん薬を服用していない非てんかん女性 3.27%
ラミクタール 2.91%
テグレトール 4.62%
フェノバール 4.91%
アレビアチン 7.36%
デパケン 10.73%
この中ではデパケンの催奇形率が特に高くなっている。この数値は3.27に比べ有意に高い。しかし、他の薬物は統計的には有意差がない。数字だけ見ると、何も飲まないよりラミクタールを服用して妊娠・出産した方が催奇形率が低いように見えるが、3.27と2.91には統計的には有意差がない。
面白いと思ったのは、他の文献でも健康女性よりラミクタール服用者の催奇形率の数値が低かったことである。(数字だけだが)。
上の抗てんかん薬の催奇形性率のデータは単剤療法によるものであるが、難治性の人は多剤療法になっていることも稀ではない。一般に多剤併用になると催奇形率が上昇する。
ラミクタール+1剤 5.59%
テグレトール+1剤 7.10%
フェノバール+1剤 9.19%
アレビアチン+1剤 11.47%
デパケン+1剤 9.79%
2剤の場合、フェノバール+1剤以下の3剤が統計的に有意差をもって催奇形率が高くなっている。
デパケンは催奇形率が有意に高いだけでなく、大量処方では、出産した子供の3歳時点のIQをいくらか下げる有害作用を持っているようである。
子宮内で抗てんかん薬を暴露された幼児の3歳時における平均IQスコア(海外)
高用量のケース
433mg以上のラミクタール 100
750mg以上のテグレトール 97
398mg以上のアレビアチン 98
1000mg以上のデパケン 87
低用量のケース
433mg未満のラミクタール 102
750mg未満のテグレトール 100
398mg未満のアレビアチン 98
1000mg未満のデパケン 97
高用量の抗てんかん薬では、特にラミクタール433mgとアレビアチン398mgが物凄い量である。僕はアレビアチンの398mgは服用できない日本人の方が圧倒的に多いのではないかと思う。それに対し、1000mgのデパケンや750mgのテグレトールは用量としては日本人でもしばしば処方される量である。海外では日本人の感覚を超えた用量を良く目撃するが、忍容性の差が相当にあると言わざるを得ない。
上の表では、ラミクタールは高用量、低用量とも3歳時の幼児のIQに影響を及ぼしていないことがわかる。一方、デパケンは1000mg程度ですら、幼児のIQに悪影響を及ぼしている(有意差あり)。また、この1000mgの数字は西欧人と日本人の忍容性の差からもう少し低い量でも影響があるかもしれない。
デパケンの場合、1日の中で高い血中濃度を来たさない服薬が推奨されており、数回の分服やデパケンRなどの徐放剤は推奨される。上の表でも、1000mg未満のデパケンでは影響がほとんどない。
挙子希望のてんかんの女性では、「特発性全般てんかん」および「症候性部分てんかん」いずれの人でもラミクタールが第一選択として推奨されている。
以上のことから、てんかん、双極性障害いずれも、将来、出産する予定の人ではラミクタール単剤で治療可能かどうかの検証が重要になってくるであろう。ラミクタールが最も催奇形性、幼児のIQという点で安全性が高いからである。
おそらく、ラミクタールはいずれ国に働きかけがあり、双極性障害やてんかんへの単剤治療が可能になるような気がする。
民主党も、このようなことも事業仕分けしてほしいものだ。なぜなら海外に比べ認可が遅すぎるからである。
参考
ラミクタールのテーマ
向精神薬と妊娠、授乳のテーマ
薬物治療と寛解のレベルについて
2010-08-05 21:50:31
ラミクタールの試みとリフレックス⑧
テーマ:ラミクタール
Angel Dream(Tom Petty & the Heartbreakers)She's the Oneのアルバムから。She's the Oneは他にもいくつか心温まる楽曲が収録されている。トレドミンとベンラファキシン⑦の続き。
思い切ってラミクタールを追加することにした。これだけうまくいかず、これだけ肌荒れする人にラミクタールの副作用を説明し服用を勧める主治医の気持ちを想像してみてくれ。
1日おきにラミクタールを25㎎ほど服用するように勧める。(ブプロピオンは中止する)ブプロピオンやデパケンRを使うと、SSRIに比べ便秘するらしい。
ワイパックス 3㎎
リボトリール 0.5㎎
デパケンR 400㎎
マイスリー 10㎎
ラミクタール 25㎎隔日
(他、便秘薬)
今であればたぶんラミクタールは12.5㎎隔日から始めていると思う。
その2週間後
ラミクタールは服用していたら、特定の人に怒りが湧いた。しかし今は肌が良くなっている。今はうつという感じではない。いつもキリキリとしている感じかもしれない。皆とは普通に喋っているけど、雰囲気が違いますね。
一応、ラミクタールは毎日25㎎とする。
その2週間後
ラミクタールは毎日だと副作用で飲めなかったという。彼女によれば、ラミクタールは「集中力の低下」「ボーっとする」「ずぼらになる」「言葉が詰まる」「どうでも良くなる」「考えがまとまらない」などがあるが、止めるといくらか良かったのがわかると言う。あまり食欲はない。けっこう動くわりに体重は減っていない。44kgくらい。投げやりになりつつも、なんとかしないといけないと思う。予想よりずっと思わしくないため、中止するつもりだったが、本人の希望もあり、ラミクタールを減量して使うことにした。中毒疹に関しては今のところ問題ないようである。
ラミクタール12.5㎎隔日(他は変更なし)
ラミクタール半錠を隔日だと、全然効いていない感じだったので、自分で余っていたのを1錠隔日で服用していた。海外から帰ってきた当時と比べ、良くない原因が違いますね。あまり安定せず、よく泣いている。仕事上のことで時々150%の怒りが出る。喋る時は喋る。
ラミクタールはやはり続けることは厳しいと思った。これなら、まだブプロピオンがずっとましだ。彼女はSSRIやブプロピオンで治療してきた歴史があり、ひょっとしたら、リフレックスがちょうどフィットするのではないか?と思った。リフレックスはセロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンの3者を増加させるからである。(参考)
彼女に説明し、ラミクタールを中止しリフレックス15mgを追加する。ちょうどその頃、彼女は食欲が落ちていたので処方しやすかった面がある。あまりにも体重増加しそうな場合は、その時に何か考えようと思った。
次回受診時
ラミクタールは今から考えると、怒りを出していたと思いますね。うつと不安にはリフレックスは良い。食欲は全然ないけど、ヨーグルトくらいはとっています。昼間の眠さは全くない。口の渇きはない。でも便秘はする。リフレックスは良さそうなので30㎎まで増量。デパケンRはそのままとした。
ワイパックス 2㎎
リボトリール 1㎎
デパケンR 400㎎
リフレックス 30㎎
ハルシオン 0.25㎎
(他、便秘薬)
その2ヵ月後くらい
風邪を引いて体調を崩していた。体力が落ちたという。でも精神は安定した気がする。切れたり、落ち込んだり、ぴりぴりすることもない。お客さんや同僚にも冷静に言える。食欲は元々ない。バテてはいるけど仕事はしている。アメリカから帰ってから久しぶりに普通に戻った感じがする。
最近は眠りが良くなった。仕事中の眠さはないです。怒りは出ない。集中力は前よりはあります。少し醒めている。生き生きはしていないと思う。でも気持ちの捉え方が少し変わった気がしますね。いかに薬の効果が大きいかわかります。
リフレックスは15㎎で十分なのかもしれない。顔つきが少し穏やかになっている。ベストではないがベターに近い。
(続く)
参考
ラミクタールのテーマ
リフレックスはドパミンを増やすのか?
リフレックスはなぜ不安に効くのか?
一連のエントリ
彼女は最初うつで初診している①
帰国後の大悪化②
病前性格とリーマス③
希死念慮とSSRI、ブプロピオンの試み④
ブプロピオン処方後の経過⑤
レスキューレメディーとデパケンR⑥
トレドミンとベンラファキシン⑦
ラミクタールの試みとリフレックス⑧
リフレックスの悪夢とトピナ⑨
2010-07-12 20:50:39
寛解のクオリティについて
テーマ:ラミクタール
今回のエントリは「統合失調症の人の表情の改善(前半)」「統合失調症の人の表情の改善(後半) 」の2つの続きである。
これらの記事では、単剤処方であっても、良好な寛解状態に至っていなければ何にもならないことを指摘している。
「統合失調症の人の表情の改善(前半)」から。
特に大学病院などで治療後の人で、エビリファイ単剤で寛解している人たちは、表情の改善が今ひとつだったりする。情緒が表情にあまり出ないような感じなのである。これはたぶん2つ原因があると思われる。1つは無理に単剤処方をしているために、エビリファイの量が多すぎること。もう1つは気分安定化薬の併用などの工夫が足りないことがある。
ある時、エビリファイ24㎎単剤で処方されている人を紹介され治療したことがある。その人は体の動きもぎこちなく、表情も硬く、全然笑うことがなかった。その人は良くはなっているものの、ああ言うのは寛解とは言わない。寛解は陽性症状だけでなく陰性症状も含めるからである。
その人は本を読んでも全然頭に入ってこないなどの思考障害も訴えており、はっきりとした幻覚妄想こそないだけで、陽性症状的な所見も残遺していると言えた。その人はリボトリールとデパケンRを追加し、徐々にエビリファイを漸減していった。デパケンRを追加するだけで少しだけ情緒が出るようになった。エビリファイを時間をかけて12㎎くらいまで減量した。これだけで、この人は笑顔が出るようになり、診察中の会話も以前に比べ自然になった。その人が数ヵ月後に実家に帰った時、その変化に家族が驚いたと言う。発病後、碌に喋らない人になっていたのに、自然に会話ができるようになったからである。
「統合失調症の人の表情の改善(後半)」から
前回のエントリで最初に出てきた患者さんは、エビリファイの減量後、更に12.5㎎のラミクタールを隔日で追加したところ、信じられないほど改善するに至った。長時間の読書や勉強が可能になったのである。本を読んでもスイスイと頭に入ってくるようになったという。また、大学での受講科目の試験が合格できるようになった。大変な「機能改善」である。それまでは不合格続きで、自分に失望していたらしい。
この患者さんの転院時の処方は以下のようである。
エビリファイ 24㎎
レキソタン 10㎎
シンプルだけど、あの結果では良いとは言えない。「単剤主義」は治療の基本としては間違っていないが、医師が治療の工夫をしなくなる欠点があると思う。さまざまな処方のバリエーションを試みることで、更に良好な寛解状態が望めるのに、それを放棄しているからである。
時間をかけて以下の処方に変更。
エビリファイ 12㎎
レキソタン 10㎎
デパケンR 400㎎
ラミクタール 25㎎(隔日)
一時的にリボトリールを処方していたが、レキソタンを処方していることもあり、整理している。この処方のレキソタンは初診以前から入っているが、結構キモである。
この患者さんは後期の試験でかなり挽回し留年を免れた。前期の時点ではほぼ絶望的だったが、集中力や思考力が急回復し、試験勉強ができるようになったからである。(この人は元々知能が高い。)
最近の診察時の言葉。
調子が良い。今は何でもできそうです。学校が楽しくなってきた。実習も苦にならなくなった。色々な技術も身についてきた感じです。前は震えがあったけど、今はあるかもしれないけど気付かないくらい。
集中力はある。何かにのめり込んでいける感じです。試験にはよく追われているけど、前よりも頭がまわる。普通に試験を受けられる。水泳をしたり、サッカーをしたり、クラスメートとバーベキューもしている。とても忙しいので、実家にはなかなか帰れないですね。
参考
統合失調症の人の表情の改善(前半)
統合失調症の人の表情の改善(後半)
2010-07-05 22:20:09
ラミクタールと中毒疹の悲喜こもごも
テーマ:ラミクタール
ラミクタールは初期のインパクトが強い薬で、処方した1~2日目に劇的に精神症状を改善することがある。
僕は必ず重篤な中毒疹について説明するが、患者さんは十分に理解できていないように思う。ひょっとしたら、そういうタイプの人に処方することが多いのかもしれない。
そう思う理由は、ラミクタールで湿疹が生じても気がつかずに飲み続けている人がいるからである。実際に痒みが出ているのに。
ラミクタールの中毒疹でははっきりした湿疹が見えず、ただ痒いだけの人もいる。こういう人は中毒疹とは気付かない人もいるようなのである。湿疹が皮膚に見えなくてもそれは当たっている。
ある人などは、痒みもあり湿疹も出現しているのに事前に説明していたように中止していなかった。その人は受動的なタイプの広汎性発達障害である。なぜ中止しなかったのか聞いてみた。
とても調子が良くなったので、止めるに止められなかった。
という返事であった。旅行やコンサートに行けるほどに改善していたらしい。精神科医からするとこれは困る。(理由になっていない。もちろん中止)
ラミクタールを長期に続けている人の経過をよく観察していると、処方し始めの特に初期に2~3日ほど軽微な湿疹が生じ、そのまま消失したという話を時々聞く。これは中毒疹でも非常に良性のものと考えられる。
こういう人はラミクタールの良好な治療効果が出ていることが多い。あれはひょっとしたら、漢方でいう瞑眩現象のようなものかもしれない。(バッチフラワーでいう好転反応)
ある社会不安障害の人は醜形恐怖と、たまに幻覚妄想もエピソード的にみられていたが、ラミクタールの少量で嘘みたいに症状が消えた。なんと、激しい幻聴がラミクタールの12.5㎎隔日で簡単に遮断できたのである。またうつ状態などにも有効だったので著効例と言えたが、3週間目くらいに突然、中毒疹が出現した。ガッカリである。僕もガッカリであるが、本人はもっとガッカリである。
3週間目といえば、まだ12.5㎎隔日くらいしか僕は処方していない。ラミクタールは少量でも中毒疹は意外に出る。
ラミクタールを中止しても幻聴は再燃しなかった。これは重要である。今はアナフラニール主体に治療をしているが薬剤数としてはかなりシンプルになっている。
広汎性発達障害の人たちにラミクタールを処方すると、いろいろな過敏性が改善する。例えばストレスの脆弱性などである。(以前ほど音が気にならなくなるなど)。
このように自覚症状が隔日でさえ大幅に改善すると、増量してほしいと強く希望をする人も多いが、これは大きなワナである。早い速度での増量は中毒疹の確率を高める上、精神症状もそこまで比例して良くならない。(ラミクタール増量のパラドックスについて、いつかアップしたい)
また、胸のなんとも言えないようなモヤモヤ感なども改善することがある。この効果は疾患特異性がなく、あらゆる精神疾患でそういう面を改善する。ラミクタールが中毒疹が出易いのは、つまり外胚葉へのインパクトが大きいこともあるような気がする。
ある広汎性発達障害ではない器質性の幻覚妄想の人にラミクタール12.5㎎を処方したところ、服用した初日に幻聴が消失したと言う。本人によれば、世界が変わったように感じたほど。ところが、その翌日には激しい痒みが生じ愕然。数日待ち、痒みが消えたため、もう一度だけ飲んでみた。ところが、再び激しい痒みが出て更にショックを受けたと言う。
救われた!と思った直後に裏切られたからである。
この人はラミクタールほどではないが、ロナセン、デパケンR、トピナでまあまあ良いので、治療的には成功の方である。ラミクタールはいくつもの効果を兼ね備えているので、処方がシンプルになるのが良い。
これは知り合いの医師の話だが、ラミクタールで口内にアフタが出ているのに継続投与している子供たちがいるらしい。全く過激な話だが、その数名の子供たちはラミクタールを服用しさえすれば学校に行けるからである。
発達面を考えるに、子供が登校できるようになるのは非常に大きいという判断である。
アフタは重篤な中毒疹に発展する危険性が高いが、実はその辺りから発展しない人もいる。これは製薬会社は、重大な中毒疹に発展しかねないため言わないが、そういう事例はあるらしい。(注;ラミクタールは中毒疹が出たら即座に中止すべきである。しかし医師の裁量で、継続することも稀にある)
そういう話を聞き、僕はあるてんかんの患者さんにアフタが出ても数ヶ月間ラミクタールを継続したことがある。さすがに食事の時に痛いと言うので、ラミクタールを使わない別な治療法を探していた。その患者さんはラミクタールを使わないよりは使った方が遥かに良かったが、満足できる範囲ではなかった。
この人はけいれん発作を止めるためではなく、けいれん発作の消失後の酷い精神病状態(夢幻様状態)が何ヶ月も続いていたことで僕は苦悩していた。
そしてもっと良い方法を発見し、今はラミクタールを中止している。(この時の経験は将来、内因性の正体の最後頃にアップする予定)
この人は結局、30年間続いていた月に2~3回のけいれん発作が消失し、自力歩行できるようになった(まだ比較的若い人)。その患者さんは家ではなんとか歩けていると思っていたのだが、家族に聞くと実はそうではなかった。ただ、この人が全般的に良くなったのは、ラミクタールのためとは言えない。
この人は計3回ラミクタールを試みている。少量から開始し、アフタが形成し中止という繰り返しであった。よくもまあ3回も繰り返したものだと思う。その人は3回目にアフタ以上には発展しないことがわかった。
ラミクタールは認知を改善するので、てんかんの人に限らず一般の器質性疾患に有用である。レビー小体病の人に劇的に効くことがあるのは、精神病状態を改善し、認知を改善し、更にEPSが出現しないからと思う。
稀にだが、ラミクタールを使い始め、数回の服薬の後、中毒疹が発症し、その後中止したのにもかかわらず、好影響が残る人がいる。それも4回とか8回くらいしか服用していないのである。
ラミクタールは単独で使わず、他の薬と併用するが、中毒疹が出たからと言って全ての薬は中止しない。ここが悪性症候群への対応との大きな相違である(悪性症候群でもベンゾジアゼピンは残すケースもある)。
ある人は、ラミクタールをたった12.5㎎隔日で4回しか服用しなかった(のべ計8日間)。しかし、発病前に戻った思うほど、性格的にも疾患的にも若い頃にタイムスリップした。(本人の友人によれば20歳頃の彼女に戻ったという)
その人は4回だけでラミクタールは止めてしまった。しかし、止めてから2~3日後に中毒疹が発現したのである。これは離脱性かもしれないが、いずれにせよラミクタールが悪いことはほぼ間違いない。
その後、なぜかその良好な精神状態が維持されているのである。
こういうことを見ても、ラミクタールはハードに切り込むタイプであることがわかる。
参考
ラミクタールのテーマ
トピナのテーマ
貴方が来るのを待っていました
てんかんの寛解、治癒の謎
2010-06-13 10:41:57
○○さんが良くなったみたいなので同じ薬を下さい
テーマ:ラミクタール
患者さんにはネットワークがあるようで、時々、ある薬が評判になる。例えば、
○○さんが良くなったみたいなので私も同じ薬を下さい。
などと言われたりする。しかし、薬には個人差があり、その薬が万人に良いわけではない。だいたい2人は診断が異なったりする。
当たり外れが大きい薬はどうしても慎重になる。それでもなお、長期間診ている人で本人が強く希望するものをどうしても処方できないなどとは言いにくいものだ。
うつ状態の人で、初めて飲んで
これはいい!
と実感される薬は限られている。つまり早期に自覚症状を改善し、抗うつ効果の発現が極めて早い薬物である。(翌日には良くなっているような薬)
① ブプロピオン
② ラミクタールの少量
③ エビリファイの少量
④ ルーランの少量
特に上記の①と②は抜けている。もちろん合わない人はそうならない。また効き方、量、効果の発現のスピードにも個人差がある。
今、思ったのだが、ネットワークの中で全く診断が統一されていない。こちらが告知をしないのもあるのか、統合失調症、躁うつ病、非定型精神病、症状精神病、広汎性発達障害などの診断が入り混じっていて、Aの人の薬をBの人に使ってもうまくいきそうにないことも多い。
ラミクタールは良い場合は、目が生き返ること。また、顔をはっきりさせるので、実感だけでなく周囲の人にも良いのが明瞭にわかる。特に顔つきをはっきりさせる薬は、ラミクタールとエビリファイだと思う。
だからこそだが、実感が良い上に、周りからも良くなっているとすぐにわかるので、エビリファイやラミクタールは人気が出る。
これらの薬に限らないが、精神疾患は薬がフィットすると体重が減少する上に、顔の「くすみ」みたいなものが消え、サッパリした顔つきになる。また色が白くなったように感じる。
エビリファイとラミクタールの良い点は、一般のうつ状態、幻覚妄想、てんかんの人にもいずれも使いうること。(例えば、リーマスはてんかんに禁忌だし、ブプロピオンはてんかんや幻覚妄想のある人には使わない)
エビリファイの人気が出た当時、自分も飲んでみて自分は合わないと思った人はいた。(元々、そういう希望の絶対数は少ないが・・)その落胆は大きいが、予め、個人差があることは伝えてある。だから、
薬は不公平だ。
という感想もあったのである。だいたい、薬どころか精神疾患自体が不公平にできている。
参考
ちょっとオカルトの話(後半)
不思議なブログ(後半)
ラミクタールのテーマ
ブプロピオンのテーマ
ルーランのテーマ
エビリファイのテーマ