トピナの用量をどのように決めるか | kyupinの日記 気が向けば更新

トピナの用量をどのように決めるか

この記事はトピナの精神面へ効果を期待した際の用量の決め方の話。

1つは副作用の程度。続かないことには適切な用量なんて決められない。また、増量しようにもこれ以上無理と思えたり、ある程度限界が見えることもある。

処方したものの、次第に精神症状が悪化しているような場合はとりあえず中止する。これはラミクタールなども同様である。

中毒疹などの重篤な副作用でない場合、いったん中止したとしても次がある。モラトリアムを設けるのである。

別の用量の決め方のポイントは、治療者の目に見える、あるいはその人の実感できる効果。

一見、わかりにくい所見もある。例えば本人は何も訴えないが、表情が悪化しているような時である。このような時は中止して様子を見たい。止めても治療上の損失はほとんどない。

精神科での表情の改善の程度は重要な所見の1つである。

トピナに限らず他の薬物でも、本人は何も訴えないが、なんとなく表情が悪化しているように思われる時、薬物を中止することは多くある。それはデパケンRでさえそうである。

その意味でも、精神科医は患者さんの表情の変化を評価できないと話にならない。

参考
若手精神科医と病棟看護師の話