茂さん帰る

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茂さんの五日間の滞在は、
あっという間だった。

離れてみて、
夫の有り難さが分かった。
そういう意味では、
離れて暮らして良かったのかも。

最終日。
「じゃあ後一カ月頑張ってね!
今度は僕が迎えに行くからね。」

「うん」

長男はよくわからず、
「ばいばーい」と言っていた。

義父は、
「気をつけてな」と、
声をかけていた。

今日はバスで帰るため、
近くのバス停でバイバイする。

バスが来た。

「りんちゃん、
身体には気をつけてね。」
最後はハグしてお別れ。

言葉が出なかった。
涙が溢れていた。

「泣かないで。りんちゃん」

頷く私。

行かないで。

行かないで。

一緒にみんなで帰りたい。

そう言いたいけれど、
私が自分で決めたこと。
応援してくれてる、
茂さんにも申し訳ない。

だからそんなこと言えない。

精一杯、
手を振った。

あと一カ月、
頑張るよ。
来てくれて、
本当にありがとう。

こんなに、
茂さんのこと好きだったんだ。
好きだったけど、
かけがえのない存在になっていた。
彼なしの人生は、
私には考えられない。
茂さんは、
もしかしたら、
こんな気持ちをずっと
持っていたのかもしれない。





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