「違法」町長に9300万円返還命!


国からの事業補助金・2億9300万円!



 熊本県御船町で竹バイオマス事業を中断した民間企業に代わり、町が国に補助金を返還したのは違法だとして、町民約100人が山本孝二町長を相手取り、補助金約2億9300万円を町に返還するよう求めた訴訟の判決が10月27日、熊本地裁であった。


 中村心裁判長は「裁量権を乱用した違法な行為」として、山本町長に約9300万円の返還を命じた。


 判決によると、町は竹を加工して建築資材などに活用するバイオマス事業を計画。事業実施主体となった「御船竹資源開発」(熊本市、破産手続き中)は、国からの補助金として、2009年2月上旬に2億円、同5月に約9300万円を受け取った。


 同社は同2月中旬、金融機関から融資を断られるなどし、資金繰りが悪化したため事業は頓挫。町は補助金の返還を求めたが、同社が応じなかったため、「国への返還が遅れれば、加算金などが発生する恐れもある」として、11年1月、町が肩代わりして国へ返還した。