2010-06-24

先斗町、鴨川床。

テーマ:折々の京都

先斗町は、木屋町通りと鴨川の間を南北に抜ける、狭い路地の繁華街である。

四条通りの賑わいに気をとられていると、つい見過ごしそうな小さな入り口だ。

長さは五百メートルあまり。四条通りから、三条通りを一筋南に入る所まで。

川沿いと木屋町側に店を連ね、細く、細く続いている。
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路の中央には、短冊形の切石を斜めに配した石畳が敷かれ、奥へと導く。

そして両側には、さまざまな顔の飲食店が所狭しと建ち並んでいる。


見上げれば、工夫を凝らしたネオンや看板が、赤、緑、青と光り、

主張している。つらつら、見て歩くだけでも飽きがこない。

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木屋町側(西)の店を見ていると、所々に路地がふっと現れる。さらに細く暗い。

そのまま木屋町通りに抜けられたり、どん突きになっていたり‥

そしてそこでも、飲食店が誘いの明りを灯している。


古く花街として有名なこの路には、凛とした女将を思わすような、

美しい、京町屋のしつらえのお茶屋が多く、軒を並べている。


だが、今はそれを取り囲むように、若者を意識した、

新しい感覚の「美味しいもの屋」も多い。


京料理はもとより、フレンチ、イタリアン、中華、創作料理と。
鴨川の床遊びに、創作料理を組合せた「美味しいもの屋」。


昨夜はそんな店の一軒に行って来た。
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とあるSNSのオフ会である。

参加者30人。21歳から51歳まで、男女いろいろな職種の人が集った。

京都だけでなく、奈良から、大阪から、名古屋から。


夜8時からのゆっくりとした始まり。

京都以外から仕事を終えて駆けつける人にとってはありがたい。


鴨川の床での納涼は、イメージほどには涼しくない。

五条橋近くの老舗料理屋での床ならまだ広さもあって、

多少は風通しも良いが、それでも、クーラーに慣れた者には暑い。

まして、狭い間口で密集した床では、隣家との仕切りの簾が

風の通りを妨げたり、場合によっては

室外機のムーッとした空気に晒されることもある。

されど、それも酔いがまわるまでの一時のこと。

飲むほどに、食べるほどに、話すほどに、笑うほどに‥

「場」は、楽しい“風”に包まれて、和んで行く。

人と人との出会いは、楽しい。そして、素晴しい。


昨日までは、隣に座っていても話すことのない、

職種や年齢の人と出逢い、

自分では、選ぶことのなかった店に行き、楽しい一時を過ごす。


人から学び、人によって気持が開かされることも多い。
オフ会といいながら、新しい出会いに、心は“オン”になっていく。

鴨川の床での納涼は、イメージほどには涼しくない。


されど、それも酔いがまわり、心が“オン”になるまでのこと‥


(2007年08月09日記載)


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