◆社寺建築に代表されるように、日本は「木と紙の文化」と言われますが、この木造建築を風雨や地震から守ってきた存在として“石”は見逃せません。◆石は建築の基礎だけでなく、参道や階段、石垣、橋などの環境づくりにも使われ、また、石仏や石碑、鳥居、狛犬など、人々の願いのカタチとしても、古からもちいられてきました。

◆平安京からの歴史を有し社寺仏閣の多い、私の住む京都には、数多くの「石のある風景」があります。

◆京都のこと、石のこと、好きなこと。自然のまま、気のむくまま。言葉と写真で綴る、セレナーデ。おこしやす^^
$京都の石屋★石のセレナーデ

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2010-07-14

北白川 子安観世音(こやすかんぜおん)

テーマ:京都・石仏散歩

今出川通りを東に走り、京都大学が建つ百万遍の交差点を越えると、
ゆるやかな上り坂にさしかかる。少し重くなったペダルを強く踏み、
吉田山の赤鳥居の前を過ぎるとほどなく“y字交差点”が見えてくる。


坂道はそのまま銀閣寺へと続くが、斜め左(北東)に分岐した細道は、
昔の白川村へと向かう。そのまま抜ければ、比叡山の登り口。
つづら折りの険しい道を上り下りしたら、琵琶湖にたどりつく。

京と近江をつなぐ、滋賀越道(しがごえのみち)である。


踵を返し南西へ下がれば“京の七口”の一つ“荒神口”へと向かう。


石の仏さんはその曲り角に、ドッカリと座られている。

昔の白川村の方に向かって、目を細め、遠くを見つめて…。
京都の石屋★石のセレナーデ

二メートルはあろうか、大きな身体を木の祠いっぱいに納める。
周辺は丁寧に掃除がされ、新しい花束も供えられている。
昔は“白川女”が毎日花を換え、町へ花売り仕事に出ていたと言う。
この綺麗さから見ると、今も町の人々に大切にされているようである。

京都の石屋★石のセレナーデ


鎌倉期に作られたこの石仏は、稀代の大仏として、「拾遺都名所図会」
にも紹介されている。もとは弥陀仏であったようだが、永年の風化で
姿が変わり、いつの間にか“子安観世音”として親しまれてきたようだ。

大きな大きな“肝っ玉母さん”のような、石の観音さんである。


白川村はかつて京石工の里とも呼ばれ、銘石“白川石”が採れていた。
威勢の良い石工たちが、早朝から夜中まで槌の音を響かせ石を彫り、
または、牛が曳く荷車に巨石を乗せ、ガラガラと往来したことだろう。

京都の石屋★石のセレナーデ

この道に昔日の面影はない。


だが今でも、この大きな石の仏さんは、優しく目を細め、

行き交う人や車を見守ってくれているようである。

2010-07-02

白川南通り/新橋通り

テーマ:京都 石のある風景

京都の石屋★石のセレナーデ 京都の石屋★石のセレナーデ 京都の石屋★石のセレナーデ


「四条縄手通」を北へ三筋上がった東側に、

幅広の石畳が150mほど続く「白川南通」がある。


通りの南を白川が流れ、左右を料亭や旅館などの町屋が建ち並ぶ。


鴨が遊ぶ川面には、桜花や新緑の枝葉がしなだれ、せせらぎが心地良い。

表の喧騒とは、かけ離れた静寂と 情緒あふれる景観が楽しめる。


京都の石屋★石のセレナーデ 京都の石屋★石のセレナーデ 京都の石屋★石のセレナーデ


石の道はそのまま辰巳橋、白川橋へ。

木の欄干が美しいその形は、雑誌やTVの格好の素材とされている。


辰巳神社を三角の頂点とし「南白川通」の反対に伸びるのが、「新橋通」。



国の伝統的建造物群保存地区に指定される、お茶屋の建物が左右にずらり。

素敵な京の町並みが残されている。

京都の石屋★石のセレナーデ 京都の石屋★石のセレナーデ

   
   


2010-06-24

先斗町、鴨川床。

テーマ:折々の京都

先斗町は、木屋町通りと鴨川の間を南北に抜ける、狭い路地の繁華街である。

四条通りの賑わいに気をとられていると、つい見過ごしそうな小さな入り口だ。

長さは五百メートルあまり。四条通りから、三条通りを一筋南に入る所まで。

川沿いと木屋町側に店を連ね、細く、細く続いている。
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路の中央には、短冊形の切石を斜めに配した石畳が敷かれ、奥へと導く。

そして両側には、さまざまな顔の飲食店が所狭しと建ち並んでいる。


見上げれば、工夫を凝らしたネオンや看板が、赤、緑、青と光り、

主張している。つらつら、見て歩くだけでも飽きがこない。

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木屋町側(西)の店を見ていると、所々に路地がふっと現れる。さらに細く暗い。

そのまま木屋町通りに抜けられたり、どん突きになっていたり‥

そしてそこでも、飲食店が誘いの明りを灯している。


古く花街として有名なこの路には、凛とした女将を思わすような、

美しい、京町屋のしつらえのお茶屋が多く、軒を並べている。


だが、今はそれを取り囲むように、若者を意識した、

新しい感覚の「美味しいもの屋」も多い。


京料理はもとより、フレンチ、イタリアン、中華、創作料理と。
鴨川の床遊びに、創作料理を組合せた「美味しいもの屋」。


昨夜はそんな店の一軒に行って来た。
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とあるSNSのオフ会である。

参加者30人。21歳から51歳まで、男女いろいろな職種の人が集った。

京都だけでなく、奈良から、大阪から、名古屋から。


夜8時からのゆっくりとした始まり。

京都以外から仕事を終えて駆けつける人にとってはありがたい。


鴨川の床での納涼は、イメージほどには涼しくない。

五条橋近くの老舗料理屋での床ならまだ広さもあって、

多少は風通しも良いが、それでも、クーラーに慣れた者には暑い。

まして、狭い間口で密集した床では、隣家との仕切りの簾が

風の通りを妨げたり、場合によっては

室外機のムーッとした空気に晒されることもある。

されど、それも酔いがまわるまでの一時のこと。

飲むほどに、食べるほどに、話すほどに、笑うほどに‥

「場」は、楽しい“風”に包まれて、和んで行く。

人と人との出会いは、楽しい。そして、素晴しい。


昨日までは、隣に座っていても話すことのない、

職種や年齢の人と出逢い、

自分では、選ぶことのなかった店に行き、楽しい一時を過ごす。


人から学び、人によって気持が開かされることも多い。
オフ会といいながら、新しい出会いに、心は“オン”になっていく。

鴨川の床での納涼は、イメージほどには涼しくない。


されど、それも酔いがまわり、心が“オン”になるまでのこと‥


(2007年08月09日記載)


2010-06-23

嵐山・鵜飼納涼会

テーマ:折々の京都
嵐山、嵐峡。渡月橋の上流。
夏の大堰川で毎夜行われる“鵜飼”に行ってきた。

15人乗りの屋形舟を借り、船頭が差す棹に任せて、月明かりの川を遊覧。
船首にかがり火を灯した、二艘の舟の鵜飼を見ながら、
懐石弁当を食し、酒を飲む。舟遊びの納涼会である。

深い緑の山肌が、西の空の移ろいとともに濃い墨色に映る頃、
船の両側に吊るされた提灯に、ローソクの火が灯される。

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舟はゆるゆると一艘、また一艘と岸を離れ、川上の闇に吸い込まれて行く。

十六夜の満ちた月の青白い光が、山の木々の間に見え隠れしている。

目に見えるのは、幾十もの揺れる提灯のぼんやりとした橙色と、
遥か先に揺らめく、赤いかがり火。

やがて、全ての舟は盾一列に並び、船首と船尾が綱で繋がれ、
まるで巨大な龍のように川面を進んでいく。


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「ドーン」「パチパチ」。遠くで響いていた鵜飼舟から発する音が、
舟が近づくとともに、少しずつ大きくなる。

上に向かう納涼船と下へ進む鵜飼舟。「ドドーン」「パチパチ」。

音が大きく近づいたと思うと、スーッと目の前を、火の粉を撒き散らし、
かがり火に赤く浮き出された、鵜飼の風景が現れた。

腰に蓑を巻いた鵜匠が、何本もの綱で操る鵜の“水の舞”。

方向を決める船尾の棹と、舟の横板を叩き、鵜に合図を出す後方の棹。

「そーれー」「ドーン」「パチパチ」
掛け声とともに鵜が潜り、漁が繰り返される。

たっぷりと真夏の夜に、納涼の舟遊びが行われた。


そして、もうひとつの見どころは、金魚花火。
一本、六千円の、この場所でしか見れない貴重な花火だ。

バブルの頃は競って、旦那衆が夫々の舟から何本も打ち上げたと言う‥

普通、花火は上に打ち上げるものと知る。

だが、この金魚花火は、火がつくとともに、五つほどの花火の種が
パッと水面を走って広がりキラキラと輝く。

そしてそこから、また別の花火の種が増殖するように、
分かれてキラキラと広がっていく。なんとも幻想的で不思議な光景である。

十秒足らずの金魚花火だが、十分に楽しめる価値ある時間である。

約二時間で鵜飼は終わる。暗闇から生還しふっと我に戻る。

後は場所を移し、いつもの“曲酔の宴”を堪能するだけ‥

(2007年8月1日記載)
2010-06-22

京都ディテール

テーマ:京都ディテール


tennen


京都には美しいディテールがあります。


特に“和の造形”の中に。

石、竹、木、瓦、紙など、素材の質感が活かされ、


鮮やかさ、華やかそ、艶やかさ、侘しさ‥‥


さまざまな性格の色が交じり合い、反発し合い。

繰り返される模様の美しさ。


光と陰がつくりだすコントラストの妙。

京都を象徴する社寺建築や仏像などの

全体として完成された“造形美”とは別に、

日常の見慣れた風景の中に、


その細部を切り取ったところに‥

「京都」の美しさが、感じられます。


tennen

天気の良い日は、カメラバックを肩からさげ、

京都を気ままに、ポタリング。

私の好きな京都のディテールです


       

http://www.myalbum.jp/Inform2.aspx?mode=Album&albumID=78d94fa69be9

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