万感胸に…読書拾遺

2008-11-15 10:43:37 テーマ:日記・呟き

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→ 過日、長く伸びた母の髪を切ってもらうため、リハビリ施設(病院)へ。近所の美容院でも髪は切ってもらえるのだが、できれば母の顔のほうも剃ってもらいたくて(美容院では顔の毛を剃ることはできないのだとか)車で遠くの施設へ向かったのだ。
 数年前、母が辛い闘病生活を送った病院でもある。髪は短くなってスッキリした。この画像はリハビリ病院を出る際に、快晴の空、遠くの山々を撮ってみたもの。帰宅した頃には母はヘトヘトになっていた。低血糖だったようでもある。…そして来週、とうとう検査の名目の入院。天気は晴れだけど、心までもが晴れ渡る…というわけにはいかない
(08/11/15am記)



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万感胸に…読書拾遺


移ろいゆく季節を追って…読書・音楽拾遺(前篇) 」や「移ろいゆく季節を追って…読書・音楽拾遺(後篇) 」を書いた時には、これから読むか読んでいる最中だった本のうちの何冊かを読了した。


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← イアン・スチュアート著『もっとも美しい対称性 』(水谷淳 訳 日経BP書店)
 

 まずイアン・スチュアート著の『もっとも美しい対称性 』(水谷淳 訳 日経BP書店)は、予想以上に面白い本だった。数学での「群」(や「行列」)などの考えを糸口にこの世界をより深いところで理解しようとしていく。
 この多様多彩な世界。豊饒なる自然の世界を理解しようとする時、あるいは宇宙を読み解く時、今やなくてはならぬ武器である「対称性」の概念。
 数学にも物理にも疎い小生で、本書に出てくる専門用語にも分からないものが少なからずあるのだが、しかし分からない部分は想像と空想(?)で補って、とにかくドンドン読み進めていく。


 すると美や真についてより深い理解が出来たかのような錯覚に陥っている。
 著者の読ませる力量はただならぬものがある。とにかく面白かった。


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→ 辻 惟雄【編】『激動期の美術―幕末・明治の画家たち 続 』(ぺりかん社 )



 辻 惟雄【編】の『激動期の美術―幕末・明治の画家たち 続 』(ぺりかん社 )については、冒頭の拙稿にて触れているが、「壺中水明庵」にて、本書を糸口や契機にして、いろいろ雑文を立てていくつもりでいく。
 いろんなことを教えられた。
 既に拙稿の中で採り上げている絵師や画家もいるのだが、改めて追記を書くことになりそう。
 
 ただ、本書には(小生のような素養も教養もない人間にとっては)重大な欠陥がある。
 それは多くの用語や名称にふり仮名が振ってないこと。
 読めない言葉が一杯出てくる。
 専門家だけが読む本ではなく、美術を愛好する一般人も大いに読むだろう本であるだけに残念なことだ。


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← ダグラス・ボッティング/著『フンボルト 地球学の開祖 』(西川治/訳 前田伸人/訳 東洋書林 )



 ダグラス・ボッティング著の『フンボルト 地球学の開祖 』(西川治/訳 前田伸人/訳 東洋書林 )はようやく読み始めたところ。


 前稿でも、「30代で南北アメリカ大陸(とりわけ、人跡未踏のベネズエラ、コロンビア、ペールの高山地域)を探検し、60代でシベリアや中央アジアを探検したフンボルトは、地質学から自然地理学、動物学、植物学にいたるまで、あらゆる学問分野に影響を及ぼし、気象学や海洋学、植物生態学など、その後の近代科学の生みの親となり、さらには国境を越えた科学者の組織化や情報交換、広範囲に及ぶ地磁気共同観測の実現に奔走し、後進の育成にも尽力した。ゲーテやフリードリヒ・ガウスと親交を保ち、チャールズ・ダーウィンをして「フンボルトの著書を読んで」自分の人生の方向が決まったと言わしめるほどの影響を与えた。この巨大な地球人の生涯をあまねく描写 」という内容説明を紹介したが、読み始めてみて、手にして間違いがなかったと確認できて喜んでいる。


 事情があって家庭に張り付いた生活を送っている。せめて心だけは世界へ雄飛させたい、そんな思いなども抱きつつ本書を読んでいたりする。


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→ 磯辺勝/著『江戸俳画紀行   蕪村の花見、一茶の正月 』(中公新書 1929 中央公論新社) 「句と絵の取り合わせの妙を楽しむのが俳画である。江戸時代には、蕪村のような一流の画人でもあった俳人も、一茶のような、おせじにも絵が上手とはいえない俳人も、みな俳画を描いた。本書は、俳人二十三人の俳画を一つずつ選び、その時代や土地柄、そして人物像を丹念に辿ってゆく試みである。ともすると芭蕉、蕪村、一茶一辺倒になりがちな俳諧鑑賞の可能性を広げ、その風流や滑稽味をより身近なものとする」といった本。



 磯辺勝著の『江戸俳画紀行   蕪村の花見、一茶の正月 』(中公新書 1929 中央公論新社)は、俳句や川柳好きで、且つ絵画が好き、その組み合わせとなるとなおのこと好きという者には格好の本である。

 知らない俳人が何人も居る。
 未だ読みかけなので、章の構成(扱われている人物と副題)だけ転記しておく。
 時間を作って、誰か一人か二人くらいは拙ブログで採り上げたいものだ。

 

横井也有――楽しき隠居暮らし
井原西鶴――月夜をゆく男
建部涼袋――軽すぎる風の袋
松岡青蘿――サンボリズム宣言
常世田長翠――酒田居よいか
藤森素檗――油を売る主人
大伴大江丸――俳界の飛脚
松尾芭蕉――馬上の芭蕉
松窓乙二――蝦夷へ飛ぶ密使
三浦樗良――追われた嘉助
与謝蕪村――天明くしゃみ先生
宝井其角――乞食三蔵の手紙
小林一茶――おらが俳画
千代尼――不思議の名人
井上士郎――名古屋紳士の顔
野々口立圃――おとぎばなし
田上菊舎――生涯行脚の女
建部巣兆――市井の細道
高井几董――驚けや驚くな
山東京伝――人気作家の机
志太 野坡――オランダ帽子
三上千那・三上角上――堅田の落書き

978408720650

← 三井 恵津子著『雌と雄のある世界 』(集英社新書) 「雌と雄があることで生まれる生物の多様性! ヒトに代表される有性生殖についてiPS細胞やクローン技術など最新のトピックを織りまぜながら細胞・遺伝子レベルでやさしく解説。雌と雄があることで獲得された生物の多様性を再確認する 」って本。



 三井恵津子著の『雌と雄のある世界 』(集英社新書)は、男と女に限らず、そもそも雌雄があるってこと自体が神秘であり奇跡に思えたりする小生のようなものには、まさにストライクゾーンの本である。


 雌雄というのは、自然の英知なのだろうか。
 寝床で雌と雄やら男と女のあれこれを妄想しつつ読むのが楽しみである。


                               (08/11/14作)


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