注意!!
音楽イベントではありません!!

かつての日本映画には「怪談」というジャンルがありました。
毎年夏になると映画館やテレビではお岩さんやお菊さんがヒュ~~ドロドロ~~の効果音を伴って観る者を恐怖のどん底に叩き込んでくれたものです。
今ではすっかり鳴りを潜めてしまったそれら怪談映画に熱い思いを抱く三人の男がここに集い、様々な角度から語りまくります。

宇津呂は怪談映画に絡めて現代の怪談実話を語ります。
怪談映画を沢山観てきた方も、ほとんど観たことないようという方も、是非お越しください!


『真夏の夜の邪呪(ジャズ)〜日本怪談映画の魅力〜』

【出演】
DJ. LAH (ビートメイカー)
長嶺英貴 (映画コメンテーター)
宇津呂鹿太郎 (怪談作家)

【日時】
平成28年8月9日(火)
開場:18:30
開演:19:30

【場所】
ロフトプラスワンウエスト
大阪府大阪市中央区宗右衛門町2-3 美松ビル3F

【入場料】
前売:1,500円
当日:2,000円
(共に飲食代別)
※要1オーダー500円以上

前売券はイープラス、ロフトプラスワンウエスト電話予約にて!
※ご入場はイープラス→店頭電話予約→当日の順となります。
電話→ 06-6211-5592(16時~24時)

こちらもご参照ください。
ロフトプラスワンウエスト公式サイト イベント紹介ページ



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【イベント情報】尼崎で聞いたこわーいお話

テーマ:
尼崎市は兵庫県の南東部に位置する中核市であり、僕の故郷でもあるのですが、そんな尼崎市も今年で市制100周年を迎えます!

そこでそれを記念して、市内にある小田公民館では6月24日から7月29日の毎週金曜日に「あまがさき学講座」を開講します。
あまり知られていませんが、尼崎には興味深い歴史が沢山あります。
それらも含めて、もう一度尼崎の魅力に触れようというものです。

そこに講師として招いていただきました。
7月22日(金)、第五回目の講座で、尼崎市内で聞いたものを中心に、怖い話、不思議な話を語ります。

★7/12追記:
定員に達したため、予約の受付は終了しました。
予約してくださった皆様、どうもありがとうございました。
予約が間に合わなかった皆様、申し訳ありませんでした。また別の機会にお願いいたします。



『わたしと尼崎~民俗歴史文化 ~今も息づく尼崎の魅力再発見~』
第五回 「尼崎で聞いたこわーいお話 ~地方で体験したもっとこわーい怪談話~」

【日時】
平成28年7月22日(金)
午後2時~4時

【講師】
宇津呂鹿太郎(怪談作家)

【場所】
小田公民館
兵庫県尼崎市潮江1丁目11-1-101(ラ・ヴェール尼崎1・2階)

【受講料】
無料

【定員】
50名(先着)

【申し込み】
小田公民館まで直接お電話いただくか、ご来館のうえ、お申し込みください。
電話番号 06ー6495-3181

【申し込み受付時間】
月~土 午前9時~午後5時


また、今回の講座はどれも興味深い内容のものばかりです。
興味のある方は公民館までお問い合わせの上、ぜひ受講してみてください。





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6月25日から一泊二日で「奥津温泉 廃旅館を楽しむ会」というツアーに参加してきた。ツアーの名称がそういうものであったかどうかは定かではないが、ホテルが用意してくれた送迎バスにそう書いてあったのだから、そういう会だったのだろう。




奥津温泉は岡山県にある歴史ある温泉地で、美作三湯の一つに数えられる名湯である。
今回の旅は温泉を楽しむのは勿論のこと、使われなくなって久しい、いわゆる「廃旅館」を存分に味わい尽し、新たな活用法を模索しようという趣旨である。
主催は、産業遺産を記録・見学するNPO法人J-heritageさん。僕をいつも幽霊の出そうなところに連れて行ってくれる素晴らしい団体である。(実際に幽霊が出るところには連れて行ってもらったことはないので念のため)
そんなJ-heritageさんの下に集った参加者たちは皆、一癖も二癖もあるツワモノばかり。どこでも髪を切ってしまう美容師、トレジャーハンター、廃墟でコスプレする人、廃墟でコスプレする人を撮影するカメラマン、ガラスアーティスト、『探偵!ナイトスクープ』に出演経験ありの画家、街づくりをやってる人、どこでも寝る人……、もちろん全員が廃墟好きなのは言うまでも無い。普通の感性の人は一人もいない、普通じゃない集団なのである。
そんな普通じゃない人ばかりが集まってやることだから、これまた普通ではない。

まずはみんな揃って廃墟見学。奥津温泉にあるホテル、米屋倶楽部さん全面協力の下、素晴らしい廃墟をいくつか見せていただいた。床にあいた穴を避け、猛烈に生い茂る植物をかいくぐり、恐怖のコウモリ軍団の猛攻に耐える……。そうして辿り着いた先に広がるのは、人工物が自然の力に屈服されつつあるその“瞬間”。ああ、アムロ、時が見える……。









見学の後はそんな廃墟を観光資源としてどう活かすのか、全員でディスカッション。怪談しか能の無い僕は、怪談や妖怪絡みの企画をあげまくったのだが、他の方からも秀逸なアイデアから奇策、アホな企画まで、いろんな意見がたくさん飛び出した。驚くもの、感心するもの、思わず笑ってしまうもの。米屋倶楽部の社長さんをも唸らせるものもいくつかあって、なかなか内容の濃いものになったのではないかと思う。

さて、ここは温泉地。温泉に入らない手はない。というわけで、まずは宿泊させてもらうホテル、米屋倶楽部さんの大浴場へ。
ここは奇跡の湯と言われる通り、天然の温泉が42度という大変に入りやすい温度で湧いているため、加水、加温することなく、湧出したそのままのお湯に入れるとのこと。とても気持ち良く入らせてもらった。

夕食に地元の食材を贅沢に使った料理を堪能させていただいた後は、再び数年間、使用されていない旅館の建物へ。そこでは浴場だけは入れる状態になっているとのことで、その湯に浸かることが目的である。
落ち着いた雰囲気の洋風デザインの浴場は歴史を感じさせてくれるものだった。一般には開放されていないとはいえ、きちんと掃除も行き届いており、何の抵抗もなく湯に浸ることができる。

そこで我々がやったこと、それは……「入浴・イン・ザ・ダーク・ウィズ・怪談」! 夜の浴場の電気を消し、湯に浸りながら一人一人怖い話を語っていく。
夜になると少し温度の下がる湯は優しく温かで、いくら浸かっていてものぼせることはない。壁全面に設えられた大きなガラス窓の外では吉井川がごうごうと音を立てて流れ、外から入る湿った空気と仄かな夜の明かりが湯船にたゆたう男たちの顔を撫でていく。一人、また一人と語りが進むにつれ、風呂の温度も幾分下がってきたように感じられた。
「そろそろ上がりますわ」
怖さに居たたまれなくなったのか、一人がそう言うと、まるで待っていたかのように全員が一斉に湯船から飛び出した。
闇夜の温泉湯けむり怪談会は恐ろしい……。

米屋倶楽部さんの客室に戻った頃には夜もすっかり更けていた。
だが、布団に入って休もうという者は誰もいない。そこから深夜遅くに至るまで、各部屋では荒事が繰り広げられ、男達の華がこれでもかとばかり咲き乱れるのであった。



翌日も普通じゃないことは続く。
昨日回りきれなかった廃墟が三軒残っており、そこを探訪。旅館や従業員のための寮などがあり、それぞれ全く趣が異なっていた。旅館は高級だったらしく、どの部屋も豪華な作りで、茶室を備えているところもあった。寮は建物の隙間という隙間から蔦が入り込んでおり、廃墟という言葉から受ける印象そのままであった。
「廃墟」と一口に言っても、建物の構造や立地が違えばその朽ち方も違ってくる。どの廃墟にも色があり顔がある。それはどれも見応え十分であった。













ところで、参加者の中に、どこでも髪を切ってしまう美容師さんがいるということは先にも述べた通りだが、今回は折角なので廃墟で髪を切りたいということであった。これも米屋倶楽部さんの協力を得て実演される運びとなった。

舞台は昨夜、怪談会を開いた浴場の脱衣場。ある程度空間があり、壁には鏡まであっておあつらえ向きだという。
朝食が終わるや否や、準備に取り掛かる美容師さん。
お客さん第一号は女性。昨日から予約を入れていた方だ。多くのギャラリーが見守る中、彼女の髪にハサミが入れられる。
華麗なプロのハサミ裁きと、普通は有り得ない現場の状況、これがなんだか楽しい! 切る側も、切られる側も、そしてそれを見守る側も、奇妙な高揚感に包まれる。そして仕上げ。どこから見ても、使われなくなった建物の風呂場の脱衣場で切ったとは思えない見事な出来だ。それもあってか、その後も髪を切って欲しいという客は夕方まで後を絶たなかった。

もちろん僕も切ってもらった。切り終わったらそのまま風呂に入るつもりだったので、切る前から上半身は裸になっておいた。
カットが始まる。開いた窓から入ってくる山間のそよ風が肌に心地良い。まるで小さな生き物のように動くハサミ、どんどん切り落とされていく髪、美容師さんはめちゃくちゃ楽しそう。それを周りで見る人たちも楽しそう。もちろん切ってもらっている僕も楽しい。何だこの空間は。





髪を切ってもらいながら、皆で笑いあい、周りから写真を撮られまくって、あっという間にカットは終わった。と同時にすっきりした頭で風呂へ。他に入っている者はいない。それもあって随分長いこと入っていた。なんとまあ気持ち良いひと時! こんな変な体験は他では出来ない。




といった風に普通じゃないことをいろいろと楽しんだ訳であるが、この「普通じゃない」はとても楽しいものだ。
そもそも旅とは日常生活を離れ、非日常を楽しむためのものである。その旅先では自分の日常とはかけ離れた「普通じゃない」=楽しいことが沢山ある。ならば、その普通じゃなさが想定をはるかに超えていたならどうだろう。めちゃくちゃ楽しいのではないだろうか。

廃墟はお手軽に冒険を楽しむことが出来る絶好の場だ。わざわざアイスランドまで行って地球の割れ目“ギャオ”に挑まなくても、ちょっと扉をくぐるだけでそこはもう人外の魔境。川口浩のような頼れる隊長がいれば最高だ。
温泉にしても、ただ電気を消して真っ暗にするだけで異空間に変わってしまうのだからこれまたお手軽。隣にいる人の顔が見えそうで見えない闇の中、お互いに語り語られるのは怪談、日常が非日常に変わる物語だ。
どこでもヘアカットは、奇妙な場所で髪を切ってもらうのと同時に、多くの観客の視線を浴びるショーに出演していることにもなるのだから、より非日常を体験できるだろう。
イベントとイベントの間には必ず温泉でひと心地という点も良いよね。

というように、今回の一泊二日の旅にはこの度を越えた「普通じゃない」がいろいろとあった。参加者のほとんどは初対面でだったのだが、この過ぎた「普通じゃない」の楽しさのお陰ですぐに打ち解け、仲良くなることが出来た。楽しさの相乗効果だ。

今回の旅で、いろいろと無理を聞き入れてくださった米屋倶楽部さんには心から感謝したい。
と同時に、もし可能なら奥津温泉に行けば、誰もが「普通じゃない」を楽しめるような、そんな観光地作りを行ってもらいたいとも思う。
いろいろと乗り越えねばならない課題は多いが、豊かな自然や魅力的な温泉施設など、多くのコンテンツを活かしてもしそれが実現できれば、他所には無いとてつもなく楽しい温泉地になるに違いない。
これからどんな展開が待っているのか、とても楽しみだ。




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