FUJITA'S BAR
2014-04-05

メモリアル傑作選 「髪結いの亭主」

テーマ:DVD ・ 洋画
素敵な一瞬を味わうことができれば、過去のつらい出来事なんか…


今週は映画に行けないので、過去の映画をご紹介します。

監督は、パトリス・ルコント。1990年のフランス映画です。
「仕立て屋の恋」が有名ですが、俺は、こっちの映画の方が好きなんですね。


あるひとりのおっさんが、昔を回想します。

12歳の頃の彼は、床屋が大好きな少年でした。
髪を切ってくれる「豊満なお姉さん」が目的で…(笑)

少年は、床屋のお姉さんと結婚する、と心に決めてしまいます。



この映画は、実にシンプルなんですが、見た人の感想は見事にバラバラ。

「情報」を重視するタイプの映画ファンにとっては、不満が多いようです。
「説明不足」「主人公に感情移入できない」「結末が納得いかない」などなど…


だけどね、俺にとっては、ものすごく親切な演出だと思うんです。

この映画のよさがわかる人は、きっといい恋愛ができると感じるから、余計に。


今の時代だからこそ、こういう映画を撮ってくれるプロがいて欲しい。



本作の見どころは、人間の心理描写が素晴らしいこと。

セリフも場面も、さり気ないところで、重要な情報を刻んでいるんです。

ほんの一瞬の情景や、些細なセリフの言い回しが、数分経つと、効いてくる…

セリフ自体が少ないからこそ、1つ1つの言葉に「重み」があるんですね。


最近は、説明過多な映画の方が主流になっているみたいだから、
観客側の想像力を刺激する要素が乏しいんじゃないかって、俺は感じています。

「みんなが感動する映画」なんて、俺にとっては何の魅力もない。

感動というのは、一方的に与えられるものじゃなくて、
自分の力で精神の冒険をして、己の心と対峙して格闘してこそ、到達できる境地。

そうやって、「吸収」したものを「消化」して「栄養」に変化させるからこそ、
「生きる力」に変換されていくものだと思うのです。


映画館で味わう「最初の感覚」

映画館を出てから味わう「余韻」

そして、時間が経ってから刻まれている「心の記憶」

それら3つの要素を、自分なりに再構築することで、初めて「自分のもの」になる。


俺がブログ記事で書いている劇場映画は、1番目と2番目なんですね。

だから、1ヵ月も経てば、まるで感想が変わってしまうことがあるんです。

だけど、新鮮な記憶のうちに文章にしたいから、こうなるというわけです。


そういう意味で、「メモリアル傑作選」で紹介する映画は、
俺の中でじっくりと「熟成」されたものであることをご理解下さい。


俺がこの映画を見た時は、まだ20代でした。

恋愛経験が乏しい俺にとっては、手強い相手だったと記憶しています。


つい最近になって、急にこの映画が見たくなり、DVDで鑑賞したんです。

そうしたら、あの時とはまるで違う感情がどんどんあふれてきて…

見終わった後、1時間くらい、放心状態になりました。



俺は、思うんです。

この世に、「不変のもの」なんてない。

形あるものはいつか崩れる。

だから、美しい「この瞬間」を、目に焼き付けておきたいと思う。

人の心も、時間と共に変化していく。

だからこそ、心が通い合った「この瞬間」を、しっかり覚えておきたいと思う。



出会いがあり、別れがある。

別れのない出会いはないし、出会いがなければ別れもない。


本気でがんばった「一瞬」があるからこそ、それは「永遠」に残る。

本気で愛した「一瞬」があるからこそ、その思いは「永遠」に刻まれるのだ。


相手を大切に思うからこそ、触れたくないもの…

この幸せを大切にしたいからこそ、言えないこと…

本当の愛情ってなんだろう。

幸せというのは、どういう状態を言うのだろう。


恋愛中のカップルは、よく考えて下さい。

片想いの人も、視点を変えて、考えてみて下さい。

物語はシンプルですが、表現している世界はとても深いです。





映画の2人の、何気ないやり取りに、ご注目下さい。


穏やかな会話の向こうにある「影」を。

静かな微笑みの向こうにある「哀しさ」を。

仲むつまじい男女の間にある「危うさ」を。


これは、五感で味わう映画です。


興味のある方は、「挑戦」してみて下さい。

あなたの感性を研ぎ澄まして、見えない部分を読み取ってみて下さい。

恋を語るためにあるような、素晴らしい教材になる作品です。


この映画を、自分の中でうまく昇華させることができたら、

その時こそ、素晴らしい恋ができることでしょう。



…愛し合う人たちに、幸いあれ。









【作品データ】

監督・脚本:パトリス・ルコント
撮影:エドゥアルド・セラ 音楽:マイケル・ナイマン
出演:ジャン・ロシュフォール アンナ・ガリエラ
   トマ・ロシュフォール ロラン・ベルタン

 (1990年フランス 上映時間:80分)


☆この映画の副作用として、「変てこなダンスを踊りたくなる」という効果があります(笑)








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2013-06-01

メモリアル傑作選 「ヴァンパイア」

テーマ:DVD ・ 洋画
生きる者は、屠らずにいられない。 …どうせなら、気持ちよく。


とても、詩情あふれる映画です。

岩井俊二監督が、わざわざカナダまで行って撮ったというこだわりが素敵です。
新潟では上映がなかったので、DVDを待って鑑賞しました。


主人公は、高校教師。
彼は、人の血を飲まないと生きていけないヴァンパイア。

死にたがりの女の子とサイトで知り合い、自殺を手伝う代わりに、血を頂く。
心中するように見せかけて、人を欺く罪悪感が漂います。

しかし、容器に入れた血をゴクゴク飲み込んでいくその姿は、
飢えていた獣のような、凄みを感じてしまいます。


彼の風貌は、とても繊細そうに見えます。
病気の母を抱えて、心が病んだ青年のようにも見えます。

彼は、病気なのかもしれない。
しかし、本当にヴァンパイアなのかもしれない。

そのミステリアスな雰囲気が、何とも言えないんですね。


彼は、死に行く人に対して、精一杯の優しさを見せようとします。
しかしそれは、自分の欲望を満たすための行為でもあります。

彼が本当にヴァンパイアなのか、ただの血液フェチなのか…
静かに展開していく画面を見ながら、感じ取ってみて下さい。


キワモノ映画ではあるけれど、彼が手がけると、とても詩的です。
死を常に背負う者の、精一杯の優しさが美しい。


己の運命に従うのか、逆らうのか。

常に葛藤する男の、悲哀あふれる感情を、ぜひ体感してみて下さい。


彼が、善人なのか悪人なのかは、だんだんどうでもよくなっていくのが不思議~





【作品データ】

監督・脚本・撮影・編集・音楽:岩井俊二
出演:ケビン・ゼガーズ ケイシャ・キャッスル・ヒューズ
   蒼井優 アデレイド・クレメンス トレバー・モーガン
   アマンダ・プラマー クリスティン・クルック
   レイチェル・リー・クック


 (2011年アメリカ・カナダ・日本合作 PG12 上映時間:119分)


☆日本公開は、2012年9月


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2013-04-29

メモリアル傑作選 その15「ほえる犬は噛まない」

テーマ:DVD ・ 洋画
黄色いパーカーは、勇気のしるし。 …わんこの命を救うのは君だ!


今度は、報われない女性の物語をご紹介しましょう。
俺が、韓国映画の中で、一番好きな作品です。

監督は、「グエムル」「殺人の追憶」のポン・ジュノ。
このおっちゃんは、ドタバタコメディのセンスがピカイチ。

主演は、「クラウドアトラス」でクローン人間を演じたぺ・ドゥナ。
彼女がまだ21歳の頃の、初々しい演技です。


ペット禁止のマンションから、夜な夜な、犬の鳴き声が聞こえる。
時を同じくして、飼い犬の失踪事件が相次ぐ。

主人公は、前向きでがんばる割りに、ちっとも報われない女の子。
しかし彼女は、中途半端な正義感で、独自の捜査を始めるのであった…


この映画は、韓国らしい要素が、実にたくさん出てきます。
たぶんそのうちに、国がこのDVDを発売禁止にするかもしれません(笑)

ええと… まず、犬が大好きな人は、この映画、見ないほうがいいです。
明らかに、犬を虐待していると思われるシーンが冒頭にありますから。

愛犬を失ったばかりの友達がこれを見て、DVDを止めたそうです。
「虐待はしてません」なんて表示があったって、どうせウソですから。


次に、韓国には、犬を食う習慣があるということ。
犬がいなくなったら、たぶん食われたんだろうとみんな思います。
だから、犬の捜索なんて、いちいち誰も気にしてくれません。

そこで、このおねーちゃんが、勇敢にも立ち上がるのであった!

ジャイ子みたいな風貌の、腕っぷしの強い親友と協力して、
犯人をつかまえて愛犬を救出すべく、奔走するのであ~る。


怪しいと睨まれる草食系の兄ちゃんがいるんですが、彼は笑えます。
肉食系の恋人にどつき回されながらも、教授になろうとする男(笑)

彼は、露骨にワイロを要求されるんですなあ。
ワイロって、当然のごとく映画に登場するんですね~(笑)


とにかく、マトモな人間が、ひとりも出てきません。
何だか、韓国人って、ロクな奴がいないような気がして来ます。

でも、そういう彼らが、うまいこと絡むようになっているんですなあ。


黄色いパーカーのおねえちゃんは、力を振り絞って、犯人を追い詰めます。

さあ、彼女は、かわいそうなわんこを救出することができるのか?

青年は、ワイロを無事に調達できるのか?


ユルい設定と、スリリングな展開のバランスがよく、
ワケわかんないうちに、映画の中に引き込まれていきます。

俺、こういう性格の女が、大好きです。


人生は、損得じゃない。時を逃すな。突っ走れ!





【作品データ】

監督・脚本:ポン・ジュノ
撮影:チョ・ヨンギュ 音楽:チョ・ソンウ
出演:ペ・ドゥナ イ・ソンジェ キム・ホジョン
   コ・スヒ ビョン・ヒポン

 (2000年韓国 上映時間:110分)


☆タイトルの意味は、映画を見るとわかります。
☆ペ・ドゥナの映画デビューは、「リング・ウィルス」(リング 韓国版)の貞子役。
 デビュー作ですでにヌードを披露しているので、脱ぎっぷりがいい女優さんです。
 本作が、初主演作ということになりますな。

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2013-04-26

メモリアル傑作選 その12「ザ・チャイルド」

テーマ:DVD ・ 洋画
子供というのは、無邪気なようで、残酷な側面を持っています。


さっきは、「何もない恐怖」のお話をしたので、今度は、いっぱいいるお話。
何がいっぱいいるかと言いますと、「子供」です。

なあんだ、じゃあ、のどかな物語じゃないの…と早合点しなさんな。

子供がうじゃうじゃといっぱい出てくるんですよ。
しかも、子供「しか」出てこない世界なんですよ…


ある新婚夫婦がハネムーンで、小さな島に旅行します。
船着場で、かわいい少年がひとり。微笑みかけると、少年は逃げてしまいます。

最初は、ロマンチックなムードに浸っていた夫婦ですが、
この島の異常さに、少しずつ気づいていきます…

大人が、誰もいない!


子供が苦手な人は、この映画が怖くてたまらないと思います。
子供が大好きな人は、気が狂うようなショックを受けるかもしれません。

マンガでいうと、諸星大二郎とか、楳図かずおの世界ですね。
「チャイルドプレイ」とか「マニトウ」の方が、まだ可愛げがあるってもんです。

この映画のガキどもは、憎たらしい!


現代は、虐待が社会問題になっていますが、この映画は、子供が大人を虐待します。
大人が大嫌いなガキどもは、ぜひこれを子供の日に見て、憂さを晴らして欲しい。

大人は醜い。大人は汚い。ああ、そうだよ、悪かったな。

当たり前だ。テメエらも、すでに醜い心を持って生まれているんだからな。


さあ、このカップルの運命やいかに。

DVDレンタルで、入手可能です。気になる人は、ぜひご覧下さい。




【作品データ】

監督:ナルシソ・イパネ・セッラドール 原作:ファン・ホセ・プラン
撮影:ホセ・ルイス・アルケーン 音楽:ワルド・デ・ロス・リオス
出演:リュイス・フィアンダー ブルネッラ・ランサム
   アントニオ・イランソ

 (1976年スペイン 上映時間:112分)


☆ヒッチコックの「鳥」の、子供版ってところですね。


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2013-04-26

メモリアル傑作選 その11 「ジェリー」

テーマ:DVD ・ 洋画
自然は、その静けさのみで、怪物なのかもしれない。


金銭的な理由で、劇場に行けるのは来週になりそうなので、
今日は、DVDで鑑賞できる映画を、いくつかご紹介しましょう。

今回は、ガス・ヴァン・サント監督の、シンプルな秀作。
主演は、マット・デイモン。共演は、ケーシー・アフレック。(ベンの弟)


男2人でドライブして、ハイウエイの途中で、車を停める。
付近を散歩するつもりが、だんだん奥に入って、迷子になってしまう…

大したことないような、何気ない感じで始まるところが、本作のすごいところ。
静かに、穏やかに進んでいくこのスタイルが、実に不気味なんですね。


迷子って、子供だけのような気がしますが、大人になっても、結構迷うものです。
車で迷って迷って、ようやく広い道路に出た時は、冒険した気分になるもの。

この映画は、若者が冗談を言い合いながら、テキトーに歩いていきます。
観客にとっては、彼らが、遊んでいるようにしか見えないでしょう。

美しい自然は、画面の向こうに圧倒的にそびえ立ち、その存在感を示します。
この穏やかな雰囲気が、いつの間にか「不安」に、そして「恐怖」へと変貌していく…


観客は、どの時点で、これはいけない、ヤバそうだ、と思うでしょうか。
それはもう、彼らが車を降りた時点から、静かに始まっていたのです。

何も起きない恐怖。何も変わらない不安。
静かな時間だけが、そこに流れている。それだけなのに、何だか怖い。


「バベル」では、あからさまにパニックになったオバチャンが走り回ります。
「オープンウォーター」では、サメが群がってくるイベントがあります。

しかし、この2人には、何にも起きない時間だけが、冷たく流れていくんです。

それでも彼らは、冗談を言い続けるし、相手をののしったりしない。
一体、この2人は、どういう関係なんだろうか…


画面が単調なので、見た人の半分は、眠ってしまうかもしれません。
疲れている時は、睡眠導入映画として、効果的な威力を発揮するでしょう。

幸運にも、最後まで見られた人の内、8割の人は、つまんないと言うでしょう。

つまり、10人の人が見たら、面白いと感じる人は、1人くらいじゃないかと。

そのくらい、見る者を「選ぶ」映画だと思うんですね。


さあ、何もない世界へ行ってみたいという、勇気ある方はいませんか?





【作品データ】

監督:ガス・ヴァン・サント
脚本:ガス・ヴァン・サント マット・デイモン ケイシー・アフレック
撮影:ハリス・サヴィテス 音楽:アルヴォ・ペルト
出演:マット・デイモン ケイシー・アフレック

 (2004年アメリカ 上映時間:103分)


☆「ジェリー」は、ドジッた時に2人が使う造語だそうです。

☆これは、実話をもとに作られた映画だそうな…ますますコワい~



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2013-04-20

メモリアル傑作選 その10「パパはミイラ」

テーマ:DVD ・ 洋画
あんな格好で、車を運転! …果たして、親の愛は届くのか?


だんだんマニアックになっていきますが、今回紹介するのは、
スピルバーグが製作総指揮をしたTVシリーズのオムニバス映画。
「世にも不思議なアメージング・ストーリー」の第2話です。

第1話「最後のミッション」で、ケビンコスナー主演のファンタジーを
堪能した後に始まる、ホラータッチのギャグコメディです。


ホラー俳優の主人公は、ミイラの扮装をして、ミイラ映画の撮影中だった。
しかし、女房が産気づいたとの知らせを受け、直ちに病院へ向かうのだった。

ミイラの格好をしたままで…


ミイラが車を運転して、生まれるわが子に会いに行く…というだけで笑えます。

しかし、途中でガス欠になってしまい、スタンドに寄ったもんだから、さあ大変!
スタンドのおっちゃんは悲鳴を上げて逃げ出すわ、村人はたいまつを持って
追いかけてくるわ、いつの間にか本物のミイラは出てくるわ…

しかも、メイクしてるから、ろくに話もできない。

だから、何でその格好のままで行くんだよ!


人間、おっとり刀で駆けつけることはよくありますが、
ミイラが赤ん坊に会いに来るなんて、思いっきりバカの極みです。

まあ、そのくらい、家族愛あふれるダンナさんだったんでしょうね(涙)


このミイラ男、果たして家族のもとに無事たどり着けるのかどうか…

30分くらいしかないので、がんばって彼を応援してあげて下さい(笑)




【作品データ】

監督:ウィリアム・ディア 原案:スティーヴン・スピルバーグ
出演:トム・ハリソン ブロンソン・ビンチョット
   ブライオン・ジェームズ トレイシー・ウォルター

 (1987年アメリカ 上映時間:111分のうちの30分)


☆TVシリーズは、1985~87年まで、NBCで放映されました。
 「パパはミイラ」は、シーズン1の第4話です。



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2013-04-20

メモリアル傑作選 その9「トゥルー・ロマンス」

テーマ:DVD ・ 洋画
かよわい女をナメんじゃねえ! …虫けらのような男を、ぶっ殺せ!


今度は、もっと激しい「逆襲」シーンのある映画をご紹介しましょう。
クエンティン・タランティーノ脚本で、故トニー・スコットが監督。

冒頭から千葉真一のカラテ映画が登場したりして、B級テイストがプンプン。
主人公は、女にモテない男、クリスチャン・スレイター。

そして、彼が出会う「運命の女」を演じるのが、パトリシア・アークェット嬢。
このおねーちゃんが、なかなかイカしているんですなあ。


ファッションも、女っぷりも、激しい気性も、なかなかよろしい。
こういう女は、男に元気を与える存在なんでしょうな。

はっきり言って、クリスチャン・スレイターは、どうでもいいです(笑)
彼女のキュートでぶっ飛んだ、マニアックな魅力が素晴らしい。

見逃して欲しくない場面は、映画の中盤、彼女が襲われそうになるところ。
太ったヒゲ胸毛男に、彼女は殴られて、レイプされそうになります。

彼女は、必死に抵抗して、鼻血を出しながら立ち向かいます。
その気迫がスゴイ。お前なんかにヤラれてたまるかっていう、女のド根性!

彼女の絶叫は、映画のスクリーンを通して、世の中の虫けら男たちに反撃する!

いやはや、こんなに凄い場面は、他の映画ではなかなか見られないことでしょう。


「逆襲ド根性」場面の直後には、血だらけの顔で、泣きながらタバコを吸う…
その彼女の傷を、優しく手当てするスレイター… いいシーンだね~

傷だらけでボロボロでも、アークェット嬢は、美しいと思う。


この映画、共演陣がスゴイです~
デニス・ホッパー、ゲイリー・オールドマン、クリストファー・ウォーケン、
ヴァル・キルマー、ブラッド・ピット、チャールトン・ヘストン、
サミュエル・L・ジャクソン、クリス・ペン、ビル・パクストン、
トム・サイズモア、ジェイミー・リー・カーチス!

いやはや、こんな豪華なキャストで、何てインチキな映画なんだ!(笑)

ブラッド・ピットなんて、ただ延々とヤクやってるだけのバカだから、
その出番のなさが、かえってインパクトがあって笑えます。

クロアチアの黒ナスって、どんな味がするんでしょうね~


とにかく、バカ映画ですが、中途半端で面白い映画です。

ヒマな時間帯に、酒飲みながら、気楽にご覧下さい。




【作品データ】

監督:トニー・スコット 脚本:クエンティン・タランティーノ
撮影:ジェフリー・L・キンボール 音楽:ハンス・ジマー
出演:クリスチャン・スレイター パトリシア・アークェット
   デニス・ホッパー クリストファー・ウォーケン
   

 (1993年アメリカ 上映時間:121分)


☆パトリシア嬢にもっともっと癒やされたい男性諸君には、
 ニコラス・ケイジ主演の「救命士」もオススメです。

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2013-04-20

メモリアル傑作選 その8「ガス燈」

テーマ:DVD ・ 洋画
幸福と不幸は、いつも隣り合わせ。…抱えている恐怖の正体は何か?


今日ご紹介するのは、1944年のモノクロ映画。
大女優イングリッド・バーグマンが、アカデミー主演女優賞に輝いた傑作です。

ジャンルとしては、サイコ・サスペンス映画になるでしょう。
結婚して幸せになったはずの新妻が、不安な日々を過ごすことになる物語。

このダンナが、曲者なんですなあ。紳士的だけど、威圧的な態度。
夫のオレ様ぶりに、従順で素直な新妻は、苦悩していきます。


冒頭の、『…幸せになるのが怖いわ。』という台詞が印象的です。
彼女が、不安と恐怖を抱えているのには、理由があります。

精神的に追い詰められていく彼女の、表情が素晴らしい。
本来、明るい性格の人ほど、恐怖に対しては敏感なものなのです。

微妙な無表情が、怯えた顔が、たまりません。
ああ、彼女を早く自由にしてあげたい。穏やかな心を取り戻して欲しい。

そう思いながらも、彼女が怖がっている仕草がたまらない~(笑)


何も悪いことをしていないのに、周囲に異変ばかり起こる。
物忘れがひどくなり、幻聴が起きたり、嘘つき呼ばわりされたり…

あたしの何がいけないの?こんなにがんばっているのに!
主人がおかしいの?それとも、おかしいのはあたしの方?

鬱屈として、朦朧として、新妻は、追い詰められていきます。
ぼんやりともるガス燈の炎は、彼女の心のようであります。


この映画は、いつも男性に言いくるめられる、気の弱い女性にオススメです。

「強さ」は、必ずしも「正しい」とは限らない。
「優しさ」は、必ずしも「無条件」であるとは限らない。


人が激怒する時は、はっきりとした「理由」があるのです。

弱き者たちよ、冷静に戦いましょう。


心を病んだ女の、逆襲の台詞に大拍手です。





【作品データ】

監督:ジョージ・キューカー 原作:パトリック・ハミルトン
撮影:ジョセフ・ルッテンバーグ 音楽:ブロニスラウ・ケイパー
出演:シャルル・ボワイエ イングリッド・バーグマン
   ジョセフ・コットン

 (1944年アメリカ 上映時間:114分)


☆彼女の恐怖の演技をもっと見たい人は、
 ヒッチコック監督の「白い恐怖」もご覧下さい。





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2013-04-14

メモリアル傑作選 その6 「クリスティーン」

テーマ:DVD ・ 洋画
彼女の名前は、クリスティーンだ。よく覚えておけ!


この映画の主人公は、車です。

車が絡むホラー映画といえば、「激突!」とか「ザ・カー」などがありますが、
本作は、ちょっとばかり毛色が違うんですね。

監督は、巨匠ジョン・カーペンター。
「遊星からの物体X」と同じくらい、俺はこの映画が大好きなんです。


クリスティーンは、工場で生まれた時から、「気性の激しい女」でした。
彼女は、大人しくて気弱な学生に、中古車として買われていきます。

彼は、ガレージでバイトをしながらお金を稼いで、車を修理します。
見違えるように生まれ変わった赤い車で、彼は颯爽とドライブ。

しかし、彼が恋人を助手席に乗せると、クリスティーンはイラつきます。
謎の光を放ち、謎の力で、彼女を殺そうとします。
(この描写がうまく説明できませんので、詳しくは本編をご覧下さい)


彼は、「彼女」に乗ることで、次第に顔つきが変わっていきます。

ある日、クリスティーンは、いじめっ子たちの仕業で、ボコボコにされてしまいます。
悲しむ彼を前に、彼女は、驚くべき力を見せるのです。

何と、車が自分で自分を修復してしまう!
すげえ!こんな素晴らしい車、欲しいと思いませんか?

固い絆で結ばれた彼と彼女は、憎い奴らに「復讐」を開始します…


どうですか?ワクワクしませんか?
俺、こういうの、大好きなんですよね~

これの延長が、クローネンバーグ監督の「クラッシュ」だと思うんです。
無機質なものに偏愛する男の話って、セクシーでエロティックなんです。


クリスティーンが暴走していくのか、彼が暴走していくのか。
飼い犬が飼い主に似るのか、飼い主が飼い犬に似ていくのか。

最高のパートナーを得た2人は、最強の力を発揮していきます。

モンスターとなった彼らは、どこまで突っ走るのでしょうか…?


…オレの彼女はクリスティーン。怒らせると、コワいぜ。





【作品データ】

監督・音楽:ジョン・カーペンター 原作;スティーヴン・キング
脚本:ビル・フィリップス 撮影:ドナルド・M・モーガン
出演:キース・ゴードン ジョン・ストックウェル
   アレクサンドラ・ポール ハリー・ディン・スタントン

 (1983年アメリカ 上映時間:110分)




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2013-04-07

映画熱メモリアル傑作選 その5 「フューリー」

テーマ:DVD ・ 洋画
今日は、ブライアン・デ・パルマ監督の傑作SF映画を紹介しましょう。


「fury」とは、「激怒」という意味。

怒りをうまく表現した映画は無数にありますが、本作は、一味違います。


主人公は…誰だかわかりません(笑)
ネームバリュー的には、カーク・ダグラスなんでしょうが、
俺的には、超能力少女を演じたエイミー・アービングでしょう。

超能力少女といえば、「キャリー」「スキャナーズ」「炎の少女チャーリー」
とか色々ありますが、俺が一番好きなヒロインが、この映画のジリアンなんです。


ハイスクールに通うジリアンは、感受性豊かな女の子でした。
多感であるがゆえに、彼女は、自分の「怒り」をコントロールできませんでした。

彼女は、誰も傷つけたくないのに、友達を傷つけてしまいます。
心優しいジリアンは、次第に追い詰められていくのでした…


サイコキネシス(当時はテレキネシス)という超能力は、あったら便利だと思うけど、
実際に持ってたら、ちゃんとコントロールできるかどうか、不安ですよね。

いつ爆発するかわからない「爆弾」を抱えて生きているようなものだから…


「魔法少女」は、呪文を唱えて、好きな時に力を発揮できます。
しかし、「超能力少女」は、もっと不安定な存在なんですよね。

「X-MEN」シリーズのアンナ・パキンは、触れた者の殺す力を持っていました。
だから、人と触れ合うのを、極端に怖がっていましたよね。

本作のジリアンは、念じただけで、人を破壊できる力を持っているのです…


誰だって、殺したい奴の1人や2人はいると思う。(いないか)
しかし、本当に殺したりはしない。「理性」を持っているから。

しかし、「理性」があっても、「恨み」の念は、たまっていくんですよね。

それが、「見える形」で表現されているのが、本作のすごいところなんです。


エイミー・アービングの、表情が素晴らしい。
顔の部品が、何もかも大きくて、目をひん剥いた顔が恐ろしい。

ああ、顔だけで、殺されてしまいそうになる~!


国の諜報機関に利用されそうな超能力少年ロビンと、彼女は意思の疎通をする。
彼の怒りが、彼女の怒りに反応する。反応は共鳴をして、増幅されて…

ああ誰か、どうか、彼女の心を鎮めて欲しい。

しかしながら、この映画に登場する奴らは、ロクなのがいない。

登場人物が、みんなイライラして、怒っているんですな。


さあ、この映画のラスト、よく見ていて下さい。

CGでは表現できない、映画史上に残る素晴らしい特撮シーンです。
特殊メイクを担当したのは、あのリック・ベイカー。

まさに、怒りが爆発するって、こういうことなんだと思います。

気が弱くて刃向かえず、いつも怒りをためている人は、ぜひご覧下さい。


凄すぎて、笑えて、爽快感あふれるスバラシイ場面です。


…この映画で、キミの怒りを吹き飛ばせ!




【作品データ】

監督:ブライアン・デ・パルマ 原作・脚本:ジョン・ファリス
撮影:リチャード・H・クライン 音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:エイミー・アービング アンドリュー・スティーブンス
   カーク・ダグラス ジョン・カサベテス

 (1978年アメリカ 上映時間:119分)

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