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2017-09-18

最近読んだ本

テーマ:

最近、読書が進みます。

 

脳が活性化したのか、単に、活字に飢えているのか。

 

まあ、秋だし、こういう時間も、大切ですよね。

 

 

映画の記事ばっかり書いていると、うっかりランクインしてしまうので、

 

しばらく、別の記事を書いて、アメーバを怒らせましょう。

 

 

4冊、ご紹介します。

 

 

 

 

「ボトルネック」 (米澤穂信著 新潮文庫)

 

 

スライドギターの話ではありません。

 

システム全体の効率を上げる場合の妨げとなる、ある部分のことなんだそうです。

 

俺にはその説明、どうも納得がいかんなあ。

 

ビールをグラスに注ぐ時は、缶よりも瓶の方がいい。

 

瓶だからこそ、ボトルネックがあるからこそ、いい感じの泡ができると思うんですね。

 

 

本書は、ちょっとしたSFチックな、トリップストーリー。

 

三秋縋の小説をやたら読むようになってか、この手の話が妙にマイブーム。

 

やっぱり、不思議な物語って、魅力的ですよね。

 

 

主人公は、高校一年生の男子。

 

二年前に亡くした、彼女の弔いをするために、東尋坊にやって来た。

 

ところが運悪く、その日に、兄が死んでしまう。

 

早く帰って来いという母の連絡を受けた後、彼は崖から転落。

 

 

しかし、気がつくと、自宅のある街にいた。

 

とりあえず帰宅すると、見知らぬ女子がいて、『…あんた、誰?』

 

 

さあ、彼は、どうなってしまったのか?元の世界に戻れるのか?

 

 

著者は、「氷菓」を書いた人なんですね。

 

本作で、8作目の小説になるらしく、長年、温めてきたネタだそうな。

 

 

さっきいたまでの世界と、こっちの世界では、何もかもが違っている。

 

何だか、こっちの方が、うまくいっているような気がしてくる。

 

もしかして、自分の存在のせいで、何かが狂ってしまったのか…?

 

 

冒頭から、混乱しっぱなし。

 

俺の人生も、こんな感じなのかもしれない、なんて思いました。

 

 

苦悩と絶望の中から、挑戦し、冒険し、運命と戦わなければならない。

 

ただ、主人公は、思いっきりマイナス思考(笑)

 

まさに、今の俺にふさわしい。

 

 

人の放った言葉に、毒気を感じる時がある。

 

相手にとっては、悪気はないのかもしれない。

 

しかし、その言葉を、よく咀嚼してみると、違ったものが見えてくる。

 

 

最悪だと思っていた世界が、意外とそうでもないかもしれない。

 

そう思えるような、不思議な気分になる物語です。

 

 

 

 

「いたいのいたいの、とんでいけ」 (三秋縋著 メディアワークス文庫)

 

 

また娘が貸してくれたので、読みました。

 

これで、彼の小説は、4冊目になるかな。

 

 

もう、タイトルからして、傷ついた少女が出てくるのがわかりますな。

 

 

これもまた、謎解きしながら時間を遡る、不思議な物語。

 

そして、主人公は、思いっきりネガティブ(笑)

 

 

本書は、文通で始まるところが、個人的にいい。

 

普段会話もろくにしていなかった、クラスの女子が、

 

引っ越しで転校する主人公に、文通しよう、って言い出します。

 

断る理由もなく、しぶしぶ承諾して、しばらく続けるのですが、

 

今度、じかに会おうと言われてしまい、それっきり、返事が出せなくなってしまう。

 

 

 

そこから長い時間が流れ、思わぬ形で、2人は再会することになる…

 

 

 

相手を理解するためには、お互いのことをよく知らないといけない。

 

だけどそれは、相手を理解したいという気持ちが湧いてこないと、そういう行動には出ない。

 

 

物語は、少女が抱えている秘密が次第に明らかになっていくにつれ、

 

主人公の気持ちに変化が出てくるような展開になっています。

 

 

ああ、、恋愛って、面倒くさいですねえ。

 

 

主人公は、内向的だけど、お人よし。

 

頼まれたことを、ついつい、やってあげてしまう。

 

それを、自分では、短所だと思っているし、そういう自分が嫌いだったりする。

 

 

ああ、何だか、自分を見ているようで、イライラしますなあ。

 

 

やっぱり、彼の作品は、思春期の人に、読んでもらいたい。

 

この世は、ろくなことがないかもしれないけど、

 

見方を変えれば、それなりに、美しく見えるかもしれないから。

 

 

 

 

「迷宮」 (中村文則著 新潮文庫)

 

 

さあ、またまた、わけのわからない混乱世界をご紹介。

 

主人公は、法律事務所で働く青年。

 

一応、司法試験を受けるために、勉強中…とのこと。

 

 

彼には、ぼんやりと暗い、少年時代の過去があった。

 

冒頭から、少しずつ、断片的に、その様子が描写されていく。

 

 

ある日彼は、昔の同級生の女と、一夜を共にする。

 

彼女は、不思議な雰囲気を持つ、何とも言えない女…

 

 

実は、彼女には、もっとダークな、辛過ぎる過去を抱えていた。

 

彼女に関わった男は、何かに取り憑かれたように、おかしくなっていく。

 

 

主人公は、どうしても真相が知りたくなって、“事件”を調べ始める…

 

果たして、彼が迷い込んだ迷宮に、出口はあるのか?

 

 

200ページくらいしかないし、サラッと読めるかと思いきや、

 

後半、すごいことになってしまいます。

 

 

これ、ヤバいですわ(汗)

 

 

読後も、何かを延々と引きずったような、変な気分になります。

 

 

ああ、俺だったら、きっと、こんな風に…おっとっと。

 

 

 

 

 

「うつヌケ」 (田中圭一著 角川書店)

 

 

最後は、マンガをご紹介。

 

これ、今、評判なんだそうです。

 

作者は、「ドクター秩父山」を描いた人ですな。

 

 

 

絵柄は、石森章太郎、手塚治虫、藤子不二雄風のキャラ。

 

作者ご本人が、10年かかって、うつを克服したらしく、

 

ご自身の体験を最初に語り、

 

その後、毎回ゲストをお招きして、体験談を聞く形式になっています。

 

 

 

すげえなあ。

 

俺なんか、未だに、克服なんかできていませんなあ。

 

というか、克服なんて、一生無理だと思っています。

 

上手に、付き合っていくしかない。

 

克服できた人って、すごいなあ。

 

まあ俺も、発病して7年程度ですから、まだまだ初心者ですな。

 

 

 

表現や言葉は、とてもシンプルでわかりやすいので、

 

多くの人が共感できて、親しめるような内容になっています。

 

 

うつって、深刻に考えれば考えるほど、迷宮から抜け出せなくなるので、

 

どこかで、ふっと力を抜けるような瞬間が、大事なんですよね。

 

 

こういう、ソフトなアプローチは、いいんじゃないかな。

 

 

俺の考えていることと、違う部分もたくさんあるけど、

 

とても、参考になる一冊です。

 

 

うつに悩んでいる人。

 

身近な人が、うつで苦しんでいる人。

 

「ツレうつ」と同様、楽しみながらお読み下さい。

 

 

 

 

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2017-08-29

最近読んだ本

テーマ:

ここ最近まで、飲みに出る元気もなく、映画館にも行けない状態が続いて、

 

家で静かに本を読んでいることが多かったんですが、

 

新作を読むよりも、愛読書を再読する方にいっちゃって、

 

太宰ばっかり読んでました。

 

 

で、ようやく、普段のペースが戻ってきたかな…と。

 

3冊、ご紹介します。

 

 

 

 

「火花」 (又吉直樹著 文春文庫)

 

 

ずっと読んでみたかったんですが、ハードカバーを買うお金はなくて、

 

文庫になるのを待って、ようやく読みました。

 

 

これ、なかなかいいですね☆

 

若い読者は、すうっと自然に入っていけるでしょう。

 

 

お笑いの業界の物語なんですが、

 

何と言うか、感性を刺激する言葉がたくさん出てきます。

 

何気ないやり取りというか、会話そのものが、ボケとツッコミで、

 

人とのコミュニケーションの仕方の奥底の部分を、

 

時には優しく、時には厳しく、ユーモラスに、切なく、綴っています。

 

 

やっぱり、文学って、いいもんですね。

 

 

世の中、好きなことを職業にできる人は、ほんの一握り。

 

夢を追い続けて生きていける人も、ほんの一握り。

 

そして、生涯ずっと、友達でいられる関係も、そう多くはないもんです。

 

 

腹の底から笑い、本気でぶつかり合って、一緒に泣いて…

 

青春とか、友情とか、そういった俗っぽい表現はしたくない。

 

心の根底にある、モヤモヤした、ドロドロしたような領域を、

 

美しい表現で出力していくのが、文学の魅力だと思うのです。

 

 

170ページくらいしかないので、夢中になれば、一気に読めるでしょう。

 

読み終わった後も、物語がまだずっと続くような感覚で、この世界に浸れました。

 

 

今度、映画化されるそうですが、それはそれで、見てみたい。

 

それまでは、文章で味わった気分を、しばらく大事に持っていたい。

 

 

 

 

 

「空が分裂する」 (最果タヒ著 新潮文庫)

 

 

ずっと前から少しずつ読んでいたんですが、ようやく読み終わりました。

 

詩集は、宮沢賢治、ランボー、ゲーテ、山頭火、ポーなど、何冊かは持っていて、

 

時折、ちょっとだけ、晩酌のつまみ程度に味わっている存在。

 

 

この詩集を手にしたのは、何だか、イラストが多彩で、面白そうだと感じたから。

 

(漫画家の山本直樹のイラストに一番惹かれたかな)

 

 

詩というものが、どういうものなのか、無学な俺は、語る言葉を持ちません。

 

ただ、単純に、彼女の言葉の切り口の鋭さに、驚きました。

 

 

ほとんどよくわからないけど、時たま、ドキッとさせられる言葉があって、

 

ああ、俺には書けないなあ。素晴らしい才能なんだろうなあ、って感じました。

 

 

若い人たちが、彼女の言葉に共感していることが、何だか、嬉しい。

 

 

この本で、俺が気に入ったのは、

 

「12歳」の最後の部分と、「誕生日」の冒頭。

 

俺もずっと、そんな風に考えてた。

 

 

でも、彼女ほど、綺麗にまとめられない。

 

俺だったら、もっとドロドロした文章になっちゃうだろう。

 

だから俺は、ずっと、不人気ブロガーのままでいい。

 

 

誰かが生まれると、誰かが、死ぬ。

 

その思考は、俺の幸福論に似ている。

 

誰かが幸せになると、誰かが不幸になる。

 

だから、俺が楽しむと、誰かの機嫌が悪くなる…

 

ね、ドロドロでございましょう。

 

 

彼女は、誰かが共感できる表現を生み出す才能があるんだと思う。

 

 

やっぱり、今の新鮮な気持ちを、文章に残すのは、基本、楽しい作業なんですよね。

 

あふれ出る時もあれば、搾り出す時もある。

 

 

よくも悪くも、出力する側の、感性や感情が、にじみ出てくるもの。

 

それを、心地よいと感じるかどうかは、人それぞれ。

 

 

多くの人が共感して、言葉が伝わり、さらに進化して、生命力を得ていく。

 

 

人間って、哀しい存在だけど、それだけに、美しさが内包している。

 

彼女の、素直で綺麗な感覚を、ぜひ一度、堪能して下さい。

 

 

 

 

 

「兎の眼」 (灰谷健次郎著 角川文庫)

 

 

1974年に出版された小説。俺はまだ7歳でした。

 

小学校1年生のクラスを受け持った担任の先生は、22歳の女性。

 

教師デビューで小1とは、なかなか大変だ。

 

 

ドラマや映画にもなったそうで、有名な物語なんですが、

 

根底にあるのは、貧しさと差別。

 

「蟹工船」と同様、プロレタリア文学に属するお話です。

 

 

これ、現代にも、ストレートに通じるものがある。

 

あからさまな、金持ちと貧乏とか、そういうことではなく、

 

廃棄物処理場で働く大人たちと、その子供たち。

 

彼らの生き様が、考え方が、深い意味で、カッコいい。

 

 

ストイックな生き方ができる人には、ちゃんとした理由があるのだ。

 

 

子供たちの世界は、大人たちの世界の反映。

 

子供は、大人の話を、実は、ちゃんと聞いている。

 

発言すると、無理矢理思考停止させられるから、沈黙してしまうだけ。

 

 

言いたいことがあったら、はっきり言えばいいじゃないの。

 

そういうことをチャラっと言う大人は、大抵、頭が空っぽである。

 

自分の都合のいいように話させることばかり考えているから、

 

相手は、黙ってしまうのである。

 

 

この物語の優れているところは、

 

表現という方法の無限性を示している点にあると思う。

 

 

これは、こうしなさい。

 

あれは、ああしなさい。

 

余計なことは考えずに、ただ、言われた通りにしなさい。

 

質問されたら、正解を出しなさい。

 

 

うんざりする、上等文句である。

 

 

 

大人になったら、わかるよ。

 

今にきっと、わかる時がくるから。

 

お前は子供だから、わかんないんだよ。

 

 

子供だからわからないことって、大人になったってわからない。

 

知っているか、知らないか、ではなく、

 

本質を理解して、自分で考える力が育っているかどうかが、大事なのだ。

 

 

この小学校は、きっと楽しい。

 

この先生たちは、きっと、いい心を育てる。

 

 

死んだような目をした子供が、輝く瞳を持った子供になっていくのは、楽しい。

 

正しいか、間違っているかどうか、ではなく、

 

自分の考えを、自分のやり方で表現して、人に伝えていく、ということ。

 

 

お互いの個性の違いを理解し、それぞれにしかできない領域を、担当していく。

 

後半の、子供たちのつながり方が、実に美しく、目頭が熱くなった。

 

 

不良中年の、足立先生が、シブくてカッコいい。

 

彼の生き方のスタイルは、男として憧れますね。

 

 

他にも、魅力的で個性的な大人が、たくさん登場しますので、

 

ぜひ本を読んで、それぞれのキャラの絡みを楽しんで下さい。

 

 

やっぱり、文学っていいなあ。

 

 

これから秋なので、いい本にたくさん出会いたいです。

 

 

 

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2017-06-26

最近読んだ本

テーマ:

久しぶりに、本の記事を。

 

 

ポールのライブに行く前から、ユルユルと何冊か読んでいたんですが、

 

毎日の疲労が激しくて、1日数ページがやっとくらいでした。

 

それでも、記憶が薄れないうちに、文章化しておきたくて。

 

 

4冊、ご紹介します。

 

 

 

「スターティング・オーヴァー」 (三秋縋著 メディアワークス文庫)

 

 

娘から借りて読んだ「恋する寄生虫」が面白かったので、

 

じゃあ、これも読みなよ、と渡されたのが、この本。

 

彼のデビュー作らしい。

 

 

人生をやりなおせたら…という題材は、昔からよくあります。

 

「ドラえもん」の「人生やりなおし機」とか、懐かしいですね。

 

 

この物語は、幸せな人生を送っていた男が、

 

ある日突然、子供の頃に戻ってしまうところから始まります。

 

彼が言うには、“二周目”なんだそうだ。

 

 

同じことをやれば、きっとまた幸せになるだろう、と、

 

記憶をたどって努力しますが、“一周目”よりも、うまくいかない。

 

バラ色だった人生は、灰色になりつつあった…

 

 

この本を読むと、人間って、やっぱり生き物なんだなあって感じます。

 

生きた時間も空間も、ある意味、生き物だから。

 

条件が全く同じ、ってことは、基本、あり得ないと思う。

 

何かの歯車が狂えば、同じ結果は出てこない。

 

同じ結果が出ても、感じ方が変われば、何もかも変わってくるし、

 

歯車が狂った方が、面白い結果になるかもしれない。

 

 

誰もが納得する「正解」は、存在しないのだ。

 

 

今、自分が生きている人生は、正しいのか、間違っているのか。

 

幸せなのか、不幸なのか。

 

それは、誰にもわからないし、自分でもよくわからない。

 

それで、いい。

 

 

悩むのは、生きている証拠。

 

悔やむのも、生きている証拠。

 

喜びも悲しみも、感覚が生きているから、味わえる。

 

 

出発点は、自分で決めていい。

 

そこが、自分のスターティング・オーヴァー。

 

 

 

 

「三日間の幸福」 (三秋縋著 メディアワークス文庫)

 

 

借りた本、面白かったよと娘に言ったら、もう1冊渡されました(汗)。

 

病院の待ち時間とか、映画館の近くのカフェで少しずつ読んで、

 

おお、何だか、こっちの方が俺の領域かな~って気分になりました。

 

 

主人公の青年は、20歳にしてすでに、人生に絶望しています。

 

俺とは、絶望の質が違いますが、何となく、その感覚は同意できるんですね。

 

 

 

当たり前だけど、人は、みんな違う。

 

今どきはそれなりに、個性を重んじる教育とかしているのかもしれない。

 

俺の少年時代は、みんなと同じことができないのは、敗北を意味した。

 

だから努力して克服して、できるようになることが大事だと教えられた。

 

でも、いくらがんばっても、できないことはできない。

 

がんばり方が悪いと言われても、ちゃんと指導してくれる人がいない。

 

ネットもない時代だし、図書館で調べても、限界があった。

 

先生はもちろん、親とか、大人はみんな怒って否定するばっかりで、

 

俺の話をまともに聞こうとしてくれる存在は皆無。

 

 

でもそれは、今思えば、

 

俺自身が、

 

“話を聞いてあげたくなる人間” じゃなかったから。

 

むしろ、

 

“こんな変な奴の話聞いてたら、こっちがおかしくなっちゃうぜ” 的な野郎だったから。

 

 

そう思えるのです。かなり確実に。

 

 

 

だから、この主人公には、共感できる。

 

だけど、彼と友達になれるかと聞かれたら、よくわからん。

 

共通項があるからといって、簡単に仲良くなれるほど、人は単純じゃない。

 

 

 

もし、寿命を売ることができたら?

 

今の俺だったら、間違いなく売っぱらってしまうでしょう。

 

彼は、それを、実行してしまうのです。

 

おお、やるじゃん。いいなあ。羨ましい!

 

 

 

そこからが、物語。

 

彼は、色んなことに、気づきます。

 

だからといって、後悔なんかしない。

 

だって、自分で「選択」したことなんだから。

 

そこは、俺の「ろくでもない人生」と、ある意味、おんなじ。

 

 

馬鹿だと言われようが、周りからどう思われようが、

 

自分の意志で決めた生き方こそが、尊い第一歩だったんだから。

 

あれがなかったら、今の自分はいない。

 

 

 

物事は、見方が変われば、まるで違う。

 

その変わる「きっかけ」は、人それぞれ。

 

 

 

あとがきで筆者が触れていることですが、

 

馬鹿は死ぬまで治らないとか、

 

馬鹿は死んでも治らないとか、

 

馬鹿は死ななきゃ治らないとか、色々言われてる中で、

 

彼は、違うことを言っています。

 

 

俺は、まさにその通りかもしれない、と感じました。

 

そう考えることができれば、俺の人生にもまだ、

 

ほんの少しだけ、希望みたいなものがあるような…

 

 

 

10代はもちろん、くたびれたおっさんの世代でも、充分に楽しめます。

 

なかなか、いい本でしたね。

 

 

 

 

「女のいない男たち」 (村上春樹著 文春文庫)

 

 

実は、村上春樹の本が、苦手なんです。

 

こんなことを書くと、世界中の村上ファンから殺されそうですが、

 

どうも、文章が甘ったるくて、すぐに眠気が来てしまう。

 

 

かつて、「海辺のカフカ」と「1Q84」を、買って読み始めたことがあるんですが、

 

どちらも、途中で挫折してしまいました。

 

俺は基本、どんな本でも映画でも、とりあえず最後まで味わってから、

 

評価なり感想なりを言えばいい、と考えている男なので、

 

こんなことは、作品にも作者にも失礼極まりないのですが、

 

つまんないんだから、仕方ないじゃん!

 

 

というわけで、短編集なら、きっと読めるはず、と思って、挑戦。

 

結果は…

 

時間はかかったけど、読み終えました☆

 

 

全体的には、やっぱりつまんない話がほとんどなんだけど、

 

1つだけ、「木野」という物語が、ちょっと面白い題材でした。

 

バーのカウンターで、静かにうごめいていく、不思議な不協和音。

 

 

この世界観は、俺もしょっちゅう足を踏み入れている領域なので、

 

短編という切り口が、絶妙な効果と余韻を生み出したと思います。

 

 

ようし、今度は、いよいよ、「ノルウエイの森」に挑戦しようかな。

 

 

 

 

 

「あの頃、ぼくらはアホでした」(東野圭吾著 集英社文庫)

 

 

親しい人から、プレゼントしてもらったので、読みました。

 

彼の青春時代の風景を綴った、エッセイ集です。

 

とても、幸せで恵まれた子供だったことがわかるくらい、

 

のびのびとした、純粋な文章で、楽しい気分になれる1冊です。

 

 

俺よりも年上の年代なので、怪獣や特撮にかんするこだわりが深い。

 

自分で映画も撮ったそうで、なるほど、作家になるべくしてなった人という気がします。

 

 

自分のやりたいことを、自由にさせてもらえる子供は、すくすくと育ちます。

 

ああ、はっきり言って、羨ましい。

 

 

彼の本は、このコーナーでも何冊か紹介しましたが、

 

本著は、青くさくて初々しい、彼の創作活動の原点を垣間見るようで、微笑ましくなります。

 

 

独特のハードな視点と、クールなユーモア。

 

心が安定している人の文章は、やっぱり、安心して読めます。

 

 

巻末の、金子修介監督との会談も、なかなか楽しいです。

 

 

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2017-01-11

最近読んだ本

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久しぶりに、本の記事です。

 

昨年、入院したこともあって、結構読みました。

 

新しい本も読んだけど、

 

今まで読んだことがなかった、古い本も。

 

お前、いい年こいてそれも読んだことないのかよ、と言われそうですが、

 

読める時に、読みたい本を読む。

 

それが、一番だと思っています。

 

 

今日は、お休み。

 

正月休みを2日間取れることになっているので、今日で消化。

 

明日は、大荒れの中、出荷になるかと思います。

 

では、まとめてご紹介。

 

 

 

 

「微笑む人」(貫井徳郎著 実業之日本社文庫)

 

 

これは、ヤラレました。

 

途中まで、地味な話だなあと思って、ダル~く読んでいたら、

 

後半から、強烈な変化球が。

 

 

人が人を殺す精神状態というのは、追い詰められたイメージがあるけど、

 

ただ、淡々と殺す奴もいるでしょう。

 

黒沢清監督の傑作「CURE」を思い出しました。

 

 

理由というのは、後からいくらでも作ることができる。

 

何となく、殺す。

 

殺し自体に、何のカタルシスもない。

 

あるいは、殺しという行為を、楽しむ。

 

 

読んだ後に、タイトルの意味がとても深く感じられて、

 

登場人物の誰一人として、信用できず、好きになれず、

 

この世界そのものが、何とも居心地が悪い。

 

 

ああ、ヤラレたなあ~ と思いました。

 

読んだ後に、延々と深読みするのが楽しい一冊でした。

 

 

 

 

「恋する寄生虫」 (三秋縋著 メディアワークス文庫)

 

 

娘に進められて、ラノベというものを読んでみました。

 

これ、なかなか面白いですね。

 

恋愛という、人類永遠のテーマに、

 

SF的なテーマを盛り込むことは、よくある手法なんですが、

 

そこに、寄生虫という、得体の知れない生き物を介在させることによって、

 

面倒くさい理屈を軽々と飛び越えた、わかりやすい展開。

 

人が人に惹かれるのは、自分にない魅力を感じ取るから。

 

しかし、異性に恋するのは、精神的な角度が違うんですね。

 

虫の知らせ。虫が好かない。腹の虫がおさまらない…

 

何だか、「蟲師」の1本に数えたくなるような、ロマンチックな物語でした。

 

恋って、やっぱりいいもんですよね。

 

 

 

 

「対岸の彼女」 (角田光代著 文春文庫)

 

角田さんの文章に魅力を感じたので、もっと読んでみたくなりました。

 

女の世界というのは、男の俺からすると、独特で刺激的。

 

男でも、似たような小競り合いや探り合いはありますが、

 

根っこにあるものが、きっと違う。

 

真面目で大人しい人間は、いつかは、壁にぶち当たるものです。

 

できるだけ、人と衝突しないように、細心の注意を払っていても、

 

どうしても、人同士の摩擦というものは、起きる。

 

仲のいい者同士の中にも、わだかまりのようなものは、確かに、ある。

 

何でも言える関係だと思うからこそ、言えないことだってあるのだ。

 

働いていても、家事や育児をしていても、ストレスはたまる。

 

ため込んで我慢ばかりしていると、いつか爆発する…

 

 

この物語は、題材としては地味だけど、精神的なインパクトがある。

 

俺には絶対経験できないような、深い世界がある。

 

何を持っていようが、決して満たされない“渇き”があり、

 

何も持っていなくても、生まれつき“備わっているもの”がある。

 

“あげる”という“上から目線”ではなく、

 

“分かち合う”という“共有できる心”があれば、希望は生まれる。

 

人と人が、結び付き合う力は、世界最強である。

 

それを俺は、「絆」と呼びたい。

 

 

 

 

「Presents」 (角田光代著 双葉文庫)

 

角田さんの、短編集。

 

入院している時や、心を病んでいる時は、読みやすい短編が最適。

 

生まれてから、知らないうちに、色んな人からもらった“贈り物”の数々。

 

精神的に貧しい少年時代を過ごした俺にとっては、羨ましい限りですが、

 

世の中、こういう“ささやかな幸せ”に支えられて生きている人が、

 

たくさんいるんだろうな。

 

親に毎日少しずつ“殺されていく”人生を送ってきた俺には、

 

逆立ちしても、手にすることができないものばかり。

 

でも、それを嘆いていてばかりいては、前に進めない。

 

恵まれた人を羨んで嫉妬するよりも、

 

「よかったね」と言ってあげて、相手をいい気分にさせるのがいい。

 

この本は、きっと、いい本なのだろう、と思う。

 

ただ俺にとっては、虚しさを倍増させるだけだった。

 

だけど、

 

この本に出てくるような、違った角度の思い出が、きっとどこかにあるはずだ。

 

家族とか、友情とか、そういうきれいごとじゃない、何かが。

 

それを、探してみたくなった一冊である。

 

 

 

 

 

「泡坂妻夫の怖い話」 (泡坂妻夫著 新潮文庫)

 

ショート・ショートのミステリー集。

 

全31話なので、毎日1つずつ読むと、ちょうど1ヶ月になりますな。

 

中途半端な時間に読むのに最適なので、

 

手術直前に読んでました。

 

ホラー仕立ての面白い話もあって、なかなか退屈しません。

 

「階段」と「黙禱」が、俺のお気に入りです。

 

 

 

 

「大人のための残酷童話」 (倉橋由美子著 新潮文庫)

 

童話というジャンルは、俺にとっては、怪談話と同じでした。

 

それがいつの間にか、“毒”というスパイスが抜かれて、

 

糖類ゼロの、カロリーオフの、ノンアルコールビールみたいになってしまった。

 

でもね、何か重要な成分を抜くということは、代わりの“何か”を入れるんです。

 

シュガーレスののど飴には、別の“甘い何か”の味がする…

 

 

毒を食らうからこそ、体が痺れて、教訓になる。

 

危険な目に遭うからこそ、身を守る術が身に付く。

 

短いお話ですが、心にピリリと効いてきます。

 

体にいいもの、心にいいものは、自分で嗅ぎ分けるべし。

 

 

 

 

「用心棒日月抄」 (藤沢周平著 新潮文庫)

 

手術の直後は、安静にしていないといけないので、

 

じっくり読める本として、これを選びました。

 

文章が清々しくて、痛快。

 

まるで、自分が本当に侍になった気分になれます。

 

主人公の又八郎は、わけあって脱藩した浪人。

 

一刀流の腕を生かして、用心棒の仕事をするが、

 

そうそう、いつも仕事の口があるわけでもなく、

 

土方もやりながら、長屋に住まいを置く、食うや食わずの生活ぶり。

 

時折、凄腕の剣客やら、追手やら、色気のある女やら、

 

登場人物が魅力的な連中ばかりで、なかなか面白い。

 

たまたま手に取ったのが、シリーズ第1作だそうで、

 

続きも読んでみたいと思いました。

 

こういう生き方、憧れるなあ。

 

 

 

「堕落論」 (坂口安吾著 集英社文庫)

 

新潟県人でありながら、未読だったのがお恥ずかしい。

 

シネウインドにも、やっとこれで堂々と通えます(笑)

 

タイトル通り、堕落を論じる、という内容。

 

堕落するには、それなりの覚悟が必要らしい。

 

俺も、人生の中で、何度も堕落して、今も堕落していると思ってましたが、

 

何の何の、俺ごときなんか、アマチュアのチンピラみたいなもんですな。

 

 

中途半端に堕落することは、誰にでもできる。

 

本気で堕落しきるには、人間の心は弱過ぎる。

 

孤独と本気で向かい合って戦い、堕ち抜くことは、到底、不可能。

 

人間は、生きている以上、必ず、堕ちる。

 

そういうものだと思えば、ものの見方も変わっていくのだろう。

 

 

己の何たるかを知り尽くしていなければ、

 

己の感覚を正確に語る術を持たなければ、

 

己の考えを、潔く堂々と示そうという心がけがなければ、

 

“生きた心”を、相手に伝えることなど、到底できるものではない。

 

 

堕ちることは、冒険なのだ。

 

 

 

 

 

「高野聖」 (泉鏡花著 新潮文庫)

 

最後の一冊は、尾崎紅葉の愛弟子、泉鏡花。

 

表題の短編と、他4編が収録されています。

 

 

妖怪というか、物の怪っていう存在は、

 

何かこう、どことなく、色気が漂うものなんですよね。

 

妖艶とか、妖しげとか、この世のものではない、不思議な魅力。

 

旅先で出会う、不思議な女。

 

旅先で知り合った男から聞いた、不思議な譚。

 

 

体と共に、心も旅をするからこそ、

 

孤独と疲労の絶頂で出会った“何か”には、

 

特別な思いを重ねてしまう。

 

 

彼のイマジネーションと、表現力は、凄まじいものがありますね。

 

あまりにも美しい描写があって、驚きの連続でした。

 

難しい漢字にはふりがながついていますが、

 

途中からは、広辞苑と漢和辞典が必要になりました(笑)

 

入院中に読み切れなかったので、昨夜やっと読み終わったところです。

 

独特の文章のリズムに慣れるまでが大変でしたが、後半はスムーズに。

 

たまにこういう本を読むと、脳にいい刺激になりますね。

 

ああいう妖怪女に食われて死ぬのも、悪くないなあと思いました。

 

 

 

俺は、病院で、短い“心の旅”を経験しました。

 

6人部屋の喧騒は、さながら、旅籠のようでありました。

 

どうせ数日後にはさよならして、二度と会うことはないだろうけど、

 

ここで一緒に時空を過ごしたのも、何かのご縁。

 

俺は、皆様方の中では、まだまだ“若い旅人”であり、新参者。

 

人に語れるほど、誇れるものが、まだ、心の中にありません。

 

 

 

出会う人が、師匠であり、友人であり、恋人であり、宿敵であったりする。

 

その時のコンディションによって、

 

その時の気分によって、

 

その時の、置かれた状況によって、人は、まるで違う生き物になる。

 

 

まさに、物の怪。

 

まさに、剣客。

 

俺の鯉口が、ちゃりんと音を立てる時、

 

俺の徳利が、猪口に傾く時、

 

俺の体が、感じたことのない空気を浴びた時、

 

俺は、新しい男になっていくのだ。

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2016-10-16

最近読んだ本

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4ヶ月ぶりに、本の記事を書きます。

 

今回は、6冊の本をご紹介。

 

 

「ウイルスと感染のしくみ」 (生田哲著 サイエンス・アイ新書)

 

 

仕事柄、必要な知識を得られるかと思って購入。

 

このシリーズは、カラーでわかりやすく図解してあるので、

 

素人にも理解できる内容になっています。

 

 

ウイルスは、菌よりももっと小さく、そして狡猾な生き物。

 

細胞をだまして侵入すると、カプチドという服を脱いで、正体を現す。

 

菌には薬が効きますが、ウイルスには効きません。

 

だから、ワクチンで抗体を作って戦う方法があります。

 

人間も家畜も、病気との戦いで毎日、生き残っているのです。

 

 

動物の防衛機能の素晴らしい連携プレーに、とても感心しました。

 

 

 

 

「絶望名人 カフカの人生論」 (頭木弘樹著 新潮文庫)

 

 

これは、かなりハイレベルの、ヘタレ本です。

 

ここまでネガティブな思考を語られると、逆に気持ちがいい。

 

きっと、チャーリー・ブラウンと親友になれるような、見事なヘタレっぷり。

 

彼と一緒に飲んだら、きっと楽しい夜を過ごせるような気がします。

 

苦悩して、絶望することが、彼の才能であり、

 

その思いが、彼にペンを握らせる原動力なのかもしれない。

 

 

彼のピュアな心から、痛みをともなって吐き出された、

 

数々の恨み節が、俺の心を揺さぶりました。

 

そして、若い頃に太宰治を読んだ時の、不思議な気持ちを思い出しました。

 

著者の解釈は、ちょっと物足りないけど(笑)

 

 

 

 

 

 

「ホテルローヤル」 (桜木紫乃著 集英社文庫)

 

 

ベッドの上で、何とも寂しそうな女が描いてある表紙のイラストが気になって購入。

 

北国の湿原にある、ラブホテルを舞台にした、7本の短編。

 

いきなり廃墟からスタートするこの物語は、次第に時代を遡っていく。

 

女性の目線で捉えた、建物としての記憶の情景…

 

決して、えっちな内容ではないので、女性も安心してお読み下さい。

 

 

個人的には、6話目にある、年老いた女性の話が、心にしみました。

 

 

 

 

 

 

「絶対貧困 世界リアル貧困学講義」 (石井光太著 新潮文庫)

 

 

ひもじいと、生きていくために、人は何でもするものです。

 

物乞いやストリート・チルドレン、売薬、売春…

 

売春は、世界最古の職業と言われるくらい、歴史が長いと言います。

 

どのジャンルにも、大きな組織がいたり、一匹狼だったり、

 

色んなタイプの貧困ビジネスがあるんだそうな。

 

この本は、リアルな実態を、真面目に調査して書かれています。

 

 

世界人口67億人のうち、1日を1ドル以下で暮らす人が12億人。

 

しかし、どんな状況においても、たくましく生きている人たちがいる。

 

恋をして、子供を産んで、学校に行かせるためにがんばる女。

 

せっかく稼いだ金を、全部ヤクに使ってしまう男。

 

売春婦の子供の方が、教養があったりするんですが、

 

母親は、決して同じ職業はやらせたくないと言う。

 

そのために、いい学校に通わせているのだ、と。

 

 

世の中は、単純じゃない。

 

俺が考えるよりも、もっと複雑で、深くて、光と闇の境界線が曖昧。

 

どこまでが貧しいのか、貧しさって何だ、って問いかけたくなる1冊です。

 

 

 

 

俺も、転職をたくさんしたので、世の中には色んな仕事があることはわかる。

 

その仕事がずっと続けば、生活は安定するし、

 

何かがあって仕事がなくなれば、生活は破綻してしまう。

 

そういう、危ういところに、俺はいつも立っていたんだなあ、って。

 

 

落とし穴に落ちても、落ちる直前まで、気がつかない。

 

落ちて初めて、危ない場所にいたんだなあって思うんですね。

 

 

だから、失敗が多い人生だからこそ、生きる価値がある。

 

今夜は、そんな風に考えたくなりました。

 

 

映画「カンゾー先生」の、冒頭の場面を思い出しますね。

 

…ねえちゃん、はらへってしにそうじゃ。いんばいたのむ。

 

 

体を張って仕事をしている人は、やっぱり美しいのだ!

 

 

 

 

 

「子供を殺してくださいという親たち」 (押川剛著 新潮文庫)

 

 

これは、楽しんで読める本ではありませんでした。(当たり前ですが)

 

俺が、親父の暴言で苦しんでいた頃に、逆療法みたいな何かを探して、

 

手に取ったような気がします。

 

正直言って、読まなきゃよかった、と思いましたが…

 

この本は、問題のある子に悩まされる親側の苦悩が書いてあります。

 

暴力は、いつも、弱い者に向けられます。

 

子供を甘やかした結果なのか、厳しく育て過ぎた結果なのか、

 

この本を読んだだけでは、さっぱりわかりません。

 

ただ、俺が抱えている問題とは、異質の性格のような気がします。

 

家族といえども、違う人間の集団で構成されているんだから、

 

命令や強制だけでは、うまくまとまるはずがないんです。

 

問題児の背後には、問題のある親が存在している。

 

 

自分の思い通りにならないと言って、子供のせいにするのは、何かが違う。

 

違和感ばかり、ぎっしり詰まった本だけど、

 

俺の苦しみの方向を、一瞬だけそらせてくれたので、いくらかの効果はありました。

 

 

 

 

 

「さがしもの」 (角田光代著 新潮文庫)

 

 

これは、素敵な本です。

 

本にまつわる短編集ですが、一日で一気読みしました。

 

本の魅力というものは、簡単に表現できないのです。

 

 

こんないい本があったことを、俺は今まで知らずに生きてきました。

 

やっぱり、俺って、まだまだ、世間知らずなんですよね(汗)

 

 

新しい映画が、毎年どんどん生まれるように、

 

新しい本も、どんどん生まれていきます。

 

その中で、どの作品に出会い、何をどう感じるか。

 

 

それは、出会ってみないとわからないんです。

 

そして、味わってみないと、わからないんです。

 

 

若い頃には、つまらないと思った作品だったのに、

 

年を重ねてから改めて味わってみると、すごく面白かったりする。

 

それって、すごく楽しいことだと思うんですね。

 

 

 

昨日は、映画を3本見て、読みかけの本を2冊読破。

 

今日は何だか、自然に言葉が浮かんできて、ブログを更新しまくり。

 

こんな休日は、久しぶりのことです。

 

 

この本は、ブックオフに売らずに、手元にしばらく置いておこうと思います。

 

本の魅力は、映画とは、明らかに違う。

 

それを思い出させてくれた、角田さんの文章力に感謝です。

 

 

生きていると、嫌なことがたくさんあるけど、

 

生きているからこそ、味わえる喜びがある。

 

 

俺が、ずっと、さがしているものって、何だろう。

 

それを見つけるために、俺の人生があるのかもしれない。

 

見つからなくてもいい。

 

探し続ける姿勢が、大切なんだと思う。

 

 

本屋に行くと、囁きが聞こえる。

 

こっちだよ。ここにいるよ。と、教えてくれる。

 

 

出会いというのは、そういう世界。

 

 

本を読むのが好き。

 

音楽を聴くのが好き。

 

美術を鑑賞するのも好き。

 

そして、映画を見るのが、一番好き。

 

 

桑畑アイデンティティは、そういうもので構成されているんですね。

 

 

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2016-06-17

最近読んだ本

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メンタル的にパワーダウンすると、読書のペースが落ちますが、

それでも、いつも必ず、読みかけの本が2冊くらいあります。


あまりためてしまうと、記憶が薄れてしまうので、小出しですが、3冊ご紹介。






「ヘヴン」(川上未映子著 講談社文庫)




彼女の表現力に感銘を受けたので、他のも読みたくなって購入。

これは、いじめの物語です。


主人公は、毎日学校でいじめを受けている少年。

彼は、ある少女から、手紙をもらう。

孤独な者同士の、水面下の交流が始まります。


川上節と言ってもいいかと思います。

彼女の文章力は、とても鋭くて、心に刺さります。

ハイパー放射ミサイルのように、じわ~っと広がるんですね。



孤独な世界で、ひたむきに戦う者たちの姿が、浮かび上がる。

そしてそれは、自分の身近で、今も起きている「事実」なのだ。



いじめる側の、勝手な理屈があり、

いじめを耐えている側の、切実な思いがあり、

それは、人の数だけ「真実」が膨らんでいく、得体の知れない世界。



矢面に立って、猛攻撃に耐え続けた経験のある人なら、

ひとりも味方がいない状況で、たったひとりで戦い抜いた人なら、

どんなに否定されても、非難されても、大切なことを失わなかった人なら、


きっと「何か」を感じるはず。



思春期特有の、ピュアな魂の叫びは、

おっさんになってしまった俺の心を動かしました。



現実の世界には、ヒーローなんか、登場しない。

だから、自分のできることを、精一杯やって切り抜けるしかない。



弱くて、勇気がなくて、心が脆い。


それは決して、「悪いこと」じゃない。


自分が、自分であり続けること。

より、自分らしくなっていくこと。



すごく深い世界を、教えてくれる物語です。






「そら、頭はでかいです、世界がすこんと入ります」(川上未映子著 講談社文庫)



川上未映子の、エッセイ集です。


基本、ダラダラと色んなことが書いてありますが、

俺が感銘を受けたのは、「私はゴッホにゆうたりたい」という文章。


これ、「ヘヴン」で主張したことに通じていますね。


ゴッホは、死んでから、作品が高く評価されたらしい。

もし、彼が生きているうちに、その賞賛を少しでも受けられたなら、

彼もきっと、幸せな人生の最期を迎えられたかもしれない…


ああ、切ない。

川上未映子の言葉は、何て切ないんだろう。


そこが、文学の醍醐味なのかもしれませんね。




「沈黙入門」(小池龍之介著 幻冬舎文庫)



ご存知、小池センセイの本を、また性懲りもなく、読みました。


彼の言葉は最初、相当ムカついたものですが、

何冊も読んでいくと、だんだん面白くなっていっている自分に気づきました。


(だからといって、今更僧侶になるつもりはありませんが)



彼の言っていることは、根っこはとてもシンプル。


それができれば苦労しないよ、と言いたくなりますが、

それを実践している人が言うのだから、説得力があるのです。


頭でっかちな桑畑の文章なんて、ただのヘタレ小僧のひがみですから(笑)



うつで苦しんでいた時は、しょっちゅう過呼吸になったものです。

呼吸を楽にすることで、体の力を抜く技術は、とても参考になります。


「耐え抜く強さ」があれば、困難な状況を突破できるでしょう。


俺は、彼のような生き方はできませんが、

彼の言わんとするところは、少しずつ理解しているつもりです。



この本は、彼のデビュー作だそうな。

青くさい文章って、やっぱり魅力的ですよね。






俺の趣味は、映画、音楽、美術、読書、そして、飲み屋通い。

この5つをまんべんなく、心の中で転がしていると、生きる力が湧く。

どれも、俺を構成する、大切な要素。



新鮮な要素を取り入れることにより、心が浄化されていく。

淀んだ毒素が中和され、生命力が活性化していく。



いい作品との出会いは、一生の宝物。


感性が生きているうちは、色んな世界に出会いたい。


そんな風に、思います。









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2016-03-27

最近読んだ本

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映画に行けてないので、本の話題を。4冊ご紹介します。




「楽器の科学」(柳田益造/編 サイエンス・アイ新書)



前回に引き続いてのシリーズです。

ジャズライブに行き始めたので、楽器のことを少し勉強するつもりで購入。


サックスって、木管楽器に分類されるんですね~

ヴィオラとヴァイオリンって、大きさが微妙に違うんですね~

ピアノは、弦を叩く楽器で、オルガンは、空気を送っているんですね~


わかったようでわからなかったことを、わかりやすく解説してくれます。


人間の声のメカニズムも載っていたりして、なかなか面白い本です。

これは、売らずに、資料として保存しておこうと思います。





「光とは何か」(江馬一弘著 宝島新書)



最近、色について考えるようになって、

眼鏡屋で働いている親友と一緒に飲んで色々話をして、

自分でも勉強してみたくなって購入。


色というのは、光の見え方を脳が判断して見せるものなんだそうです。

赤いものは、赤い光だけを反射するから、そう見える。

赤以外の光は、物質に吸収されてしまうらしいんですね。


光線が見えるのは、空気中の塵や埃に反射しているから、見えるけど、

真空の宇宙空間では、横から見ることはできないんだそうです。

そうすると、「宇宙戦艦ヤマト」の波動砲とか、

「機動戦士ガンダム」のソーラレイとかって、嘘になっちゃうのかな。


宇宙では、光源から真っ直ぐに向かって来る光だけが「見える」んだとか。


光の速度は、秒速約30万キロメートル。(正確には、29万9792.458)

「1秒間に地球を7回半回る速さ」だというのは、中学生で習ったっけ。


視細胞には2種類あって、光の明暗を感じ取るものと、色を感じ取るものがある。

虹というのは必ずしも7色ではなく、国によっても捉え方は様々。

空が青く見えたり、夕焼けが見えるメカニズムなども、ちゃんと教えてくれます。


「見える」って、不思議なこと。

「見える」って、ありがたいこと。


そして、「色を味わえる」って、楽しいことなんですね。




「エスパー小林の霊についての100の質問」(王様文庫)



霊能力者であるエスパー小林が、素朴な質問に答えてくれる、お手軽な本です。

なかなか、面白いですね~


ひとえに霊能力者といっても、人間としての能力の差異はあるはずだから、

見え方も、聞こえ方も、感じ方も、考え方も、かなり違うと思います。


でも、こうやって具体的に書いてくれると、勉強になりますね。


俺も、若い頃は色々体験がありましたが、おっさんになるにつれて、なくなりました。

この本を読むと、自分が感じていたことで答えが出なかった記憶が、蘇ります。

あの時のアレは、相当ヤバイ状態だったのかも…

あの時に味わったあの感覚は、そういうことだったのか…


もちろん、全然わからんことも多いし、

それはちょっと違うかも、と思うこともありますが、

現役のプロの霊能者が言うんだから、たぶんそうなんでしょう。



人間の魂については、わからないことだらけだし、

死後の世界なんて、実際死んでみなきゃわかんない。


それでも、生きているうちに、学べるところは学んでおきたいと思う。


天国に行くか、地獄に行くかは、日頃の行いで決まるそうです。

ふ~ん、俺は間違いなく、地獄行きですね。

天国なんて行ったら、きっと気持ち悪くて吐き気がするだろうから、

俺は絶対、地獄の方が居心地がいいと思う。

そこで魂を可能な限り暴走させて、燃え尽きて消滅してやる。






「すべて真夜中の恋人たち」(川上未映子著 講談社文庫)



久しぶりに、小説を読みました。

川上未映子は、映画「「パンドラの匣」に出演したので覚えていたんですが、

彼女の本を読むのは、これが初めて。


主人公は、大人しくてあまり自己主張しない女性。

彼女の周りには、人生を謳歌しているような、様々な「友人」が登場します。

表向きの「建前」と、心の中にある「本音」が、彼女の心を交錯していく。


彼女は、「何か」がしたくなった。

「何か」をやりたくて、ある行動に出る。

しかし、引っ込み思案の性格のせいか、一歩踏み出す前に大失態…


そんな時に出会ったのが「彼」だった。


人を好きになるのは、「自然な感情」なんだけど、

人を好きになると、自分の中に「不自然な感情」が生まれる。

人なんか好きにならなければ、もっと楽に生きられるのに。

あの人のことを忘れてしまえば、もっと自由に振る舞えるのに。


彼女の周りの女たちが、彼女に「自分の生き方」を語る。語る。語りまくる。

最初は黙って頷いて聞いていたのに、

普通に、受け流していたのに、

ある日突然、「何か」を言い返したくなる自分を感じる…



小さな、小さな、恋物語です。

恋愛と言っていいのかどうかもよくわからない、地味~なお話です。


でも、深い。

そして、味わいがある。


人の心は、そんなに単純じゃないんだよ、ということを、教えてくれる本です。



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2016-02-14

最近読んだ本

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本の記事を書くのも、かなり久しぶりのことです。


ここ数ヶ月は、精神的にしんどい日々が続いて、読書が困難な状態でした。

それでも、読みやすそうな本を見つけては、細々と読んでいたんです。


知らない間にたまったので、8冊の本をご紹介。





「宇宙戦艦ヤマトを作った男 西崎義展の狂気」(講談社 牧村康正・山田哲久著)



ご存知、「ヤマト」のプロデューサーとして有名な男の暴露本です。

本屋で手に取って読み始めたら止まらなくなって、迷わずレジに直行しました。

しかしまあ、パワフルな人生ですね~


大きな仕事をなし遂げる男って、このくらいのテンションで生きるパワーの持ち主

じゃないと、務まらないんだろうなあって感じました。


才能がなければ、いい作品は生まれない。

しかしまた、力のあるプロデューサーの存在がなければ、作品は世に出ない。


ここに書かれていることは、実に刺激的で面白い。


宇宙に戦艦を浮かべるという発想は、梶原一騎の「新戦艦大和」もあったけど、

これもまた「新戦艦高千穂」が前にあったりして、闘争には至らなかった。

でも、それら2作が、雑誌に掲載された「絵物語」だったのに対し、

「宇宙戦艦ヤマト」は、TVアニメーションで放映したことが画期的だった。


手塚治虫、富野由悠季、安彦良和、庵野秀明といった錚々たる名前が登場。

西崎氏との出会いによって、数々の才能が見出されていたのもまま事実である。


いいものを、最高の状態で作り出し、最高の宣伝をして世の中に送り出す。

まさに、ヤマト発進の醍醐味を味わえる、冒険物語です。


後半はボロボロだけど、日本で彼の果たした業績は大きい。

男の夢とロマンを乗せて、ヤマトは今も宇宙のどこかを航行中なのだ。







「格闘技の科学」(サイエンスアイ新書 吉福康郎著)



剣道、柔道、合気道、キックボクシングを経験した俺にとって、実に興味深い本。

あらゆる格闘技の技を、物理的な視点で効果を解説した、目からウロコの1冊です。


シンプルでわかりやすい解説と、カッコいいイラストのバランスがいい。

無意識でやっていたことにも、ちゃんとした理屈があったんですね。

ボクシング、空手、柔道、相撲、剣道、合気道、太極拳、少林寺拳法、

この世には、実に様々な格闘技が存在します。

どれが最強かは、ルールが異なるので、安易に比べられない。


こういう状況なら、この格闘スタイルが効果的。

なるほど、アクション映画を楽しむ上でも、大いに参考になる本ですね。





「武術の科学」(サイエンスアイ新書 吉福康郎著)



あまりに面白かったので、彼の本をもう1冊購入しました。

今度は、武器を使用した格闘が登場します。

剣術、槍、弓矢、棒術、ヌンチャクなど、ワクワクする内容がいっぱい。

男の子なら、見よう見まねで、体を動かしたくなるでしょう。

ブルース・リーやジャッキー・チェンに憧れた世代なら、読んでみる価値ありです。





「拳銃の科学」(サイエンスアイ新書 かのよしのり著)



調子こいて、また同じジャンルの本をゲットしました。

今度は、拳銃についてわかりやすく解説した本です。


リボルバーとオートマチックの違いと、それぞれの特徴。

シングルアクションと、ダブルアクション。

マグナム、ライフル、スコープ、レーザーライトによる照準など、

映画ファンなら知っておくとお得な情報が満載。


子供の頃から、たとえ水鉄砲でも、むやみに人に向ける癖をつけさせない、など、

銃のプロじゃないと言えないような、コアな文章がちょっとシビレました。







「夜、眠る前に読むと心がほっとする50の物語」(王様文庫 西沢泰生著)



いかにも安っぽいタイトルなので、普段だったら絶対に買わない本なんですが、

実はこの本に出会ったのは、年末の“あのこと”があった時だったんです。

家にも帰れず、寒さをこらえながら、放浪して、行き場がなかった状態で、

何か本を探そうとしたけど、タイトルを読むだけで、眩暈がした…


そんな時に、わらをもすがる思いで手にしたのが、この本でした。


ロッテリアの喫煙ルームが空いていたので、ホットティーをおかわりしながら、

ひたすら、読み続けました。


人のぬくもりや心づかい、ちょっとした優しさが、胸にしみ込んできて、

俺は、あふれる涙を止めることができませんでした。

傍から見たら、みっともないおっさんだったでしょうね。


特によかったのは、マラソンランナーのコーチとして有名な、小出義雄氏の言葉。

苦しい時に、こんな言葉を実際にかけてもらえたら、俺は発病しなかったかもしれない。


この本に出てくる、あらゆる出来事が、俺の人生に重なりました。

あの日々には出なかった答えのヒントが、ここにあったんです。


やはり、人の気持ちがわかるからこそ、心を動かす一言が言えるんでしょうね。


この本との出会いによって、俺はあの晩、自殺しないで家に帰ることができました。

(その直後に見た映画の記事で、また叩かれることになったけど)






「言えないコトバ」(集英社文庫 益田ミリ著)



このお姉さん、いい文章センスしてますなあ。

読んでいて、心地がいい。

時折、はっとさせられることもあって、彼女の感性の奥深さを感じます。


女性の心を勉強する意味でも、すごく役に立つ1冊です。

シンプルなイラストとマンガが添えられているのも、なかなかよろしい。


心が疲れた時や、言いたいことがうまく言えなかった時に読むと、

いいヒントを与えてくれるような、優しい文章だと思います。





「銀座缶詰」(幻冬社文庫 益田ミリ著)



益田さんの文章をもっと読みたくなって、たまたまブックオフで見つけて購入。

こちらは、もろに「オバチャントーク」みたいになってます(笑)


女性同士だから言えるような話題も、彼女が語ると、一般の会話に昇華してしまう。

やっぱり、素敵な感性をお持ちなんだと思います。

そして同時に、生きるために必要な力が、彼女にはちゃんと備わっていると感じました。


人との距離の取り方や、加齢にともなう言葉の使い分けなど、

身近なテーマをちりばめたエッセイなので、とても読みやすいです。






「人情ことば 恋ことば」(草思社文庫 中村喜春著)



最後は、大人の言葉を勉強できる本です。

著者は女性で、名前は「なかむらきはる」と読みます。

1914年生まれで、2004年に亡くなった方ですが、

芸者からスタートして、最終的にはコロンビア大学で教鞭をふるう立場になられて、

生涯にわたって、言葉を大切にされた日本人女性だと俺は認識しております。


言葉というのは、時代によって進化するものだと俺は思っているので、

日本語の乱れとかは、普段は気にならないんですが、

彼女の文章を読むと、なるほどなあと納得せずにいられません。


同じ言葉でも、言い方によって、伝わり方が違う。

たくさん知識があっても、乱暴な使い方をすれば、言葉は生きてこない。


言葉を大切にするということは、人の心を大切にすることに通じるんですね。



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2015-01-17

最近読んだ本

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この仕事をしていると、夜早く眠くなってしまうことが多いのですが、

毎日少しずつでも、読書は続けていました。


ここ最近で読んだ本を、6冊ご紹介します。



「早死にしたくなければ、タバコはやめない方がいい」 (武田邦彦著 竹書房新書)


TVのバラエティ番組でおなじみの、武田センセイの豪快な1冊。

前に紹介した健康本でも、タバコが健康にいいことは書いてありましたが、

この本は、かなり笑えますね。


喫煙者はどんどん減っているのに、肺がんになる人は増えている。

タバコのパッケージに書いてある言葉も、最近変わりましたよね。

嫌煙者の皆さまは、どうしてもタバコを悪者にしたいらしい。

(タバコは脳卒中の危険がある、と書き直されています)


タバコ攻撃者の勢いが緩むと、今度は逆方向に風が吹きそうな予感がします。

そのうち誰かが、タバコがダイエットにいいとか言うと、売れたりして(笑)


本当に「百害あって一利なし」のものなら、とっくに絶滅してるって。


問題は、喫煙者のマナーなんだと思うのは、著者の意見に賛成です。

愛煙家の皆様、タバコのイメージアップのために、がんばりましょう。




「謝罪の作法」 (増沢隆太著 ディスカヴァー携書)


人に謝ることって、難しいと思います。

怒ることは簡単。褒めるのは、やや難しいけど、

相手が納得できるように謝罪するのって、かなり大変ですよね。


本書は、産業カウンセラーのプロが、効果的な謝罪の方法を伝授してくれます。

内容は、やや固い文章ですが、主張していることは、ちゃんと筋が通っている。

謝り方の基本を全く知らない人にとっては、福音となるかもしれませんね。


俺は、東京で働いていた頃に、謝りに行く役を何度か受け持ったことがあるので、

当事者としての責任を、痛い思い出とともにかみしめながら読みました。

最近書いた「失敗」という文章は、トラウマからよみがえった感情です。


メンタル的なことを書くと、甘ったるい文章になってしまいますが、

この本では、理路整然とした、男性的な文章でまとまっています。


同じ言葉でも、言い方によって、イメージがまるで変わってしまう。

自分が考えていることと、相手が考えていることは、同じじゃない。

そこをわかった上で会話しないと、傷口がどんどん広がってしまう…


やっぱり人は、理屈じゃなくて、感情で動くのかな、と思いました。




「私を知らないで」 (白河三兎著 集英社文庫)


これは、なかなか味のある青春小説。

表紙の絵がかわいらしかったので、手に取りました。

中学生の男子って、こんなこと考えているんですよね~

何だか俺も、こんな風だったかな…なんて(笑)


思春期って、思考力と記憶力は抜群なんですが、勢いがあり過ぎて脱線する。

でも、立ち直りが早いから、すぐに次の行動に移れる。


主人公は、親の都合で転校を重ねたために、慎重な性格になっています。

同じ失敗をしたくないから、友達も作らない。人との距離も気をつける。

自分のペースでことが動いている時はいいのですが、

予想外のことが起きてしまうと、すっげえ慌てちゃう(汗)


あ~ こいつ、俺みたい。


物語には、謎めいた女子と、能天気な男子が登場します。

彼らの青くさいやり取りが、何とも微笑ましい。

この小説は、年末の息苦しさを、ほんの少し忘れさせてくれた作品でした。


もし映画化されたら、劇場に行こうっと。




「数式なしでわかる相対性理論」 (小谷太郎著 中経の文庫)


映画「インターステラー」を見て、重力のことを少し勉強したくなって、

大きな本屋に言ったんですが、どうも専門用語が多くて…

マンガで解説してあるのは前に買ったので、今回はこの本を選びました。


余計なものがそぎ落とされている感じで、読みやすいです。

見出しがはっきりしているのと、わかりやすいイラストがいい。

「光時計」のイラストは、爆笑でした~


しかし、重力って面白い力ですよね。

軽いものは軽いなりに、重いものは思いなりに、

普段はそれを感じさせないような、優しい力で働いているんだから。




「100年を100枚で巡るジャズの歴史」 (中山康樹著 講談社+α文庫)


俺がジャズを聴き始めたのは、心を病んでからですが、

ジャズってホント、考えて聴くものじゃなくて、心で聴くものですね。

それって、映画を見る時の姿勢と似ているのかもしれないなあ。


本書は、著者独自の視点で選んだ100枚のアルバムを、年代順に紹介しています。

定番とか、基本とか、そういうんじゃなくて、自分の感覚で選んだイメージ。

そこが面白いと思って、勉強のつもりで買ってみました。


うわあ、全然知らないアーティストがいっぱい~

ジャズってきっと、一生を費やしても、聴ききれないジャンルですね。




「学校では教えてくれない日本史の授業」 (井沢元彦著 PHP文庫)


こういう類の本って、たくさん出ていると思うんですが、

文章の切り口がなかなかいいので、興味を持って買いました。


例えば、「田沼意次」「徳川綱吉」って、悪役のイメージがありません?

実は、視点を少し変えてみると、面白いことがわかるんですね。


俺が中学生の時は、社会科の先生がロクでもない奴だったので、

意地でも勉強しませんでした。だからいつも、社会だけ点が悪い(笑)

他の教科はまあまあよかったので、五教科の合計はよかった。

だからいつも、あの野郎が俺を見てイラついていたなあ、あっはっは。


この本みたいな授業をしてくれたら、俺ももっと勉強したのにね。

でも、今思うと、あんなクソみたいなテストでいい点取らなくてよかったなあ。



物事は、色んな視点から見てみると、新たな発見があります。

鵜呑みはイカンけど、一切耳を貸さないのも、問題があるでしょう。


柔軟な思考を維持するためにも、読書は続けていこうと思います。












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2014-10-05

最近読んだ本

テーマ:
読書の秋ですね。


ずっと朝が早い生活をしていたので、その分早く眠くなってしまい、
なかなか本を読むのが進みませんでした(汗)

俺は常に2冊の本を同時平行で読むのが基本なんですが、
昨日から今日にかけて、読みかけの本をようやく読み終わることができました。


今回は、5冊ご紹介します。




「ビア・ボーイ」(吉村喜彦著 PHP文芸文庫)


以前に「ウイスキー・ボーイ」でご紹介した、吉村さんのビール小説です。
こっちの方が、先に刊行されたらしいので、読むのが前後してしまいました。

この物語もまた、ビール会社のセールスにまつわるお話です。

相変わらず、主人公が熱くて、危なっかしいキャラですな(笑)


酒を語るのは、おっさんの特権みたいなもんかもしれませんが、
この男は、若い視点で、自分の感じ方を大切にしているところがいい。

若い人は若いなりに、老いぼれは老いぼれなりの、哲学があるのだ。


ビタースイートという言葉は、「甘味の中にほのかな苦味がある」という意味だそうな。

『…人の苦味を知るには、自分も苦味を知らなきゃいけない。』


甘いだけの生き方は、いつか破綻してしまうもの。

苦い経験を積めば積むほど、人生のうまみが増してくるのかもしれませんね。




「正しいブスのほめ方」(トキオ・ナレッジ著 宝島社)


何とも失礼なタイトルの本です。しかしながら、なかなかインパクトがあるので、
手に取って開いてみると、これが笑えて面白い。

嫌味なスタイルなら、読んでて気持ち悪くなるもんですが、
この著者は、人間観察能力が優れていることもあって、切り口がいい。


一見、欠点として見られがちな部分を褒めることによって、
短所が長所に見えてくることって、案外多いんですよね☆


本書では、「チビ」「ハゲ」「デブ」といった禁断のキーワードが続々と登場。

「自己中」「かまってちゃん」「人見知り」といった性格的なものから、

「イケメン」「美人」「巨乳」「体育会系」といった強敵まで、とことん褒めまくります。


人をバカにするのって簡単にできるみたいだけど、褒めるって難しいのかも。

それは、基本的にその人の思考が、否定中心であるか、肯定中心であるかの違いなのかも。


わかりやすいイラスト入りで、あっという間に読破してしまいました。


人を好きになれない人、友達がうまくつくれない人、人との距離感がつかめない人…

決して自分はダメだと思い込まないで、ちょうどいい相手がいないだけだと思いましょう。


会話の楽しさ、人とふれあうことの心地よさの感覚は、生きる喜びにつながります。


人はみんな、完璧じゃない。そこがいいんですよね。

足りないところを補うために、誰かの存在が必要なんだと俺は思います。





「いちばんよくわかる おじさん病」(サダマシック・コンサーレ著 西東社)


またまた、ふざけた本の登場です。今度は、オヤジがターゲット。

俺は、言われる立場なので、グサグサ感じながらも、何となくわかるかなあ…なんて(笑)


若い頃は、発想や感覚が柔軟なので、どんどんいいものを吸収したり、
考えて考えて考え抜いて、いい答えを見つけたりすることが日常的にありました。

しかし、年を食うと、そういう回路が、だんだんと鈍くなっていくんですね~


そこで、独自の思考や感覚というものができあがってしまいます。

おっさんたちは、新しいことを考えるのが億劫なので、若い奴らにまかせます。
でも、人にやらせておいて、文句は人一倍言うんですよね。

これは、おっさんでもオバチャンでも、根っこはおんなじだと思います。

自分にとって都合のいいことが善で、都合の悪いことは全て悪。
そう思われても仕方のない言動が多いから、若者が振り回されるのですな。


俺もまた、彼らの仲間のひとりなんだと思います。
自分でも気づかないうちに、こんなことを言っているのかなあ…って。

しかしながら、こういう人種にしかできないことって、結構あるんです。

それぞれの役割をこなしていくために、そういうキャラになってしまう場合もある。

彼らだって、最初はきっと、オヤジをバカにしていたのかもしれません。
そう言いながらも、そういう「見本」を見て育って、同化したのかもしれません。


この本もまた、楽しいイラスト入りで、楽しくオヤジを学べます。

若い人は、これを読んで、オヤジという名の強敵に立ち向かいましょう。

リアルな世代は、これを読んで、自分の襟を正しましょう。

年配の方は、ご自分の若い頃を思い出して苦笑しましょう。


キャラクターは、自分が生きてきた証し。

自分という作品を、必死で作り上げてきた結果。


そういう自分に誇りを持って、胸を張ってオヤジキャラを貫きましょう!






「オール東宝 怪獣大図鑑」(別冊映画秘宝 洋泉社MOOK)


ハリウッドゴジラが公開されたタイミングで、洋泉社からまたまた楽しい本が出ました。

東宝株式会社が世界に誇る、169匹の怪獣がズラリと勢ぞろい!
1600円もしますが、それだけの内容が充実しているので、満足度は高いです。

かつて、竹書房から出版された「ゴジラ画報」(2200円)が、俺のゴジラ資料でしたが、
この本は、わかりやすくて見やすいので、一緒に手元に残しておこうと思います。


各怪獣たちのバトルの見どころや、撮影裏話など、マニアックな話題が盛りだくさん。
中でも、西川伸司氏による「歴代ゴジラ描き分け講座」は絶品でした。


怪獣こそは、世界に誇る、最強のモンスター。

恐竜よりも、キングコングよりも、「怪獣」がいいのだ。


ありえないデザインに、ありえない武器に、ありえない生命力。

そういうムチャクチャさが、怪獣の魅力なのだっ!





「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話」(坪田信貴著 カドカワ)


…タイトル長えよ(笑)


こんなタイトルの本は、俺は絶対手に取らない自信があります。

それでも、読むことになってしまったのは、
行きつけのスナックBTのママさんが貸してくれたからなんです。

ううむ… こんな完全に内容がネタバレしているタイトルで、
いかにも「サクセスストーリー」丸出しの雰囲気がプンプン…

ハードカバーで1500円。これ、すごく売れているんだそうな。
きっとそのうちに、映画にでもなるかもしれませんね~


表紙に写っている女の子は、モデルさんだそうで、本に出てくる子ではありません。
ただ、イメージが似ているから、表紙に採用したんだとか。

大きな文字で、読みやすい内容になっているので、
普段本を読まない人でも、気軽に読み進められるようになっています。



内容は、タイトルの通りです(笑)


彼女本人の家庭環境や素行、塾での奮闘ぶりなど、
坪田先生が楽しく授業することで、彼女のやる気が上がっていきます。


俺が注目したのは、母親の心意気と、先生の独特の指導方法ですね。


この本から学び取れるのは、

「思い込みが能力のリミッターを左右するということ」

「物事を多面的に見る姿勢が大切」

この2つです。



「モンスターペアレント」という言葉が使われるようになって久しいですが、
中には、色んな親御さんたちがいるんですね。

坪田先生の言われるように、マスコミの情報だけを鵜呑みにしていると、
偏った思考になりやすく、見かけや噂だけで人を判断してしまうようになっちゃう。

あらゆる視点で、自分の感覚でしっかり捉えることが大切なんだと思います。


大人も子供も、みんな忙しくて、何でも「簡単に」済ませようとしてしまう。

人との会話や、家族との会話、友達や恋人に至るまで、
何事もサラッと済ませてしまったら、実に味気ない世界になってしまいますよね。

そこで、感情の衝突が起きると、「面倒くさい奴」にされてしまう…


主人公のさやかちゃんも、そういった「心のすれ違い」からくる両親の葛藤があって、
がんばることを放棄してしまったような感じでした。


先生の「素晴らしい指導」と、母親の「一途な思い」によって、彼女は変わります。

そして、タイトルにあるような展開になっていきます。


いい話だな~とは思いますが、特別、感動とかはしませんでした。

理由は、結末が最初からわかっているからです。


「誰もが泣ける感動作」「この秋、思い切り泣いてみませんか」「世紀の感動超大作」

こんな安っぽいコピーで紹介される映画は、見る前から安っぽく感じられるものです。


逆に言えば、こういうコピーで宣伝しないと、お客が入らないのかなあ?

これは間違いなく感動できますよ、という「保証」がないと、映画館に行かないのかな?


そういう思いが沸々と湧いてきて、俺はこの本をあまり楽しめませんでした。


ただ、「わかりやすいもの」を求めている人には、最適かもしれない。

ひねくれ者にとっては、親と塾の先生の自慢話に聞こえるかもしれない。


俺の感想は、たった一言。

がんばっていい結果が出せて、よかったね。以上。


俺はむしろ、がんばってもがんばっても結果が出ない人たちのための本を読んでみたいです。


そういう状況におかれた人たちの方が、ずっと深い考えを持っているはずだから。












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