2017-10-06

ジャズとカラオケ

テーマ:酒&タバコ

先日、行きつけのクラブRでの、月イチ開催のジャズライブ。

 

 

先月からようやく行けるようになったんですが、

 

前回は、ドラムのウチヤマさんが欠席だったので、

 

今回、久しぶりに4人が揃った演奏を、じっくり聴くことができました。

 

 

俺は、少し遅れて入店したので、すでに1曲目が始まっていたんですが、

 

ありゃりゃ、いつもと何か景色が違う…

 

 

よく見たら、ドラムのウチヤマさんが、ピアニカを持って演奏していました。

 

彼は、ピアノも弾く人だったから、お、これは面白い、と思いました。

 

で、サックスのアベさんがいないなあ、と思ったら、ドラム叩いてました(笑)

 

 

『…いやあ、ちょっと1曲目は遊んでみたよ~』

 

 

アベさんは、アルトサックスがメインなんですが、

 

今回は、ソプラノサックスを持参。

 

曲の途中で、楽器を変えて、楽しんでいました。

 

 

何だか、豪華な感じがする~

 

 

4人が揃ったのは久しぶりですね、と言ったら、

 

いやいや、桑ちゃん入れて5人揃ったんだよ、と言ってくれて、

 

何だか、照れくさかったです(汗)

 

 

今回のナンバーは、俺が初めて彼らの演奏を聴いた時の曲が多かった。

 

枯葉。 愛のためいき。わが心のジョージア。 哀愁のヨーロッパ。

 

そして、俺が来るようになってから、やたらにやるようになった、ルパン三世。

 

愛のテーマとラブスコール、どっちがいい?なんて聞かれて、

 

やっぱりラブスコールっすね、なんてお願いして。

 

 

アベさんと俺は、スコッチウイスキーを愛飲する男なので、

 

ジャズライブの夜は、スコッチの売れ行きがいいのだ。

 

 

サックスって、相当な肺活量が要ると思うんだけど、

 

彼は、酔っ払って、楽しそうに吹くんですね。

 

 

終盤、哀愁のヨーロッパになると、ギターのオオタケさんに任せて、

 

アベさんは、カウンターに来る。

 

乾杯して、サンタナのメロディーで盛り上がる。

 

ようよう!と、2人で大拍手をすると、オオタケギターは熱を帯びていく。

 

 

あまりにもカッコいいので、アベさんは、ちょっと嫉妬。

 

あ~、オレもう、いらねえなあ、なんて、駄々をこねる。

 

何言ってんすか、あんたが行かないと始まらんでしょ、と俺は背中を押してあげる。

 

は~いはい、なんて言って、しぶしぶ戻って、ラストの曲を熱演。

 

 

会場は、一気にヒートアップ。

 

割れんばかりの大拍手で、ライブは終了。

 

楽器を片付けて、しばしの歓談タイムになります。

 

 

ふと、アベさんが言う。

 

桑ちゃん、カラオケ歌ってよ。

 

 

あ、はいはい。

 

アベさんは、俺より5つ年上で、

 

俺に、やたらとアニソンを歌わせるのです。

 

 

彼のリクエストで、ルパン三世愛のテーマを、と。

 

そしたら、彼がおもむろにソプラノサックスを出すんですな。

 

伴奏でちょっと入るから、と。

 

普通のカラオケに、プロの演奏が入ると、すげえカッコいい。

 

面白そうだ、と、ウチヤマさんも、ピアニカを持って入って来る。

 

うわあ、間奏がゴージャス~

 

 

何だか、「耳をすませば」みたいになっちゃいました(笑)

 

 

そのまま、コブラのエンディング、シークレット・ディザイアと、

 

あしたのジョー2の第2期オープニング、ミッドナイトブルース。

 

 

3曲、ゴージャスカラオケを堪能させて頂きました。

 

すげえ、こんな豪華な演奏で歌わせてもらったのは、初めてです。

 

 

いい夜になりました~

 

 

 

俺、嫌なことや、耐えられないことがたくさんあっても、

 

このメンバーの演奏を聴くと、一時だけ、忘れられるんですね。

 

毎月、この時間があるからこそ、がんばれるのかもしれません。

 

 

俺は、楽器の演奏はできません。

 

でも、周りの人が言ってくれるんです。

 

桑ちゃんの楽器は、喉だから、と。

 

 

 

お客さんを喜ばせてくれる社交辞令も含まれているんだろうけど、

 

それでも、褒めてもらえるのは、嬉しい。

 

中傷されることの方が多い人生だったから…

 

 

気持ちのいい夜でした。

 

 

彼らとの出会いが、縁が、俺の人生を、彩ってくれています。

 

 

 

…まだまだイケるじゃん、俺!

 

 

 

今宵は、フェイマスグラウス・スモーキーブラックを飲んでいます。

 

もともと、雷鳥の絵がプリントされている、かわいらしいボトルのスコッチなんですが、

 

このボトルの絵は、なかなかシブい。

 

そして、大人の味ですね~

 

 

おっさんになると、なかなか、心の底から笑う、ということが少なくなっていくもの。

 

でも、

 

でも、

 

でも、

 

ジャズの夜だけは、無邪気な少年の気分でいたいのです。

 

 

 

だからきっと、俺はこうして、今日を生き抜くことができるのだ。

 

 

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同じテーマ 「酒&タバコ」 の記事
2017-09-29

映画 「ユリゴコロ」

テーマ:邦画

生きることが苦痛であればあるほど、殺すことが快感だったりするのかも。

 

 

タイトルの言葉には、ちゃんとした意味があるのですが、

 

映画を見ればわかることなので、あえて言わないでおきます。

 

 

生まれながらの殺人鬼、ナチュラル・ボーン・キラーという存在は、

 

たぶんいないと思うんですが、

 

この映画を見て、色々考えてみたくなりました。

 

 

人を殺す、という行為は、異常な精神状態でないとできない。

 

そうなったいきさつとか、動機があって、何かが引き金になっちゃう。

 

 

 

さて、この映画、なかなか手強い面白さがありますよ。

 

ストーリーだけをなぞっていくだけでは、絶妙な場面を見落としやすいかも。

 

その意味では、冒頭から、じっくり見て頂きたいですね。

 

 

子供の頃から“おかしかった”という感じにはなっているけど、

 

母親の接し方とか、子供の反応の描写が、おおっと思いました。

 

 

 

「心を病む」というのは、「病んでいなかった状態」が前提にあるわけで、

 

感受性が強いからこそ、自分で自分を追い込んでしまう側面がある。

 

子供のうちは、俺的には、まだ心が「出来上がっていない状態」だと思うわけで、

 

他の子供が簡単にできることができないというだけで、

 

「ウチの子はダメな奴。こいつはハズレだ」と思う親がいたら、最悪でございます。(実体験)

 

 

 

マコーレー・カルキンの「危険な遊び」を、思い出しました。

 

あの少年の“犯罪”は、“遊び感覚”だったような…

 

無邪気な悪ふざけが、いじめや殺人に発展していくんですよね。

 

 

たぶん、原作小説だと、その辺は詳しく書かれているのかもしれないけど、

 

俺は、映画からの心理的な情報だけで、充分想像できました。

 

だから、一見偶然に見える場面も、決して不自然ではないんですな。

 

 

 

俺は、おっさん世代なので、父親の所作が気になりました。

 

なるほど、最初に感じた違和感は、間違いではありませんでした。

 

 

やっぱりねえ、家族とか、親子っていうのは、

 

一緒に暮らしているんだから、態度や言動に、全てが出てしまうものなんじゃないかと。

 

一見、穏やかに見える夫婦も、何か抱えている感っていうのは、確かにある。

 

 

そういう意味では、健全な家庭っていうのは、あり得ない気がするのです。

 

何か問題を抱えていて、それでも寄り添える“何か”あれば、生きていける。

 

 

 

主人公が、ずっと探してきたものは、

 

俺が幼少の頃から感じていた「疎外感」と、見事に共鳴していく。

 

それが、時折、とても痛々しくて、

 

切ないんだけど、ある種の快感を得る。

 

 

人は、どういう人と出会うかで、人生がまるで違うものになっていくのだ。

 

それは、人の心そのものが、生き物である証拠。

 

 

 

俺は、この映画を、

 

自分の「もうひとつの物語」として、しっかり味わいました。

 

 

 

人は、生き物を殺さずには、生きていけない。

 

だから、食事の時は、いただきます、と言いましょう。

 

 

 

怖いと思うのは、

 

映画の中で、殺されていく「生き物」を、

 

こいつは、よし。

 

こいつは、かわいそう。

 

そういう風に「選別」してしまう自分を発見することかもしれないですね。

 

 

 

時代劇でも、西部劇でも、アクション映画でも、パニック映画でも、

 

こいつは死んでもいい、と観客が思った途端に殺されちゃうもんでしょ。

 

 

 

条件さえ揃えば、誰でも、殺人を平気で行ってしまう可能性があるんですね。

 

 

人の命は、重かったり、軽かったり。

 

大切な人の命は、重く。

 

他人の命は、軽く。

 

 

殺されるだけのことをしたんだから、しょうがない。

 

あんな奴、死んでしまえばいい。

 

口には出さなくても、誰でも、思うことなんです。

 

 

 

さあ、映画の中で、悪人を探して下さい。

 

何人、見つかるかな?

 

 

 

俺は、心が歪んでいる人間なので、歪んだ物語が好きです。

 

年を取る度に、ますます、傾斜が激しくなっていくように感じます。

 

 

 

映画は、満たされない欲望を、発散させてくれます。

 

R指定ではなく、PG12にしたところがエライ。

 

大人も子供も、この映画をしっかり見て、

 

自分の感覚で味わい、考えて、語り合って欲しいです。

 

 

 

…果たして、殺人は、本当に楽しいのか?

 

 

 

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2017-09-18

あれから、10年。

テーマ:酒&タバコ

先日、スナックKのカウンターで、懐かしい人に会いました。

 

 

俺がブログを始めてまだ1年くらいの時に、

 

娘が大怪我をして、救急車で運ばれたことがありました。

 

(「娘が頭蓋骨骨折で入院」の記事参照)

 

 

その時、お世話になった、児童クラブのS先生。

 

俺より10歳年上の、大人の女性であり、教育者で、ダンサー。

 

 

あの時は、大変な思いをしましたねえ、って。

 

7歳の娘が、脳外科病院にかつぎこまれて、

 

色んな人が、出たり入ったりして、ドタバタして、

 

意識がはっきりしない娘の周りで、ガヤガヤと…

 

 

 

娘は、もう17歳になりました。

 

おかげさまで、元気です。

 

俺なんかより、ずっとしっかりしています。

 

 

俺は、父親としては、ダメな部類に入ると思うんですが、

 

娘がちゃんと育って、大人になってくれれば、それでいい。

 

色んな人が、娘をここまで育ててくれたのです。

 

 

 

S先生も、恩人のひとり。

 

迅速に対応して下さったからこそ、適正な治療を受けられた。

 

児童クラブの皆さんが協力して下さったからこそ、娘は助かった。

 

 

俺は、ずっと、そう思っています。

 

 

娘が生まれたこと自体が、奇跡であり、

 

大怪我をしても、奇跡的に、助かった。

 

きっと、強運の持ち主ですね。

 

 

娘は、3歳までに、一生分の親孝行をしてくれました。

 

だから後は、自分の好きなように、人生を楽しんで欲しい。

 

 

 

S先生に、改めてお礼を言って、乾杯して、

 

彼女が好きな、昭和のフォークソングを、カラオケで歌って盛り上がりました。

 

 

まだ現役で、教育者としてがんばっていらっしゃるようです。

 

よさこいダンスの指導も、続けていらっしゃるようです。

 

 

それを聞いて、安心しました。

 

 

娘が入院した時、

 

もう、この仕事できないかも、と思ったらしいから。

 

 

いやいや、

 

貴女のような方が、教育現場に必要なのです。

 

貴女がいてくれたから、娘は助かったのです。

 

 

ひとりの子供が育つためには、

 

多くの大人たちの、支えが必要。

 

 

娘は今、保育士になるために、勉強しています。

 

S先生をはじめとする、素晴らしい大人の皆様の、ご指導の賜物です。

 

 

かなり、お酔いになった先生を見送って、

 

しみじみと、想いにふけりました。

 

 

娘が成人して、就職して一人前になるまでは、まだ死ねんなあ…

 

 

上田正樹の「望郷」を歌って、しめました。

 

 

一度だけ 生まれてきて どこかに悔いを残したら

 

誰かにいつか 話す人生が 恥ずかしいから

 

 

 

S先生、いい夜になりました。ありがとう。

 

また、お会いしましょうね。

 

 

 

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2017-09-18

最近読んだ本

テーマ:

最近、読書が進みます。

 

脳が活性化したのか、単に、活字に飢えているのか。

 

まあ、秋だし、こういう時間も、大切ですよね。

 

 

映画の記事ばっかり書いていると、うっかりランクインしてしまうので、

 

しばらく、別の記事を書いて、アメーバを怒らせましょう。

 

 

4冊、ご紹介します。

 

 

 

 

「ボトルネック」 (米澤穂信著 新潮文庫)

 

 

スライドギターの話ではありません。

 

システム全体の効率を上げる場合の妨げとなる、ある部分のことなんだそうです。

 

俺にはその説明、どうも納得がいかんなあ。

 

ビールをグラスに注ぐ時は、缶よりも瓶の方がいい。

 

瓶だからこそ、ボトルネックがあるからこそ、いい感じの泡ができると思うんですね。

 

 

本書は、ちょっとしたSFチックな、トリップストーリー。

 

三秋縋の小説をやたら読むようになってか、この手の話が妙にマイブーム。

 

やっぱり、不思議な物語って、魅力的ですよね。

 

 

主人公は、高校一年生の男子。

 

二年前に亡くした、彼女の弔いをするために、東尋坊にやって来た。

 

ところが運悪く、その日に、兄が死んでしまう。

 

早く帰って来いという母の連絡を受けた後、彼は崖から転落。

 

 

しかし、気がつくと、自宅のある街にいた。

 

とりあえず帰宅すると、見知らぬ女子がいて、『…あんた、誰?』

 

 

さあ、彼は、どうなってしまったのか?元の世界に戻れるのか?

 

 

著者は、「氷菓」を書いた人なんですね。

 

本作で、8作目の小説になるらしく、長年、温めてきたネタだそうな。

 

 

さっきいたまでの世界と、こっちの世界では、何もかもが違っている。

 

何だか、こっちの方が、うまくいっているような気がしてくる。

 

もしかして、自分の存在のせいで、何かが狂ってしまったのか…?

 

 

冒頭から、混乱しっぱなし。

 

俺の人生も、こんな感じなのかもしれない、なんて思いました。

 

 

苦悩と絶望の中から、挑戦し、冒険し、運命と戦わなければならない。

 

ただ、主人公は、思いっきりマイナス思考(笑)

 

まさに、今の俺にふさわしい。

 

 

人の放った言葉に、毒気を感じる時がある。

 

相手にとっては、悪気はないのかもしれない。

 

しかし、その言葉を、よく咀嚼してみると、違ったものが見えてくる。

 

 

最悪だと思っていた世界が、意外とそうでもないかもしれない。

 

そう思えるような、不思議な気分になる物語です。

 

 

 

 

「いたいのいたいの、とんでいけ」 (三秋縋著 メディアワークス文庫)

 

 

また娘が貸してくれたので、読みました。

 

これで、彼の小説は、4冊目になるかな。

 

 

もう、タイトルからして、傷ついた少女が出てくるのがわかりますな。

 

 

これもまた、謎解きしながら時間を遡る、不思議な物語。

 

そして、主人公は、思いっきりネガティブ(笑)

 

 

本書は、文通で始まるところが、個人的にいい。

 

普段会話もろくにしていなかった、クラスの女子が、

 

引っ越しで転校する主人公に、文通しよう、って言い出します。

 

断る理由もなく、しぶしぶ承諾して、しばらく続けるのですが、

 

今度、じかに会おうと言われてしまい、それっきり、返事が出せなくなってしまう。

 

 

 

そこから長い時間が流れ、思わぬ形で、2人は再会することになる…

 

 

 

相手を理解するためには、お互いのことをよく知らないといけない。

 

だけどそれは、相手を理解したいという気持ちが湧いてこないと、そういう行動には出ない。

 

 

物語は、少女が抱えている秘密が次第に明らかになっていくにつれ、

 

主人公の気持ちに変化が出てくるような展開になっています。

 

 

ああ、、恋愛って、面倒くさいですねえ。

 

 

主人公は、内向的だけど、お人よし。

 

頼まれたことを、ついつい、やってあげてしまう。

 

それを、自分では、短所だと思っているし、そういう自分が嫌いだったりする。

 

 

ああ、何だか、自分を見ているようで、イライラしますなあ。

 

 

やっぱり、彼の作品は、思春期の人に、読んでもらいたい。

 

この世は、ろくなことがないかもしれないけど、

 

見方を変えれば、それなりに、美しく見えるかもしれないから。

 

 

 

 

「迷宮」 (中村文則著 新潮文庫)

 

 

さあ、またまた、わけのわからない混乱世界をご紹介。

 

主人公は、法律事務所で働く青年。

 

一応、司法試験を受けるために、勉強中…とのこと。

 

 

彼には、ぼんやりと暗い、少年時代の過去があった。

 

冒頭から、少しずつ、断片的に、その様子が描写されていく。

 

 

ある日彼は、昔の同級生の女と、一夜を共にする。

 

彼女は、不思議な雰囲気を持つ、何とも言えない女…

 

 

実は、彼女には、もっとダークな、辛過ぎる過去を抱えていた。

 

彼女に関わった男は、何かに取り憑かれたように、おかしくなっていく。

 

 

主人公は、どうしても真相が知りたくなって、“事件”を調べ始める…

 

果たして、彼が迷い込んだ迷宮に、出口はあるのか?

 

 

200ページくらいしかないし、サラッと読めるかと思いきや、

 

後半、すごいことになってしまいます。

 

 

これ、ヤバいですわ(汗)

 

 

読後も、何かを延々と引きずったような、変な気分になります。

 

 

ああ、俺だったら、きっと、こんな風に…おっとっと。

 

 

 

 

 

「うつヌケ」 (田中圭一著 角川書店)

 

 

最後は、マンガをご紹介。

 

これ、今、評判なんだそうです。

 

作者は、「ドクター秩父山」を描いた人ですな。

 

 

 

絵柄は、石森章太郎、手塚治虫、藤子不二雄風のキャラ。

 

作者ご本人が、10年かかって、うつを克服したらしく、

 

ご自身の体験を最初に語り、

 

その後、毎回ゲストをお招きして、体験談を聞く形式になっています。

 

 

 

すげえなあ。

 

俺なんか、未だに、克服なんかできていませんなあ。

 

というか、克服なんて、一生無理だと思っています。

 

上手に、付き合っていくしかない。

 

克服できた人って、すごいなあ。

 

まあ俺も、発病して7年程度ですから、まだまだ初心者ですな。

 

 

 

表現や言葉は、とてもシンプルでわかりやすいので、

 

多くの人が共感できて、親しめるような内容になっています。

 

 

うつって、深刻に考えれば考えるほど、迷宮から抜け出せなくなるので、

 

どこかで、ふっと力を抜けるような瞬間が、大事なんですよね。

 

 

こういう、ソフトなアプローチは、いいんじゃないかな。

 

 

俺の考えていることと、違う部分もたくさんあるけど、

 

とても、参考になる一冊です。

 

 

うつに悩んでいる人。

 

身近な人が、うつで苦しんでいる人。

 

「ツレうつ」と同様、楽しみながらお読み下さい。

 

 

 

 

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2017-09-17

映画 「海辺の生と死」

テーマ:邦画

潮の香りと、生き物の息づかいが漂ってくるような、不思議な映画。

 

 

強烈な印象を残した「死の棘」を見たからかもしれませんが、

 

本作は、満島ひかりの感情表現に、終始注目していました。

 

 

いやあ、静かに燃え上がる恋って、いいもんです。

 

 

 

本気で何かに夢中になっている人って、

 

傍から見たら、滑稽に映るんでしょうけど、

 

そうなってしまう理由や背景を想像していくと、実に興味深い。

 

 

 

舞台は、奄美群島・加計呂麻島。

 

(沖縄よりも北にあって、奄美大島のすぐ南くらいに位置しています)

 

時代は、太平洋戦争末期。

 

といっても、それは、戦後の今だからそう言えるのであって、

 

当時は、この戦争は、いつまで続くのだろう…という雰囲気だったはず。

 

 

そこだけは、ちゃんと踏まえた上で、本作を見て頂きたいと思います。

 

 

 

昭和19年(1944年)12月に、島に駐屯して来た海軍特攻艇隊長。

 

彼は、いかにもな軍人ではなく、物腰の柔らかい、本を愛する男であった。

 

島で多くの書籍を所蔵している老人の存在を知り、

 

本を借りたいと申し出た時に、娘と出会う。

 

彼女は、国民学校の教師であるが、彼女もまた、

 

いかにもな戦意高揚の授業をする人間ではないようである。

 

 

 

多くの人たちが、同じ方向を向いて戦っている、ピリピリした空気の中で、

 

唯一、安らぎを感じさせてくれる、お互いの存在…

 

 

こりゃあ、自然に、恋してしまいますな。

 

 

 

2人の、ぎこちなさが、何だかとても、美しい。

 

島の自然と、波の音や風の音、咲いている花からも、音が聞こえてきそうな感覚。

 

 

 

封印された名作映画「氷雪の門」の前半でも、こういう空気が、確かにあった。

 

言いようのない不安。

 

しかし、日常は続く。

 

このままいったら、大変なことになる。

 

でも、できることは、あまりにも少ない。

 

 

そういう状況の中で、

 

愛する人と一緒にいられる時間が、

 

ほんの、束の間のひとときが、

 

心を、支配していく。

 

 

 

人を好きになると、心の回路に、変化が起きるもの。

 

 

満島ひかりの、“手の演技”が、本作の見どころですね。

 

彼から届いた手紙に触れる時の感じ、すごくいいんです。

 

俺も、若い時に文通した経験があるから、あの感覚がよくわかる。

 

 

紙に書いた文字には、情緒がある。

 

 

 

この映画は、2時間35分もあるんだけど、

 

極力、無駄な部分を省いているような感じがします。

 

 

説明的な場面を入れれば、もっと尺は短くなったかもしれないけれど、

 

それでは、人の心の動く時間を、表現できない。

 

 

 

佇んで、思い悩んで、迷って、行動に出て…

 

 

 

彼女が、彼に抱く思いは、決して、安っぽいものじゃない。

 

彼女が、自分の過去を語り、彼が、自分の過去を語り、

 

そこから、いや、そこからしか、生まれない“何か”がある。

 

 

 

人がみんな違うように、恋の仕方も、感情の動きも、やっぱり違うのです。

 

テンポのいい、わかりやすい恋愛映画ばっかり見ていると、

 

いざ、リアルな恋をした時に、イライラしてしまうものなんです。

 

 

 

そういう自分って、面倒くさいって、思うでしょ。

 

それは、相手もまた、面倒くさい人間だからに、他なりません。

 

 

 

なるほど、本作は、「死の棘」の香りが、プンプンする。

 

人は、恋をすると、何かが変わる。

 

そして、感情が暴走すると、止まらなくなっちゃう。

 

(新藤監督の「鬼婆」とか、すごいですよね)

 

 

 

この映画は、純愛映画だと思います。

 

冷静に見てみれば、おかしいでしょ、とツッコミたくなる場面もたくさん。

 

でもそこはあえて、恋に突っ走った心の象徴ということで。

 

 

隊長がやたらに隊を離れて、女のもとに行くのは、

 

隊員からすれば、異常な行動以外の何物でもないでしょう。

 

 

でもたぶん、みんな、疲れちゃっているんでしょうね。

 

 

 

塚本監督の「野火」とは、全く違う世界。

 

しかし、俺は、こういう人たちもいたんじゃないかな、と思うのです。

 

 

厳罰を覚悟で、何もかも失ってしまうことをわかっていて、

 

それでも、動かずにはいられない。

 

じっとしていられない…

 

 

 

さあ、この恋は、どうなるんでしょう。

 

最後まで、しっかりとご覧下さい。

 

 

 

 

命短し、恋せよ乙女。

 

命が儚いと思えば思うほど、恋は美しく燃え上がる。

 

好きになっちゃったものは、しょうがない。

 

 

 

…潮の香りが、ゆっくりと、魂を浄化していくのだ。

 

 

 

 

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2017-09-17

映画 「散歩する侵略者」

テーマ:邦画

歩こう、歩こう、私は、宇宙人!

 

 

俺は、歩くのが大好きです。どんどん歩きましょう。

 

走るのは嫌いなので、歩き疲れたら、どこかの居心地いい場所で、休みましょう。

 

 

黒沢清監督最新作は、SF映画。しかも、侵略モノ!

 

これが、わくわくせずにいられるでしょうか。

 

 

彼の作風は、鶴田監督からの影響も受けているでしょうが、独特のものだと思います。

 

ホラーであろうが、サスペンスであろうが、さり気ないユーモアがあって、俺は好きです。

 

 

本作は、「CURE」や「ドッペルゲンガー」の延長にある、コメディ路線の薄気味悪さ。

 

得体の知れない“何か”が、日常を狂わせていくというシチュエーションが、何だか楽しい。

 

 

 

この映画は、好みが分かれるところでしょうね。

 

 

 

俺がまず感じたのは、「ボディ・スナッチャー 恐怖の町」かな。

 

で、いやいや、これは違う、「光る眼」だわ、と思い直して、

 

まてよ、「ウルトラセブン」のいくつかのエピソードも、次々と浮かびました。

 

 

でもこれは、黒沢映画だから、やっぱり、「回路」と「CURE」の流れでしょう、と。

 

 

 

俺がもし宇宙人で、地球を侵略しようと思ったら、

 

やっぱり、こんな感じのアプローチをするかもしれない。

 

まずは、スパイを送り込んで、情報収集をして、

 

どうやったら、効率的に、しかも確実に、この星を支配できるか。

 

 

アメリカだって、大戦後に戦勝国として日本を植民地化しようとして、

 

調べてみると、思ったより面倒くさい国民性であることを感じて、

 

あの手この手で、言う事を聞かせようと方向転換をしたんだし、

 

日本に来た外国人も、日本が大好きになって、日本に定住したりしたんだし。

 

 

 

未知の世界というのは、想像やイメージしていたよりも、案外、魅力的だったりするのだ。

 

それと同様、異質に見えた“よそ者”も、新鮮な刺激を与えてくれる存在だったりするのだ。

 

 

 

俺は、転職をたくさんしているし、その分、住所も何度も変わっているので、

 

そこらじゅうで、“よそ者”扱いを受けて来た男。

 

だから、宇宙人の戸惑いや、迷っている様子に、敏感に反応してしまうのです。

 

 

 

宇宙人代表は、松田龍平。

 

宇宙人っぽくて、いいですね~

 

人類代表Aは、長澤まさみ。

 

相変わらず、いかにも普通の女って感じで、個性を感じなくて、かえっていいのかも。

 

で、人類代表Bが、長谷川博己。

 

彼は、ヘタレ浮気男から、ゴジラ撃滅作戦司令官まで、幅広く手掛けているので、役柄ピッタリ!

 

 

たぶん、一般の観客は、長澤まさみ視点で見ると、楽しめるかも。

 

俺的には、彼女だけがダメで、他のキャストはみんなよかったので、

 

これは、「主役以外はみんなよかった映画」のランキングにインできるでしょう。(懐かしい記事☆)

 

(だって、最初にクレジットされているのが彼女だから、たぶん主役扱いなんでしょう)

 

 

 

で、笑えたのが、アンジャッシュの児島君。いいですねえ、コントみたいで。

 

「少女」の時もそうでしたが、イヤ~なオーラを放つおっさんを演じさせると、キラリと光ります。

 

そして、「寄生獣」に出てた東出昌大が、教会で聖書を朗読する姿は、爆笑でした。

 

しかも、俺の好きな「コリント人への第1の手紙13章」だったので、テンション上がっちゃいました☆

 

 

 

ジョージ・パルの「宇宙戦争」もそうでしたが、

 

人類の最大の武器って、何なんでしょうね。

 

そして、地球の最大の武器って、一体、何なんでしょうね。

 

 

 

「金星人地球を征服」では、たった一匹のカニが、海岸から上がって来て、ガストーチで焼かれて絶命。

 

ひとりで来るとは、いい度胸だ、と思いました。

 

「暗闇の悪魔」では、光に極端に弱い宇宙人だったので、車のヘッドランプでやられました。…弱っ。

 

バルタン星人は、何度も何度もやって来るのに、毎回、やられています。

 

よっぽど皆さん、地球が大好きなんですね。

 

 

 

でもまあ、地球を征服するのって、なかなか難しいと思います。

 

だって、そうでしょ。メトロン星人さん。

 

人類だって、地球を征服なんて、未だにできていないのですから。

 

 

 

行き詰まったら、歩きましょう。

 

歩くと、血行がよくなって、思考もまとまり、呼吸が落ち着いてきます。

 

そして、酒の抜けも、よくなるんです。

 

 

 

俺が長谷川博己の立場だったら、松田龍平を、行きつけの飲み屋に連れて行きます。

 

だって、変わった人と飲むのって、楽しいんだもん。

 

 

 

 

「地球に落ちて来た男」の、デヴィッド・ボウイ。

 

「クローンは故郷をめざす」の、及川光博。

 

松田龍平にもまた、普通の人間にはない魅力が、あると思うんですよね。

 

彼の、絶妙な演技に、ご注目下さい。

 

 

 

 

 

人はみんな、同じじゃない。

 

突出した個性を、誰もが、持っている。

 

 

もらう。

 

盗む。

 

奪う。

 

学習する。

 

ただ、真似をするんじゃなくて、鵜呑みにするんじゃなくて、

 

自分の感覚で捉え、自分で考えて、自分なりに、アレンジしていくのがよろしい。

 

 

 

…人類の最大の武器は、知恵と勇気と、面倒くさい心!

 

 

 

 

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2017-09-12

映画 「三度目の殺人」

テーマ:邦画

人の心なんて、誰にもわからない。 自分の心だって…

 

 

是枝監督の最新作。

 

家族ものはあんまり好きじゃないんですが、

 

こういう「歪んだテーマ」は好きなので、劇場に行きました。

 

 

三度目の殺人くらい、大目に見てよ~

 

なんて呑気な気分じゃ見られない、重厚な、男のドラマ。

 

 

俺的には、「ベイビー・ドライバー」と根本でつながっている題材です。

 

よかったなあ。あっち見てから、こっち見て。

 

 

本作の魅力として、まず注目していただきたいのは、オリジナル脚本であるところ。

 

いわゆる「原作もの」ではないから、ある意味、安心して見られるんですな。

 

 

 

今村監督の、「うなぎ」を思い出します。

 

役所広司が犯罪者役だと、やっぱりこれっしょ。

 

あのキャラの延長を見ているようで、二重に楽しい。

 

 

「そして父になる」の福山雅治と、本作の彼は、ほぼおんなじキャラ。

 

でも、こっちの方が、崩れ具合がワイルドで、二重に面白い。

 

 

広瀬すずの演技を、「怒り」でしか見ていない俺にとって、

 

本作は、なるほど、と感心した点で、二重に興味深い。

 

(お姉さんのアリスの方が、俺的には一歩リードしていますが)

 

 

 

物語の骨組みとしては、黒澤監督の「羅生門」(芥川の「藪の中」)なんでしょうが、

 

俺的には、奥行きという視点で、こっちの方が楽しめると思います。

 

 

「嘘」の対義語は、「真実」です。

 

(「反対語・対照語辞典」より)

 

 

誰かにとって「真実」でも、

 

他の誰かにとっては、それが「嘘」になることがある。

 

誰かにとって「正義」であることが、

 

他の誰かにとっては、それが「悪」になることがある。

 

誰かにとって「正しい」ことが、

 

他の誰かにとっては、それが「間違い」だったりすることが、たしかに、ある。

 

 

 

だから、人間って、面倒くさいんです。

 

 

 

法律はあるけれど、

 

それをどう解釈するか、

 

それをどう当てはめるか、

 

その匙加減が、難しいんですな。

 

 

 

法廷ものというジャンルは、

 

①スッキリ終わる

 

②モヤモヤして終わる

 

③怒りが込み上げて終わる

 

大体、以上の3つだと思うんですが、

 

 

本作は、この3つを全部満たしているから、面白いのです。

 

 

 

 

人は、人を、自分が抱いたイメージで、理解します。

 

その通りに相手が行動すれば、〇

 

望まない方向に行動すれば、×

 

 

まあ、そんなもんです。

 

 

 

もし、相手が、自分の思い通りに動いてくれると思っているなら、

 

それは、相手が合わせてくれているだけなのかも。

 

理由は、単純なことが多い。

 

権力を持っているから。

 

怒らせると面倒だから。

 

 

俺は、陰口を叩くのと、弱い者いじめが嫌いなので、

 

大抵、気になったことは、本人に直接言うことにしているんですが、

 

言うと厄介なことになって、誰かに迷惑がかかる時は、黙っています。

 

 

で、言うべき時に、短く簡潔に、さり気なく、ズバッと言っちゃう。

 

 

 

まあ、おっさん世代になると、なかなかそういう機会もありませんが…

 

そういう意味では、飲み屋のカウンターでの、フリーダムな会話は貴重です。

 

 

 

で、本作をどう楽しむか。

 

そんなことは、自分で考えればよろしい。

 

 

マニュアルに頼る人ほど、

 

人に説明してもらわないと映画を理解できない人ほど、

 

軽薄な人間関係しか味わってこなかった人ほど、

 

 

この映画は、ショックを受けると思います。

 

 

だから、お行儀のいい人は、見ない方がよろしい。

 

心にドロドロしたものを抱えている人ほど、映画は、生きるヒントを与えてくれます。

 

 

 

 

俺にとっては、

 

やっぱり、そうだよなあ、という「実感」がありました。

 

説明過多なのか、説明不足なのかは、人によって、まるで違う。

 

 

あえて、そこを狙っているのかもしれない、って思うと、それはそれで楽しい。

 

 

 

是枝監督作品の魅力は、

 

「得体のしれないもの」を表現することにあると思うのです。

 

 

「幻の光」では、自殺する男の内面と、残された女の内面を描きました。

 

「ワンダフルライフ」では、この世とあの世をつなぐ立場の男の苦悩を描きました。

 

「誰も知らない」では、歪んだ親子関係の、悪気の無い恐ろしさを描きました。

 

「空気人形」では、ダッチワイフから見た、男の空虚な性欲をストレートに描きました。

 

(う~む、やっぱり、井浦新君は、名優ですね)

 

 

 

本作では、かなりの領域に、踏み込んでいると思います。

 

その、薄気味悪さが、胡散臭さが、気持ち悪くて、気持ちいい。

 

 

人間って、不思議な生き物ですね。

 

でも、だからこそ、醜くて、美しい。

 

 

その、真の美しさは、きっと、誰も知らない。

 

世界中に、たったひとりだけ、理解してくれる人がいたなら、

 

それは、やっぱり、ワンダフルライフ。

 

空気人形のように、存在感がなくても、

 

幻の光のように、おぼろげで薄ぼんやりな生き様だとしても、

 

どこかで、ある角度からちゃんと見れば、その人は、美しく輝いているのだ。

 

 

そういう瞬間に立ち会えた人は、幸いである。

 

そういう瞬間を見届けてもらえた人もまた、幸いである。

 

 

この映画の中で、ギラっと光る瞬間が、いくつもありました。

 

それは、恐ろしいようで、不気味なようで、

 

しかしながら、潔い、心地よさがあったのです。

 

 

 

俺は、

 

この映画から、

 

何かを学ぶ、というよりも、

 

いくつかのことを、「確認」しました。

 

 

思っていても、口に出せないことって、誰にでもある。

 

そういう、繊細な部分を、ぬるっと表現してくれた。

 

 

是枝監督の才能は、素晴らしい。

 

役者の演技がどうの、

 

撮影テクニックがどうの、

 

音楽がどうの、

 

美術がどうの、

 

そんな枝葉のことは、どうでもいい。

 

 

総合的な、作品としての力が、すごいのです。

 

 

この映画、消化するのに、たぶん、一週間はかかるかと思います。

 

情報量が多くて、そして深くて、

 

俺ごときでは、まだまだ、咀嚼が足りません。

 

 

そういう映画は、結果的に、心の栄養になるのです。

 

 

 

 

人の心は、理解できるのか。

 

何度も書いていることですが、俺の考えは、同じです。

 

 

全部は、無理。

 

でも、一部なら、可能。

 

 

それはきっと、自分の心と向き合った分だけ、できることなのかもしれない。

 

そういう考え方を、教えてくれた1本でした。

 

 

自分と向き合うように、人と向き合うべし。

 

自分を愛するように、隣人を愛するべし。

 

自分を守るように、目の前の大切な人を守るべし。

 

 

 

…相手を通して、自分と向き合う力を養うのだ。

 

 

 

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2017-09-11

映画 「ベイビー・ドライバー」

テーマ:洋画

苦痛に耐える力は、ハンドルを握った心の中から湧き上がる!

 

 

話題の映画を、ようやく見ることができました。

 

俺、カーアクションで、こんなに興奮したのは、久しぶりです。

 

 

これ、男の映画ですね。

 

 

主人公の青年は、いつも、イヤホンで音楽を聴いている。

 

彼は、「逃がし屋」を生業とする、プロのドライバー。

 

どうしてそうなっちゃったのかは、本編をご覧下さい。

 

 

彼は、ある「苦痛」を抱えています。

 

それは、肉体的な側面と、精神的な側面があります。

 

はい、ここまで。

 

もうこれ以上、教えません(笑)

 

だって、言いたくないんだもん。ネタバレになっちゃうから。

 

 

 

この映画のすごいところは、徹底的にアクションにこだわっている点にあります。

 

日本車のスバルを選んでいるのも、ちょっと嬉しい。

 

何でわざわざ派手な赤い車を選ぶんだろう? 逃げるのに適してねえじゃん!

 

なんて思ってたら、ああ、そういうことか、なるほど、って感じ。

 

 

おおっと、つい、内容を言ってしまいそうになっちゃう。これはアカン。

 

 

 

監督・脚本は、エドガー・ライト。

 

「ホット・ファズ」「ワールド・エンド」で有名な、イギリスのおっちゃん。

 

彼もついに、アメリカデビューしたんですな。

 

 

とにかくこの映画、魅力的なキャラがいっぱい。

 

ケヴィン・スペイシーとジェイミー・フォックスが出ていますが、

 

彼らもかすむくらい、強烈な面子がたくさんいますので、要チェック。

 

 

主人公の恋人の名前が「デボラ」なのが、俺は気に入りました。

 

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」の、ヒロインの名前じゃん!

 

ジェニファー・コネリーから、エリザベス・マクガバンへ。

 

ああ、思春期の時のときめきが蘇る。

 

 

 

…ここで、名曲「アマポーラ」を聴いて、しばし陶酔…

 

 

 

 

さて、この映画から、何を学ぶか。

 

それは、苦痛の乗り越え方だと、俺は思うんです。

 

 

生きるということは、苦痛に耐えること。

 

苦痛を感じていない人は、感覚が鈍いか、恵まれているかのどっちか。

 

 

俺は、子供の頃からずっと、苦痛の中にいました。

 

心の底から笑ったことなどないし、苦痛から解放されたこともない。

 

苦痛は、一生、続くのだ。

 

 

だったら、逃れる術はないのか。

 

実は、ないこともない。

 

完全に「消す」ことはできなくても、

 

「目立たなくする」ことは、できる。

 

そして、一時的に「忘れる」ことも、不可能ではない。

 

 

この映画の主人公を、よく見ていて欲しい。

 

俺は、彼に、自分自身の人生を、重ねています。

 

形は違うけど、彼がやっていることは、

 

俺が今まで、やってきたことと、本質的に共鳴する部分があるんです。

 

 

起死回生。

 

大逆転。

 

ピンチをチャンスに変え、突っ走る。

 

悲しみを怒りに変え、信じられない力を発揮する。

 

危険な橋を渡り、命と引き換えに、ギリギリのところで勝利する。

 

 

そういう経験って、誰にでもあるでしょ。

 

俺には、無数の、傷だらけの過去があります。

 

 

だから、この青年が、身近に感じられるんですなあ。

 

彼は、やるべくして、やっているし、なるべくして、なっている。

 

 

こんなこと、できるわけない、って思っている人は、それだけの人。

 

人間、その気になれば、なんだって出来るのだから。

 

 

 

俺は、こんなに素晴らしい映画を、劇場でリアルタイムに見られたことを、幸運に思います。

 

これこそが、生きててよかった、と思える瞬間なのだから。

 

 

やっぱり、映画って、いいもんですね。

 

俺は、この映画のおかげで、少しだけ、まだがんばれる気がしました。

 

 

男は、女から見たら、どうしようもない生き物。

 

子供は、大人から見たら、ちっぽけな存在。

 

 

でも、可能性を秘めている度合いの濃度は、純度100%!

 

 

何にだってなれるし、何だってできる。

 

自惚れ、上等。

 

自分を信じる力は、最強。

 

最後の最後まで、あきらめない方が、勝つ。

 

 

 

正義だろうが、悪だろうが、どっちでもいい。

 

自分の信じた方向に、ハンドルを切り、アクセルを踏み込むべし!

 

 

 

…苦痛からしか生まれない、男のパワーを思い知れ!

 

 

 

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2017-09-07

映画 「海底47m」

テーマ:洋画

こら、もっとしっかりせんかい、サメ!

 

 

昨年見た「ロング・バケーション」が素晴らしかったので、

 

今年も、生物パニック映画を見たくなって、いざ劇場へ。

 

 

90分だし、頭使わずに能天気に見られるかな。

 

 

本作を見る前に、ぜひ知っておいて頂きたいことは、

 

アメリカ映画ではなく、イギリス映画だということ。

 

バーボンではなく、スコッチですので、その辺はよろしく☆

 

で、舞台はメキシコの海(笑)

 

 

姉妹が、一緒に旅行します。

 

姉は、大人しくて真面目なタイプらしい。

 

妹は、活発で行動力があるタイプらしい。

 

 

姉は、あることで、落ち込んでいるみたい。

 

妹は、姉に、元気を出して欲しくて、あるイベントに挑戦しようと提案します。

 

 

それは、檻の中に入って海中に潜り、魚を鑑賞する、というもの。

 

 

うっは~

 

お姉ちゃんたち、生足のまま、入るんですねえ。

 

これは、観客サービスなんでしょう、たぶん。

 

 

で、タイトルにもあるように、ウインチのワイヤーにトラブルが起きて、ドボン。

 

海底に落下、落下、落下…

 

どすんと到着した海底が、水深47メートル。

 

 

おおい、その時点で、大丈夫か?

 

たしか、100メートルで、1気圧だっけ?

 

ほぼ生身の状態で、耐えられるのか?

 

 

 

これは、笑えます。

 

色々、ツッコミが忙しくなりますが、なかなかやらかしてくれます。

 

「ロング・バケーション」とは、違った意味で、面白い。

 

「オープン・ウォーター」よりも、まだ“戦える感”があって、楽しい。

 

 

さあ、海底に取り残された2人は、一体、どうなってしまうのか?

 

 

 

この映画のウィークポイントは、

 

サメが、“遠慮している”ことですな。

 

 

ああ、イライラします。

 

サメはどうした!サメを出さんかい、サメ!

 

何してんだ、今がチャンスだろ、さっさと来いやっ!

 

 

サメに、イライラ。

 

姉妹は、強い結束で、事態を打開しようと、必死でございます。

 

 

90分って、結構長いもんですねえ。

 

 

とにかく、俺がずっと応援していたのは、サメです。

 

食おうが食うまいが、襲うが、襲うまいが、サメの勝手です。

 

 

う~ん、ある意味、リアル。

 

サメをナメちゃあ、いけませんな。

 

 

サメの気持ちになって、サメ目線で、楽しみましょう。

 

 

…がんばれ、サメ!

 

 

 

 

 

 

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2017-08-29

最近読んだ本

テーマ:

ここ最近まで、飲みに出る元気もなく、映画館にも行けない状態が続いて、

 

家で静かに本を読んでいることが多かったんですが、

 

新作を読むよりも、愛読書を再読する方にいっちゃって、

 

太宰ばっかり読んでました。

 

 

で、ようやく、普段のペースが戻ってきたかな…と。

 

3冊、ご紹介します。

 

 

 

 

「火花」 (又吉直樹著 文春文庫)

 

 

ずっと読んでみたかったんですが、ハードカバーを買うお金はなくて、

 

文庫になるのを待って、ようやく読みました。

 

 

これ、なかなかいいですね☆

 

若い読者は、すうっと自然に入っていけるでしょう。

 

 

お笑いの業界の物語なんですが、

 

何と言うか、感性を刺激する言葉がたくさん出てきます。

 

何気ないやり取りというか、会話そのものが、ボケとツッコミで、

 

人とのコミュニケーションの仕方の奥底の部分を、

 

時には優しく、時には厳しく、ユーモラスに、切なく、綴っています。

 

 

やっぱり、文学って、いいもんですね。

 

 

世の中、好きなことを職業にできる人は、ほんの一握り。

 

夢を追い続けて生きていける人も、ほんの一握り。

 

そして、生涯ずっと、友達でいられる関係も、そう多くはないもんです。

 

 

腹の底から笑い、本気でぶつかり合って、一緒に泣いて…

 

青春とか、友情とか、そういった俗っぽい表現はしたくない。

 

心の根底にある、モヤモヤした、ドロドロしたような領域を、

 

美しい表現で出力していくのが、文学の魅力だと思うのです。

 

 

170ページくらいしかないので、夢中になれば、一気に読めるでしょう。

 

読み終わった後も、物語がまだずっと続くような感覚で、この世界に浸れました。

 

 

今度、映画化されるそうですが、それはそれで、見てみたい。

 

それまでは、文章で味わった気分を、しばらく大事に持っていたい。

 

 

 

 

 

「空が分裂する」 (最果タヒ著 新潮文庫)

 

 

ずっと前から少しずつ読んでいたんですが、ようやく読み終わりました。

 

詩集は、宮沢賢治、ランボー、ゲーテ、山頭火、ポーなど、何冊かは持っていて、

 

時折、ちょっとだけ、晩酌のつまみ程度に味わっている存在。

 

 

この詩集を手にしたのは、何だか、イラストが多彩で、面白そうだと感じたから。

 

(漫画家の山本直樹のイラストに一番惹かれたかな)

 

 

詩というものが、どういうものなのか、無学な俺は、語る言葉を持ちません。

 

ただ、単純に、彼女の言葉の切り口の鋭さに、驚きました。

 

 

ほとんどよくわからないけど、時たま、ドキッとさせられる言葉があって、

 

ああ、俺には書けないなあ。素晴らしい才能なんだろうなあ、って感じました。

 

 

若い人たちが、彼女の言葉に共感していることが、何だか、嬉しい。

 

 

この本で、俺が気に入ったのは、

 

「12歳」の最後の部分と、「誕生日」の冒頭。

 

俺もずっと、そんな風に考えてた。

 

 

でも、彼女ほど、綺麗にまとめられない。

 

俺だったら、もっとドロドロした文章になっちゃうだろう。

 

だから俺は、ずっと、不人気ブロガーのままでいい。

 

 

誰かが生まれると、誰かが、死ぬ。

 

その思考は、俺の幸福論に似ている。

 

誰かが幸せになると、誰かが不幸になる。

 

だから、俺が楽しむと、誰かの機嫌が悪くなる…

 

ね、ドロドロでございましょう。

 

 

彼女は、誰かが共感できる表現を生み出す才能があるんだと思う。

 

 

やっぱり、今の新鮮な気持ちを、文章に残すのは、基本、楽しい作業なんですよね。

 

あふれ出る時もあれば、搾り出す時もある。

 

 

よくも悪くも、出力する側の、感性や感情が、にじみ出てくるもの。

 

それを、心地よいと感じるかどうかは、人それぞれ。

 

 

多くの人が共感して、言葉が伝わり、さらに進化して、生命力を得ていく。

 

 

人間って、哀しい存在だけど、それだけに、美しさが内包している。

 

彼女の、素直で綺麗な感覚を、ぜひ一度、堪能して下さい。

 

 

 

 

 

「兎の眼」 (灰谷健次郎著 角川文庫)

 

 

1974年に出版された小説。俺はまだ7歳でした。

 

小学校1年生のクラスを受け持った担任の先生は、22歳の女性。

 

教師デビューで小1とは、なかなか大変だ。

 

 

ドラマや映画にもなったそうで、有名な物語なんですが、

 

根底にあるのは、貧しさと差別。

 

「蟹工船」と同様、プロレタリア文学に属するお話です。

 

 

これ、現代にも、ストレートに通じるものがある。

 

あからさまな、金持ちと貧乏とか、そういうことではなく、

 

廃棄物処理場で働く大人たちと、その子供たち。

 

彼らの生き様が、考え方が、深い意味で、カッコいい。

 

 

ストイックな生き方ができる人には、ちゃんとした理由があるのだ。

 

 

子供たちの世界は、大人たちの世界の反映。

 

子供は、大人の話を、実は、ちゃんと聞いている。

 

発言すると、無理矢理思考停止させられるから、沈黙してしまうだけ。

 

 

言いたいことがあったら、はっきり言えばいいじゃないの。

 

そういうことをチャラっと言う大人は、大抵、頭が空っぽである。

 

自分の都合のいいように話させることばかり考えているから、

 

相手は、黙ってしまうのである。

 

 

この物語の優れているところは、

 

表現という方法の無限性を示している点にあると思う。

 

 

これは、こうしなさい。

 

あれは、ああしなさい。

 

余計なことは考えずに、ただ、言われた通りにしなさい。

 

質問されたら、正解を出しなさい。

 

 

うんざりする、上等文句である。

 

 

 

大人になったら、わかるよ。

 

今にきっと、わかる時がくるから。

 

お前は子供だから、わかんないんだよ。

 

 

子供だからわからないことって、大人になったってわからない。

 

知っているか、知らないか、ではなく、

 

本質を理解して、自分で考える力が育っているかどうかが、大事なのだ。

 

 

この小学校は、きっと楽しい。

 

この先生たちは、きっと、いい心を育てる。

 

 

死んだような目をした子供が、輝く瞳を持った子供になっていくのは、楽しい。

 

正しいか、間違っているかどうか、ではなく、

 

自分の考えを、自分のやり方で表現して、人に伝えていく、ということ。

 

 

お互いの個性の違いを理解し、それぞれにしかできない領域を、担当していく。

 

後半の、子供たちのつながり方が、実に美しく、目頭が熱くなった。

 

 

不良中年の、足立先生が、シブくてカッコいい。

 

彼の生き方のスタイルは、男として憧れますね。

 

 

他にも、魅力的で個性的な大人が、たくさん登場しますので、

 

ぜひ本を読んで、それぞれのキャラの絡みを楽しんで下さい。

 

 

やっぱり、文学っていいなあ。

 

 

これから秋なので、いい本にたくさん出会いたいです。

 

 

 

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