FUJITA'S BAR
2017-05-29

映画 「メッセージ」

テーマ:アニメ・特撮

記憶と予測は、感性と思考で連動している。

 

 

ポール以来、久々の2連休になったので、

 

家の雑用の合間をぬって、映画館に行くことができました。

 

 

実に、不思議な映画です。

 

あまりネタバレしたくないので、多くは語りませんが、

 

何にも予備知識がなさ過ぎると、かえって期待値が上がってしまって、

 

油断すると、睡魔に襲われそうな、ヤバい作品。

 

 

俺は、「複製された男」を見ていたので、

 

ヴィルヌーブ監督の作風を、ある程度想像していたこともあって、

 

純粋に、楽しんで見ることができました。

 

 

しかしまあ、変てこな映画ですな。

 

これは、ヤラレました。

 

 

 

SF映画というジャンルは、俺的には“何でもあり”だと思っています。

 

派手なアクションバトルだけが好きな人には、オススメしません。

 

ジャンルとしては、不気味なアート・テイストが濃厚。

 

例えて言うなら、「複製された男」は、「ウルトラセブン」の世界。

 

本作は、「ウルトラQ」の世界と言ってよろしいかと。

 

 

クラシカルなSF映画で言うなら、「光る眼」とか、「原子人間」。

 

比較的最近のSF映画で言うなら、「コンタクト」とか、「インターステラー」。

 

 

宇宙というものは、時間と空間を超越している。

 

そういうことを、深くどこまでも考えてみたくなる、刺激的な題材ですね。

 

 

 

主人公は、言語学者のおねえさん。

 

しかし、決して若くはない彼女には、どうやら、複雑な精神構造が、見え隠れ。

 

冒頭から、ずっと、彼女の視点で、物語を追ってみて下さい。

 

 

 

暗めで、湿気のあるようで、実は乾いた空気が、物悲しさを感じさせる。

 

アンドレイ・タルコフスキー監督のような、独特の、あの感覚…

 

 

何かが起きそうで起きない、ダルい緊張感。

 

 

 

これ、SF映画マニアの方なら、ゾクゾクするんじゃないかな。

 

 

 

 

 

 

ある日、突然、巨大な何かが、地球上の12箇所に出現。

 

「V」じゃん! 「インディペンデンス・デイ」じゃん! と思った人は、ハズレでございます。

 

 

まず、あの“宇宙船”の形が、素晴らしい。

 

曲線で、まあるくデザインされた造形って、

 

不思議と、安心感を与えるんですね。

 

例えば、資生堂のマークを思い出してみて下さい。

 

全部、曲線だけで構成されています。

 

直線が多いと、緊張感や警戒心を誘発するんです。

 

 

 

そして、船体のくたびれ感にご注目。

 

何とも、い~い感じですねえ。

 

焼き物に詳しい人に、ちょっと感想を聞いてみたくなります。

 

 

で、極めつけは、あの宇宙人!

 

 

俺、ずっと笑いっぱなしでした~

 

 

 

「サイン」とか、「クローバー・フィールド」とか、「ロボットモンスター」とか、

 

マヌケなデザインは数あれど、

 

これは、なかなか、イケてるんじゃないでしょうか(笑)

 

 

トム・クルーズの「宇宙戦争」は、クソ映画でしたが、

 

その仇を、“今”とってもらったような気分になりました。

 

(「パイレーツオブなんとか」のタコなんて、もうどうでもいいっ!)

 

 

 

そんな感じの、映画です。(全然わかんないか)

 

 

 

 

では、ここからは、俺の個人的な心象風景のお話。

 

 

 

 

 

 

本作の原題は、「Arrival」。

 

これは、「到着」「到着」という意味。

 

で、邦題が、「Message」。

 

これは、「伝言」「情報」という意味。

 

 

「mess」は、「送られた」

 

「age」は、単独だと、「時代」「年代」になりますが、

 

接尾辞だと、「集合」「状態」「行為」「場所」といった、様々な意味を持ちます。

 

「エージェント」は、「代理人」という意味ですよね。

 

 

「メッセージ」は、深い捉え方として、

 

「教訓」「意図」「ねらい」という解釈もできます。

 

 

(以上、広辞苑、アドバンストフェイバリット英和辞典を参考)

 

 

 

 

彼らは、何故、地球にやって来たのでしょうか。

 

彼らは、何故、あのような乗り物で訪れたのでしょうか。

 

彼らは、何故、彼女とコンタクトしたのでしょうか。

 

 

よく、考えてみて下さい。

 

 

選んだのか。

 

選ばれたのか。

 

 

たまたま、だったのか。

 

最初から、そのつもりだったのか。

 

 

 

不安。

 

緊張。

 

誤解。

 

敵意。

 

恐怖。

 

憎悪。

 

 

何が、人をそうさせてしまうのか。

 

過去の嫌な経験が、行動を左右させてしまうのか。

 

 

未知の世界に対して、

 

好奇心と警戒心と、恐怖心が交差していく。

 

 

 

思考のベースには、知識と経験が多くを占める。

 

しかし、その根底には、その人の感性が左右されることが多い。

 

 

だから、同じ情報に触れても、その「深み」に個人差が出てくるのだ。

 

 

 

感動している人にとっては、何であの人にはわからないんだろう、と感じる。

 

つまらないと感じた人にとっては、感動している人がバカに思える。

 

 

それは、仕方のないこと。

 

だって、感性のチャンネルが、それぞれ違うんだもん。

 

 

 

映画は、バクチみたいな側面がる。

 

面白いと思う人が多ければ、大ヒットした名作となり、

 

つまらないと思う人が多ければ、大コケした駄作となる。

 

 

そして、観客にとっては、

 

個人的に、面白いか、つまんないか、だけなのだ。

 

 

 

ただ、

 

俺的に言わせてもられば、

 

面白いと思った映画が、後から見たらすごくつまんなかったり、

 

つまんないと思った映画が、後で見たらすごく面白かったり。

 

 

そういうことって、よくあるんです。

 

 

今の自分がこういう状態だったから、この映画を楽しめた。

 

今の自分がこういう状態だったから、この映画を楽しめなかった。

 

 

 

人の気持ちとか、気分って、常に変動しているもの。

 

普遍的な尺度は、はっきり言って、ないと思った方がいい。

 

 

 

 

地球にやって来たエイリアンも、

 

コンタクトを試みた人類も、

 

人選を指示した者も、依頼を受けた者も、

 

全ては、

 

運命的な賭けだったのかもしれない。

 

 

偶然は、必然。

 

ピンチは、チャンス。

 

不運の中に、幸運があり。

 

どん底の奥に、光がある。

 

 

 

真の闇を経験した者でなければ、

 

光のありがたみはわからない。

 

 

失ったものが多ければ多いほど、大きければ大きいほど、

 

感性は、深くなっていくのだ。

 

 

 

 

映画を見る前と、

 

映画を見た後。

 

 

 

物事の見方が、少しだけ、変わるかもしれません。

 

何にも、変わらないかもしれません。

 

時間の無駄だったと言って、文句を言うかもしれません。

 

 

 

だから俺、この映画を、人にオススメしません。

 

 

ただ、俺にとっては、心の教材になりました。

 

 

 

…刺激的で、エキサイティングで、優れた傑作だと思います。

 

 

 

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