PROJECT A (若手アニメーター育成プロジェクト) | 映画熱

PROJECT A (若手アニメーター育成プロジェクト)

若い。瑞々しい。気持ちいい。 …はばたけ、若きプロフェッショナルたちよ!


1週間の限定上映ということで、興味を持って見に行って来ました。4話のオムニバス映画です。




「キズナ一撃」 (監督:本郷みつる、制作:アセンション)


13歳の女子中学生は、格闘少女。家の借金を返すために、武術大会に参加。巨漢を相手にバッタバッタと叩きのめす、痛快ギャグアニメ。小学生の男の子にウケそうな題材ですね。


とにかく、明るくて楽しい。自由奔放な作画は、見ていて気持ちがいい。オープニングにふさわしい、生きのいい作品と言えるでしょう。




「おぢいさんのランプ」 (原作:新美南吉、監督:滝口禎一、制作:テレコム・アニメーションフィルム)


一転変わって、今度はシブい作品。新美南吉の名作童話を、忠実に再現。貧しくて灯りのない村に、ランプを持ち込もうと奔走する若者の物語。始めは新しいものに抵抗を示す村人であったが…。


主人公の彼女が、無口で恥ずかしがりやで、何ともかわいい。色彩といい、情緒といい、日本の美しい風景と人の心を、さわやかに表現しています。OPテーマはクレイジーケンバンド、EDテーマは白鳥英美子という豪華さ!




「万能野菜 ニンニンマン」 (監督:吉原正行、制作:P.A.works)


主人公は、小学2年生の女の子。キライな食べ物は、ニンジンとピーマンと牛乳。どうしても食べなさいと言われ、ムリヤリ食べたら、変てこなモンスターが現れた!


今度は何だか、アメリカンスタイル風。ニンジンとピーマンは、ディズニーもどき。しかしながら、ミル姉さんはムッチリしていてなかなかよいです。好き嫌いの多い女の子は、コレを見よう!




「たんすわらし。」 (監督:黄瀬和哉、制作:Production I.G)


最後は、一人暮らしのOLが主人公。声優は、何と能登麻美子!ほっこりしたデザインに、彼女の声はピッタリですねえ。オトナの女性にオススメ。


ある日、母親から荷物が届く。それは、使い古された箪笥であった。仕事から帰ってくると、家の中に誰かがいる…きゃあ、誰よ、あんた!


4本ある作品の中では、これが一番出来がいいと思いました。才能って、素晴らしいですね。




4作品を見て率直に思うのは、ややまとまり過ぎているということ。でもそれは、初めての試みだからなんじゃないかなって思います。こういうイベントは、どんどんやって欲しいです。次回はぜひ、若さを燃やしてもっとダイナミックな路線でいきましょう。先輩たちに挑戦するような、気合いの入った作品を頼むぜ!





【鑑賞メモ】

鑑賞日:3月10日(木) 劇場:T-JOY新潟万代 11:30の回 観客:約5人

ロビーに人がやたらいっぱいいるなあと思ったら、GANTSのお客だったんですね。(開場時間同じ)


【上映時間とワンポイント】

1時間38分。料金は、一般で1000円。


【オススメ類似作品】


「ロボット・カーニバル」 (1987年)

北久保弘之、森本晃司など8人のクリエイターたちが、ロボットをテーマに製作したオムニバスのOVA作品。OPとEDを担当したのは、大友克洋でした。俺のお気に入りは、梅図泰臣の「プレゼンス」。