FUJITA'S BAR
2016-10-28

U-NOTE Ⅱ 「気づく力」

テーマ:ケガ・病気

ここ2週間くらい、ずっと苦しい日々が続いていました。

 

パソコンを開く力もなく、映画にも行けず、

 

一日の終わりに、少しだけ本を読んでいたくらい。

 

 

細かくいちいち書いていると、ホントにおっさんの愚痴ブログになってしまうので、

 

サラッと言いましょう。

 

 

今の時期は、気温の変動が激しくて、温度調節が大変。

 

春と秋は、俺の仕事が慌ただしく、超忙しいんですよね。

 

上司からのダメ出しも相当厳しく、毎日、不安を抱えながら空を見上げております。

 

先週は、大勢のお客様がウチの農場を見学にいらして、

 

あたふたしながら応対していました。

 

巡回する間際になってから、日差しが出てきたから、さあ大変~

 

今まで5か所だった肥育舎が、7か所に増えて、当然仕事量も増えて、

 

天気が変わる度に、駆けずり回る日々が続いています。

 

準備も大変だったけど、本番も大変だったけど、不備やトラブルもあったけど、

 

まあ、何とかクリアできてよかった。

 

 

 

 

そして、その大きなイベントの直後に、

 

俺は、生まれて初めて、病院で大腸の検査を受けました。

 

夏に受けた健康診断に引っかかって、社長から受けて来いと言われ、

 

予約したのが、たまたま今週だったんですね。

 

この検査は、苦しいです…

 

時間にして30分くらいだったんですが、とても長く感じられました。

 

で、結果はというと、

 

ポリープが見つかった、とのこと。

 

内視鏡で検査した時に、ふつうは取ってくれるものなんですが、

 

デカ過ぎて、すぐに切除できないんだそうです…トホホ。

 

なので、数日入院して、手術することになりそう。

 

悪性じゃなくて良性なので、急がなくていいらしい。

 

職場と相談して、手術する日を検討しましょう、と。

 

次回は、11月8日に外来の予約が入っているので、

 

その日に相談することになりそうです。

 

どうせなら、末期ガンで手の施しようがないレベルであれば、

 

余命いくらかで、さっさと死ねていいんですが、

 

良性の腫瘍を放置して、ガン細胞になるまで待って死のうなんて、

 

自殺にしても効率が悪過ぎますよね。

 

だから、面倒くさいので、さっさと取ってもらっちゃおうかということに。

 

 

 

そんなわけで、仕事が大変だったのと、検査を受けたストレスもあって、

 

ずーっと毎日、くたびれていました。

 

 

でも、何とか耐えられたんです。

 

何故でしょう?

 

 

それは、「自分の努力次第で、どうにかなるストレス」だからです。

 

逆に、「いくらがんばっても、報われないストレス」は、生命力を奪うだけ。

 

俺は、後者の立場で長い期間苦しむと、うつになってしまいます。

 

 

大変だけど、まだこれは、耐えられる苦痛。

 

我慢すると、命の危険にかかわる苦痛。

 

 

その違いに、早くから「気づく」ことが大切なんですね。

 

俺は、何度も倒れ、どん底に落ちた男なので、

 

危険を察知するセンサーが、前より敏感になりました。

 

 

正面から戦って勝つことができればベストなんですが、

 

それができることと、できない場合があるんですよね。

 

人同士の駆け引きはもちろん、自分の心をどう割り切るか、とか、

 

やりたいことと、やりたくないこと、

 

できることと、できないこと、

 

通じ合えることと、通じ合えないこと、

 

乗り越えられることと、乗り越えられないこと、

 

無理してもやり遂げるべきことと、無理しない方がいいこと…など。

 

 

「気づく力」と、

 

「判断する力」というのは、密接な関係があるんですね。

 

その2つが連携して、「行動力」や「瞬発力」が生まれるというもの。

 

 

 

マニュアルや常識という「浅知恵」ではなく、

 

自分という存在を見据えた上で、勇気ある決断をする。

 

 

俺は、そういうことをどこかで軽視していたから、病気になってしまったんです。

 

そこから、何かに「気づいた」のです。

 

あの病苦の日々から、何かを学んだのです。

 

 

それは、他の誰にも当てはまらない、自分独自の世界。

 

だから、自分にしか通用しない理屈。

 

自分の「取り扱い説明書」は、自分で作るしかありません。

 

そしてそれは、毎日、バージョンアップしていくのです。

 

 

その「更新」に必要な要素が、「気づき」なんですね。

 

 

人の心は、小宇宙。

 

それを開拓するかしないかは、その人の自由。

 

自分の本当の姿を探求するかしないかも、その人の自由。

 

 

一生かかっても、自分のことは全部理解できないと思う。

 

だから、人のことはもっとわからなくて、当たり前。

 

 

でも、努力して向き合うことによって、少しずつ、わかってくる。

 

自分のことも、相手のことも、「一部分」は理解できるはず。

 

全部は、わかり合えなくていい。

 

一部だけでも、わかり合えれば、それで充分。

 

 

そういう関係になれたら、出会った意味があるというもの。

 

 

気づく力があれば、相手の異変に気づくことができる。

 

気づく力があれば、自分の異変にも気づくことができる。

 

気づく力があるからこそ、相手を理解する力が生まれる。

 

気づく力があるからこそ、自分を理解してもらうための言動が生まれる。

 

 

相手の気持ちに、気づく。

 

自分の気持ちに、気づく。

 

気づくからこそ、次の行動に結び付く。

 

気づかなければ、永遠にそのまんま。

 

 

 

俺は、この2週間で、色んなことを学びました。

 

まだ、情報量が多くて、思考が整理できないでいます。

 

 

でも、きっと、大丈夫。

 

このくらいで、俺は、倒れたりしません。

 

やれる時は、ガンガンやる。

 

ダメな時でも、それなりにやる。

 

 

俺の仕事は、とにかく、毎日出勤することが大事なので、

 

穴をあけないように、自分を微調整する能力が必要なんですね。

 

 

今はとにかく、やれることを精一杯やる。

 

それしか、頭にありません。

 

 

来月に入ったら、きっと、映画に行けると思うので、

 

見たら、すぐに記事をアップしたいです。

 

 

自分が今、どういう状態なのか、モニタリングすることが大切。

 

「気づく力」は、自分の感覚と感性を研ぎ澄ますことにつながります。

 

だから、とても重要な時間を過ごしているんだろうな。

 

 

基本、何でもがんばってしまう性格なので、

 

すぐに疲弊してしまいがちなんですが、

 

上手に気分転換して、思考をうまく切り替えて、推進力を保ちたい。

 

 

 

とりあえず、倒れない程度に、がんばります。

 

 

 

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2016-10-16

mother

テーマ:酒&タバコ

糸井重里のゲームではありません。

 

長渕剛の、名曲です。

 

 

お袋の四十九日の法要が、先月にあって、

 

妻と娘が、何とか都合をつけて、行ってくれました。

 

行方不明だった兄も、帰って来ていたらしくて、

 

ちゃんと、接客をしていたそうです。

 

 

それがよかったのか、悪かったのか、俺にはわかりません。

 

ただ、それを聞いた瞬間、体の力が抜けたのをよく覚えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ずっと、

 

ここ最近、

 

自分の愚痴ばかり書いて、

 

読者の皆様は、さぞドン引きしたことでしょう。

 

 

でも、

 

書かずに、いられなかったんです。

 

 

誰でもいいから、

 

俺の話を、聞いて欲しかったんです。

 

 

そうしないと、死んでしまうから。

 

 

死にたがりのくせに、

 

まだ、生きることに何かを見出そうとする、

 

哀れな49歳の醜いオヤジを、嘲笑して下さい。

 

 

 

その夜は、月が、おぼろげな姿で、ぼんやり見えていました。

 

 

俺は、じっとしていられなくて、外に出ました。

 

土曜日の夜は、大抵、どこの飲み屋も混んでいるので、

 

店の入り口まで行って、賑やかな声が聞こえたら、入るのをやめました。

 

 

そうやって、しばらく歩いて、40分くらい経った頃、

 

俺は、ふだんあまり行かない、フィリピン人のスナックに入りました。

 

 

静かだったので、扉を開くと、

 

ママさんと、年配のお客が1人いました。

 

よかった、空いてる~

 

(それは、よくないことなんだろうけど)

 

 

このお店は、椅子の座り心地がいい。

 

歩き疲れた下半身を沈めるのに、ちょうどいい。

 

俺は、そこにいられるだけで、充分でした。

 

 

キープしてあるボトルで、ロックを頼んで、大きく、溜め息をひとつ。

 

お二人の邪魔をしないように、大人しく飲んでいました。

 

 

その“お兄さん”は、ただの酔っ払いおやじではなく、

 

どことなく、品性がある人でした。

 

カラオケが途切れたので、ママさんが、桑ちゃん、何か歌ってよ、と。

 

フィリピン系のお店では、洋楽を思いっきり歌えるので、

 

俺は、映画「明日に向かって撃て」の主題歌、「雨にぬれても」を選曲。

 

 

そしたら、その“お兄さん”が、食いついてきたんですね~(笑)

 

映画の話ができる人って、そうそう出会えるもんじゃないから、

 

何だか嬉しくて、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの話をして…

 

彼はすでに出来上がっていたので、俺が来てから1時間後に、帰りました。

 

いい時間が過ごせて、俺はすでに、その時点で満足でした。

 

 

 

彼がタクシーに乗って、ママと俺だけになって、

 

久しぶりですね、なんて話をしていたら、俺、思わず、言っちゃった。

 

 

実は、8月に母親が死んでね…

 

 

ママさんは、真摯な表情になって、俺に言いました。

 

…桑ちゃん、歌いなよ!

 

 

ビリー・ジョエル、エリック・クラプトン、ボズ・スキャッグス、シカゴ、

 

ホール&オーツ、ワム、エルヴィス・プレスリー、メリサ・マンチェスター、

 

ホイットニー・ヒューストン、ビートルズ、プラターズ…

 

 

あらゆるレパートリーを歌った後で、

 

どうしても、歌いたい歌があった。

 

それが、長渕剛の「MOTHER」。

 

 

俺は、歌詞を、少し変えて、歌いました。

 

「笑ってばかりいる」を、

 

「謝ってばかりいる」と…

 

 

親父が、怒鳴る。

 

お袋が、謝る。

 

子供には、余計な発言を許さない。

 

何か言えば、火に油を注ぐだけだから…

 

 

お袋のお見舞いには、2回しか行けなかったけど、

 

誰を見ても、謝ってばかりいる、お袋の姿がありました。

 

何か、悪いことが起こると、全部自分のせいにしてしまう。

 

お父さんを怒らせてしまった私が悪い、と。

 

お母さんがバカだから、みんなに迷惑をかけてばっかりで…と。

 

 

それは、違う。

 

俺は、ずっとずっと、そう言い続けてきた。

 

お袋と二人になると、お袋の愚痴を聞いてた。

 

お袋という存在がいないと、家庭が崩壊するのがわかっていたから。

 

でも、俺がしたことは、焼石に水だった。

 

 

兄は、肝心な時に、逃げてばかりいる男になってしまった。

 

幼い頃に、俺をさんざん奴隷のようにいじめたくせに。

 

俺は、家族の中で一番弱い立場だったけど、

 

自分のできることを、一生懸命やったつもりだった。

 

でも、俺が何かいいことをすればするほど、兄の株が下がってしまう。

 

そのことに気づいた頃には、俺は、行動不能になるほど、蝕まれていた…

 

 

 

俺は、無力な男。

 

がんばって、よかれと思ってしたことも、全部、裏目に出てしまった。

 

親父は、俺がいいことをすると、そのぶんだけ、兄を罵った。

 

娘が幼い頃は、かわいがってくれたけど、

 

孫がかわいいぶんだけ、兄とお袋が責められた。

 

 

親父は、常に誰かをいじめていないと、気が済まない人間だった。

 

祖父と、おんなじ。

 

いや、祖父よりも、たちが悪い。

 

 

そんな家に嫁入りして、病気になって、何度も手術するような痛い目に遭って、

 

どうして別れないんだろう、って、不思議に思ったものです。

 

病気になってしまったから、負い目があったのかもしれません。

 

でも、その原因を作ったのは、祖父と親父に間違いないんだから。

 

 

 

あんな親父でも、やっぱり、愛していたんだろうか。

 

今となっては、もう、聞くこともできません。

 

 

兄は、溺愛されて育ったような気もしますが、俺には、わかりません。

 

少なくとも俺は、「手のかからない子」として、放置されていたのはわかります。

 

兄は、病弱でした。

 

2番目と3番目の子供は、流産したそうです。

 

俺は、正確には、4番目の子供。

 

この子がダメだったら、もう子供はいらない、と親父は言ったそうです。

 

 

 

しかし、俺は、3900グラムで、この世に生まれました。

 

ついでに生まれた、余計な子供だったのか。

 

3人分の命を受け継いで生まれた、貴重な命なのか。

 

(まあ、実際、弱虫でダメな人間ですが)

 

 

親父の口癖は、

 

ウチの子供は、ロクなのがいねえ、でした。

 

 

生まれたこと自体を、最初から否定していたのか。

 

もともと、子供なんて欲しくなかったのか。

 

 

怒鳴ってばかりの、父親。

 

謝ってばかりの、母親。

 

 

その母が、親父に逆らったことが、何度かある。

 

最後の記憶は、去年の今頃でした。

 

あの時から、すでに、崩壊していたんだと思います。

 

その時、兄が必死で止めたらしい。

 

でも、俺が駆けつけた時は、逃げて、いなくなっていた…

 

 

俺が、何とかしてくれると思ったらしい。

 

…この、バカ野郎。

 

 

長男がそんなんだから、次男がうつ病になるまで苦しんだんじゃねえか。

 

 

母が死んだ日に、兄が行方不明になり、

 

四十九日の法要の直前になって、帰って来たそうな。

 

というか、兄が帰って来たから、四十九日の法要が決まったのか。

 

 

兄は、お通夜も葬式も、俺がうまく立ち回って何とかしたと思っていたらしい。

 

俺が、こんな状態で苦しんでいると妻が伝えると、愕然としたという。

 

俺もいつしか、兄を甘やかしている一人になっていたんですね…

 

 

 

俺はもう、彼らと家族でいることに、疲れてしまいました。

 

7月のあの日に、自殺しておけばよかった、と何度も後悔し、

 

去年のあの日に自殺しておけばもっとよかった、と後悔、後悔、後悔!

 

 

でも、死ねなかった。

 

それは、お袋が、まだ生きていたから。

 

 

俺が死ぬと、お袋の心が、壊れてしまうのがわかっていたから。

 

 

 

親父は、あの日の残酷な会話を、お袋に言ってないと思います。

 

自分にとって都合の悪い事実は、なかったことにしてしまうんです。

 

だから母は、

 

俺がどうして、実家に行かなくなったかも、知らないまま、あの世に行きました。

 

 

 

長渕剛の「MOTHER」に、こんな歌詞があります。

 

 

俺の机の引き出しには まともな字を書けた頃の

 

大きな人の手紙がしまってある

 

 

 

お袋の最後の文字は、今年届いた年賀状に添え書きした、たった一言。

 

 

元気になったら、また顔を見せて下さい

 

 

俺は、元気になれなかったけど、顔を見せたよ。2回も。

 

ものすごく、勇気を出して、行ったんだよ…

 

 

 

 

 

病院のベッドで、お袋は死んだように、眠っていた。

 

まともに会話できるうちに、会えてよかったと思う。

 

 

1回目に行った時は、まだ大丈夫だと思ったけど、

 

2回目に行った時は、もうダメかもしれないと思った。

 

 

俺の悪い予感は、的中することが多いんです。

 

 

最後に、手を握った時の感触が、まだ残っています。

 

 

ありがとね。

 

心配かけて、ごめんね。

 

 

お袋は、俺に、謝ることなんて何もないのに。

 

親父にだって、病院の職員にだって、何にも、謝ることなんてないのに。

 

 

弱く、それでいて、力強い感触が、俺の右手に、ずっと残っている。

 

 

 

Oh,MOTHR Oh,MOTHER Oh,MOTHER

 

謝ってばかりいる

 

 

だから俺は 何故謝っているんだいって 聞くと

 

また遠くを見て ただ 謝っているだけ

 

 

 

ママさんと2人きりのカウンターで、俺は、熱唱しました。

 

ママさんは、しっかりと、聴いてくれました。

 

 

…桑ちゃん、あたし、泣きそうだわ~

 

そう言って俺を見た彼女は、俺を見て、笑いました。

 

 

…桑ちゃんの方が、泣いてるじゃん(笑)

 

 

 

彼女も、色々あった女だと思います。

 

だからこそ、ここ一番という時に、強い。

 

 

俺にとって、忘れられない夜になりました。

 

 

 

 

 

この店は、いずれ、なくなると思う。

 

でも、俺は、この店のあたたかさを、忘れない。

 

 

俺が生きている限り、

 

俺の命が残っている限り、

 

この夜のありがたさを、語り継いでいきたいと思う。

 

 

可能なら。

 

俺が、明日も生きている保証なんて、どこにもないけど。

 

 

生きている限り、

 

俺によくしてくれた人たちのことは、ずっと忘れない。

 

 

読者の皆様、こんな記事を書いて、ごめんなさい。

 

書かずには、いられなかったんです。

 

どうか、許して下さい。

 

 

明日から、また、仕事をがんばります。

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2016-10-16

最近読んだ本

テーマ:

4ヶ月ぶりに、本の記事を書きます。

 

今回は、6冊の本をご紹介。

 

 

「ウイルスと感染のしくみ」 (生田哲著 サイエンス・アイ新書)

 

 

仕事柄、必要な知識を得られるかと思って購入。

 

このシリーズは、カラーでわかりやすく図解してあるので、

 

素人にも理解できる内容になっています。

 

 

ウイルスは、菌よりももっと小さく、そして狡猾な生き物。

 

細胞をだまして侵入すると、カプチドという服を脱いで、正体を現す。

 

菌には薬が効きますが、ウイルスには効きません。

 

だから、ワクチンで抗体を作って戦う方法があります。

 

人間も家畜も、病気との戦いで毎日、生き残っているのです。

 

 

動物の防衛機能の素晴らしい連携プレーに、とても感心しました。

 

 

 

 

「絶望名人 カフカの人生論」 (頭木弘樹著 新潮文庫)

 

 

これは、かなりハイレベルの、ヘタレ本です。

 

ここまでネガティブな思考を語られると、逆に気持ちがいい。

 

きっと、チャーリー・ブラウンと親友になれるような、見事なヘタレっぷり。

 

彼と一緒に飲んだら、きっと楽しい夜を過ごせるような気がします。

 

苦悩して、絶望することが、彼の才能であり、

 

その思いが、彼にペンを握らせる原動力なのかもしれない。

 

 

彼のピュアな心から、痛みをともなって吐き出された、

 

数々の恨み節が、俺の心を揺さぶりました。

 

そして、若い頃に太宰治を読んだ時の、不思議な気持ちを思い出しました。

 

著者の解釈は、ちょっと物足りないけど(笑)

 

 

 

 

 

 

「ホテルローヤル」 (桜木紫乃著 集英社文庫)

 

 

ベッドの上で、何とも寂しそうな女が描いてある表紙のイラストが気になって購入。

 

北国の湿原にある、ラブホテルを舞台にした、7本の短編。

 

いきなり廃墟からスタートするこの物語は、次第に時代を遡っていく。

 

女性の目線で捉えた、建物としての記憶の情景…

 

決して、えっちな内容ではないので、女性も安心してお読み下さい。

 

 

個人的には、6話目にある、年老いた女性の話が、心にしみました。

 

 

 

 

 

 

「絶対貧困 世界リアル貧困学講義」 (石井光太著 新潮文庫)

 

 

ひもじいと、生きていくために、人は何でもするものです。

 

物乞いやストリート・チルドレン、売薬、売春…

 

売春は、世界最古の職業と言われるくらい、歴史が長いと言います。

 

どのジャンルにも、大きな組織がいたり、一匹狼だったり、

 

色んなタイプの貧困ビジネスがあるんだそうな。

 

この本は、リアルな実態を、真面目に調査して書かれています。

 

 

世界人口67億人のうち、1日を1ドル以下で暮らす人が12億人。

 

しかし、どんな状況においても、たくましく生きている人たちがいる。

 

恋をして、子供を産んで、学校に行かせるためにがんばる女。

 

せっかく稼いだ金を、全部ヤクに使ってしまう男。

 

売春婦の子供の方が、教養があったりするんですが、

 

母親は、決して同じ職業はやらせたくないと言う。

 

そのために、いい学校に通わせているのだ、と。

 

 

世の中は、単純じゃない。

 

俺が考えるよりも、もっと複雑で、深くて、光と闇の境界線が曖昧。

 

どこまでが貧しいのか、貧しさって何だ、って問いかけたくなる1冊です。

 

 

 

 

俺も、転職をたくさんしたので、世の中には色んな仕事があることはわかる。

 

その仕事がずっと続けば、生活は安定するし、

 

何かがあって仕事がなくなれば、生活は破綻してしまう。

 

そういう、危ういところに、俺はいつも立っていたんだなあ、って。

 

 

落とし穴に落ちても、落ちる直前まで、気がつかない。

 

落ちて初めて、危ない場所にいたんだなあって思うんですね。

 

 

だから、失敗が多い人生だからこそ、生きる価値がある。

 

今夜は、そんな風に考えたくなりました。

 

 

映画「カンゾー先生」の、冒頭の場面を思い出しますね。

 

…ねえちゃん、はらへってしにそうじゃ。いんばいたのむ。

 

 

体を張って仕事をしている人は、やっぱり美しいのだ!

 

 

 

 

 

「子供を殺してくださいという親たち」 (押川剛著 新潮文庫)

 

 

これは、楽しんで読める本ではありませんでした。(当たり前ですが)

 

俺が、親父の暴言で苦しんでいた頃に、逆療法みたいな何かを探して、

 

手に取ったような気がします。

 

正直言って、読まなきゃよかった、と思いましたが…

 

この本は、問題のある子に悩まされる親側の苦悩が書いてあります。

 

暴力は、いつも、弱い者に向けられます。

 

子供を甘やかした結果なのか、厳しく育て過ぎた結果なのか、

 

この本を読んだだけでは、さっぱりわかりません。

 

ただ、俺が抱えている問題とは、異質の性格のような気がします。

 

家族といえども、違う人間の集団で構成されているんだから、

 

命令や強制だけでは、うまくまとまるはずがないんです。

 

問題児の背後には、問題のある親が存在している。

 

 

自分の思い通りにならないと言って、子供のせいにするのは、何かが違う。

 

違和感ばかり、ぎっしり詰まった本だけど、

 

俺の苦しみの方向を、一瞬だけそらせてくれたので、いくらかの効果はありました。

 

 

 

 

 

「さがしもの」 (角田光代著 新潮文庫)

 

 

これは、素敵な本です。

 

本にまつわる短編集ですが、一日で一気読みしました。

 

本の魅力というものは、簡単に表現できないのです。

 

 

こんないい本があったことを、俺は今まで知らずに生きてきました。

 

やっぱり、俺って、まだまだ、世間知らずなんですよね(汗)

 

 

新しい映画が、毎年どんどん生まれるように、

 

新しい本も、どんどん生まれていきます。

 

その中で、どの作品に出会い、何をどう感じるか。

 

 

それは、出会ってみないとわからないんです。

 

そして、味わってみないと、わからないんです。

 

 

若い頃には、つまらないと思った作品だったのに、

 

年を重ねてから改めて味わってみると、すごく面白かったりする。

 

それって、すごく楽しいことだと思うんですね。

 

 

 

昨日は、映画を3本見て、読みかけの本を2冊読破。

 

今日は何だか、自然に言葉が浮かんできて、ブログを更新しまくり。

 

こんな休日は、久しぶりのことです。

 

 

この本は、ブックオフに売らずに、手元にしばらく置いておこうと思います。

 

本の魅力は、映画とは、明らかに違う。

 

それを思い出させてくれた、角田さんの文章力に感謝です。

 

 

生きていると、嫌なことがたくさんあるけど、

 

生きているからこそ、味わえる喜びがある。

 

 

俺が、ずっと、さがしているものって、何だろう。

 

それを見つけるために、俺の人生があるのかもしれない。

 

見つからなくてもいい。

 

探し続ける姿勢が、大切なんだと思う。

 

 

本屋に行くと、囁きが聞こえる。

 

こっちだよ。ここにいるよ。と、教えてくれる。

 

 

出会いというのは、そういう世界。

 

 

本を読むのが好き。

 

音楽を聴くのが好き。

 

美術を鑑賞するのも好き。

 

そして、映画を見るのが、一番好き。

 

 

桑畑アイデンティティは、そういうもので構成されているんですね。

 

 

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2016-10-16

映画 「ジェイソン・ボーン」

テーマ:洋画

CIAって、結構ユルいんですね。 …優秀な人材、募集中!

 

 

ハロウィンの時期に、こんなタイトルの映画が公開されたら、

 

てっきり、「13日の金曜日」の最新作だろうと思っちゃうでしょーが!

 

しかも、主演がマット・デイモンなら…

 

おお、彼がホッケーマスクを被って殺人鬼に!

 

 

そういう俺の期待は見事に裏切られ、

 

「ボーン」シリーズの最新作ということでした。

 

というわけなので、間違えないようにご注意下さい。(誰も間違えねーよ)

 

 

さて、2002年に始まったこのシリーズも、今回で5作目だそうで、

 

4作目の「ボーン・レガシー」は番外編扱いということでいいのかな?

 

本作は、純粋に、最初の三部作の正当な続編になっています。

 

なので、若かりし頃のマット・デイモンが回想シーンでキラキラっと出ます。

 

 

彼ももう、46歳なんですね~

 

 

1作目「ボーン・アイデンティティ」を見た時の衝撃は、今でも覚えています。

 

知的で演技派だと思っていた彼が、ごっつい骨太アクションを披露。

 

手足が長いジェイソン・ステイサムは、華麗で美しい格闘をしますが、

 

マット・デイモンは、ずんぐりむっくりの短い手足を起用に使いこなして、

 

狭い場所での骨法系の技でビシバシやっつけていく。

 

セガールに憧れて合気道を少しだけ習った時の興奮がよみがえりました(笑)

 

 

「オデッセイ」でも、肉体を酷使した熱演を見せてくれたので、

 

さて、今回はどんな仕上がりだろうと、ちょっぴり期待。

 

 

 

で、映画ですが、俺的には何だか、物足りないですね~

 

 

全体的に、ユルい印象を受けます。

 

それは、トミー・リー・ジョーンズが原因なのかわかりませんが、

 

とにかく、CIAの手際の悪いこと。

 

おいおい、そりゃねえだろ、的なシーンの連続でした。

 

人手が足りてないようだし、連絡のスピードも遅い。

 

きっと、国から予算減らされて、最低限の人材でやってるんだなあ。

 

たぶん、CIAの職員って、10人くらいしかいないんじゃないかなあという印象でした。

 

そんなわけなので、我こそはと思う若者は、ぜひCIAに志願して下さい。

 

 

(そういう理由で、アクションも少なめで済んだということか)

 

 

まあ、スパイ映画なんだから、そんなに格闘ばっかりしてらんねえだろとは思いますが、

 

ちょっと、俺の好きな要素がごっそり抜け落ちているような印象でした。

 

派手に銃ぶっ放したり、車をぶつけたりするよりも、

 

静かに、地味に1人ずつ、物音立てずに殺していく方が、ずっとカッコいいから。

 

 

 

そんな調子なので、カーチェイスだけはムダに豪華です☆

 

やっぱり、これくらいの方が、今どきはウケるのかなあ。

 

 

そうそう、ヴァンサン・カッセルがスナイパーで登場するんですが、

 

「007」シリーズ並みのマヌケっぷりで、すごく笑えます。

 

彼はたしか、「オーシャンズ」シリーズにも出てたので、

 

マット・デイモンとは共演したことがあったんじゃないかな。

 

(調べるのが面倒くさいので、記憶だけで書いてます)

 

あ~ せっかくヴァンサンを起用してるのに、もったいねえ~

 

でも、「ドーベルマン」の延長だと思えば、それなりに面白いか。

 

 

悪役側がユルいと、主人公も正義色が薄くなって、

 

ただのキレやすい乱暴青年みたいに見えますな。

 

 

う~む… ジェイソン・ステイサムの映画で「アドレナリン」なんてのもあったなあ。

 

うん、似てるわ(笑)

 

 

ああ、だんだんデイモンとステイサムがごっちゃになってきた~

 

「96時間」のリーアム・ニーソンやら、怒らせると恐い系アクション、多いですね。

 

 

寝た子を起こす、と言いますか、

 

やっぱり、才能がある人って、使い道が豊富にあるから、

 

リスクを背負っても、追いかけたくなるのかもしれませんね。

 

 

 

で、例によって、誰がいつどこで死ぬかわかんない展開なので、

 

いちいち俳優の顔とかしっかり覚えなくてもいいと思います。

 

で、ボーンは、死にそうな状況になっても、なかなか死なない(笑)

 

イライラしながらも、行動はクール。

 

やっぱりこれ、スパイ映画なんだなあ。

 

 

 

記憶を失ったヒーローと言えば、俺的には「コブラ」なんですよね。

 

本作も、続編作る気満々な終わり方をしているし、

 

原作のネタもいっぱいあるみたいなので、きっとシリーズは続くでしょう。

 

 

次はぜひ、ホッケーマスク被って、サイコガン撃って下さいね!

 

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2016-10-16

映画 「淵に立つ」

テーマ:邦画

人はいつも、何かの淵に立っている。 どう選択するかは、自分次第。

 

 

これは、最近見た中では、一番強烈かもしれない。

 

悪いけど、一般の人にはとてもおススメできないシロモノです。

 

 

でも俺は、楽しんで見ることができました。

 

日本もやっと、こういう映画を撮れる国に成熟したんだなあ、なんて。

 

 

 

自営業で金属加工をしている主人公のもとに、“古い友人”が現れる。

 

何の相談もなしに、住み込みで働かせることになって、

 

妻と、幼い娘は戸惑ってしまう。

 

自分のテリトリーに、見知らぬ他人が侵入してくる状況…

 

 

しかし、彼は、礼儀正しく、真面目な男だった。

 

家族の警戒心が解け、和やかムードになったのもつかの間、

 

だんだん、おかしなことになっていく…

 

 

 

誰もが、心に「闇」を抱えている。

 

それは、抑圧された「欲望」かもしれないし、

 

得体の知れない「不安」であるかもしれない。

 

 

こうなったら、どうしよう。

 

こうなったら、いいのに。

 

こうしてみたいけど、やるのが怖い。

 

今自分が我慢すれば、丸くおさまるから、言葉を飲み込む。

 

あんな言い方しなくてもいいのに。

 

もっと、こうしてくれたらいいのに。

 

言いたいけど、波風が立つと面倒くさいから、言わない。

 

 

言いたい時に言いたいことを言える関係って、

 

いいのか悪いのか、俺にはわからない。

 

 

ただ、この映画には、すごく「リアル」なものを感じるのです。

 

 

 

 

 

家族がいるから、がんばれる。

 

家族のためだったら、何でもできる。

 

この世で一番大切なのは、家族。

 

一番居心地のいい家庭と、あたたかい家族。

 

 

俺にとって家族は、拷問施設みたいなものだった。

 

子供の頃から俺はずっと囚人で、毎日のように痛ぶられる。

 

静かな時は、嵐の前の静けさでしかなく、

 

一度暴走が始まったら、たちまち業火に焼かれる緊張感が常にあった。

 

 

だから、ハッピーエンドの家族ものを見て感動しても、

 

それは、「羨ましさ」の裏返しでしかなかった。

 

 

俺は、現実には絶対手に入らないものを、映画に求めていたのかもしれない。

 

 

この映画には、妥協がほとんどありません。

 

あたたかく、優しい場面もあるけど、

 

そこがかえって、その奥に潜んでいる「闇」を際立たせる。

 

 

1つだけ、教えておきましょう。

 

この映画には、「赤」が効果的に使われています。

 

情熱の赤。

 

生命力の赤。

 

そして、血の色としての赤。

 

 

画面から感じ取ってみて下さい。

 

どんな人の心にも、宿っている「何か」を。

 

 

 

深田監督の作品は、「ほとりの朔子」しか見ていませんが、

 

あれはまだ、ソフトな方だと思います。

 

こっちは、かなりハードでヘビーなので、覚悟して見た方がよろしい。

 

 

 

人との関係って、実は常に「危ういもの」なんです。

 

長年連れ添った夫婦だからといって、仲がいいとは限らない。

 

幼馴染の親友だからといって、何でも知っているわけじゃない。

 

 

この人だから、言えること。

 

この人には、言えないこと。

 

大切な人だからこそ、言えないこともあるし、

 

嫌な奴だからこそ、平気で言えることもあるのです。

 

 

していいこと。

 

してはいけないこと。

 

やりたいこと。

 

やりたくないこと。

 

衝動的に、してしまうこと。

 

衝動買い。

 

衝動的な暴力。

 

 

魔がさす。

 

我にかえる。

 

 

怒り。

 

悲しみ。

 

後悔。

 

自己嫌悪。

 

 

相手に失望したのか。

 

自分に失望したのか。

 

世の中を恨むのか。

 

運命の残酷さを呪うのか。

 

 

人を拒絶する。

 

自分を拒絶する。

 

人のせいにする。

 

自分のせいにする。

 

 

安心感は、無防備な自分を形成する。

 

災難は、忘れた頃にやってくる。

 

 

この映画で起こることは、日常的にある。

 

人の気持ちがわかろうとわかるまいと、

 

言ってあげた方がいい言葉があり、

 

決して言ってはならない言葉があり、

 

してあげた方がいい行動があり、

 

絶対してはならない行動がある。

 

 

そんなこと、言われなくたって、みんなわかっている。

 

うまくいかなくていくら悩んでも、答えは見つからない。

 

 

 

俺は、この映画に、「奥行き」を感じます。

 

画面に映っていない部分を想像すればするほど、怖いのです。

 

何気ないあのシーンは、何を意味するのか。

 

さっきまで穏やかに会話していた人が、何故急に豹変するのか。

 

狂気を垣間見たと思ったら、「冗談」でもみ消したり…

 

 

 

ああ、冒頭からすでに、壊れている。

 

形は普通に見えても、何か、「異常な空気」を感じる。

 

 

あれはきっと、俺が子供の頃に感じていた感覚かもしれない。

 

「家族」というキーワードで、潜在的に突き刺さっているイメージ。

 

 

この映画は、ヤバイです。

 

気分が悪くなる人が、続出でしょう。

 

後味最悪かもしれないし、見方によっては救いがあると思う人もいるし、

 

その人の「家族観」というものが、露骨に出るでしょう。

 

 

目を背けたい人は、早く忘れた方がいい。

 

そして、平和な日常に、戻って行って欲しい。

 

 

しかし、映画としっかり向き合う心を持っている人は、

 

考えて欲しい。

 

答えは出ない。それはわかっている。

 

でも、ずっとずっと、考えて欲しいのです。

 

 

だって、他人事じゃないんだから。

 

 

「怒り」は、疑うということの本質を突いていた。

 

「少女」は、伝え方の難しさを教えてくれた。

 

そして本作は、境界線の大切さを教えてくれたように思います。

 

 

限界。

 

リミット。

 

耐えられなくなった時に、人の心は、破綻する。

 

明るく楽しかった関係も、簡単に崩壊する。

 

 

ここまでは、大丈夫。

 

でも、それ以上は、無理。

 

 

そこで踏みとどまるか、その先に行くかは、

 

自分で決めることなのです。

 

誰かに言われたからとかじゃなく、

 

最終的には、自分が決めたことなんだから。

 

 

それがわからない人は、悪いことを全部誰かのせいにしちゃう。

 

 

 

色んなことを、我慢し過ぎて、俺は病気になりました。

 

言いたい言葉を飲み込み過ぎて、心に毒がまわりました。

 

 

いつも、いっぱいいっぱい。

 

いつも、生と死の淵を、さまよっています。

 

 

生き残るのは、運がいいのか、悪いのか。

 

死ぬのは、運がいいのか、悪いのか。

 

 

 

この映画で、一番幸せなのは、誰?

 

この映画で、一番かわいそうなのは、誰?

 

この映画で、一番許せないのは、誰?

 

この映画で、一番自分に近いのは、誰?

 

 

 

俺は、個人的に、

 

この映画に出てくる、2人の人物から、「救い」を感じました。

 

それが誰かは、秘密。

 

 

でも、その2人のおかげで、

 

あ、俺って、生きることをそんなに否定しなくてもいいんだ、と思ったのです。

 

 

 

ギリギリのところで、必死にがんばっている人は、すごく印象に残る。

 

周りの人は気づかなくても、俺にはわかる。

 

 

…そういう人が、一番美しいから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2016-10-16

映画 「少女」

テーマ:邦画

どうしても伝えたいものが、誰の心の中にも、ある。

 

 

湊かなえ原作の映画は、「告白」しか見ていないんですが、

 

これもまた、心の奥を揺さぶるような秀作でした。

 

 

「友情」という言葉は、もう死語のようになっているのかもしれませんが、

 

俺は、たまに使います。

 

男の友情と、女の友情は違う、なんてよく言うけど、

 

俺的には、根っこにあるものは、みんなおんなじだと思っています。

 

年齢差があったり、地域差があったり、性格に差があったり、

 

好みや考え方、行動パターンや趣味に至るまで、

 

「全く同じ人間」というのが存在しないからこそ、

 

組み合わせによって、無限の可能性があると言えるでしょう。

 

 

世の中は、広いようで狭いし、狭いようでいて、案外、広かったりするもの。

 

それを感じさせてくれるのが、「出会い」というものなんですね。

 

 

本作に登場する、2人の女子高生は、お互いに、「何か」を抱えて生きている。

 

それは、他の誰かが何かをしたから変わるというものでもなく、

 

生まれながらに背負った「宿命」のようなものなのかもしれない。

 

 

姿形が違うように、「心の形」もまた、千差万別。

 

ただ、複雑なリアス式海岸のような、フィヨルドのような断片が、

 

時たま、予期せぬ時に、他の誰かにピッタリはまってしまうことがある。

 

 

それは、自分に足りないものをお互いが補完し合うように、たぐり寄せられていく。

 

 

もちろん、完全にフィットするわけじゃないから、どうしても「隙間」ができる。

 

そこを、「風通しがいい」と感じることができれば、そういう関係になるし、

 

密着度を求めれば求めるほど、息苦しくなって、窮屈な関係になる。

 

 

相手がいるわけだから、いつも「同じ気持ち」でいるわけじゃないから、

 

こちらの都合のいい時に、いつも相手が気持ちよく応じてくれるわけもない。

 

 

その苛立ちが、そのもどかしさの度合いが、男女によって多少、違うんですね。

 

 

 

本作には、男性も登場しますが、ほとんど、女子目線の物語です。

 

男性である俺にとって、こういう作品は、大変勉強になります。

 

 

これは、仲のいい友達はもちろん。カップルにもぜひ見てもらって、

 

人の心という「不思議な生き物」について、語り合ってみて欲しい。

 

 

 

何でも思ったことをスラスラと自由に言える人。

 

思ったことがうまく言えなくて、いつも言葉を飲み込んでしまう人。

 

威圧的な人。受け身の人。クールで、人と距離をおく人。

 

その人がそうなったのには、ちゃんとした「原因」があり、「理由」がある。

 

「原因」は「起きた現象」であり、「理由」は、「本人が出した答え」である。

 

 

基本、人の本質は、昔も今も、変わらないと思う。

 

ただ、その時代によって、「出し方」のカラーが流行するだけである。

 

今どきはこうだから、こうすべき。

 

みんなに合わせようとすればするほど、弾かれていってしまう人が出る。

 

 

俺は、弾かれっぱなしの人生を生きてきたので、

 

アウトサイダー的な人に魅力を感じる。

 

「自称アウトサイダー」ではなく、「潜在的なアウトサイダー」に、である。

 

 

俺は、そういう人の本質を、自然に見抜いてしまう。

 

だから、個性豊かな友達が多い。

 

その友達から、色んなことを学んだし、俺も彼らに、何かを提供したかもしれない。

 

 

人は、バランスを取ろうとする生き物であるから、

 

借りは返したくなるし、恨めば仕返ししたくなるし、

 

憎まれれば、心が歪んでしまうし、無理に心を抑え込めば、濁ってしまう。

 

 

平気そうに見える人ほど、いっぱいいっぱいだったりする。

 

悩みなんかなさそうな人ほど、たくさんの苦悩を抱えていたりする。

 

そう感じさせる「何か」があるから、そう「見える」のだ。

 

 

感情移入という観点で言うなら、見ている側も、コロコロ変わるかもしれない。

 

俺は、終始一貫して、ある女の子を、ずっと凝視していました。

 

それが誰かは、秘密です。

 

彼女の演技、素晴らしかった。

 

 

 

アンジャッシュのコジマくんは、黒沢清監督の「トウキョウソナタ」とおんなじキャラ。

 

ああいう役柄が、ピッタリハマる、面白い役者になりましたね。

 

彼には、この路線でぜひ、がんばっていただきたい。

 

 

 

ドロドロ、というわけじゃない。

 

むしろ、ジメジメ…という印象かな。

 

しかしそこは、10代というエネルギッシュな柔軟性で、まっすぐぶち抜いている。

 

 

気持ちよさと、気持ち悪さが同居したような、リアルな虚構を、ぜひお楽しみ下さい。

 

 

 

一番伝えたいことを、一番大切な人に伝えたい。

 

でも、なかなかうまくいかないんですよねえ。

 

 

じゃあ、どうすればいいのか。

 

どうすれば、ちゃんと伝わるのか。

 

 

この映画を見て、あなたなりの答えを探してみて下さい。

 

 

 

…伝わった時は、最高に気持ちがいいものだから。

 

 

 

 

 

 

 

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2016-10-13

映画 「LISTEN」

テーマ:邦画

聞こえないからこそ、聴こえる音があるんだと思う。

 

 

聾唖の人たちが、音楽を楽しんでいる姿をひたすら映し出した、

 

珍しいドキュメンタリー映画です。

 

この作品は、音声が一切ありません。

 

 

劇場で、希望者に耳栓を提供してくれるサービスがありました。

 

せっかくだから、使ってみました。

 

そうしたら、かえってうるさいのなんの。

 

頭蓋骨を通って聞こえる呼吸音や、顔の筋肉が動く音、

 

心臓の鼓動とか、胃腸の動きまでが、大音響で聞こえるのです。

 

 

う~ん、これは個人差があるんだろうけど、俺的にはいらないですね。

 

空調の音とか、人が動く音なんて、全然気にならないし、

 

あるがままの状態で映画を楽しむ方が、気分的に楽です。

 

 

そんなわけで、開始5分で耐えられなくなり、耳栓を外しました(笑)

 

 

 

さて、映画ですが、すごく面白かったです。

 

そして、人間の機能というものの奥深さを学べる、いい教材だと思いました。

 

 

出ている人が、みんな楽しそう。

 

ダンスをしたり、ジェスチャーのような独特の動きで、「音楽」を表現していく。

 

見る人によって、浮かんでくるものが、感じ取れるものが、きっと違う。

 

「伝える」ことの楽しさや喜びを、全身を使って表現している。

 

 

「障害がある」ということは、「別の世界を開く可能性がある」ということ。

 

五感のうち、何かの機能を失うことによって、他の機能はレベルアップするもの。

 

視覚が弱い人は、聴覚と嗅覚と触覚が、鋭くなっていく。

 

聴覚が弱い人なら、人の動きや表情を読み取る能力が磨かれ、

 

周りの空気の動きを触覚で感知して、素早く反応できるようになると思う。

 

 

映画「暗いところでこんにちは」は、嗅覚が全く無視されていたのが笑えたし、

 

映画「ザ・トライブ」では、後ろから来たトラックに轢かれる場面が爆笑。

 

映画「あぜみちジャンピン」や、最近見た「FAKE」は、痛々しかった。

 

 

本作は、アートな映画であると思います。

 

自分の既成概念や、常識やこだわりを捨てて、感覚で楽しんで欲しい。

 

 

人の気持ちや感情なんて、簡単に理解できない。

 

言葉で聞いても、文章で読んでも、伝わらないものは伝わらない。

 

 

たしか、映画「三丁目の夕日」の主題歌を、バンプオブチキンが歌っていて、

 

その歌詞に、こんなフレーズがあったっけ。

 

 

簡単なことなのに どうして言えないんだろう

 

言えないことなのに どうして伝わるんだろう

 

 

 

意図しないことが伝わり、意図したことが伝わらない。

 

よくあることです。

 

「誤解」や「思い込み」が強いと、それが感覚の邪魔をして、

 

相手の気持ちを感じ取る能力が低下してしまう。

 

 

聞く気満々な時は、相手は話をしてくれない。

 

聞きたくない時に限って、相手がガンガン話してくる、なんてことありますよね。

 

 

大切なのは、「気持ちを合わせること」です。

 

これが、簡単なようで、なかなか難しい。

 

 

本作を楽しむポイントとしては、

 

視点を「下げる」のではなく、むしろ「背伸び」して欲しいということ。

 

聴覚を「カット」するのではなく、むしろ「広げて」欲しいということ。

 

 

未知の世界を味わう楽しさ。

 

新しい感覚を開発していく、ワクワク感。

 

 

1時間くらいしかないので、手軽に楽しめる映画です。

 

興味のある方は、ぜひご覧下さい。

 

 

 

「音」の正体って、何なんでしょうね。

 

ああ、俺の知らない不思議なことが、まだまだたくさんあるんですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2016-10-11

映画「永遠のヨギー」

テーマ:洋画

優れた人格は、磨かれた精神にこそ宿る。

 

 

「ヨギー」は、「ヨガをする者」という意味。

 

インドで生まれたヨガを、西洋に広め、世界中に愛された男、

 

パラマハンサ・ヨガナンダの生涯を綴った、ドキュメンタリー映画です。

 

 

ビートルズのジョージ・ハリソンも、愛好家として登場します。

 

「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の

 

レコードジャケットにも、ヨガナンダが写っています。

 

スティーヴ・ジョブズは、彼の自叙伝をipadにダウンロードして愛読してたとか。

 

 

多くの人に影響を与えた、彼の人生を、一緒に旅してみましょう。

 

 

 

俺が引き込まれたのは、彼の不思議な瞳です。

 

この目でじっと見つめられたら、吸い込まれてしまいそうな、魅惑の目ヂカラ。

 

そして、彼の佇まいが、実に美しい。

 

 

全身から、オーラがほとばしっているような、荘厳な雰囲気を持っています。

 

彼は、宗教家というよりは、科学者のようです。

 

彼の語る言葉は、シンプルでわかりやすく、心にしみる。

 

 

あるがままに、自然に生きるのは、簡単なようで、難しい。

 

俺なんか、心がいつもフラフラしている、不安定な男ですから、

 

彼のように生きられたら、どんなに人生が輝くだろうって思います。

 

 

生まれながらに備わった「才能」というものがあり、

 

それを理解してくれる師匠や協力者がいてくれて、

 

不屈の精神力と、コミュニケーション能力があれば、

 

そして、強運の持ち主であれば…

 

 

成功した喜びは、失敗した経験があればこそ、より深くなるもの。

 

癒しという安らぎは、苦悩の暗闇を味わったからこそ、心に刻まれるもの。

 

 

心の器の大きさは、人によって違う。

 

形も容積も、強度も温度も違う。

 

しかしながら、人である以上、みんな共通のものを持っている。

 

その核心に触れる言葉を発するからこそ、胸に響くのだ。

 

感動は共感を生み、共鳴して、世界が広がっていく。

 

 

自分らしく、あるがままに、生きてみたい。

 

そのためのヒントを、彼は、自分の言葉で優しく語ります。

 

 

人は、いい出会いによって、人生の方向が変わる。

 

美しいものに触れると、自分の中の何かが反応する。

 

それは、自分に、そういう部分が内包されているから。

 

 

品性が優れている人は、相手の気持ちを察する。

 

思考が優れている人は、瞬時に結論にたどり着く。

 

ちょうどいい言葉で、ちょうどいい温度で、ちょうどいい早さで、

 

相手に届きやすい状態で、心をくすぐるのだ。

 

 

俺は、出会いの数だけ、色んなことを学んできました。

 

そして、出会った映画の数だけ、楽しい夢の時間を過ごしました。

 

 

画面から漂う、癒しのエネルギーが、傷ついた心を修復していく。

 

疲れ切った魂を、優しい温度であたためてくれる。

 

 

不思議な力を持つ、面白いおっちゃん。

 

人は、リラックスした状態の方が、能力を発揮できる。

 

怒鳴ったりばかりしていても、人の心は動かない。

 

心の奥に届く言葉を語り、自らの行いで示すことによって、

 

相手が自ら動きたくなるように導くことができれば、永遠の力になる。

 

 

いい精神状態を、維持すること。

 

そのために、体と心を柔軟にする。

 

好循環は、いいものを生み出し、自分の世界を広げ、

 

宇宙のパワーを、全身に取り込むことができる。

 

 

きっと、その生きるスタイルが、ヨガなんだ。

 

 

ヨガナンダのおっちゃん、色々教えてくれて、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

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