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2015-03-29

映画 「ソロモンの偽証 前編・事件」

テーマ:邦画
人は、自分を守るために嘘をつく。理由は、「怖い」から。


宮部みゆき原作のミステリー小説が、前後編の2部作となって連続公開。

構想15年、執筆期間9年という力作だそうで、役者も気合が入っています。


正直なところ、前後編というスタイルは、「寄生獣」でヤラレてしまっていたので、

どうしようかなあと思っていたんですが、見に行ってよかったです。

ユルくて安っぽいドラマとはワケが違う、スリリングな展開がなかなかよろしい。


俺的には、物語をより深く楽しむために、公開からだいぶ経ってから行きました。

その方が、後編の公開日が近いので、記憶が新鮮に保てるんですよね。



雪が積もったクリスマスの朝、学校内で生徒の死体が発見された。

第一発見者となった主人公は、クラスメイトの男子生徒であることに驚愕する。

警察は、遺書が見つかっていないにも関わらず、自殺と断定。

学校も親も、うやむやに隠蔽しようとし、事件は闇に葬られようとしていた。


しかし、「殺人を目撃した」という告発状が学校に届き、事態は一変する。

真実を追究しようとする女刑事。生徒を刺激したくない校長。

告発状は、ついにマスコミの知るところとなり、学校は大騒ぎ。


主人公は、「学校内裁判」を提案するのであった。

もう、マヌケな大人たちに任せてなんかいられない。

あたしたちのやり方で、何があったのかを見極めてやるわ!



主演は、藤野涼子。この映画の役名でデビューした現役の女子中学生。

何だか、「愛と誠」の早乙女愛を思い出しますね。

彼女の目ヂカラは、なかなか純粋でよろしい。

新人の子役は、どうもやたらと表情がオーバーなイメージがあるので、

彼女の抑制の効いた演技は、実に好感が持てます。


特に、目の微妙な動きが、素晴らしいですね。

泣く時も、顔をくしゃくしゃにするんじゃなくて、

静かに、涙をぽろぽろこぼすところが、何ともかわいらしい。

彼女にじっと見つめられて何かを頼まれたら、俺もきっと強力しちゃうな(笑)



宮部みゆきの映画化作品で俺が気に入っているのは、「理由」です。

あれを見た時に感じた「人間のひたむきさ」というものを、本作でも感じています。

ヘタレ校長役の小日向文世も、熱血教師の松重豊も、臆病で繊細な担任役の黒木華も、

みんな、自分の生をしっかり誠実に生きていることがよくわかります。


そう、本作の出演者はみんな、生き生きしているのだ。

だから、ぶつかり合う演技も、なかなか火花が飛び散ってます。

親子は、似ていないようでやっぱり似ている。

親友との絆は、親兄妹よりも深いものがある。

そういう、心の奥深いところを、きっちり表現しようとする雰囲気がある。


この映画、途中から背筋を正して、最後までしっかり見ました。

いい終わり方ですね~


エンディングに安っぽい歌を使わずに、「アルビノーニのアダージョ」を

さり気なく流したセンスが素晴らしい。

この曲、俺大好きなので、ゾクゾクしちゃいました。

(松田優作主演「野獣死すべし」でも効果的に使われています)


これはもう、後編にすごく期待が高まりました。

ぜひ、映画館でご覧下さい。



人は、嘘をつく。

それは、人が人として生きていく上で、仕方のないことである。

嘘をつく理由は数あれど、つくからにはちゃんと理由がある。


嘘は、自分を守るためだったり、誰かを守るためだったり。

あるいは、誰かを貶めるためだったり…


…さあ、真相はいかに?







【作品データ】


監督:成島出 原作:宮部みゆき 脚本:真辺克彦

撮影:藤澤順一 音楽:安川午朗

出演:藤野涼子 尾野真千子 板垣瑞生 石井杏奈 望月歩

   小日向文世 余貴美子 富田望生 松重豊 安藤玉恵

   田畑智子 嶋田久作 永作博美 市川美和子 塚地武雄

   佐々木蔵之介 夏川結衣


 (2015年松竹 上映時間:121分)


☆エンドロール終了後に、後編の予告編が流れます。




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2015-03-22

第12回 のあのあシアター レポート

テーマ:酒&タバコ
大変遅くなりましたが、3月8日に開催されたシアターの記事をアップします。


今回のテーマは、「ショートムービーの魅力」。

今まで、特撮やアニメ、まんが祭りなどを企画して参りましたが、

見ごたえのある短編映画を中心に1回やってみようかと思いまして。


候補作は、全部で25作品くらいあったんですが、そこから厳選して、

尚且つ、鑑賞上でもバランスも考えて、9本の作品を選びました。



①「机上の空論」(2003年 28分)

 若手監督たちの短編で構成されるオムニバス映画「ジャムフィルムズ2」の1本。

 日本ではこうですよ的なハウツーものの教育ビデオスタイルで、外人の女性が進行役。

 そんなわけねえだろ的なギャグを交えながら、講座編・実技編で進みます。

 主演は、市川実日子。男性2人をお笑いコンビのラーメンズが演じています。

 導入はインパクトがあって笑いが取れるものをチョイスしました。つかみはOK!



②「木を植えた男」(1987年カナダ 30分)

 アカデミー短編アニメーション賞を受賞した、フレデリック・バックの名作。

 1本目で力を抜いてもらった後は、見ごたえのある内容で気を引き締めます。

 アニメーションですが、パステルを使った絵画的な色彩が、実にお見事。

 セリフは主人公のモノローグのみなので、字幕スーパーは割愛して、

 追悼の意味も兼ねて、三國連太郎の日本語ナレーションで楽しんでいただきました。



③「インテリア・デザイン」(2008年 35分)

 東京を題材とした、外国人監督によるオムニバス映画「TOKYO!」の1本。

 中盤まで普通の青春映画かな…と思いきや、突如として、不思議な展開になります。

 監督は、フランスのミシェル・ゴンドリー。主演は、藤谷文子。

 観客のみなさん、唖然としていましたね☆



④「人間椅子」(1994年 17分)

 ご存知江戸川乱歩の傑作短編小説です。

 今回採用したのは、TBSが放映したTVドラマ「乱歩 怪しき女たち」。

 今までに幾度も映画化されているんですが、どれも盛り込み過ぎて、くどい。

 それで、原作に忠実な本作をチョイスしました。ナレーションは、佐野史郎。

 状態はよくなかったんですが、我慢して見ていただきました。

 ③を見てもらうと、④をやった理由がわかりますね☆



⑤「DAICONⅢ オープニングアニメーション」(1981年 5分)

 知る人ぞ知る、傑作アニメーションです。

 第20回日本SF大会において、これがOPに使われました。

 ランドセルを背負った少女の素晴らしい戦いぶりを、じっくり堪能して下さい。

 遊び心満載の、アマチュアによる素晴らしい作品です☆



⑥「DAICONⅣ オープニングアニメーション」(1983年 6分)

 ③の2年後、第22回日本SF大会で上映された、日本アニメの金字塔。

 主人公の女の子も成長し、今度はバニーガールで登場。

 今回は、スタジオぬえが前面協力したこともあって、グレードがスゴい。

 俺はこの2本を、新潟市公会堂で高校生の時に見て、すごく興奮しました☆



⑦「電車男 オープニング」(2005年 1分)

 フジテレビで放映されたドラマの、あのオープニングです。

 ⑤と⑥を見た後だと、なるほどなあって思いますよね。

 大根の代わりに人参が登場するのが、何ともニクイ☆



⑧ 「陽だまりの詩」(2005年 13分)

 オムニバス映画「ZOO」の中の1本。原作は、乙一。

 他は実写なのに、これだけアニメだったので、印象に残っています。

 作画のクオリティはアレなんですが、内容が面白いので採用しました。

 人間の生と死を考える、ノスタルジックな作品です。



⑨「シェイキング東京」(2008年 約30分)

 本当は新海誠監督の「ほしのこえ」を上映するはずだったんですが、

 これを熱望していた常連のS君が欠席だったために、急遽プログラムを変更。

 「TOKYO!」からもう1本。韓国のポン・ジュノ監督の作品を選びました。

 題材は、ジャパニーズ「ひここもり」。主演は、香川照之。

 これが非常に大ウケしまして、本日最高の食いつきとなりました。

 さすがは「ほえる犬は噛まない」の監督ですね☆

 蒼い優ちゃんのあのスイッチ、俺も押してみたいな♪



いやあ、9本もやると、さすがに俺が疲れますね(汗)

今までで最多でした~

一番長くて35分。短いのは1分。

やり過ぎかなあとは思ったんですが、やってみたかったんだよう。




おかげさまで、のあのあシアターも一周年を迎えました。

今回のお客様は4名。今までゼロだったことは一度もないのが嬉しい。

6ヵ月連続でやって、1ヵ月お休みという、7ヵ月サイクルでやりますので、

これで、第2シーズンが終了です。来月はお休み。


次回は、5月から再開することになると思います。

5月のテーマは、「格闘アクション」の予定。


ファンの皆様、毎回足を運んでいただいて、ありがとうございます。

第3シーズンは、強力なラインナップを用意しますので、どうぞお楽しみに!

 
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2015-03-22

映画 「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」

テーマ:洋画
恋をすると、世界が変わる。しかし、変わらない部分もある。


この映画は笑えます。

女から見たセレブな世界願望を、男性諸君は深く勉強しましょう。



女子学生が、青年実業家(古い表現で申し訳ない)の男と知り合い、

逢瀬を重ねていくうちに、恋愛感情が湧き上がってくる。

女は普通に愛して欲しいと願うが、男は、恋人はいらないと言う。

彼が欲しがっていたのは、愛玩具としての女だった…


主演は、ダコタ・ジョンソン。ドン・ジョンソンの娘さんですね。

恋愛経験ゼロの女を、瑞々しく演じています。

彼女、脱ぎっぷりがいいですね~

例えていうと、「蛇とピアス」の吉高由里子レベルです。

官能うんぬんの演技はちと無理っぽいですが、市川由衣よりもオトナ。


彼女が恋をするセレブ男を演じるのは、ジェイミー・ドーソン。

イギリスのファッションモデルで、キーラ・ナイトレイの元カレだそうな。

なるほど、俳優が本業でないのなら、このぎこちなさも納得ですね。

青くさい雰囲気が、世の女性を興奮させそうな、ちょうどいい俳優かも。



タイトルは、グレイ氏が影の顔を50持ってます、って感じでいいのかな。

誰でも、人に言えない秘密があるものです。

彼の場合は、恋人として付き合うのではなく、「契約」を求めてきます。

『…君が嫌がることは決してしない。』

そう言い切る彼の瞳は、真剣そのもの。

真面目に、変態やっているんですねえ。



変態嗜好というのは、実は誰にでもあるものなんです。

ただ、それを本人が意識しているかどうかで、出力の仕方が違ってくる。


主人公の女性は、恋愛経験ゼロの女ということで、

偏見を持たず、真摯な自分の感覚を頼りに、彼との関係を深めていくんですね。

だから、盲目的には愛さずに、疑問に思ったことはちゃんと言う。

彼女は、彼と人間的に対等でいたいんだと思います。


名前がアナスタシア・スティールということで、呼び名はアナ。

鉄の穴、鋼鉄の処女みたいで納得な名前ですな(笑)



対するグレイ氏は、女はあくまでも、自分を喜ばすための道具…

そこまではいかなくても、どこか見下している構図があります。

しかし、そこはお互い、感情を持った人間。

親しくなれば、心がぶつかり合うこともある。


そうやって、双方が少しずつ変化していく。

そこが、恋愛のすごいところなんですね。



だからこの映画は、アナの「精神的な冒険」でもあるんですね。

未知の世界を、好きな男と一緒に冒険するって、ワクワクするもの。

幾多のトラブルも、2人で協力し合って乗り越えていく…

そういうスタイルが、この映画の魅力なのかも。




そんなわけで、俺もワクワクしながら見たんですが…

いやあ、こっぱずかしいですなあ~


ええ~っ マジで~?

そうはいかんだろ、おかしいだろ~!

それはないわ、夢見過ぎてますわ、姉さん。


俺、そんなことばかりつぶやいてました。

う~む、やっぱりこれは、女の発想ですな。

男が考えたら、こんな風にはまずならんでしょう。


たぶん、この男、仕事を全然していないような気がします。

そして、やたらに時間があり余っている(笑)

ドーナンが演じる男は、性格がどうなん?

言っていることとやっていることが徹底的にムチャクチャです。


こんなトンデモ男は、鉄のアナ嬢に調教してもらっちゃいましょう!



極めつけは、クライマックスでやたらと登場する、やたらにデカいボカシ(爆笑)

白いボカシならまだしも、だんだんこれが真っ黒クロスケになっていく…あわわ。

一番デカいのは、画面の半分くらいあったような気がします。

セクシーな場面も台無し。いくらなんでもこれはアカンですなあ、場内失笑の渦…


男役がコリン・ファレルだったら、デカチンを隠すためのギャグだと逃げられますが。



ひとつここは、観客側で想像しながら楽しむことにしましょう。

きっとあのボカシの向こうには、セレブご調達のスペシャルなマシンが映っているんだ。

彼はきっと、下半身をサイボーグ化して、超官能機能を搭載しているのだ。

あるいは、アナ嬢のシークレットヘアが剛毛過ぎて、隠しきれないとか。


さあ、映画熱の文章で鍛えられたプロの読者諸君、

キミたちの自由な想像力を駆使して、この強敵をクリアしようではないか。




恋をすると、人は変わる。

人が変われるのは、心が柔軟であるから。

相手がどんな人であろうと、好きになったら一直線。

愛されやすい自分になるために、変わりたいと努力するようになるのだ。


それは、相手にも言えること。

一方的な恋は、すぐに終焉を迎える。

お互いに努力して、お互いの心を育て合うからこそ、新鮮味がなくならない。

毎回会う度にワクワクして、新しい発見を喜び合う。


昨日の2人と、今日の2人は違うのだ。

そして、明日の2人も、今とは確実に何かが変わっている。


だからこそ、今一緒にいる時間を、大切にしようと思うものなんですよね。



変わる部分があれば、変わらない部分もある。

それは、「素直」だとか「頑固」だとか、そういうことじゃない。

言い方を変えれば、「変わりやすい部分」と「変わりにくい部分」があるということ。


すぐにしなやかに変化する「潔さ」もあれば、

時間をかけてじっくり変化していく「熟成」の美しさもある。


お互いがいい関係になればなるほど、心もまた「いい形」になっていくもの。


それだから、彼の「奴隷」にはならない、彼女のスタンスには好感が持てる。

俺としてはむしろ、グレイ兄ちゃんもうちょいどうにかならんか…という感じ。


あ~ 彼を見てるとイライラしてしまう~



俺だったら、ああじゃなくてこうやってこういう方向に持って行くだろうな。

そんなことを考えながら、映画をきっちり楽しみました。


命短し、恋せよ乙女。


…出会ってしまえば、こっちのもの!







【作品データ】

監督:サム・テイラー・ジョンソン 原作:E・L・ジェームズ

脚本:ケリー・マッセル 撮影:シーマス・マッガーベイ

音楽:ダニー・エルフマン

出演:ダコタ・ジョンソン ジェイミー・ドーナン ジェニファー・イーリー

   ルーク・グライムス マーシャ・ゲイ・ハーデン マックス・マティーニ


 (2015年アメリカ R15 上映時間:126分)

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2015-03-22

試写会 「風に立つライオン」

テーマ:邦画
キレイに作り過ぎて、気持ち悪くなりました。



さだまさし原作、大沢たかお主演の医療に関する社会派ドラマ映画です。


また珍しく試写会が当たったので、公開前に見ることができました。

せっかく当たったから、褒め記事にしなきゃならんところですが、

俺のブログは、そういう安っぽいシロモノではないので、正直に言わせてもらいます。


この映画は、うさんくさい。



実在の医師をモデルにしているらしいので、あまり悪く言いたくないんですが、

映画の出来はあまりよろしくない。

こういうのは、無菌状態で育ったお行儀のいい人たちに楽しんでもらうのがよろしいかと。


だって、毒が全然ないんだもん~


体にいい素材ばかり使っている料理って、何だか嘘っぽい。

どんな素材であろうが、デメリットというものは必ずあるし、

どんないい薬であろうが、副作用というものは必ずあるから。




物語の主人公は、長崎大学病院からケニアの熱帯医学研究所に派遣された外科医。

そこからさらに国境付近にある赤十字戦場病院へ出向することになる。

任期を終えて帰国した彼であったが、思うところあってまたケニアへ向かうのであった…



さだまさし氏の家族が入院した時、担当医の話に深い感銘を受けて、

彼は、1987年に「風に立つライオン」という曲を発表しました。

(当時はアナログレコードで12インチシングル。曲は約9分)


その歌に感銘を受けた俳優の大沢たかおが、映画化を熱望。

さだ氏は小説を書き下ろし、それを原作としてこの映画が生まれたんだそうな。



この映画の予告編を見ると、内容の99%がわかってしまうので、

これから劇場に行かれる方は、見ない方がよろしいかと。

全く完璧に予想通りの展開で、2時間以上の長尺なので、体調にもご注意。


監督は三池崇史ですが、かなりおとなしい作り方になっていますので、

「喰女」を好意的に見た俺も、かなり肩透かしを食らいました。

まあ、「一命」と似たような印象ですね。



いい物語というのは、ひたすらキレイに撮れば素晴らしい作品になるというわけじゃない。

甘い成分ばっかりでも、辛い成分ばっかりでも、よくない。

いい匂いがする香水だって、つけ過ぎえばただの悪臭だもんね。


この映画が言わんとしていることは、よくわかる。

何を伝えたいのか、ということも、痛いほどわかる。

問題は、「どのように」伝えるかということなんじゃないかと思うんです。


申し訳ないけど、この映画の脚本は、小学生の優等生の作文かもしれない。

先生が喜ぶ言葉を並べ立てれば、確実にいい点数がもらえる。

そんな素直で真っ直ぐな気持ちが、ビンビンに伝わって来ます。


観客の大半は、女性客でした。

今回は、一緒に行ってくれる人がいないこともあって、俺はひとりで行きました。

いやあ、皆さん、泣く気満々でしたね~


泣くという行為は、デトックスになります。

泣くことは、肉体的にも精神的にもよろしい。

なので、この映画に感動して泣いた人の気分に水を差すつもりはありません。

それは、映画体験の中でも、非常に大切なことだから。


ただし、それは「人の場合」であって、「俺の場合」じゃない。

俺のブログは、俺の精神世界を表現する場。

だから、嘘は書かないし、書けないのだ。




「人を助ける」という行為は、基本的に素晴らしいこと。

そういう「美談」を「作品化」するために脚色するのも、よくあること。

だけど、「やり過ぎ」はよくないんです。

過ぎたるは、及ばざるが如し。


こう考える反面、今どきはこれくらいのオーバーアクションじゃないと、

観客の心に届かないのかもしれない…と感じたこともまた事実です。


自分で考えなくなると、人にやたらと説明を求めるようになる。

自分で咀嚼する能力が弱くなると、やわらかいものしか食べなくなる。

心が疲れてくると、精神的に甘い世界ばかりを味わいたくなる…


それって、何だか、恐ろしい。


自分で自分のことを考えられない人が増えていくのが、

判断を何でも人任せにして、うまくいかないと人のせいにする人が増えていくのが、

いつも口を開けて何か面白いことが起きるのを待つだけの人が増えていくのが、

俺はたまらなく恐ろしいのです。



いつも不満顔なのに、どうしたいかを聞くと、何でもいい、と言う。

何でもいいと言う割りには、人がしてあげたことに文句を言う。


考えるのが、怖いのかもしれない。

下手なことを考えてボロクソに言われるよりは、無難なところで妥協する。

そうしないと、やっていけないのかもしれない。



さだまさしの歌は、実にストレートである。

正論ばかりだから、心に突き刺さる。

ずっと聴いていると、宗教家の説教に近くなっていく。

嫌いではないけれど、痛くてたまらないのである。

右目に飛び込んだ高濃度の消毒液のように、俺の神経を襲う。


元気な状態だったら、人に勇気や力を与えるものも、

ダメージを受けた状態では、猛毒になる場合もあるのである。



劇中に何度も登場する「がんばれ!」という言葉。

彼の歌「関白失脚」でも、後半にいやというほど連呼しますよね。

さだ氏はきっと、この言葉が大好きなんだと思います。


正し過ぎる人は、人の心がわからない。

自分がよかれと思ったことを人に押し付けることに、迷いがない。



俺は、心が歪んでいる人間だから、この映画に登場する人たちの、

「違う叫び」が聞こえてくる。


いいものばかり見せようとすると、闇がかえって際立つものである。

そういう意味で、不気味な映画である。



正しい人間は、狂った人間を裁く。

しかし、狂った人間から見たら、彼もまた「狂っている」ように見えるのである。



俺は、この映画がとても気持ち悪い。



これは、俺にとって、正直な感想なんです。


ブログでは、嘘はつかないから。









【作品データ】

監督:三池崇史 原作・主題歌:さだまさし 企画:大沢たかお

脚本:斉藤ひろし 撮影:北信康 音楽:遠藤浩二

出演:大沢たかお 真木よう子 石原さとみ 萩原聖人

   鈴木亮平 藤谷文子 石橋蓮司 山崎一 中村久美

 (2015年東宝 上映時間:139分)


☆試写会で見た映画は、公開前に記事をアップするのが筋なんですが、

 内容が内容だけに、遅くなってひっそりとアップさせてもらいました。
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2015-03-22

踏んだり蹴ったり

テーマ:ケガ・病気
おかげさまで、ノロウィルスからは解放されつつあります。


しかしまあ、ノロって大変なんですね~


異変を感じたのは、火曜日の夜でした。

寒気を感じたので、湯冷めでもしたかな、と思って早く寝ました。

ところが、夜中に激しい下痢が始まりました。


何か、悪いもんでも食ったかな。


この間風邪をひいて治ったばかりなのに、また風邪かよ、なんて思っていたんですが、

発熱と下痢だけっていうのも、何だか変だと感じたんですよね。

食欲がないので、朝食はいつもの半分。それでもやっと口に流し込みました。


でも、食べたものがずっと胃に残っているような…

ああ、胃腸が全く動いていない!


昼食もほとんど何も食えず、そのまま何とか仕事を終えたんですが、

何だか、寒気が本格的になってきた気がします。

その日は気温が高くて、みんな暑い暑いって言ってたのに、俺だけが寒い…

俺だけ、作業着の上にジャンパーを着て仕事していたんです。


夕方、医者に行こうかと思ったんですが、仕事が立て込んでいたので抜け出せず、

その日は、薬局で発熱と悪寒に聞くベンザブロックを買って帰りました。


ふらふら、ふうふう。ああ、寒くてたまらん。

その夜は、38℃まで熱が上昇しました。


翌日、仕事を休んで、かかりつけの医者に。

『…これは、ノロです。』

うっひゃ~



ウィルスには特効薬がないので、処方されるのは吐き気止めと胃薬のみ。

あとはひたすら水分を摂って、たくさん下痢をして下さい、とのこと。

嘔吐物と下痢便からウイルスが放出されるので、変なところで吐かないこと。

吐く時は、トイレで吐いて下さい、とのこと。

家族に感染しないように、うがい、手洗いをこまめに、とのこと。


とにかく、苦しい。苦しい。苦しい。

まるで、大蛇に下腹部を締め付けられているように感じました。


ものは食えないから、吐き気もない。

やたらに便意はあるから、寝床とトイレを行ったり来たり。

そのままトイレで少し寝たりしたっけな(笑)


会社が忙しい時なのに、水曜と木曜に穴をあけてしまった罪悪感で、

前回のブログ記事は、弱音が洩れてしまったんだと思います。


さて、苦しみというものは、いつかは終わりが来るもの。




子供と高齢者は要注意なんだけど、成人は数日で治るらしい。

ホント、その通りでした。

前回の記事を書いた木曜日の夜には、だいぶ楽になったんです。

症状がおさまり、食欲も出てきたので、金曜から何とか仕事に復帰。

仕事を休んだのは、2日間ですみました。

体は動くけど、力が入らないので、出荷作業はボロボロでございました(汗)

それでも仕事をすれば汗も出て、食欲もわくので、少しずつ取り戻していく。


何よりも、歩くことが体にすごくいいことが実感できます。



やれやれ、よかったなあと思っていた矢先、またしてもやってしまいました…



豚舎の洗浄作業をしている時に、また目を負傷してしまったんです。

しかも、前回と同じ右目…


あっと思った時は、すでに眼球を直撃していました。

前回は粉砕機の作業でしたが、今度は高圧洗浄機のジェットノズルでの作業。

水分を含んでいるし、前回よりも小さいかけらだと思うので、軽症ではある。

一瞬、仕事を抜け出して眼科に行こうかとも思ったんですが、

さほど痛みもなかったので、そのまま仕事を続けました。

ただ、気にはなったので、薬局で角膜修復効果のある濃い目薬を買いました。


そして、土曜日の朝…

ああ、やっぱり痛い。前回と同じ痛みです。

怪我した日は、ただの違和感だったけど、翌朝が怖いんですね。

まばたきとか、眼球を動かすと、強烈に痛い。

鏡で見ると、別に赤くはなっていない。


うん、やっぱり、前回よりは軽いな。


目薬をさすと、すっげえ染みる!

でもそれだけ、効きのいい薬なんだろうと思う。


土曜は休みなんだけど、上司にお願いして出勤しました。

これぐらいなら、いける。



案の定、午前中は痛くてたまらんかったけど、午後からは少しやわらいでくる。

こまめに目薬を点眼し、できるだけまばたきをしないように仕事をする。


えっ、そんなの無理だろうって?

いやいや、ちょっとしたテクニックがあるのです。


右目は、痛みがあるから涙がほとんどノンストップで流れます。

まばたきをしないと、左目は、普通に乾いてきます。

だから、左目だけまばたきをすればよいのです。

いわゆる「ウィンク」です。


最初はぎこちないですが、慣れてくると上手になってきます。

昨日はずっと、豚を相手にウィンクしながら仕事してました(笑)

傍から見たら、相当なアホキャラだったと思いますが(汗)



予想通り、夕方には痛みが半分になりました。

胃腸も問題ないし、体は順調に汗をかいています。


やれやれ、今度こそ…と思ったのもつかの間、またしても惨劇が起きました。



豚舎の消毒に使う消毒液を補充する作業を終え、フタを閉めようとした時です。

パチンといい音がしたと思った瞬間。消毒液が一滴、俺の顔面に飛びました。


しかも、問題の右目を直撃~!

うぎゃあ~!


この消毒液は、一般のものよりも濃度が強い。しかも「原液」!


ああ、一難去ってまた一難去って、また一難。

今週、どこまで俺は呪われているんだろ~?



染みる…なんてもんじゃない。激痛。

あまりの痛さとショックでうずくまりましたが、こうしちゃおれん。


俺は、右目をつぶったまま、水道に突進。

勢いよく水を出して、右目をすばやく洗いました。

ツナギがビショビショになるけど、構うもんか。


そして、そのまま作業を中断して、事務所に直行。

顔を洗ってタオルで丁寧に拭いてから、目薬を静かに点眼。


ぎゃあ、痛い~! 染みる~!

でも、我慢我慢我慢…


全く、何という一週間なんでしょう。


さすがに今度は、右目が見事に赤くなりました(笑)

祝日で眼科もやってないし、もういいや。


昨日はそのまま、やり残した仕事を可能な限り片付けました。

ここまできたら、男の意地です。

これを今週中に終えないと、次の豚を入れるまでの浄化期間が足りなくなるので…

暗くなるまでがんばって、昨日はその後は何もトラブルなく終わりました。


家に帰って、入浴剤を入れたお風呂に浸かると、右手の中指が痛え。

いつの間にか、皮膚がずる剥けていたんですね。

これはきっと、注射をする時に豚が暴れたためだと思います。

まあ、右目の痛みに比べれば、かわいいもんです(笑)



風呂上がりにビールを久しぶりに飲んだら、すぐに眠気が来ました。

よくがんばった、俺。

あの状況から、よく生還できたもんだ、うんうん。



今朝起きたら、目の赤みは薄くなっていました。

痛みは、3分の1くらいになったかな。

今日は、大人しく家でDVDでも見ていようかと思います。

何だか、出かけるのがヤバそうだから(笑)



心配して下さった読者の皆様、ありがとうございました。

やっぱりこの仕事は、危険がいっぱいです。


くれぐれも、ノロウイルスと目のトラブルにご注意下さい。




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2015-03-19

ノロウィルスにやられました。

テーマ:ケガ・病気
一昨日から体調が悪くなり、内科を受診したところ、

「ノロウィルス」という診断でした。


昨日今日と、仕事を休んでいます。

忙しい時なのに、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

肝心な時に役に立たないって、情けない…


でも、無理して出勤して、農場にウイルスを持ち込むリスクを考えれば、

ちゃんと治してからまだがんばればいい、というお告げなのかも。


というわけで、しばらくお休みします。
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2015-03-15

娘が高校合格。

テーマ:エッセイ
金曜日の公立高校入試の発表におきまして、娘が無事に合格いたしました。

応援して下さった皆様に、心から厚く御礼申し上げます。


わかってはいたんですが、やっぱり当日はドキドキするもんですね~

発表は午後からだったので、豚舎の洗浄をしながらそわそわ…



会社の皆さんも心配して下さって、たくさん言葉をかけていただきました。

妻からメールが届いて、合格の知らせを聞いた時は、ホッとしました。


その瞬間、力が一気に抜けてしまったような気分でした。




思えば、自分の高校受験の時も、発表を見に行く時は緊張したものです。

自分の受験番号を見つけた時の気持ちは、今でもはっきり覚えています。


こういう経験って、大事なんですよね。


自分の力で戦い、自分の心と向き合う、大切な時間。

試験というのは、人生の中で何度も機会はありますが、

やはり、10代で経験する最初の試験が、とても重要だと思うんですね。



我が家は中学受験なんていうイベントはなかったので、今回が初本番。

ずっと甘ったれていた娘の顔つきが、次第に変わっていくのがわかります。


もう、大人の横顔になってきているんだなあ。



実家が顔見せろとかいちいちうるさいんですが、そこは最小限にして、

合格がわかった日は、家族でささやかなお祝いをしました。

とっておきの日本酒を開けて、おいしい祝杯をあげました。



俺は、父親として実に頼りない存在ですが、

娘の話にはちゃんと耳を傾けているつもりです。

いい父親にはなれないけど、悪い父親にはなりたくないから…


精神の礎ができあがる時期に、自分を認めてくれる存在は、とても大切。

友達でも家族でも、心に寄り添ってくれる人がいることは、幸せなこと。



娘が卒業式の時に、両親にあてて書いてくれた手紙が、とても心にしみました。

彼女はもう、自分の意志で自分の進む方向を選んでいるようです。



これから、入学準備で、バタバタしそうです。

お金もたくさんかかるから、がんばってはたらかなくちゃ。

飲み代を節約して、定期券や携帯を買ってあげなくちゃ。

色々不安や心配は限りなくあるけど、何とかなるんじゃないかな…なんてね。


今はとにかく、1つの難関を突破した喜びをかみしめたい。




読者の皆様、たくさんの影の応援、ありがとうございました。

桑畑は、何とか元気に働けています。


ブログ記事は、もう少ししたらまた書き始めます。

書くことが、だいぶたまっているなあ…

娘が俺のパソコンでツイッターやってるので、ずっと預けていたんですよね(笑)



今夜は、バーでビールパーティーがあるので、参加してきます。


では、また。

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2015-03-06

映画 「オオカミは嘘をつく」

テーマ:洋画
おお神よ、こいつら全部ブチ殺しちまえ!


タランティーノ監督が絶賛した映画が新潟でも公開されたので、行って参りました。

いやあ、これはかなりヒドいですね~


普通の観客には、かなり不評だと思います。

俺も結構ムカムカしましたが、こういう映画は、マニアの間で人気が出るような気がします。


はっきり言って、正義も悪もありません。

ズル賢い奴が、最終的に生き残り、好き放題に世の中を凌辱していく。


こんな映画を見ていると、こんな世の中、早いとこ滅びてしまえっていう気持ちになる。


感情移入できる人なんて、はなっから1人も出てきません。

登場人物全員にイライラし、最初から最後までストレスがたまりまくる映画ですな。


これを笑い飛ばせる人は、よほどの達人に違いない。


正直俺は、この映画をどう評価していいか、わかりません。

少なくとも、いい映画では決してありません。

駄作ではなく、ゴミ映画でもない。

ただ、前衛的な映画ではあると思います。


イメージでいうと、昨年見た「複製された男」と少し似ているかも。


観客の期待に沿い過ぎると、軟弱でユルい映画になってしまう。

観客を突き離し過ぎると、一部の人しかついて来ないカルト作品になってしまう。


本作のスタイルで注目したいのは、「観客を怒らせる」ことに徹した点にあると思う。

徹底的にイライラさせ、ムカムカさせて、その「熱」で物語に誘導していくのだ。


これは、極めて高度なスタイル。

最近紹介した「毛皮のヴィーナス」も、モヤモヤ感でうまくリードしていたような…


人によって感じ方は違うから、一概にはスパッと言い切れないんですけどね。



だけどこの映画には、観客の心を熱くさせる「何か」があると思う。

イスラエルが製作した映画ということが、余計にそそりますね。


本の記事で紹介した「ユダヤ人のジョーク」のことを思い出します。

迫害された歴史のある民族であればこそ、生み出される文化のカラーも違うもの。

これはきっと、イスラエルでしかできない手法なのかもしれませんね。



人間は、つくづく不思議な生き物だと思います。

頭で考えていることと、心で感じていることと、実際の行動は全くバラバラ。

行動は無意識から生まれ、その結果に対して、後から理由をつけていく…

そういうことって、誰もが日常的にやっていることなんです。


本性とか、潜在意識とか、思い込みとか…


自分はこう生きているつもりでも、視点を変えてみたら、真逆なこともある。

「アメリカン・スナイパー」の主人公も、味方から見れば「伝説の英雄」だけど、

敵側から見たら「悪魔の手先」なんですから…




キャッチコピーを見ると、観客を混乱させるキーワードがいくつか出ています。

暴力的な刑事。善良そうな容疑者。過剰な復讐に見える被害者。

「いかにもなイメージ」は、容易に人を騙せるんですね。


これはある意味、「玄人好み」の1本なのかもしれません。

俺はこの映画を、中盤まで興奮して見ていました。


だけど、「衝撃のラスト」という割りには、大したことなかったような気がする(笑)

やっぱり、煽ればいいってもんじゃないですよねえ。

宣伝が下手過ぎて、失敗している予告編やキャッチコピーを見る度に、

何だか「もったいないなあ」って思います。



この映画、笑える要素もたくさんあるんですが、

尻すぼみの肩透かしで終わってしまう印象も拭えません。


だって、観客みんながタランティーノの視点には立てませんから。



イスラエルという国は、「正義」「悪」「善」「罪」を、ずっと考えてきた国。

それだからこそ、見えてくるものがある。

そうであればあるほど、見えなくなっていくものもある。



…さあ、彼らからの挑戦、受けてみませんか?









【作品データ】


監督・脚本:アバロン・ケシャレス ナヴォット・バブシャド

撮影:ジオラ・ビヤック 音楽:フランク・イルフマン

出演:リオール・アシュケナズィ ツァヒ・グラッド

   ロテム・ケイナン ドヴ・グリックマン


 (2013年イスラエル R18 上映時間:110分)




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2015-03-06

映画 「あと1センチの恋」

テーマ:洋画
1センチって、結構デカい単位なんですよね。


この映画、見る予定じゃなかったんですが、この次に紹介する映画が、

1日1回しか上映がなくて、それまでの時間にちょうどよかったので見たんです。


いやあ、かなりアホな映画ですなあ(笑)


これは、酔っ払って記憶をなくした経験のある方に見ていただきたい1本です。

ラブコメとしても面白いですが、謎解きの楽しさも含まれていますので。


幼馴染というのは、心が近いようで、意外と遠かったりするものなのかも。

俺には、子供の頃から親しい女の子の友達が皆無だったせいもあって、

主人公が羨ましく感じましたが、いたらいたで、それはそれで面倒なのかも。


「時をかける少女」なんかも、そんな話だったような気がするなあ。



俺は、旋盤の仕事を15年やっていたせいもあって、寸法の単位には敏感なんです。

ずっと1ミクロンの世界で仕事をしていたから、1ミリが1メートルくらいの感覚。

だから、1センチなんていう単位は、100メートルくらいに感じるのです(笑)


そりゃあ、100メートルも離れていたら、気持ちも通じないわな~


でも俺、広島県の女の子と3年間遠距離恋愛をした経験があるから、

数学的な距離は、お互いの努力でどうにかなると思うんです。


問題はきっと、心の距離の問題なんですね。


本作の原題は、「Love,Rosie」。

意味は、「恋せよロージー」でいいのかな。

だから、「あと1センチの恋」という邦題は、日本が勝手につけたのかも。

(詳細がわかんないので、わかる人がいたら教えて下さい)


大体、『…あんたのことなんか、1ミリも思っていませんから。』なんて言われても、

そんなに思ってくれるなんて、ありがたいなあって俺は思いますから(笑)


そういうわけなので、この映画、ある意味スケールがデカいっ!







お互いに好きだった男女が、気持ちをうまく伝えられないまま、大人になってしまう。

よくあることです。


お互いに家族を持つような年齢になってから、初めて気づくことがある。

よくあることです。


大人同士になってからの会話で、色々と、腑に落ちない点が浮上してくる。

よくあることです。


もしかして、単にオレたち、行き違っていただけじゃないの?

よくあることですな、はい。



そこに気づいた2人の周りで、色んなことが起きます。

これ、韓国映画だったら、確実に殺し合いになってますな(笑)

ドイツとイギリスの合作映画だからこそ、笑える話になっているんですね。


日本でも、ここまではできないかもしれないなあ。

いやいや、日本だったら、もっとすごい展開になるかもしれないぞ~



この映画は、笑い飛ばせる人と、笑えない人に分かれるかもしれません。

笑い飛ばせる人は、生きる糧にしていただいて、明るい人生を送りましょう。

笑えないという人は、消化不良だった過去を清算できるように、がんばって下さい。


俺は、色々修羅場をくぐり抜けてきたこともあって、すっげえ笑えました。

こういう映画は、誰かと一緒に見た方が楽しいかもしれませんね。


下ネタ満載ですが、露骨なビジュアルはないので、家族で見ても大丈夫。



…というわけで、大好きな人と一緒に見ることをオススメしたい映画です☆






【作品データ】


監督:クリスチャン・ディーター 原作:セシリア・アハーン

脚本:ジュリエット・トウィディ

撮影:クリスチャン・ライン 音楽:ラルフ・ベンゲンマイアー

出演:リリー・コリンズ サム・クラフリン

   クリスチャン・クック クムシン・エガートン


 (2014年ドイツ・イギリス合作 PG12 上映時間:103分)





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2015-03-06

映画 「リトル・フォレスト 冬/春」

テーマ:邦画
厳しい環境を乗り越えるからこそ、味のある存在になっていくのだ。


昨年紹介した「リトル・フォレスト 夏/秋」の後編です。

今回も、「冬編」と「春編」の2部構成になっていますのでご了承下さい。


ひたすら毎日、食材を収穫し、加工・保存し、新たに種を撒いて次の準備をする。

今日いただく食事は、前にがんばった分のご褒美であり、

今日がんばった分は、次の生活の糧として蓄えられていく。

自給自足って、きちんとしたサイクルがあるんですよね。


しかしまあ、橋本愛ちゃん、ますますいい感じの女優さんになっていきます。

黙々と生きる姿は、「アメリカン・スナイパー」のストイックさに通じる。

セリフは少なく、行動で見せていくスタイルが、なかなか素敵ですね。



彼女のモノローグを聞いていると、ひとり暮らしをしていた頃が懐かしくなります。

俺は、彼女みたいな生活力はなかったけど、自分と必死に向き合って生きていた。

あれほどじっくり、物事を考えた時間もなかったなあ。


ひとりになる、ということは、外界からの情報を遮断するということ。

その瞬間に、内なる声に耳を澄ます時間が始まるんですね。


農業は、ひたすら黙々と作業をする時間が長い。

俺も、農業を職業とする人間のはしくれとして、興味深くこの映画を味わいました。


やっぱり、おいしさにはちゃんとした秘密があるんです。(俺って、こればっか)

食べるという行為は、生命力の証しだもんね~



映画は、母親と娘の関係を紐解きながら、親友との関係も掘り下げていきます。

ただひたすら、時間がゆっくり流れていく感じが、心地いい。

「働く」という言葉の意味を考える上でも、いい教材と言えます。


この春から初めて働くという人たちに、オススメしたくなるような1本ですね。



たくさんのおいしそうな食材が、たくさん出て来ますよ~

…この映画を見ると、強烈に腹が減ってくるぜ。








【作品データ】


監督・脚本:森淳一 原作:五十嵐大介

撮影:小野寺幸治 音楽:宮内優里 主題歌:FLOWER FLOWER

出演:橋本愛 三浦貴大 松岡茉優

   桐島かれん 温水洋一 イアン・ムーア

 (2015年松竹 上映時間:120分)

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