FUJITA'S BAR
2009-10-31

10月の反省

テーマ:エッセイ

【今月行かなかった映画とその理由】


「クヒオ大佐」

堺雅人が主演する結婚詐欺師の映画で、主題歌はクレイジー・ケンバンドとくれば、これは行かねばと思ったんですが、いざ行こうとした時には、もうレイトショーが終わってました。 …逃げ足速いなあ、大佐。


「私の中のあなた」

興味を持ちましたが、精神的に不安定だったので、ヘビーなメニューは遠慮しました。


「ワイルド・スピードMAX」

タイトルからして脱力感が漂うのでパス。4作目ともなると、味もマイルドになるかと。


「僕の初恋をキミに捧ぐ」

“前蹴り女” 井上真央が純愛のヒロインと聞いて、爆笑。鬼太郎より強そうだったしね。


「路上のソリスト」

アイアンマン対レイ・チャールズはそそりましたが、あっという間に撤収。路上パフォーマーは店たたむのが早いなあ。


「沈まぬ太陽」

行きたいのですが、3時間半もあるそうなので、もちっと体力が回復してからにします。とりあえずマイケルを優先しました。11月になったら行こうと思うので、まだ沈まないでね。





10月に見に行った劇場映画は、全部で5本。今年のトータルは、68本になりました。不景気のわりには、がんばって見てるじゃん。


どうも今月は、一ヶ月の大半が朦朧と過ごしていたような気がします。映画に行けず、飲みにも行けず、仕事のストレスと疲労ばかりがたまって、金はさっぱりたまらない。はっはっは、たまりませんな。


読書も思うように進まなくて、レンタルしたDVDばかり見てましたが、どうにもつまんないのばっかり。本当は、ネタ探ハロウィンスペシャルなんかも考えていたんですが、気力がなくてダメでした。睡眠の方は、医者から処方された眠り薬を飲んでいるおかげで、ちゃんととれています。まあ、あんまり深刻に悩まないようにしたいな。




新型インフルエンザが流行し、娘の通う小学校でもついに学級閉鎖が始まりました。おお、ついに身近なところまで迫ってきたぞ。ドキドキですねえ。


いっそのこと、国民の半分以上がかかってしまえば、偏見も差別もなくなるんじゃないのかな。お前まだかかってないのかよ、なんて言われてあわてる人がいたりして。で、みんな免疫ができた頃には、新しいヤツがまたやってくる。そういうもんでしょう。数字や報道のイメージだけが先行してパニックになる方が恐ろしい。


いくら健康に気をつけても病気になる時はなるし、無頓着でも元気な人はいる。でも、何もしないわけにもいかない。ああ、面倒くさい。今年一番のヒット商品は、マスクと消毒液とうがい薬か?


何度も言いますが、人を動かすのに一番簡単な方法は、脅迫です。これをしないと大変なことになるぞ、という脅し方。みんなやってるのに、何であなたはやらないの?


大勢の人が同じ方向に突っ走る状態って、ある意味恐怖を感じませんか。協調性というものは大事だけど、自分の感じ方、考え方というのはしっかり持っていたい。ルールである以上は守るべきだけど、別の角度から客観的に考える姿勢も大切だと思うから。




抑圧された生活というのも、長くやってると、だんだん疲れてくるもの。昨年から始まった不景気で、収入が激減した人も多いでしょう。俺も、その1人です。我が家の経済状態は、相変わらずタイヘンであります。できるだけ節約して、飢え死にしないようにがんばってます。


ただ、最近は無理がたたってあちこちに歪みが出てきた。これはイカン。やっぱり、精神状態を健全に保つためには、娯楽や発散をしっかりやらなきゃ。一時期全く行かなくなったけど、最近は少しずつ飲み屋にも顔を出してます。シネウインドにも10ヶ月ぶりに行きました。みんな、俺のことをちゃんと覚えてくれてた。ありがたいなあ。


気持ちが沈んでいると、行動や思考が狭くなる。精神の振れ幅が小さくなると、中身が淀んでくる。視界は濁り、後ろ向きの発想が多くなる。まさに、精神のデフレスパイラル。


心には、風通しが必要である。新鮮な空気にさらして、リフレッシュさせる時間を与えたい。体を動かすエネルギーの根本は、心そのものだからね。


自分が何をしたら元気になるか。何をもって幸せとするか。それは、その人の心の中に答えがある。心というのは、いつも同じじゃない。今の心の状態に合わせた行動が大事なのである、と俺は思うんです。


正直言って、今の俺の心は混沌としています。でも、まだダメになってはいない。弱い自分と向き合いながら、しなやかに戦っていきたい。心の負の部分がブログの文章に出てしまうこともあるけど、それもまた俺の一部。


ただ、できるだけ明るく楽しい方向に考えたいとは思っています。でないと、書いてて面白くないもんね。愚痴や否定ばっかりの文章は、書く方も読む方も疲れてしまうから。


11月は、見たい映画がいっぱいある。読みたい本もたくさんある。お金はなくても、時間だけはみんな平等にある。仕事のことばかり考えていると、心が持たんから。


俺は、限界の状況の中で必死に戦っている人たちを応援します。俺もがんばって書くから、日本のどこかでこれを読んでくれているあなたもどうか負けないで。11月もしっかりと戦って、生き残りましょう。ではまた。





AD
いいね!した人  |  リブログ(0)
2009-10-30

THIS IS IT

テーマ:洋画

華麗でパワフルで、美しい。 …マイケルの最後の勇姿を見逃すな!


急逝したマイケル・ジャクソンの、貴重なリハーサル映像を映画化。“THIS IS IT”とは、今年の7月にロンドンで開催される予定だったライブのタイトルであり、マイケルの新曲のタイトルでもある。なるほど、それはそれ、これはこれ…ってそれは「逆境ナイン」だろ!


監督は、ロンドン公演の舞台監督でもあったケニー・オルテガ。振り付けは、トラビス・ペイン。音楽監督は、マイケル・ビアーデン。出演は、マイケル・ジャクソンとその他大勢。


さて、映画ですが、コンサートを最前列で見ているような気分になる作品に仕上がりました。いわゆる、フィルムコンサートなんですが、何と言うか、オーラがあるんですね、この映像には。思春期にマイケルにハマった世代の人は、年齢に関係なくお楽しみ下さい。


マイケル・ジャクソンについては、今さら説明するまでもないでしょう。彼は、シンガーとしてもダンサーとしても超一流。顔はだんだん変てこになっていきましたが、体のキレはバリバリ健在。50歳とは思えない、しなやかな動きは、とってもセクシーでした。男の俺が見ても、美しい。


使用楽曲は、「スタート・サムシング」「マン・イン・ザ・ミラー」「今夜はドント・ストップ」「ザ・ウェイ・ユー・メイク・ミー・フィール」「スムーズ・クリミナル」「ヒューマン・ネイチャー」「ビリー・ジーン」「スリラー」「今夜はビート・イット」「ヒール・ザ・ワールド」…うひゃあ、名曲がいっぱい!これは、マイケルファンにはたまらないでしょう。特に、中盤で披露した「アイル・ビー・ゼア」は感涙モノ。素晴らしい、大人の歌声でした。


チャック・ベリー、エルヴィス・プレスリー、ビートルズ、レイ・チャールズ、マイルズ・デイビスなど、不滅のミュージシャンはたくさんいます。でも、彼らが旬の時代に思春期を過ごした年代の人こそが、一番深く心に染み付いているんじゃないかって、俺は思うんです。そういう意味で、「スリラー」が流行した時、中学生だった俺はある意味、幸運な世代と言えるのかもしれません。


映画にしろ、音楽にしろ、リアルタイムに感じられる今こそが一番大事。後から聞いてみよう、いずれ見てみたいと思っているうちに、人生はどんどん過ぎていってしまうもの。後悔だけはしたくないから、思った時にこそ行動するのがベスト。そういう体験が、いい思い出となるものなんです。


懐かしいナンバーを聞くと、体が反応する。心が騒ぎ出す。いいじゃありませんか。俺の心はまだ生きている。生きようとしている。音楽とは、音を楽しむこと。本作は、現実の悩みを忘れさせてくれるような心地よさでした。マイケルはエラい。




映画を見ていると、マイケルの人柄がよくわかる場面がある。彼は繊細で、とても優しい。横柄な態度でなく、謙虚に囁くように指示を出していく。周囲の人たちも、マイケルと共にいいものを作っていきたいという気持ちにあふれている。いい空気が流れている現場だと思いました。


貴重映像としては、「スリラー」の新作も見もの。舞台装置やパフォーマンスなど、ファンを楽しませるためのアイディアがいっぱい。環境保護のメッセージなども盛り込んであるので、しっかりと目に焼きつけましょう。


永遠のヒーロー、マイケル・ジャクソン。首をコキコキ、チンコをクイクイ、上着脱ぐんだか着るんだか、グラサン外すんだかつけるんだかよくわからんとこがいい。しなやかな細身の体が波を打ち、華麗なムーンウォーク、綺麗にターンをしてから突然指さしてフォウ!静止して余韻を残した直後に、また新たなステップが…ああ、何て魅力的な男なんでしょう!ブルース・リーとは明らかに違う、彼だけのアクション世界がここにある。


さあ、マイケルファンを自認する人は、この映像を見届けねばならんでしょう。見るなら、ぜひ劇場で。眠っていた生命力がよみがえること間違いなし。2週間限定だから、時間は限られているぞ。 …彼が、命と引き換えにした最後の生き様を、心の奥に刻むべし!





【鑑賞メモ】

鑑賞日:10月29日 劇場:ワーナーマイカル新潟 19:10の回 観客:約10人

デカい1番スクリーンだったから、リハーサルって感じがして何だかリアルでした。マイケルファンは、遠慮せずに泣きましょう。ちなみに、パンフレットは売ってませんでした。


【上映時間とワンポイント】

約2時間。エンドロール終了後にもメッセージがあるので、最後までお楽しみ下さい。


【オススメ類似作品】


「ムーンウォーカー」 (1988年アメリカ)

監督:コリン・チルバース&ジェリー・クレイマー、出演:マイケル・ジャクソン。マイケルの映画といえば、やっぱりコレでしょう。「スムーズ・クリミナル」の場面では、マイケルが銭形平次よろしく投げ銭をした後に曲が始まります。後半は、マイケルが巨大ロボに変形。ダンクーガよりもムチャクチャで爆笑でした。ワーナーマイカル新潟では、緊急公開決定だそうな。


「キャプテンEO」 (1987年アメリカ)

製作:ジョージ・ルーカス、監督:フランシス・フォード・コッポラ、出演:マイケル・ジャクソン。知る人ぞ知る、ディズニーランド期間限定の3D映画(1996年終了)。東京にいた頃、俺はこれが見たくて4回も足を運びました。ジャケット・プレイが懐かしい貴重な1本。テーマ曲は、「アナザー・パート・オブ・ミー」。


「スリラー」 「バッド」 プロモーションビデオ

この2本は、俺的には映画だと思っています。前者はジョン・ランディス監督、後者はマーティン・スコセッシ監督。特に、「スリラー」のラストでマイケルモンスターが笑う場面で、すかさず監督のクレジットが出るところがニクいでんなあ。「狼男アメリカン」でノリノリの時期だもんネ。


「フリー・ウィリー」 (1993年アメリカ)

監督:サイモン・ウィンサー、出演:ジェイソン・ジェームズ。シャチと少年の交流を描く、ハートフルムービー。エンディングテーマは、マイケル・ジャクソンの「ウィル・ユー・ビー・ゼア」。本作に登場する少女が着ていたTシャツは、シャチがプリントされていましたね。この映画を連想するシーンでした。エコロジーというテーマでも、本作と共通してると思うのでご紹介。



AD
いいね!した人  |  リブログ(0)
2009-10-28

美代子阿佐ヶ谷気分

テーマ:邦画

情緒不安定な心であるからこそ、優れた作品が生まれるのかもしれない。 …女神に感謝せよ!


久しぶりにシネウインドに行きました。何と、今年初です(笑)。先日お伝えしたように、H支配人が療養のために引退され、I 副支配人が新支配人に昇格。学生のバイトも3人ほど雇ったそうで、フレッシュな体制でスタート。地元の有名菓子店の焼き菓子を持参してあいさつして参りました。


約10ヶ月ぶりなので、もう忘れられているかなと思ったんですが、俺の顔を見てすぐに笑顔で迎えてくれたので、とてもうれしかったです。I さん、ありがとう。昨日、俺のブログ読んでくれてたんだって。映画熱の読者のみなさん、I 支配人はいい人です。そして、面白い人です。「恋空」 のから揚げが許せない人ですから。


本作を見に行こうと思ったのは、月間ウィンド10月号のN氏の記事を読んだから。彼の文章はスゴいですなあ。ちょっと書き過ぎかなとも思いましたが、これは行かねばならんと思いました。見ないと、きっと後悔する。そんなわけで、重い腰を上げました。 …いざ、万代シティへ!


ずっと行かなくて、やっと行ったと思ったらエロ映画かよ! う~む、受付嬢の熱い視線が気になるなあ。彼女には、「エスター」 をオススメしておきました。たぶん、怒り狂うと思うけど(笑)。




原作は、1971年に 「ガロ」 に掲載された、安部慎一の同名短編漫画。監督は、坪田善史。脚本は、福田真作。主題歌を歌うのは、スパルタローカルズ。


出演は、町田マリー、水橋研二、本多章一、松浦祐也、あんじ、佐野史郎。原作者の安部慎一、林静一、つげ忠男、シバ、原マスミといった仕事仲間も特別出演しています。


さて、映画ですが、昭和テイストあふれる秀作に仕上がりました。何というか、空気がいいですね。同棲という世界の甘美な匂いが漂ってくるような、純愛映画。クセがあるので、好みが分かれるとは思いますが、俺は楽しませてもらいました。R15指定なので、中学生以下は入れません。


主人公は、漫画家と同棲している女。『…阿佐ヶ谷の、彼の部屋であたし、平和よ。』


主演は、町田マリー。彼女は、マニアックな美人であると思う。今どきの美人ではないけど、秘めた美しさを持っている女優である。少なくとも、「ヴィヨンの妻」の松たか子より俺好みかと。何ていったって、脱ぎっぷりが見事。潔いのでイヤラシさを全く感じませんでした。顔よりは、カラダ全体で演技する感じ。


俺が特に注目したのは、コロッケの紙袋を持つ時の、手の演技。ああ、何てエロいんだろう。これから劇場に行く人は、ぜひこの場面をお見逃しなく。彼女は、今年で30歳だそうな。いいですねえ、オイシイ年代。いいオンナになって下さい。


同棲相手の漫画家役を演じるのは、水橋研二。彼の繊細なダメっぷりはお見事。「嫌われ松子の一生」のクドカンほどバカじゃないけど、そこそこのヘタレ。「ヴィヨンの妻」の浅野君よりも、余裕のなさがリアルでした。あっちは文芸作品だけど、こっちは等身大エロ映画。…こっちの方がいいなあ。癒されるよなあ。


漫画家の友人を演じるのは、本多章一。う~む、見事に昭和の顔してますな。タートルネック(正確にはトックリ)のセーターが良く似合う男。彼の目つきが、これまたエロい。ストイックな風貌ですが、ギリギリまで我慢するタイプですな。いわゆる、ムッツリスケベ(死語)。こういう男に惚れる女もまたいるんです、はい。


「ガロ」の編集員を演じるのは、佐野史郎。映画自体がドキュメント風でもあるので、語り部としてのポジションでもあります。淡々とした演技がクールでした。心優しい男を演じても、彼はクールなんです。


特筆すべきは、やっぱり町田マリーのカラダでしょう。そう、本作の真の主役は、彼女の裸体なんです。モデルさんのようにナイスバディではない。お肌もスベスベじゃない。お尻の吹き出物が、何だかリアルで笑えました。きっと、ここに汗をかきやすいんですね。昔風の下着とリンクして、なかなか味わい深い。


男性諸君は、せっかくだから、心ゆくまで彼女のカラダを鑑賞しましょう。脱ぎっぷりはいいけど、アバズレじゃない。ちゃんと、恥じらいもある。嫉妬もするし、性欲もある。そして、男を包み込む包容力がある。ああ、膝枕がキモチよさそうだなあ。こういう女に支えられたら、思いっきり創作活動もできるってもんでしょう。


女性のみなさんは、彼女を見てどう思うでしょうか。町田マリーは、本作の脚本を読んだ時に、『…もし自分が出演しないで、すごく面白い映画ができたら口惜しいなあと思った。』と語っています。(パンフ記事より) なるほど、演じてみたいと思わせる魅力が、主人公の中にあるってことですよね。ある意味奔放で、ある意味ストイックな生き方。器用なのか不器用なのか、貴女の心で判断してみて下さい。見た後で、男に対する見方が変わるかもしれない。…女たちよ、美代子に学べ!


本作は、デートには向かないかと思います。行くなら、しっかりと見ましょう。中途半端には見ない方がいい。俺としては、同性と行くのがいいんじゃないかって思います。じっくり見るなら1人で。見終わった後の余韻を、しばらくの間、味わいながら歩いてみましょう。過去の出来事で、重なる部分があるかもしれませんから。




男と女は、違う生き物である。しかし、共鳴し合う部分をたくさん持っている。お互いにないものが、求めているものが、両者の関係によって新たに構成される。2人であるからこそ、生まれる喜びがあり、苦しみがあるのだ。


美代子が、何故彼を愛したのか。それは、本作にとっては愚問というものでしょう。画面を見ていればちゃんとわかる。理屈ではなくて、実感としてわかる。それは、誰にも止められないし、本人たちにとってもどうしようもない世界なのだ。一生冷めない恋っていうのも、素敵な話じゃないですか。


受け入れる心と書いて、愛と読みます。相手のいい部分も悪い部分も、みんなひっくるめて好きになる。これぞ、究極の愛。考えてできることじゃない。きっと、美代子自身も、無意識にやっているだけのことなんでしょう。計算していないからこそ、美しい。自分の気持ちに正直に行動しているから、純愛なのだ。


男も、女も、毎日を必死で生きている。俺だって疲れている。あたしだって疲れているの。誰のためにって、それは、愛する人のためでしょ。だから、お互いにありがとう。感謝し合って、甘え合いましょう。癒して癒されて、強く抱き合いましょう。俺は君のために、あなたはあたしのために存在しているんだから。




『…阿佐ヶ谷の、彼の部屋で、あたし平和よ。』


彼女は、決して幸せだとは言っていません。平和だと言っています。この表現は面白い。あたし、とっても幸せ!なんて言おうもんなら、今が絶頂、後は下り坂って感じがするもんね。でも、平和という言葉を使うことによって、彼女の柔軟な心がうかがえる。…う~む、やっぱり味わい深い。いいオンナです、彼女は。


男の世界はゴツゴツしているから、やわらかい女体と交わることによって、男は力を得るのだ。それで元気を取り戻したら、また引っ張っていく力が湧いてくる。単純なんです、男は。だから、男がひどく疲れていたら、黙って抱きしめてあげて下さい。それだけで充分。深く深呼吸する空間は、愛する女の胸元の海。


本作の心地よさは、言葉では表現しきれないものがある。それは、愛というものが、言葉で言い表せない性質のものだからだと思うんです。無限で永遠。愛というのは、本来そういうものなのかもしれない。


カラダを愛撫しながら、心を愛撫する。キミがホントに触れて欲しいところはどこ?あなたが一番気持ちよくなれるのはどういう状態?お互いに、深いところでつながって、理解を深めましょうね。


一生を捧げる価値のある男かどうかなんて、考えてわかるもんじゃない。自分が愛したいから愛する。一緒にいたいから一緒にいる。それだけで、平和になれる女、その名は美代子。 …カッコいいじゃん!






【鑑賞メモ】

鑑賞日:10月27日 劇場:シネウインド 20:45の回 観客:3人

男の1人客だけでした。来月にまた来ます。がんばってね、I 支配人!


【上映時間とワンポイント】

1時間26分。冒頭とエンディングで、漫画のコマも出ます。エンドロール終了後も、チラッと映像が出ます。最後まで付き合ってあげましょう。


【オススメ類似作品】


「蛇にピアス」 (2008年ギャガコミュニケーションズ)

監督:蜷川幸雄、原作:金原ひとみ、出演:吉高由里子。脱ぎっぷりのいい映画で記憶に新しいのは、やっぱりコレでしょう。本作と違って、吉高ちゃんのカラダはキレイです。今どきの青年たちには、こっちの方がいいかも。ピアスをあける時の、痛みをこらえる泣き顔がタマりません。主題歌は、CHARA。


「無能の人」 (1991年松竹)

原作:つげ義春、監督・主演:竹中直人。「ガロ」といえば、やっぱりつげ義春かなあ。売れない漫画家と家族の生き方を、切なく貧しくユーモラスに謳い上げた映画。エンディングは確か「峠の我が家」だったっけ。妙にジーンときた記憶があります。


「初恋」 (2006年ギャガコミュニケーションズ)

監督:塙幸成、原作:中原みすず、出演:宮崎あおい。三億円事件の犯人は女子高生?というトンデモ映画。本作で、本多章一君に肩入れしたくなった人は、この映画の小出恵介で口直ししましょう。なかなかカッコよかった。あの篤姫を、自由自在に振り回す男!


「愛の新世界」 (1994年Gカンパニー)

監督:高橋伴明、原作:島本慶、出演:鈴木佐羽。脱ぎっぷりのいい映画をもう1つ。主人公は、SMクラブで女王様のバイトをしている、役者志望の女子大生。本作の彼女に比べて、この映画の主人公はアクティブです。親友役の片岡礼子もよかった。“だよねー”のイーストエンドプラスYURIのお姉ちゃんもお水の女役で出演。気に食わん同僚をキックしてましたなあ。ヤクザ役の萩原流行も爆笑でした。




AD
いいね!した人  |  リブログ(0)
2009-10-25

男鹿和雄展に行きました

テーマ:美術

今週は劇場に行けなかったので、新潟県立万代美術館に行ったお話でも1つ。


男鹿和雄は、名前からもわかる通り、秋田県出身。1972年からアニメーション作品の背景画を手がけたプロの美術監督。スタジオジブリ作品を中心に、「ガンバの冒険」「幻魔大戦」「あしたのジョー2」「妖獣都市」などの背景画と美術ボードを展示しています。


実は今、仕事上で色々と問題がありまして、ここ2週間ほどですっかりヘロヘロになってしまいました。本来なら新作映画の記事をバンバン書きたいところなんですが、すっかり生命力が低下してしまい、気力がマイナスの状態。これではイカンと思い、家族サービスも兼ねて出かけることにしました。


開催期間は、9月19日から11月29日まで。10月25日の今日は日曜ということもあって、ほどよく混んでました。あんまりひしめき合っていてもうんざりするし、あまり閑散としてても盛り上がらないので、まあちょうどいいかと。


今日という日は、本来ならスナックBL主催のボーリング大会に参加する予定だったのですが、体調と精神状態がよくないので、このままみんなの前に出ても盛り上げられないから、今回はパス。元気になったらまた顔を出すので、今回はゴメン。


実際、見に行って正解でした。素晴らしい作品の数々。映画のスクリーンではわずか数秒で切り替わるその細部の美しさを、心ゆくまでご堪能下さい。俺も、モノ作りの仕事をしている人間の端くれとして、勉強させてもらいました。特に、絵心のある人は、創造力に刺激を得ると思います。ぜひ足を運んでみて下さい。




アニメーション映画を見ていても、視界に入るのは登場人物が中心だから、画面の隅々まで同時に見ることは至難の技。しかし、誰もが見ているんです。キャラクターを際立たせているもの、画面のバランスを調和させているものを。誰もが知っているんです。ほんのわずかな時間を彩るための作業が、とてつもない職人芸の世界であることを。


俺もアニメで思春期を過ごした世代。大人になるにつれ、その深い味わいがよりわかってくる。それがまたうれしい。’80年代は、アニメは子供の見るもの、というのが一般常識だった。アニソンの素晴らしさも、アニメ美術の美しさも、わかる人にしかわからなかった。そういう世の中だからこそ、自分の感じ方を深く考えられたんだと思うんです。オタクと恋愛と宗教は、迫害されればされるほど、よりいっそう燃え上がるものだから。


こういう展示会が催されることは、とても喜ばしいこと。世の中は、多くの職人によって支えられています。有名でメジャーな人物を支えているのは、そういう人たち。いい仕事というのは、真剣に打ち込む心と、それを楽しむ遊び心によって生み出される賜物。独創性というものには、そういう要素があるんじゃないかと。


男鹿さんの絵をずっと見ていると、独特の空気が漂ってくるような気がします。個人的に注目したのは、森の闇を描いた作品群。「となりのトトロ」のバス停の場面や、「魔女の宅急便」の森の絵柄が、俺的にヒット。ああ、いいなあ、この雰囲気。生命の匂いが、森の精が漂ってきそうなオーラ。明るい絵よりも、薄暗い感じの湿気を帯びた絵の方が、今の俺の心にすうっと入り込んできました。これには、きっと何か意味がある。




映画やアニメーションは動くけど、写真や絵画は動かない。しかし、動きを感じさせるものはたくさんある。そうだ、絵画は生きているのだ。それは、それを感じ取る人間の心そのものが、生きている証拠なのだ。


同じ映画を見ても、感じ方が違うように、同じ絵画を見ても、人によって感じ方は違う。絵には、好みがダイレクトに表れるもの。性格診断やカウンセリングにも、絵は利用されていることが多い。それは、心象風景なのかもしれないし、たまたまそういう精神状態だったのかもしれない。ただ、見た瞬間に何を感じるかは、直感と無意識の世界。


だから、絵を鑑賞する時は、できるだけ考えずに、感覚で味わうようにしたいと思うんです。有名な絵だからいいものに違いないと思って見るのも、無名な絵だから大したもんじゃないと思って見るのも、ある意味先入観というもの。自分の感覚をまっさらにして、無防備な状態で見るのが、いわば俺流。それは、映画の見方にも通じています。


俺は、映画が趣味ですが、さほど映画に詳しいわけじゃありません。それは、ブログを読んでいればわかるでしょう。常識的なことをよく知らないし、名作だって未見なものが多いし(笑)。まあ、人生はまだ長いので、ゆっくりと見ていきたいと思います。世の中には、美しい世界がたくさんあるのだから。




日常生活に溺れてしまうと、感性が淀んでいく。自分が本来持っているいいものを見えなくさせてしまう。それは、寂しいことであるし、もったいないことでもある。“忙しい”という言葉は、心をなくすと書き、“忘れる”という言葉は、なくした心と書きます。なくした心は、実際はなくなっていません。どこにいったかわからなくなっているだけです。だから、ゆっくりと見つければいい。


「となりのトトロ」のキャッチコピーは確か、“忘れ物を届けにきました”だったような気がします。どこかに置き忘れてきただけで、大切なものはなくなっていないんです。あなたの心の中にちゃんとあるから。


男鹿さんの絵を見たおかげで、思い出せたような気がします。俺には、守るべき大切なものがいっぱいあるし、まだやれることがいっぱいある。家族も喜んでいたし、今日は出かけてよかった。


美術館を出たら寒かったので、近くのラーメン屋に寄ってから、万代シティのアニメイトに行きました。「夏目友人帳」のニャンコ先生の湯飲みがかわいかったので購入。今、それに日本酒をついで一杯やってます。ああ、いい感じで酔いが回ってきた。極楽、極楽。


飛ばない豚は、ただの豚。映画見ない桑畑は、ただのオヤジ。 …ようし、またがんばって劇場へ行くぞ!





いいね!した人  |  リブログ(0)
2009-10-18

エスター

テーマ:洋画

魔性少女エッちゃん登場。 …近づく者は、皆殺しだ!


ホラー映画のブランド、ダークキャッスル最新作。“エスター”とは、女の子の名前。原題は、「orphan」。これは、“孤児” という意味。監督は、ハウメ・コジェ・セラ。原案は、アレックス・メイス。脚本は、デヴィッド・レスリー・ジョンソン。製作は、ジョエル・シルバー、レオナルド・ディカプリオ。


出演は、ベラ・ファーミガ、ピーター・サースガード、イザベル・ファーマン、ジミー・ベネット、アリアーナ・エンジニア、CCH・パウンダー。


さて、映画ですが、強烈な作品に仕上がりました。軽い気持ちで見に行くと、痛い目に遭いますのでご注意。R15指定なので、中学生以下は入場できません。エスターを演じた女の子も入れません(笑)!


2人の子供を出産し、3人目の子供を死産した母親が主人公。夫と相談して孤児院から養子としてやって来たのは、ロシア生まれの9歳の女の子。名前はエスター。聡明でキチンとした彼女に、両親は運命的な出会いを感じ、一緒に暮らすことになった。しかし、次々と怪事件が続発。彼女の異常性に気づいた頃には、もう何もかもが狂い始めていた…。


母親を演じるのは、ベラ・ファーミガ。キャリア豊富なベテラン女優である彼女は、本作の脚本を読んで、ロマン・ポランスキー監督の初期作品を思い起こさせるから気に入ったと語っています。なるほど、追い詰められた状況の中で必死に戦う姿は、「ローズマリーの赤ちゃん」のミア・ファローや、「反撥」のカトリーヌ・ドヌーヴを思い出します。繊細で力強い演技は、主演女優として堂々たるものでした。アル中でピアニストという設定は、何だかカッコいい。


父親を演じるのは、ピーター・サースガード。このおっさんもまた、スバラシイ俳優だと思います。能天気で無防備で、お人よしで子供っぽくて、ザ・適当な男。これは、殺人鬼も仕事がしやすいでしょう。まんまとノセられていく呑気さは、気の毒になるくらいです。ここまで鈍感で非力な男もそういないでしょう。おかげで主演女性の活躍が増えることとなりました。いよっ、お見事でした。踏み台キャラ!


長男を演じるジミー・ベネットは、「スタートレック」最新作で少年時代のカーク船長を演じたそうな。未見なのでわからんけど、大した存在感はありませんでした。まあ、あの女の子が相手では勝負にならんか。妹役のアリアーナ・エンジニアは、本作で映画デビュー。役柄は、聴覚が不自由な女の子。実際の彼女もそうらしいので、超リアルなキャスティング。演技じゃないところが、余計にスリリングでした。これはますます、悪が際立つ。


そして特筆すべきは、本作の真の主役、イザベル・ファーマン嬢!役柄は9歳ですが、実際の彼女は12歳。オーディションに来た時は11歳だったというから、そのズバ抜けた存在感が想像できます。魅了して油断させて、気がついたら…うわーってことになっていた!


エッちゃんは、イラついています。その理由はね…うっふっふ、言えないなあ。そこは映画館でどうぞ。そしてエッちゃんはものスゴい声を出して叫びます。そのテンションは、「クレヨンしんちゃん」のねねちゃんのママよりスゴい!まるで、「ボディ・スナッチャー」並み。何かがゾロゾロやって来そう…。


歴代映画の中で、殺人鬼は数あれど、子役で、こんなに激しい女の子はそういないでしょう。何たって、彼女はアレですから、あのね、実は彼女はね、○○○なんだよ…。ええ~っ、衝撃の事実が!それじゃあ、今までのはアレだったの?いやあ、俺もあまりの展開にぶっ飛びました。はっきり言って大爆笑です。こりゃあ、ヤラレました。エッちゃん、最強だなあ。こりゃかなわんわ。




そういうわけなので、本作についてはネタバレを避けるために、早々に記事を切り上げたいと思います。詳細については、年末のランキング記事をお楽しみに。間違いなくランクインすると思いますので。


これは、ホラー映画ファンは見逃すなかれ。マニアックなカップルなら、デートで行っても盛り上がるでしょう。ゴシック調のドレスでキメて行けば、さらに劇場もヒートアップ!ハロウィンのコスプレには、エスターファッションで盛り上げよう!基本的には無表情で、笑う時には計算高く。ニマ~っとね。


エッちゃんはね、エスターっていうんだホントはね。だけどちっちゃいから、気に食わない奴らを殺すんだよ。 …楽しいかい?エッちゃん!





【鑑賞メモ】

鑑賞日:10月14日 劇場:ワーナーマイカル新潟 21:40の回 観客:1人

「さまよう刃」に続けて見ました。うっひょ~、俺1人!エッちゃんを独り占め!カモン、エッちゃん、俺だけのために、熱演ありがとう!


【上映時間とワンポイント】

2時間3分。エンドロールのエッちゃんアートも、しっかり鑑賞して帰りましょう。


【オススメ類似作品】


「ハード・キャンディ」 (2005年アメリカ)

監督:デヴィッド・スレイド、出演:パトリック・ウィルソン。「X-MEN」で壁抜け少女を演じ、「ジュノ」では妊娠した女子高生を演じたエレン・ペイジがこの映画で演じるのは、チン切り少女。14歳の少女ヘイリーが、32歳のおっさんを監禁するという、ハードコアな内容は、世界中のロリコン犯罪者を震え上がらせました。本作でも、ヘイリー嬢を意識したようなスバラシイ名セリフがあるので、それも間違いなく名セリフランキングに入るでしょう。「さまよう刃」の犯人たちは、ぜひともヘイリー嬢とエスター嬢に処刑してもらおう!虐待された少女たちは、彼女たちの行動に拍手喝采!


「ゆりかごを揺らす手」 (1992年アメリカ)

監督:カーティス・ハンソン、出演:アナベラ・シオラ。幼い娘を抱えた女性が主人公である点において、本作と通じています。しかも、こっちは妊娠中。それもまたコワい。胎教に悪い題材ですが、ハートフルな展開なので、本作を見て気分が悪くなった人に、口直しとしてオススメします。悪役は、レベッカ・デモーネイ。ジュリアン・ムーアも共演。愛想が良すぎるベビー・シッターにご注意。


「白い家の少女」 (1976年アメリカ)

監督:ニコラス・ジェスネール、原作:レアード・コーニッグ、出演:ジョディ・フォスター。当時14歳だったジョディが、次々と人を殺していく映画。ラストシーンのあの表情は、何度見てもタマらんですなあ。どうせ殺されるんだったら、彼女がいいなと思ったものです。エッちゃん、大先輩だよ、ちゃんと尊敬しなさい。




いいね!した人  |  リブログ(0)
2009-10-17

さまよう刃

テーマ:邦画

さまよい過ぎて、着地点が見つからないまま終了。 …ううむ、ヤバイ刃。


原作は、東野圭吾の同名小説。監督は、益子昌一。音楽は、川井憲次。出演は、寺尾聰、竹之内豊、伊東四郎、山谷初男、酒井美紀、長谷川初範、木下ほうか、池内万作。


さて、映画ですが、題材はスゴいのに、中だるみが多くて緊張感に欠ける作品に仕上がりました。演じている俳優たちも、ホントにこれでいいんだろうかっていう空気を感じていたんじゃないのかな。作品自体が、最後までさまよい続けているかのようでした。 (ちなみに俺は、原作を読んでいません)


妻を病気で亡くし、娘と二人暮らしだった男が主人公。その最愛の娘が、帰宅途中に行方不明となり、死体で発見される。かえがえのない宝物を陵辱された怒りに震える父親は、あることがきっかけとなって、復讐の道へ足を踏み入れていく。法律によって保護された、手ぬるい処分なんか受け入れられるか。自らの手で、奴らを地獄に送ってやる!


主演は、寺尾聰。寡黙で静かな演技が、抜群の存在感を持つ重鎮。うつろな表情の奥に、燃え上がる復讐の炎。屈強ではない、非力な男が、強い信念で実行していく姿は、見ていて痛々しくなる。俺も、娘を持つ父親の1人として、固唾を飲んで見守りました。


若手刑事を演じるのは、竹之内豊。彼はどちらかというと固い役柄のイメージだったので、やり手でスマートなキャラだと思ったのに、中盤から突如、苦悩する男にスイッチ。その演技の流れがどうも不自然で、グッとこない。TVドラマ「サイコドクター」で精神科医を演じた時はそれなりによかったんだけど、本作ではちょっと力不足だったか。俳優としてはもう中堅の領域だと思うので、いつまでもカッコいいオーラにしがみつくことはしない方がいいと思います。できれば、太くてシブい声を思い切って封印するような覚悟が必要かも。


ベテラン刑事を演じるのは、伊東四郎。ナウゲットチャンス、ニン!のおっちゃんですな。人情味のある男でありながらも、プロの仕事を黙々とこなしていく姿は、ある意味カッコよかった。同じ仕事を長く続けている男って、それなりの雰囲気を持っているもの。地味な行動の中にも、ギラリと光る凄みを感じました。本作に登場する人物の中で、一番怒りをためているのはもしかしたら彼なのかもしれない。面白いキャスティングでした。


ペンションの娘を演じるのは、酒井美紀。おお、このおねえちゃんもしばらく見ないうちに大人になったな。腰の据わったセリフの1つ1つに、安心感を覚えました。殺伐とした画面が続く中で、唯一ホッとする場面。TVドラマ「ひとつ屋根の下」シリーズ後半では、犯罪被害者になってしまう役柄を、痛々しいまでに熱演。そのこともあって、彼女の言葉はとても説得力があった。「富江」シリーズで披露した鋭い目つきも健在。これからも幅広い役柄に挑戦して、いい役者さんになっていって下さい。


今回はパンフを買わなかったので、詳しい情報はなし。どんな映画ですかと聞かれたら、肩透かしばっかりの映画ですと答えましょう。ドキドキというよりは、イライラする映画と言えるかも。




寺尾聰という俳優を主演に起用したことが、本作にとってよかったかのかどうかはわからない。でも、彼の持つ存在感が、画面にあまり生かしきれてない気がします。そういう意味で、非常に惜しい映画。彼が行動する動機になる根幹の部分を、もっと丁寧に描写して欲しかったというのが、俺の本音です。最近は、説明過多な作品が多いこともありますが、これは説明しなさ過ぎ(笑)。


登場人物が少なく、説明最小限で物語を進めようとすれば、役者の表現力から読み取るしかない。そういう意味では、主演俳優は魅力的なんだけど、それにしては行動が間抜け過ぎる。じっくりやるのかと思いきや、素人の発作的な衝動にも見える。何というか、覚悟というものが感じられない。仕方なくこうしました、こうするしかありませんでしたっていう投げやりな感じがする。


以前紹介した「長い散歩」という映画では、初老の男が行動を起こす前に、体を鍛える場面があります。これから自分がやろうとしていることには、体力が必要であると考えたからでしょう。これは、観客の心を盛り上げていくのに重要なシーンでした。目の前でひどい目にあっている少女を救うために、はやる気持ちを抑えながら、黙々とトレーニングする緒形拳はカッコよかった。


本作で、寺尾オヤジが立ち向かう相手は、罪悪感ゼロのチンピラたち。すでに、彼らの弁護をする観客は誰もいません。思う存分ブチ殺して下さいと言わんばかりの設定。しかしながら、そのまま対峙してもすぐに返り討ちにあいそうな、弱々しい雰囲気が漂うわれらが寺尾オヤジ。もしかしてそこが狙いか?そういう意味でのハラハラドキドキなのか?果たして彼は、どんな方法で復讐するのか?気になる人は、いざ劇場へ。




“さまよう” という言葉は、“迷う” に “さ” という接頭語がついたもの。心が定まらず途方にくれる。決断が鈍る。うろうろして、行ったり来たり。人は誰でも、生きている限り彷徨い続けるのだ。命よ心よ魂よ、己が求むるものは何処?


「さまよう刃」というタイトルは、何やら意味深だと思います。犯罪を実行しようとしてさまよう。復讐を遂行しようとしてさまよう。人には誰でも狂気の種を持っている。悩みながら、人を恨みながら、運命を呪いながらさまよっている。加害者になる確率と、被害者になる確率とではどちらが上なのか。


きっと、原作では細かい部分もきちんと書いているんじゃないかと思います。映画では、寺尾オヤジの表情や仕草から読み取るしかない。でも、やっぱり無理があるよなあ。主人公も警察も犯人も、みんな行動が鈍くて手際が悪くて、肝心なところがマヌケ。だから、シリアスな場面なはずなのに、失笑を買う場面も多かった。う~む、これはもしかしてコント映画?


まあ、製作者も出演者も、いいものを作ろうと思ってがんばったんでしょう。画面を見ると、そういうことは理解してあげたくなる。きっとみんな、さまよいながら撮ったんですね。おかげで、観客もさまよう結果になりましたが(笑)。


映画ブロガーのみなさんも、きっとさまよいながら記事を執筆しているかもしれませんなあ。そういう意味では、手強い映画と言えるかも。映画ブログなので、犯罪うんぬんについては深く言及しないことにします。本来の目的を逸脱するといけないので。まあ、永遠のテーマとして考えていきましょう。




人の気持ちを考えられる人は、容易に犯罪に走らない。自己中心な気持ちで短絡的に行動しない。そういう人がたくさんいるからこそ、世の中の秩序が保たれるのだと思う。これを読んでくれている読者のみなさんも、自分の気がつかないところで、きっと誰かの役に立っているはず。だから、みんなにありがとう。知らない誰かにありがとう。苦しい時こそ、そういう思考をしたいと思うんです。

主人公の苦しみは、一生消えない。行動したからには、後戻りはできない。その瞬間に、弱者は強者となり、被害者は加害者となる。その覚悟が本当にあったのかどうか、寺尾オヤジの瞳を見つめて考えるべし。


映画自体も、寺尾オヤジに何をさせるのか、ためらっているような気がする。映画という手段は、現実に対してのシミュレーションという側面もある。やるならとことんやる。中途半端な復讐なら、初めから行動しない方がいい。完全に描ききってこそ、見えてくる現実というものもあるから。


さあ、どうするオヤジ。復讐するなら、徹底的にやるか。どうせもう、失うものなんかないんだ。相手は、人間として生きる価値のない虫ケラども。妥協はいらない。 …怒りの刃を握りしめ、罪の重さを思い知らせてやれ!




【鑑賞メモ】

鑑賞日:10月14日 劇場:ワーナーマイカル新潟 19:10の回 観客:約10人

上映中にケータイを何度も開いていたバカが1人。 …あんたに殺意を抱いた観客は、俺だけじゃねえぞ。


【上映時間とワンポイント】

1時間52分。帯に短し、たすきに長し。重要な場面がスッポリ抜けている割りには、どうでもいいシーンがやたらと長いような気がします。


【オススメ類似作品】


「雨あがる」 (1999年アスミック)

監督:小泉堯史、原作:山本周五郎、脚本:黒澤明、出演:寺尾聰。俺が、寺尾オヤジの演技がすごいと思ったのは、この映画が始めて。腕が立つのに、人付き合いが苦手で損してばかりの報われない侍の物語。「さまよう刃」というタイトルは、この映画にもピッタリだったりして。寺尾オヤジのしみじみとした演技が見たい人は、「半落ち」「博士の愛した数式」がオススメ。


「変身」 (2005年)

監督:佐野智樹、原作:東野圭吾、出演:玉木宏。脳手術で、別人の脳を半分移植された男の精神が崩れていく様子を描いたSFトンデモサスペンス。この映画が、俺が東野小説を読むきっかけになりました。ブログを始めてまだ日が浅かった頃に、やたらと熱くなったことが懐かしい。青井優ちゃんの、肩先だけ見えるかわいい濡れ場あり。東野映画としては、「レイクサイド・マーダーズケース」もオススメ。イライラする薬師丸ひろ子が切なくてセクシーです。「容疑者X」もそうだけど、東野作品の重要人物って、みんなイライラしてるなあ。


「暴力教室」 (1976年東映)

監督・脚本:岡本明久、出演:松田優作。妹を陵辱された高校教師が、犯人グループの生徒に復讐する映画。松田優作初主演で、共演は舘ひろし。クライマックスで、無言で殴り続けるシーンは、日本映画史上に残る名場面。松田優作の復讐映画としては、「ひとごろし」という異色時代劇もあります。こっちの方はまさに「さまよう刃」!


「誰も守ってくれない」 (2009年1月公開)

監督・脚本:君塚良一、出演:佐藤浩市。本作とはあまり関係ありませんが、若手刑事を演じた松田龍平がカッコよかったので、ついでに紹介。本作の竹之内豊には、彼と張り合えるようなキャラクターを期待したので、ちと残念でした。




いいね!した人  |  リブログ(0)
2009-10-11

ヴィヨンの妻

テーマ:邦画

プロの作家であり、酔っ払いのプロでもある。どちらも超一流。 …これぞ、最強王者!


「空気人形」に続きまして、体も心も柔らかい“理想の妻”が登場。やわらかすぎて、グニョグニョに伸びて縮んで、どんな体位も思いのまま。人呼んで、ビヨ~ンの妻!…ってそういう意味じゃねえだろ!


“ヴィヨン”とは、15世紀のフランスの詩人、フランソワ・ヴィヨンのこと。最初の近代詩人とも言われ、超有名な人物らしいが、乱闘して司祭を殺すわ、淫売宿で強盗・傷害事件を起こすわで2回も投獄され、一度は死刑判決を受けるが減刑されて、パリを追放されることに。いつ生まれていつ死んだのかわからない謎の人物…う~む、社会的に抹殺されたのかな、スゴい男もいたもんですね。 (ウィキペディア参考)


本作の主人公の夫が作家であり、雑誌にヴィヨンについての論文を発表しているということで、このタイトルになったみたい。ヒドい男を夫に持った妻の物語、という解釈でよろしいかと。


原作は、太宰治の同名短編小説。文庫本で35ページくらいしかないので、映画を見て興味を持った人は、ぜひ原作もお読み下さい“ヴィヨン”の文字が出てくる場面の表現が、非常に感慨深いので。


監督は、根岸吉太郎。本作でモントリオール映画祭最優秀監督賞を受賞されました。おめでとうございます。脚本は、田中陽造。太宰流のキザなセリフオンパレードのサービス精神がスバラシイかったッス。衣装デザインは、黒澤和子。撮影は、柴主高秀。音楽は、吉松隆。


出演は、松たか子、浅野忠信、広末涼子、妻夫木聡、堤真一、伊武雅刀、室井滋、榎本陸、光石研、山本未來、鈴木卓爾、新井浩文。


さて、映画ですが、極上の人間ドラマに仕上がりました。画面の空気が素晴らしくて、思わず何度も深呼吸。絶品です。細かい部分まで丁寧に作られていることがひしひしと感じられて、太宰テイストてんこ盛り。いざ、大人の恋愛ロマンの世界へ。(PG12なので、コドモは入れません)




作家である夫が深夜、飲み屋から金を盗んで逃亡し、そのまま普通に帰宅する(笑)。押しかけた被害者夫婦と押し問答になり、すぐに返さないと警察を呼ぶぞと言われ、酔いどれ夫はジャックナイフで応戦。 …あらら、あたしは何て男と一緒になってしまったんでしょう?


主演は、松たか子。彼女は育ちのいいお嬢さんっていうイメージがあるので、太宰小説に登場するキャラとしては興味深い。ただ、本作の主人公の生い立ちは貧しい設定なので、やっぱり微妙ですな。ただ、お人好しで素直な女を演じる力は充分。時々微妙な表情を使い分ける技術は、さすがだと思います。


トンデモな夫の蛮行に振り回されながらも、しなやかな機転でピンチを切り抜けていくさまは、まさしくビヨ~ンな妻であります。濡れ場はありませんが、胸元とフトモモチラリのサービスがありますのでご注目。ビヨ~ンでボヨ~ンな妻だよ~ん。


彼女は今年で32歳。映画の役柄は26歳。まだまだイケます。彼女の熱演が、映画を盛り上げたのは間違いないでしょう。これからも、女優としての技をどんどん磨いていって下さい。できれば、木村佳乃あたりと張り合っていただきたいですね。


酔っ払いのプロを演じるのは、浅野忠信。最近の彼は、だんだん風格が出てきました。作家の役なのに、執筆するシーンが一度も出てこない(笑)。ただひたすらに、酒飲んで周りに迷惑かけてるだけ。しかしながら、ただ者でない雰囲気が漂う男…これって、天才のオーラ?


俺的には、原作のイメージに合う俳優は、森雅之です。「浮雲」「雨月物語」「羅生門」の、あのクールな視線がたまらない。浅野君も悪くないけど、太宰カラーとしてはちょっと薄いかもしれない。ただ、主演の2人の役柄としてのバランスがとてもいいと思いました。やっぱり、作品としての力があるからなのかもしれない。俳優個人の主演賞ではなく、監督賞というところがニクい。きっと、脚色という点でも評価は高いでしょう。


夫の愛人役を演じるのは、広末涼子。彼女も今年で29歳。女としてオイシイ領域に入ってきました。演技力の方は相変わらずイマイチだけど、本作はちょうどいい役柄でした。かわいくて孤独な女、というポジションは、彼女に合っているかもしれない。濡れ場では、妖艶なボディラインをギリギリまでご披露。…おお、彼女にしてはがんばった方じゃないでしょうか。本妻の松たか子よりこっちの方が魅力的だ!いいぞヒロスエ、この路線で行こうぜ!「おくりびと」のセクシー場面と、合わせ技で1本!


主人公に恋心を抱く青年を演じるのは、妻夫木聡。あ~、いいねえ。彼はこういう役をやると天下一品ですな。本作の役柄は、夫の小説のファンでありながら、細君をモノにしようとするトンデモな男。うわっはっは、このキャラとしては、「春の雪」の延長ですな。奥さん…と言いながら迫る彼の額に浮かぶのは、愛の文字か、それとも欲の文字か? …カネツグ様、ご乱心!危うし、ヴィヨンの妻!


特筆すべきは、飲み屋夫婦を演じた伊武雅刀と室井滋。この二人、完璧でした。眼光鋭いご主人の、何と心優しいこと。こんな飲み屋があったら、俺も常連になりたいと思いました。殺伐とした世の中であっても、こういう人たちがきっとどこかにいるんだろうな。味わい深い名演技でした。


太宰ファンの皆様は、たとえイメージが違ったとしても、想像力で補いましょう。感性豊かなプロの読者であれば、そういうしなやかな見方ができるはずだから。ビヨ~ンといきましょう、ビヨ~ンと。 (どうやらこの言葉が気に入ったらしい)


この映画はどんな映画ですかと聞かれたら、味わう映画であると答えましょう。人の数だけ人生がある。追い立てられてヘトヘトになって疲れている人にこそ、この映画を見て欲しい。お金があっても不幸な人はいるし、貧しくても幸せな人はいる。行き急いでばかりいると、いいものをたくさん見逃してしまう。それは、もったいないから。




太宰治の小説は、25歳くらいの時にハマリました。俺が持っているのは、「人間失格」「晩年」「津軽」「きりぎりす」「ヴィヨンの妻」「走れメロス」「斜陽」「グッド・バイ」「ろまん燈籠」「お伽草紙」「津軽通信」「パンドラの匣」「もの思う葦」の13冊(いずれも新潮文庫)。当時は、勤めていた会社がつぶれそうになった頃で、まさに斜陽状態。で、読破する前に会社が倒産しました(笑)。ああ、懐かしい青春のひとコマ。


太宰治の文章は、とても魅力的である。最初に読んだのは、「人間失格」。これって本当に小説なのかと疑うほど、斬新な切り口でした。俺流の表現で言えば、“独白型私小説”といったところでしょうか。途中から始まって、途中で終わるようなスタイル。弱々しそうでありながら、力強い表現。一番も魅力は、キザな言葉を堂々と使う度胸。これは、ただもんじゃねえと思って、読めるだけひたすら読みました。内容は忘れても、心に刻んだものはしっかり残るもの。


俺が個人的に一番好きなのは、「きりぎりす」に収録されている「畜犬談」です。これは、腹を抱えて爆笑しました。犬嫌いの主人公が、野良犬に出くわして葛藤する物語。自分が弱いと自覚している人間は、もっと弱い者には優しくなれるはずなのだ。だから、いじめたりしない。俺はこの短編を読んで、自分の境遇を笑いました。生きる力を、太宰先生からもらったのです。だから、俺にとって彼は恩人であり、人生の師でもあるんです。


人は誰でも、よく見られたいという願望がある。だから、恥ずかしいことは隠そうとするもの。話や文章でも、自分の知らないうちに仮面を被ってしまうもの。だからこそ、瑞々しいまでに正直な、彼のストレートな言葉に共鳴するのかもしれない。普通の人だったら赤面してしまうような言葉も、彼なら堂々と言える。そういう強さが太宰流であると、俺は思うんです。


天才という存在は、孤独である。ある部分が突出してズバ抜けているので、それ以外の才能に乏しいことが多

い。あれをやらせたら最高なんだけど、それ以外は一般人以下、なんていう人がいるでしょ。そういう人って天才なんだと思います。世の中には、特殊能力を持っていながらも、闇に埋もれていく人たちがいっぱいいるんだろうな。もったいない話ですね。


そう考えると、理解者に恵まれた天才は幸せだと思う。しかし、天才であればこそ、自分の領域へのこだわりは深いもの。その一番いい部分でつながっている関係こそが深いんですね。映画の2人は、どこでつながっていると思いますか?気になる人は、劇場へ行きましょう。




お互いモテモテなのに、不器用で貧乏。才能の無駄使いってのも、ある意味贅沢かもしれないなあ。作家・太宰治は、自分の生き方を貫いた。享年39歳。今年は彼の生誕100周年だそうな。ホコリをかぶった愛読書を、もう一度ひも解いてみるのもいいでしょう。家族ができてから改めて読むと、新しい発見があるかも。


彼は、あの世に行っても悩んでいるのでしょうか。もしそうなら、この映画を彼に見せてあげたい。あなたの育てた金の卵たちが、今の世の中で大活躍しています。落ち込んだ時こそ、底辺を這いずり回っている時ほど、彼の存在を身近に感じましょう。太宰ファンには、弱い者の味方。見せてやれ、太宰チルドレンの底力。


ダメな人間だからこそ、理想のイメージが湧いていく。弱いからこそ、強さに憧れる。発想力、想像力、そして表現力。魂のこもったものだからこそ、人を感動させるのだ。自分にしか書けない文章だからこそ、オリジナリティがあるのだ。作者の心の中身が、作品に表れる。作品が素晴らしいのは、それを生み出した作者の人間性が素晴らしいからに他ならない。


俺は、彼の生き方に憧れます。はっきり言って、うらやましい。作家としての才能もすごいし、酔っ払いのプロとしてもすごい。そして、彼は女にモテる。生活能力がなくても、生活能力のある女が面倒をみてくれる。それだけのことをしてあげたくなるほど、彼は魅力的な男なのだ。


ヴィヨンの妻は、とても頭がいい。器量がいいからこそ、ダンナはイライラする。自分の醜さが際立つからである。わかっているだけに、たまらないのだ。そのどうしようもない苦悩が、創作の糧となるのだ。アルコールでほぐされた頭脳が、しなやかに反応していく…ビヨ~ンとね。 (まだ言うか)


映画を見た後は、ヒヤで一杯やりましょう。俺も昨夜、帰りに会社に寄って機械の調整をすませ、家に着いたのは夜12時過ぎ。それからスナックBL に顔出してきました。わっはっは。飲み屋って、やっぱり楽しい。若者たちよ、飲み屋に通って人生を学ぼう。年齢バラバラ、立場もバラバラだから面白いのだ。今宵は、とことん酔いましょう、ビヨ~ンと!


巨匠・太宰治先生に乾杯。 …酔っ払いのプロに栄光あれ!





【鑑賞メモ】

鑑賞日:10月10日 劇場:ユナイテッドシネマ新潟 20:15の回 観客:約50人

とにかく女性が多い。女性の1人客もけっこういました。 …いよっ、モテますね、太宰センセイ!

俺の後ろのオバチャンよう、あんた、座席に足乗せてただろ。お行儀が悪いと、センセイに嫌われるぜ!


【上映時間とワンポイント】

1時間54分。エンディングのピアノの音がいい響きでした。カップルで来た人は、帰る時に手をつないでみるといいかも。


【オススメ類似作品】


「浮雲」 (1955年東宝)

監督:成瀬巳喜男、出演:高峰秀子、森雅之。今まで見た恋愛映画の中では、個人的に最高峰。人が人を好きになってしまうのに、理由なんかいらないのかもしれないと思える作品です。名優・森雅之のクールな視線がタマリません。ハスキーな声の高峰秀子嬢も絶品。この映画も見ずして、恋愛映画は語れない!


「リービング・ラスベガス」 (1995年アメリカ)

監督・脚本・音楽:マイク・フィギス、出演:ニコラス・ケイジ。アル中映画といえば、やっぱりコレでしょう。ニコラス・ケイジは、この映画でアカデミー最優秀男優賞を受賞。熱演すれば、冷酒も熱燗になる。いいですねえ、湯豆腐でキュ~ッといきましょうか。


「モンゴル」 (2007年ドイツ・ロシア・カザフスタン・モンゴル合作)

監督・脚本:セルゲイ・ボドロフ、出演:浅野忠信。浅野君が、伝説の王者チンギス・ハーンを熱演。戦いに敗れても、妻を寝取られても、じっとガマンの男でした。妻役のクーラン・チュランが寡黙で美しかった。「レッドクリフ」のリー・チーリンよりも、俺はこっちがいいなあ。ダイナミックな戦闘シーンは大興奮。モンゴルの刀をジャキーンと構える姿はカッコよくてシビレました。


「ヴィタール」 (2004年海獣シアター)

監督・脚本・撮影・美術・編集:塚本晋也、出演:浅野忠信。解剖学習をテーマにした医療の世界の物語。真面目な映画だけど、エロいです。何たって、監督がこの人ですから。物静かな青年を演じた浅野君が、役柄にピッタリとハマる。死体に嫉妬するKI KI の表情がたまりません。本作での、猜疑心あふれる表情と比較してみるのも面白いかも。でもやっぱり、クールな猜疑心怪光線チャンピオンは森雅之!


「隠し剣 鬼の爪」 (2004年松竹)

監督:山田洋次、原作:藤沢周平、出演:永瀬正敏。ついでに、これもご紹介。松たか子が、薄幸の奉公人を演じています。でも、主人の永瀬正敏の方が貧相で、女中の方が顔パンパンで爆笑。お肌もツルツルでスキンケアもバッチリ。 …お前、主人よりいいもん食ってるだろ!





いいね!した人  |  リブログ(0)

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。